公正な裁判原則の研究
水野陽一 著
定価:4,950円(税込)-
在庫:
在庫があります -
発行:
2019年03月20日
-
判型:
A5判上製 -
ページ数:
226頁 -
ISBN:
978-4-7923-5274-5
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内容紹介
目 次
はしがき
序 章 問題の所在と本研究の目的1
第1章 ヨーロッパ域内の刑事手続における共通基準5
第1節 はじめに5
第2節 ヨーロッパ域内における刑事手続の共通基準6
第3節 国際法を根拠とする共通基準7
1 国際慣習法を根拠とする共通基準(7)
2 国際条約法を根拠とする共通基準(8)
第4節 ヨーロッパ人権条約を根拠とする共通基準8
第5節 EU法を根拠とする共通基準11
1 EU法を根拠とした基本的自由を求める権利(12)
2 EU法を根拠とした二重処罰及び二重訴追禁止(12)
3 EU域内における被害者の法的地位に関するヨーロッパ枠組決定(13)
4 EU基本権憲章(14)
5 EUデータ保護一般規則とEU刑事司法データ保護指令(14)
第6節 刑事法実務におけるヨーロッパ共通基準――ドイツにおける議論を中心に――19
1 ヨーロッパ人権条約及び人権裁判所の判決が刑事法実務に与える影響(19)
2 EU法及びヨーロッパ司法裁判所の判決が与える連合加盟国刑事法実務への影響(23)
第7節 多層的人権保障システムと刑事司法改革――ヨーロッパにおける人権保障基準の共通化――24
第8節 おわりに27
第2章 ヨーロッパ人権条約における公正な裁判原則41
第1節 はじめに41
第2節 ヨーロッパ人権条約6条の適用範囲43
第3節 ヨーロッパ人権条約6条1項43
1 独立した公平な裁判所(44)
2 公正な裁判の保障(47)
3 公正な裁判原則の法効果(48)
第4節 ヨーロッパ人権条約6条1項違反が認められる場合57
第5節 ヨーロッパ人権条約6条2項 ――無罪推定原則――58
1 無罪推定原則の意義(58)
2 無罪推定原則の具体的内容(58)
3 被疑者・被告人に認められる権利としての無罪推定原則(60)
第6節 ヨーロッパ人権条約6条3項61
1 被疑事実について告知される権利(Art.6(3)a ECHR)(62)
2 防御活動の十分な機会及び時間が認められる権利(Art.6(3)b ECHR)(63)
3 被疑者・被告人に認められる防御権(Art.6(3)c ECHR)(64)
4 証人の証言に異議を呈し直接尋問する権利:証人尋問権(Art.6(3)d ECHR)(68)
5 通訳・翻訳人依頼権(Art.6(3)e ECHR)(72)
6 人権条約6条3項と無罪推定原則(74)
7 無罪推定と黙秘権、自己負罪拒否権との関係(75)
第7節 人権条約上の公正の意義――ドイツにおける議論を参考に――77
第8節 人権裁判所と人権保障実施のメカニズム79
1 ヨーロッパ人権裁判所の構成及び手続(79)
2 ヨーロッパ人権裁判所判決の効力と執行(79)
第9節 おわりに80
第3章 国際自由権規約14条91
第1節 はじめに91
第2節 国際自由権規約14条92
1 国際自由権規約14条1項――公平な裁判所における公正な公開の裁判を受ける権利――(92)
2 国際自由権規約14条2項――無罪推定原則――(93)
3 国際自由権規約14条3項(95)
第3節 国際自由権規約人権委員会と個人通報制度99
1 個人通報制度(99)
2 国際自由権規約人権委員会と条約の実効力(99)
第4節 おわりに99
第4章 公正な裁判原則の法的根拠105
第1節 はじめに105
第2節 国際法(国際条約)に由来する原則の国内法的効力106
1 わが国における国際法と国内法の関係(106)
2 国内裁判所における条約の取り扱い(106)
3 ドイツにおける国際法親和性原則とわが国における国際法親和性解釈(107)
4 小 括(109)
第3節 国内憲法規範レヴェルにおける公正な裁判原則の法的根拠109
1 ドイツ基本法における公正な裁判原則の法的根拠(109)
2 日本国憲法における公正な裁判原則の法的根拠(115)
3 小 括(123)
第4節 おわりに126
第5章 公正な裁判の実現と証拠判断133
第1節 はじめに133
第2節 公正な証明と公正な裁判134
1 刑事手続の目的と公正な証明(134)
2 ヨーロッパ刑事手続における公正概念(136)
第3節 公正な裁判と証拠排除――ヨーロッパ人権裁判所における証拠排除に関する判断の検討――140
1 ヨーロッパ人権裁判所における証拠排除基準(140)
2 総合判断論(146)
3 総合判断論における特別な考慮要素(150)
4 小 括(155)
第4節 刑事手続における公正な裁判の実現と証拠判断157
1 人権裁判所における公正性判断(157)
2 ヨーロッパ人権条約締約国における公正な裁判原則と証拠排除基準(159)
第5節 わが国における違法収集証拠排除と証拠判断基準162
1 わが国における違法収集証拠排除法則(162)
2 わが国における公正な裁判の実現と証拠判断(166)
第6節 おわりに170
第6章 わが国の刑事手続における具体的問題に関する若干の検討179
第1節 はじめに179
第2節 刑事手続上の被疑者・被告人に対する権利保障に関する
若干の検討――公正な裁判原則からの要請との比較検討を通じて――180
1 被疑者・被告人に対する告知権に関する問題(180)
2 証拠開示に関する問題(182)
3 証人尋問権の保障に関する問題(186)
4 弁護人依頼権、接見交通権に関する問題(193)
5 通訳権・翻訳権に関する問題(199)
6 小 括(200)
第3節 おわりに201
終 章 結論209
はしがき
序 章 問題の所在と本研究の目的1
第1章 ヨーロッパ域内の刑事手続における共通基準5
第1節 はじめに5
第2節 ヨーロッパ域内における刑事手続の共通基準6
第3節 国際法を根拠とする共通基準7
1 国際慣習法を根拠とする共通基準(7)
2 国際条約法を根拠とする共通基準(8)
第4節 ヨーロッパ人権条約を根拠とする共通基準8
第5節 EU法を根拠とする共通基準11
1 EU法を根拠とした基本的自由を求める権利(12)
2 EU法を根拠とした二重処罰及び二重訴追禁止(12)
3 EU域内における被害者の法的地位に関するヨーロッパ枠組決定(13)
4 EU基本権憲章(14)
5 EUデータ保護一般規則とEU刑事司法データ保護指令(14)
第6節 刑事法実務におけるヨーロッパ共通基準――ドイツにおける議論を中心に――19
1 ヨーロッパ人権条約及び人権裁判所の判決が刑事法実務に与える影響(19)
2 EU法及びヨーロッパ司法裁判所の判決が与える連合加盟国刑事法実務への影響(23)
第7節 多層的人権保障システムと刑事司法改革――ヨーロッパにおける人権保障基準の共通化――24
第8節 おわりに27
第2章 ヨーロッパ人権条約における公正な裁判原則41
第1節 はじめに41
第2節 ヨーロッパ人権条約6条の適用範囲43
第3節 ヨーロッパ人権条約6条1項43
1 独立した公平な裁判所(44)
2 公正な裁判の保障(47)
3 公正な裁判原則の法効果(48)
第4節 ヨーロッパ人権条約6条1項違反が認められる場合57
第5節 ヨーロッパ人権条約6条2項 ――無罪推定原則――58
1 無罪推定原則の意義(58)
2 無罪推定原則の具体的内容(58)
3 被疑者・被告人に認められる権利としての無罪推定原則(60)
第6節 ヨーロッパ人権条約6条3項61
1 被疑事実について告知される権利(Art.6(3)a ECHR)(62)
2 防御活動の十分な機会及び時間が認められる権利(Art.6(3)b ECHR)(63)
3 被疑者・被告人に認められる防御権(Art.6(3)c ECHR)(64)
4 証人の証言に異議を呈し直接尋問する権利:証人尋問権(Art.6(3)d ECHR)(68)
5 通訳・翻訳人依頼権(Art.6(3)e ECHR)(72)
6 人権条約6条3項と無罪推定原則(74)
7 無罪推定と黙秘権、自己負罪拒否権との関係(75)
第7節 人権条約上の公正の意義――ドイツにおける議論を参考に――77
第8節 人権裁判所と人権保障実施のメカニズム79
1 ヨーロッパ人権裁判所の構成及び手続(79)
2 ヨーロッパ人権裁判所判決の効力と執行(79)
第9節 おわりに80
第3章 国際自由権規約14条91
第1節 はじめに91
第2節 国際自由権規約14条92
1 国際自由権規約14条1項――公平な裁判所における公正な公開の裁判を受ける権利――(92)
2 国際自由権規約14条2項――無罪推定原則――(93)
3 国際自由権規約14条3項(95)
第3節 国際自由権規約人権委員会と個人通報制度99
1 個人通報制度(99)
2 国際自由権規約人権委員会と条約の実効力(99)
第4節 おわりに99
第4章 公正な裁判原則の法的根拠105
第1節 はじめに105
第2節 国際法(国際条約)に由来する原則の国内法的効力106
1 わが国における国際法と国内法の関係(106)
2 国内裁判所における条約の取り扱い(106)
3 ドイツにおける国際法親和性原則とわが国における国際法親和性解釈(107)
4 小 括(109)
第3節 国内憲法規範レヴェルにおける公正な裁判原則の法的根拠109
1 ドイツ基本法における公正な裁判原則の法的根拠(109)
2 日本国憲法における公正な裁判原則の法的根拠(115)
3 小 括(123)
第4節 おわりに126
第5章 公正な裁判の実現と証拠判断133
第1節 はじめに133
第2節 公正な証明と公正な裁判134
1 刑事手続の目的と公正な証明(134)
2 ヨーロッパ刑事手続における公正概念(136)
第3節 公正な裁判と証拠排除――ヨーロッパ人権裁判所における証拠排除に関する判断の検討――140
1 ヨーロッパ人権裁判所における証拠排除基準(140)
2 総合判断論(146)
3 総合判断論における特別な考慮要素(150)
4 小 括(155)
第4節 刑事手続における公正な裁判の実現と証拠判断157
1 人権裁判所における公正性判断(157)
2 ヨーロッパ人権条約締約国における公正な裁判原則と証拠排除基準(159)
第5節 わが国における違法収集証拠排除と証拠判断基準162
1 わが国における違法収集証拠排除法則(162)
2 わが国における公正な裁判の実現と証拠判断(166)
第6節 おわりに170
第6章 わが国の刑事手続における具体的問題に関する若干の検討179
第1節 はじめに179
第2節 刑事手続上の被疑者・被告人に対する権利保障に関する
若干の検討――公正な裁判原則からの要請との比較検討を通じて――180
1 被疑者・被告人に対する告知権に関する問題(180)
2 証拠開示に関する問題(182)
3 証人尋問権の保障に関する問題(186)
4 弁護人依頼権、接見交通権に関する問題(193)
5 通訳権・翻訳権に関する問題(199)
6 小 括(200)
第3節 おわりに201
終 章 結論209