民事訴訟法重要問題講義 下巻 第2版

民事訴訟法重要問題講義 下巻 第2版

木川統一郎/清水宏/吉田元子 著
定価:4,180円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2019年04月01日
  • 判型:
    A5判並製
  • ページ数:
    386頁
  • ISBN:
    978-4-7923-2730-9
カートに入れる

書籍購入は弊社「早稲田正門店インターネット書店」サイトでの購入となります。

内容紹介

目次

文献略語  xiii

第16講 訴えの変更  1
Ⅰ.前提知識  1
1.訴えの変更の二つの型  (1)
2.訴えの変更の有無  (2)
3.訴えの変更と被告の同意  (2)
4.訴えの変更許否にとって考慮すべき要素  (4)
5.被告の主張による新請求原因の類型  (6)
Ⅱ.本件事実関係  8
1.実体関係(その1)  (8)
2.実体関係(その2)  (8)
3.訴訟関係(その1)  (8)
4.訴訟関係(その2)  (9)
5.訴訟関係(本件の問題点)  (9)
Ⅲ.判旨  9
1.判旨  (9)
2.判旨要約  (9)
Ⅳ.判旨のコメント  10
1.訴訟物  (10)
2.本件の請求の基礎について  (11)
Ⅴ.判旨の検討?  12
1.本件判旨と否認事由たる間接事実  (12)
2.同意不要説(ドイツの多数説、判例の主流)  (14)
3.同意必要説(異説)  (15)
Ⅵ.私見?  16
1.結論  (16)
2.理論構成について  (16)

第17講 訴えの交換的変更と旧訴の取扱い  19
Ⅰ.訴訟物理論について  19
1.概説  (19)
2.訴訟物一肢説  (20)
3.訴訟物二肢説  (21)
4.新実体法説  (22)
5.旧訴訟物理論  (23)
6.私見  (23)
7.日本の新訴訟物理論の構成  (24)
8.選択的併合について  (25)
9.個別実体権の指定権または除外権  (26)
Ⅱ.控訴審における訴えの変更および反訴の提起  27
1.控訴審における審判対象  (27)
2.附帯控訴  (29)
Ⅲ.訴えの取下げの同意について  31
1.訴えの取下げ  (31)
2.控訴の取下げ  (31)
3.訴えの取下げと被告の同意権  (31)
Ⅳ.事実関係  33
Ⅴ.本件判旨  34
1.判旨  (34)
2.判旨の要約  (35)
Ⅵ.判旨の解説  36
1.訴えの交換的変更における一元説と二元説  (36)
2.原判決の取消しの申立てと新訴訟物  (37)
3.控訴棄却という判決主文について  (37)
4.控訴理由ある場合の控訴裁判所の処置  (37)
5.旧訴も新訴も認容できない場合  (38)
6.選択的併合と控訴審における新訴提起  (38)
7.訴訟物の序列変更と被告の同意  (40)
8.訴訟物の交換的変更と被告の地位に関する立法論  (42)
9.本件における判決の脱漏  (43)
10.新訴訟物理論と本件  (44)

第18講 占有保護の訴えと本権に基づく反訴  47
Ⅰ.反訴の概念の2類型(前提知識その1)  47
Ⅱ.特別訴訟としての占有保護訴訟(前提知識その2)  49
Ⅲ.民法202条の通説的解釈について(前提知識その3)  51
Ⅳ.訴訟物理論からみた占有保護請求訴訟  53
Ⅴ.本件事実関係と判旨  57
1.本件事実関係  (57)
2.判旨  (58)
3.問題点  (58)
Ⅵ.学説  59
1.本権反訴肯定説  (59)
2.反対説  (60)
Ⅶ.ドイツ連邦裁判所の判決  61
1.2つのドイツ連邦裁の判決  (61)
Ⅷ.学説によるドイツ連邦裁判決に対する批判  65
1.本権反訴原告の勝訴の取扱いに反対する学説  (65)
2.本権反訴否定論  (66)
Ⅸ.私見  68
1.牽連性について  (68)
2.本権反訴について  (69)
3.ドイツ法と日本法との相違について  (70)

第19講 形成権の基準時後の行使  73
Ⅰ.本件の前提知識  73
1.既判力の時的限界  (73)
2.事実抗弁と権利抗弁  (74)
3.既判力による遮断  (75)
Ⅱ.最判昭和55年10月23日の事実関係と判旨  75
1.本件の事実関係  (76)
2.本件判旨  (76)
3.本件に関する学説  (77)
4.本件判旨に対する検討  (81)
Ⅲ.最判平成7年12月15日の事実関係と判旨  84
1.本件の事実関係  (84)
2.判旨  (84)
3.本件判旨に関する検討  (85)

第20講 一部請求後の残額請求  89
Ⅰ.一部請求論  89
1.一部請求とは何か  (89)
2.一部請求が選択される理由  (90)
Ⅱ.前訴としての一部請求訴訟  92
1.一部請求訴訟と残額請求訴訟との関係  (92)
2.問題の所在  (93)
Ⅲ.後訴としての残額請求訴訟  95
1.全面的肯定説  (96)
2.折衷説  (97)
3.全面的否定説  (104)
4.小括  (106)
Ⅳ.最判昭和32年6月7日  106
1.事実の概要  (106)
2.判旨  (107)
3.論点  (108)
4.検討  (108)
Ⅴ.最判平成10年6月12日  111
1.事実の概要  (111)
2.判旨  (112)
3.論点  (113)
4.検討  (113)
Ⅵ.その後の注目判決  114
1.最判平成20年7月10日  (114)
2.最判平成25年6月6日  (115)

第21講 争点効と信義則による後訴の遮断  119
Ⅰ.前提知識の解説  119
1.既判力の概念  (119)
2.争点効理論  (125)
Ⅱ.事実関係と判旨  126
1.事実関係  (126)
2.本件判旨  (127)
3.判旨の検討  (128)
Ⅲ.信義則による後訴の遮断  131
1.争点効理論との関係  (131)
2.事実関係  (132)
3.本件判旨  (133)
4.本件判旨の検討  (134)
5.信義則による後訴の遮断の展開について  (135)

第22講 口頭弁論終結後の承継人  ?139
Ⅰ.判決効の主観的範囲  139
1.意義  (139)
2.判決効の相対性  (140)
3.既判力の主観的範囲の拡張  (141)
Ⅱ.115条1項3号をめぐる時的問題?  142
1.口頭弁論終結“前”の承継人  (142)
2.口頭弁論終結“後”の承継人  (142)
3.口頭弁論終結を挟んだ承継  (143)
Ⅲ.115条1項3号の適用範囲  144
1.承継の種類  (144)
2.承継人の範囲  (145)
3.効果の範囲  (146)
Ⅳ.承継人への既判力の拡張の内容  149
1.訴訟物となっていた権利・法律関係  (149)
2.訴訟物となっていた権利・法律関係から派生した
権利・義務の引受け  (151)
Ⅴ.最判昭和48年6月21日  155
1.事実関係  (155)
2.判旨  (156)
3.論点  (157)
4.検討  (157)

第23講 民事判決の反射効  161
Ⅰ.反射効概念の法的性質  161
1.判決効の拡張を肯定する説  (161)
2.判決効の拡張を否定する説  (166)
3.学説の検討  (167)
Ⅱ.具体的問題の検討  169
1.最判昭和51年10月21日  (169)
2.最判昭和53年3月23日について  (172)

第24講 共同訴訟人独立の原則  ?179
Ⅰ.本件の前提知識  179
1.共同訴訟  (179)
2.共同訴訟人独立の原則の定義  (180)
3.共同訴訟人独立の原則の内容  (181)
4.共同訴訟人独立の原則の問題点  (183)
Ⅱ.本件最判の事実関係  187
Ⅲ.本件の判旨  188
1.本件の判旨  (188)
2.判旨に対するコメント  (189)
Ⅳ.学説の整理  191
1.援用不要説  (191)
2.援用必要説  (192)
3.当然の補助参加説  (193)
Ⅴ.本件に対する自説  194
1.援用不要説に対する私の見解  (194)
2.当然の補助参加説に対する私の見解  (196)
3.共同訴訟人間の証拠共通の問題  (197)
Ⅵ.全体の総括  198

第25講 主観的予備的併合・同時審判申し出共同訴訟  ?201
Ⅰ.本件の前提知識  201
1.前提知識の第1点  (201)
2.前提知識の第2点  (204)
Ⅱ.事実関係と判旨  205
1.本件の事実関係  (205)
2.本件の判旨  (206)
Ⅲ.本件判旨に対する学説の検討  207
1.肯定説  (207)
2.否定説  (211)
3.検討  (215)
Ⅲ.同時審判申し出共同訴訟の概要  216
1.1996年民事訴訟法改正  (216)
2.手続のポイント  (216)
3.主観的予備的併合論との関係  (219)

第26講 共同所有関係と訴訟  221
Ⅰ.必要的共同訴訟  221
1.固有必要的共同訴訟と類似必要的共同訴訟  (221)
2.固有必要的共同訴訟  (222)
3.類似必要的共同訴訟  (223)
4.類似点と相違点  (224)
Ⅱ.必要的共同訴訟と通常共同訴訟の境界  225
1.共有者全員の起こす共同訴訟と不可分債権の規定  (225)
2.個別訴訟と必要的共同訴訟の両立を否定する見解(一元説)  (226)
3.全共有者の起こす訴訟を必要的共同訴訟とみる見解  (227)
4.個別訴訟と共同訴訟の関係から生じる諸問題  (228)
Ⅲ.原告側の固有必要的共同訴訟に関する判例  230
1.最判昭和41年11月25日民集20巻9号1921頁  (232)
2.最判昭和46年10月7日民集25巻7号885頁  (232)
3.最判昭和57年7月1日民集36巻6号891頁  (234)
4.最判平成11年11月9日民集53巻8号1421頁  (237)
5.最判平成20年7月17日民集62巻7号1994頁  (240)
6.検討  (242)
Ⅳ.被告側での固有必要的共同訴訟の成否  247
1.合有債務という概念  (247)
2.権利・義務の共同的帰属  (247)
3.合有債務の履行  (249)
4.合有債務と個別債務の区別  (250)
5.最高裁判所昭和43年3月15日  (250)

第27講 遺産確認の訴え  255
Ⅰ.遺産と相続の制度設計?  255
1.実体法的観点から  (255)
2.手続法的観点から  (257)
Ⅱ.遺産範囲確定の諸相  258
1.遺産分割の前提問題  (258)
2.遺産を確定する諸手続  (260)
3.考えうる民事訴訟の形態  (261)
4.問題の所在  (262)
Ⅲ.最判昭和61年3月13日  264
1.事実関係  (264)
2.判旨  (265)
3.論点  (267)
4.検討  (267)
5.その後の関連判例  (270)
Ⅳ.最判平成元年3月28日  272
1.事実関係  (272)
2.判旨  (272)
3.論点  (273)
4.検討  (273)
5.その後の関連判例  (275)

第28講 補助参加の利益  281
Ⅰ.前提知識  281
1.補助参加制度とその要件  (281)
2.補助参加の利益が肯定される場合  (287)
Ⅱ.東京高決平成20年4月30日  294
1.事実関係  (294)
2.本件判旨  (295)
3.本件判旨の検討  (295)
4.争点ごとの補助参加  (298)

第29講 参加的効力と訴訟告知の効果  301
Ⅰ.先決関係・反対権・事実認定と既判力  301
Ⅱ.参加的効力  303
1.意義  (303)
2.効力の性質  (304)
3.効力の内容  (305)
Ⅲ.訴訟告知  309
1.意義と機能  (309)
2.要件  (310)
3.効力  (310)
Ⅳ.最判平成14年1月22日  312
1.事実関係  (312)
2.判旨  (312)
3.論点  (313)
4.引用判例の紹介  (314)
5.検討  (315)

第30講 相殺の抗弁と控訴審  321
Ⅰ.最判平成6年11月22日  (321)
1.事実関係  (321)
2.判旨  (323)
3.論点  (324)
Ⅱ.明示的一部請求訴訟における相殺の抗弁  324
1.基礎知識の確認  (324)
2.自働債権の控除  (327)
3.具体的検討  (329)
4.小括  (333)
Ⅲ.控訴における不利益変更禁止の原則  334
1.控訴の基本的性質   (334)
2.控訴  (334)
3.不利益変更禁止の原則  (339)
4.小括  (344)
Ⅳ.最判平成6年11月22日の検討  344
1.論点(ⅰ)について  (345)
2.論点(ⅱ)について  (346)
3.残された課題  (347)