国際取引紛争[第3版]

国際取引紛争[第3版]

中村達也 著
定価:3,080円(税込)
  • 在庫:
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  • 発行:
    2019年03月01日
  • 判型:
    A5判並製
  • ページ数:
    304頁
  • ISBN:
    978-4-7923-2728-6
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内容紹介

目  次
第3版はしがき  i
はしがき  ii
序章 国際取引紛争とその解決方法 1
1.国際取引紛争とは何か 1
2.国際取引紛争の解決方法 2
⑴ 交渉による解決 2  ⑵ 自力救済の禁止 4  ⑶ 紛争解決方法 5
⒜ 訴訟(裁判) 5  ⒝ 仲   裁 7  ⒞ A D R 8
第1章 国際取引紛争と準拠法 10
1.問題の所在 10
2.国際私法とは何か 10
3.国際私法の法源 11
4.準拠法の決定 12
⑴ 単位法律関係 12  ⑵ 法律関係の性質決定(法性決定) 13
⑶ 先決問題 14  ⑷ 適応問題 14  ⑸ 連結点の確定 15
⒜ 連結点の解釈 15  ⒝ 連結点の定め方 15  ⒞ 法律回避 16
⑹ 準拠法の特定 17
⒜ 不統一法国 17  ⒝ 未承認国 18  ⒞ 反   致 18
5.公法の属地的適用と絶対的強行法規 20
6.実体法と手続法 21
7.自然人・法人 22
⑴ 自然人の権利能力・行為能力 22  ⑵ 法人の権利能力・行為能力─法人の従属法 23  ⑶ 外国人の内国における地位 24  
⑷ 外国会社に対する規制 25
8.契   約 26
⑴ 当事者自治の原則 26  ⑵ 国際契約の準拠法条項 26  
⑶ 通則法7条─当事者自治の原則 27  ⑷ 通則法8条─最密接関係地法 27
⒜ 特徴的給付による推定 28  ⒝ 常居所とは 29
⑸ 通則法9条─準拠法の事後的変更 29  ⑹ 分 割 指 定 29  
⑺ 契約の方式 30
⒜ 法律行為 31  ⒝ 単独行為 31  ⒞ 契   約 31  ⒟ 物権契約 31
⑻ 消費者契約 31
⒜ 消費者契約の成立・効力 32
ⅰ 当事者が準拠法を選択している場合 32  ⅱ 当事者が準拠法を選択していない場合、消費者の常居所地法 33
⒝ 消費者契約の方式 33  ⒞ 消費者保護規定の適用除外 34
ⅰ 能動的消費者は保護されない 35  ⅱ その他の適用除外 35
⑼ 労働契約 36
⒜ 当事者が準拠法を選択している場合 37  ⒝ 当事者が準拠法を選択していない場合 38  ⒞ 絶対的強行法規としての適用 38
⑽ ウィーン売買条約 39
⒜ CISGの適用範囲 40  ⒝ 95条の留保宣言との関係 41  
⒞ 合意によるCISGの適用排除 42
9.代   理 43
10.不法行為 44
⑴ 一般の不法行為 45  ⑵ 生産物責任 46  ⑶ 名誉・信用毀損 48  ⑷ 例外条項 49  ⑸ 当事者による事後的変更 50  ⑹ 日本法の累積適用 50
11.事務管理・不当利得 51
12.債権譲渡その他 52
⑴ 債権譲渡 52  ⑵ 相   殺 53  ⑶ 債権者代位権・詐害行為取消権 53  ⑷ 債 権 質 54
13.物権・知的財産権 55
⑴ 物   権 55  ⑵ 知的財産権 56
14.国際私法上の公序 58
⑴ 公序則とは何か 58  ⑵ 国際私法上の公序と国内実質法上の公序 60  ⑶ 外国法の適用を排除した結果適用される法 60  
⑷ 裁 判 例 61
15.外国法の適用 61
⑴ 外国法を適用する場合の問題 61  ⑵ 外国法の性質─事実か法か 62  ⑶ 外国法の内容の確定 62  ⑷ 外国法の不明 62  
⑸ 外国法の適用違背と上告 63
第2章 国際取引紛争と訴訟 64
1.国際裁判管轄 64
⑴ 問題の所在 64  ⑵ 裁判権と国際裁判管轄 65  ⑶ 国家主義と普遍主義 65  ⑷ 法   源 66  ⑸ 国内裁判管轄 67
⒜ 事物管轄 67  ⒝ 土地管轄 67
ⅰ 普通裁判籍 67  ⅱ 特別裁判籍 68
⑹ 学   説 70  ⑺ 判   例 71  ⑻ 国際裁判管轄ルール 75
⒜ 一般管轄 75
ⅰ 自 然 人 75  ⅱ 裁判権が免除される日本人 76  
ⅲ 法 人 等 76
⒝ 特別管轄 77
ⅰ 契約上の債務の履行地 77  ⅱ 財産所在地 79  
ⅲ 事務所等所在地 80  ⅳ 事業活動地 80  ⅴ 不法行為地 81  ⅵ 併合請求 82
⒞ 合意管轄 84  ⒟ 応訴管轄 87  ⒠ 消費者契約・個別労働関係民事紛争に関する管轄 87  ⒡ 合意管轄の特則─消費者、労働者の保護 89  ⒢ 専属管轄 92  ⒣ 特別の事情による訴えの却下 93  ⒤ 国際裁判管轄の審理 94  
⒥ 国際裁判管轄と国内裁判管轄 95
⑼ 家事事件の国際裁判管轄 96  ⑽ 保全命令事件の国際裁判管轄 96
2.国際訴訟競合 98
⑴ 問題の所在 98  ⑵ 規制消極説 99  ⑶ 関西鉄工第1事件判決 99  ⑷ 規制積極説 100
⒜ 承認予測説 100  ⒝ 比較衡量説 102  ⒞ 「特段の事情」の中で考慮 103
3.国際司法共助による送達 105
⑴ 送達とは何か 105  ⑵ 国家主権との関係 106  ⑶ 国際司法共助の法源 107  ⑷ わが国の訴訟のために外国で行う送達 108
⒜ 民訴条約 108  ⒝ 送達条約 109  ⒞ 日米領事条約、日英領事条約 110  ⒟ 二国間共助取決め、個別の応諾に基づく送達 110  ⒠ 公示送達による送達 110
⑸ 外国の訴訟のためにわが国が行う送達 111  ⑹ 送達方法の選択 111  ⑺ 送達条約10条⒜による直接郵便送達の問題 111
⒜ 職権送達主義と当事者送達主義 111  ⒝ 直接郵便送達の根拠 112  ⒞ 日本政府の公式見解 112  ⒟ 学   説 113  
⒠ 判   例 113  ⒡ 直接郵便による送達の適法性 115  
⒢ 直接交付を不適法とした最高裁判例 115
⑻ 証拠調べ 116
⒜ 問題の所在 116  ⒝ 外国で行う証拠調べ 116
4.外国判決の承認・執行 118
⑴ 問題の所在 118  ⑵ 法   源 119  ⑶ 外国判決の承認と執行─自動承認制度 119  ⑷ 承認適格 120  ⑸ 承認要件 121
⒜ 間接管轄 121  ⒝ 送   達 122  ⒞ 公   序 123  ⒟ 相互の保証 125
5.内外判決の抵触 128
⑴ 問題の所在 128  ⑵ 関西鉄工第2事件判決 128  ⑶ 学   説 130
6.主権免除 130
⑴ 問題の所在 131  ⑵ 裁判権免除の範囲 131  ⑶ 判   例 132
⒜ 絶対免除主義 132  ⒝ 制限免除主義を採用した最高裁判決 134
⑷ 執行免除 138  ⑸ 民事裁判権法 139
⒜ 裁判権免除の原則 139  ⒝ 裁判手続について免除されない場合 140
ⅰ 外国等の同意等があるとき 140  ⅱ 商業的取引に関する裁判手続 140  ⅲ 労働契約に関する裁判手続 141  
ⅳ 人の死傷または有体物の滅失などに関する裁判手続 143  
ⅴ 不動産に係る外国等の権利利益等に関する裁判手続 144  
ⅵ 知的財産権に関する裁判手続 144  ⅶ 仲裁合意に基づく仲裁手続に関する裁判手続 145
⒞ 外国等の有する財産に対する保全処分および民事執行の手続について免除されない場合 146
ⅰ 外国等の同意等がある場合 146  ⅱ 特定の目的に使用される財産 147  ⅲ 外国中央銀行等の取扱い 148
⒟ 訴状等の送達の方法 149
⑹ 外国等以外の裁判権免除 149
⒜ 外交官、領事官 149  ⒝ 国際機関 150
第3章 国際取引紛争と仲裁・ADR 152
1.仲   裁 152
⑴ 仲裁制度とは何か 152
⒜ 仲裁制度の役割 152  ⒝ 仲裁制度の意義 152  ⒞ 法   源 153  ⒟ 仲裁制度のメリット 154
ⅰ 仲裁判断の国際的効力─条約による国際的ネットワークの存在 154  ⅱ 中 立 性 155  ⅲ 手続の柔軟性 156  
ⅳ 国際司法共助を要しない 157  ⅴ 非公開性 157  
ⅵ 専 門 性 158  ⅶ 仲裁は迅速・低廉か 158
⒠ 仲裁制度のデメリット 159
ⅰ 仲裁合意の必要性 159  ⅱ 上訴制度がない 159  
ⅲ 費用はすべて利用者負担 159
⒡ 訴訟と仲裁の選択 159
⑵ 仲裁合意 160
⒜ 仲裁合意の性質 160  ⒝ 仲裁合意の締結 161  ⒞ 機関仲裁とアド・ホック仲裁 162
ⅰ 機関仲裁 162  ⅱ アド・ホック仲裁 164  
ⅲ UNCITRAL仲裁規則の利用 164  ⅳ 機関仲裁とアド・ホック仲裁のいずれを選択すべきか 165
⒟ 仲 裁 地 165
ⅰ 法的概念 165  ⅱ 物理的概念 166  ⅲ 仲裁地と仲裁手続地とが異なる仲裁 166
⒠ 仲裁条項の例 167  ⒡ 仲裁条項の起草上の留意点 167
ⅰ 広範仲裁条項と限定仲裁条項の違い 168  ⅱ 仲裁地の指定 169
⒢ 仲裁合意の方式 171
ⅰ 書面要件 171  ⅱ モデル法の改正と仲裁法 173
⒣ 仲裁合意の分離独立性(独立性) 173  ⒤ 仲裁合意の対象となる紛争 175
ⅰ 法律上の争訟 175  ⅱ スポーツ仲裁と仲裁法 176  
ⅲ 仲裁鑑定契約 176  ⅳ 仲裁可能性(仲裁適格) 177  
ⅴ 特許権の有効性をめぐる紛争 178  ⅵ 独禁法違反の存否 179
⒥ 仲裁合意の効力 179
ⅰ 積極的効力 179  ⅱ 消極的効力─妨訴抗弁 180  
ⅲ 仲裁合意の人的範囲 181  ⅳ 国際仲裁と妨訴抗弁 183  
ⅴ 仲裁合意の準拠法 184  ⅵ 仲裁合意の方式 186
⒦ 仲裁合意と消費者、労働者 187
ⅰ 仲裁合意と消費者保護 187  ⅱ 仲裁法が定める消費者保護規定 187  ⅲ 仲裁合意の解除権 187  ⅳ 口頭審理に先立つ仲裁廷による説明義務 188  ⅴ 口頭審理時における仲裁廷による説明義務 188  ⅵ 国際契約と消費者保護 188  
ⅶ 個別労働仲裁合意は無効 189  ⅷ 国際契約と労働者保護 189
⑶ 仲 裁 人 190
⒜ 仲裁人の選任 191  ⒝ 仲裁人候補者、仲裁人の開示義務 191  ⒞ 第三者資金提供と当事者の開示義務 193  ⒟ 仲裁人の公正性、独立性 194  ⒠ 不開示が忌避事由となるか 195  ⒡ 仲裁人の国籍 196  ⒢ 仲裁人の役割 196  ⒣ 仲裁人の忌避 196
⑷ 審理手続 198
⒜ 手続の基本原則 198  ⒝ 書面審理が中心 198  ⒞ 審理手続の予定・進行に関する協議・決定 199  ⒟ 実体判断の基準 202
ⅰ 広範な当事者自治 202  ⅱ 契約以外の法律関係にも準拠法の指定ができるか 204  ⅲ CISGの適用 205
⒠ 仲裁権限をめぐる紛争の解決 206
ⅰ 被申立人が仲裁権限を争う場合 206  ⅱ 仲裁廷による解決 206  ⅲ 裁判所による解決 207
⒡ 仲裁廷による暫定的保全措置 208
ⅰ 問題の所在 208  ⅱ 暫定的保全措置を命じる仲裁廷の権限 209  ⅲ 執 行 力 210  ⅳ 裁判所による保全処分との関係 210  ⅴ 緊急仲裁 211
⒢ 仲裁人による和解の試み 212  ⒣ 仲裁費用 213
ⅰ 仲裁費用の種類 213  ⅱ 仲裁費用の負担割合 214
⒤ 仲裁判断 214
⑸ 仲裁判断の取消し 216
⒜ 仲裁判断の取消制度 216  ⒝ 仲裁判断の取消事由 216
ⅰ 仲裁廷の無権限 217  ⅱ 手続保障違反 217  ⅲ 仲裁廷の構成、仲裁手続の違反 219  ⅳ 職権調査事項─公序違反、仲裁可能性の欠缺 223
⒞ 仲裁判断の取消しの申立期間 225  ⒟ 仲裁判断の取消しの国際裁判管轄 225
⑹ 仲裁判断の承認・執行 226
⒜ 内国仲裁判断 226  ⒝ 外国仲裁判断 226
ⅰ 国内法(仲裁法)による執行 226  ⅱ ニューヨーク条約による執行 227
⒟ 仲裁判断の取消しと外国での執行の可能性 228
ⅰ 取消判決が承認されない場合、仲裁判断は承認され得る 228
ⅱ フランスでは仲裁判断の取消しが承認・執行拒否事由とはならない 229
⑺ 国際投資紛争と仲裁 230
⒜ 投資協定仲裁とは何か 230  ⒝ 投資協定仲裁の例 232  
⒞ 投資協定仲裁判断の執行 233  ⒟ 投資協定仲裁による仲裁判断の執行の可能性 234
2.A D R 235
⑴ ADRの役割 235  ⑵ ADRの種類 236
⒜ 調   停 236  ⒝ 紛争解決委員会 237
⑶ 法   源 238  ⑷ UNCITRAL国際商事調停モデル法 239
⒜ 広範な当事者自治 239  ⒝ 調停人の選任 240  ⒞ 調停手続の基本的ルール 240  ⒟ 秘密の保持 240  ⒠ 他の手続における証拠許容性 241  ⒡ 調停人の仲裁人兼務 241  
⒢ 調停手続の終了 242
⑸ ADRと消費者紛争 243  ⑹ ドメイン名紛争 244

【資 料】 246
・法の適用に関する通則法 247
・仲 裁 法 254
・外国仲裁判断の承認及び執行に関する条約 272
主要参考文献 278
事項索引 279
判例索引 289