中止未遂の研究

中止未遂の研究

山中敬一 著
定価:7,700円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2001年03月01日
  • 判型:
    A5判
  • ページ数:
    350頁
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内容紹介

<目 次>

第一章 中止犯―その法的性格および任意性の概念について

一 はしがき/二 法的性格(1 わが国の理論状況・2 ドイツの理論状況・3 考察)/三 任意性の概念(1 わが国の理論状況・2 ドイツの理論状況・3 考察)

第二章 中止犯の減免根拠に関する考察

一 はじめに/二 学説の批判的検討(1 ヤコブス説(行為変更説)の検討・2 ヘルツベルク説(債務履行説)の検討・3 イェーガー説(独自の処罰解放事由説)の検討・4 わが国の学説)/三 減免根拠の考察(1 前提的考察・2 中止未遂責任の考察・3 可罰的責任における中止未遂責任の意味)/四 まとめ

第三章 中止犯における「自己の意思により」の意義について―不合理決断説再論―

一 はじめに/二 香川説の意義と問題提起(1 客観的主観説の名称と内容・2 「客観性」の判断基準の問題)/三 判例の展開と問題提起(1 判例における中止意思の通常性の判断内容・2 判例の事案における中止意思の内容)/四 私見の展開と問題解決(1 規範的任意性概念の前提・2 不合理決断説の根拠・3 他の学説の批判)/五 むすびにかえて

第四章 着手中止と実行中止―中止行為の意義に関する考察―

一 はじめに/二 「終了未遂」概念の展開(1 一九世紀以前における未遂の段階区分・2 終了未遂の中止・3 一九世紀における未終了未遂と終了未遂の区別に関する学説)/三 ドイツにおける判例の展開(1 はじめに・2 ライヒスゲリヒトの判例・3 戦後の判例)/四 ドイツにおける学説(1 古い学説・2 行為計画説・3 個別行為説(個別観察説)・4 主観・客観併合説・5 客観説)/五 わが国の学説と判例(1 はじめに・2 終了未遂概念と欠効犯概念・3 学説・4 判例)/六 論点の分析と再構成(1 論点の分析・2 論点の再構成)/七 まとめ

第五章 着手中止と実行中止の要件について―最近ドイツの判例の動向を中心に―

一 はじめに/二 一九八二年判決以降/三 未必の故意の事案における中止に関する判例/四 一九九三年「構成要件外の行為目標」達成に関する大法廷決定/五 判例の実行未遂における「結果防止行為」の要件/六 判例における障害未遂論(1 障害未遂の概念と位置づけ・2 判例・3 障害未遂と「法的不可能性」・「事実的不可能性」)/七 まとめ

第六章 中止行為の要件に関するわが国の判例

一 はじめに/二 判例の状況/三 学説の状況/四 判例と学説の展望/五 補論

第七章 中止犯論の動き

一 城下裕二論文/二 金澤真理論文