早稲田大学比較法研究所叢書47
法の支配と法治主義
岡田正則・紙野健二・高橋明男 編訳
定価:7,348円(税込)-
在庫:
在庫僅少です -
発行:
2020年03月31日
-
判型:
A5判上製 -
ページ数:
534頁 -
ISBN:
978-4-7923-0663-2
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内容紹介
目 次
序 文
第Ⅰ部 法の支配と法治国家の概観
第 1 章 法の支配とは何であるか,それは何故重要なのか 3
モーティマー N. S.セラーズ(訳:荒木 修)
1.1 序 4
1.2 法の支配とは何であるか 5
1.3 法の支配は我々に何を命じているか 7
1.4 法の支配は何処から生まれてきたか 8
1.5 法の支配は何故に価値あるものなのか 10
1.6 法の支配を如何にすれば保障し得るか 12
1.7 実践的ないくつかの要求 14
1.8 法の支配にとっての例外 16
1.9 結論 18
第 2 章 法の支配と法治国原理の基礎について 20
ディートマール=フォン-デェァ・プフォーテン(訳:柴田尭史)
2.1 導入 20
2.2 法という形式 21
2.3 法の支配の倫理的な基礎づけ 29
2.4 法の支配と法治国原理が一致する核心 30
2.5 法の支配と法治国原理が分かれる具体的な適用 35
第 3 章 法治国家原理と法の支配の哲学的基礎 39
ステファン・キルステ(訳:高橋明男)
3.1 法の支配と法治主義の原理の共通の目指す地点 40
3.2 法の支配と法治国家原理の基礎 47
3.3 法的自由,法の支配,そして法治国家原理 54
第 4 章 法の支配(と法治国) 58
マルテイン・クリュギアー(訳:磯村篤範)
4.1 法と国家 60
4.2 恣意的な実力──非統制か無規則か 63
4.3 浅薄性か濃厚性か 67
4.4 解剖学か目的論か 72
4.5 法か社会法か 76
第 5 章 法哲学方法論としての法の支配論と法治国家論 82
ドミトリ・デドフ(訳:福重さと子)
5.1 理論的な問題 82
5.2 実際上の問題 88
5.3 結論 93
第 6 章 国家を超えた場面への法の支配の適用 95
マティアス・ケッター,グンナー・F・シュッペルト(訳:梶 哲教)
6.1 法の支配パラダイム 95
6.2 非国家的な法的仕組みへの法の支配概念の拡張 99
6.3 グローバルな尺度としての法の支配,国家を超えた場面ですらの,そして特にそのような場面での法の支配 112
6.4 結論 121
第 7 章 立憲主義のためのグローバルな規範としての法の支配 122
フランソワ・ヴェンター(訳:近藤卓也)
7.1 はじめに 122
7.2 基本原理の用法 123
7.3 法の支配から立憲主義へ 130
7.4 立憲主義の文脈における法の支配の本質 132
7.5 比較の第三項としての法の支配 138
7.6 結論と提案 140
第 8 章 憲法による権利の塹壕化と意思理論の不幸な結合
──ルソーからウォルドロンまで─ 142
アニセト・マスフェレール,アンナ・テイツリン(訳:人見 剛)
8.1 序言 142
8.2 国家の自己制限としての法治国家というイェリネックの概念 144
8.3 法の支配に関するダイシーの観念 150
8.4 意思理論の基礎 154
8.5 ウォルドロンの「民主的」実証主義
──ルソーのリバイバルか? 169
8.6 結論 173
第 9 章 法という測定基準
──国家からグローバルな場面に(そしてHamdanから
Al Jeddaに)至るまでの法の非手段的な側面── 175
ジャンルイジ・パロムベッラ(訳:前田定孝/岡田正則)
9.1 はじめに──法の支配そのものに内在する問題 176
9.2 合法性原理としての法の支配? 178
9.3 規範的・制度的な歴史 183
9.4 国家の外側において問題となる法の支配
およびその「実益」について 188
9.5 法の支配のダイナミックスとAl Jedda事件
(欧州人権裁判所)の教訓 193
第 10 章 法の支配,法治国家その他の国際的な法理
──その収斂と差異の言語上の諸側面─ 199
ユーリ・ア・シャランディン,ドミトリー・ヴェ・クラフチェンコ
(訳:中山 顕)
10.1 はじめに 200
10.2 定義上の問題 201
10.3 結論 207
第Ⅱ部 法の支配と法治国家に関する各論的状況
第 11 章 自由,平等,適法性 211
T.R.S. アラン(訳:前田 萌)
11.1 導入 211
11.2 自由,平等および適正手続 216
11.3 議会主権,適法性,憲法上の権利 224
11.4 結論 230
第 12 章 ドイツにおける法治国家原理
──その始まりから今日までの展開── 232
パウル・ティーデマン(訳:岡田正則)
12.1 はじめに 233
12.2 形式的法治国家 235
12.3 実質的法治国家 248
12.4 社会的法治国家 256
12.5 「緑の」法治国家 259
第 13 章 比較的視点でみるドイツの法治国家 263
ライナー・グローテ(訳:川合敏樹)
13.1 19世紀におけるドイツの法治国家の起源 263
13.2 第2次大戦後の法治国家の変質 267
13.3 比較的視点でみるドイツの法治国家 274
第 14 章 法の支配というロシアの裁判法理─その後20年─ 283
ガジス・A・ガジーエフ(訳:安田理恵)
14.1 法の支配とその法理論──歴史的文脈 283
14.2 法の支配というロシアの裁判法理 292
14.3 新たな立憲主義 311
第 15 章 法とは土手道である
──比喩とロシアにおける法の支配── 314
ジェフリー・カーン(訳:竹中 浩)
15.1 はじめに 315
15.2 法の支配のための比喩 318
15.3 ロシアにおける法の支配という土手道 323
15.4 事例研究 大統領の人権評議会 330
15.5 結論 343
第 16 章 アメリカにおける憲法解釈と法の支配の実体的理解 347
ロビン・シャーロウ(訳:黒澤修一郎)
16.1 イントロダクション 348
16.2 法の支配と法治国家のパラレルな展開 350
16.3 決定要因としての文化 358
16.4 21世紀におけるアメリカの憲法上の権利と法の支配 360
16.5 結論 369
第 17 章 法による政府の樹立
──1776年から1779年にかけてのアダムズと
ジェファーソン── 371
ジェイムズR. マクセイナー(訳:永松正則)
17.1 序論 371
17.2 現代のコモンロー 375
17.3 立法者としてのアダムズとジェファーソン 383
17.4 アダムズによる憲法──マサチューセッツ州政府組織 385
17.5 ジェファーソンによる立法──ヴァージニア州の法による政府 390
17.6 結論 401
第 18 章 「法の支配」と「法治国家」──我々はどこから来たか,
そしてどこへ向かっているか── 402
ナディア・E・ネドゼル(訳:ペドリサ・ルイス)
18.1 はじめに 402
18.2 法の支配の歴史 405
18.3 法治国家─建国の父ではなく,建国の将軍 407
18.4 英米人と建国の父 414
18.5 法の支配の改革と司法の独立 420
18.6 経済的自由と法の支配 423
18.7 文化と自由 429
18.8 ロシア文化と法治国家 434
18.9 おわりに 436
第 19 章 中東における法の支配 437
フサイン・イスマイーリー(訳:高橋明男)
19.1 はじめに 437
19.2 中東における法の支配の現状 438
19.3 イスラム法と法の支配の現代的概念 440
19.4 法の支配の欠如の原因 445
19.5 中東における法の支配に対する現在のアプローチ 450
19.6 将来への展望 454
19.7 結論 456
第 20 章 ブラジルにおける法の支配の待望
──ブラジルの法の支配の不十分な実現についての
メタ法的な分析── 458
アウグスト・ツィンマーマン(訳:マルセロ・カルガノ/高橋明男)
20.1 はじめに 458
20.2 法の支配を定義する 459
20.3 合法性の文化としての法の支配 462
20.4 ブラジルにおける法律の非実効性 466
20.5 法律の社会的地位への服従 469
20.6 ブラジル国家の全能性 475
20.7 国家統制主義と汚職 477
20.8 結論 480
第 21 章 法の支配と国際連合 482
エドリック・セルース,ジョバンニ・バス(訳:村上正直)
21.1 基礎 482
21.2 国際的レベルおよび国内的レベルにおける法の支配 483
21.3 法の支配,平和と安全,人権および開発 485
21.4 法の支配と総会 488
21.5 法の支配と安全保障理事会 491
21.6 法の支配と国連システム 494
21.7 法の支配支援における調整の強化 495
21.8 結論 496
編訳者あとがき 497
索引 499
欧文目次 504
原著者(編者)紹介 507
序 文
第Ⅰ部 法の支配と法治国家の概観
第 1 章 法の支配とは何であるか,それは何故重要なのか 3
モーティマー N. S.セラーズ(訳:荒木 修)
1.1 序 4
1.2 法の支配とは何であるか 5
1.3 法の支配は我々に何を命じているか 7
1.4 法の支配は何処から生まれてきたか 8
1.5 法の支配は何故に価値あるものなのか 10
1.6 法の支配を如何にすれば保障し得るか 12
1.7 実践的ないくつかの要求 14
1.8 法の支配にとっての例外 16
1.9 結論 18
第 2 章 法の支配と法治国原理の基礎について 20
ディートマール=フォン-デェァ・プフォーテン(訳:柴田尭史)
2.1 導入 20
2.2 法という形式 21
2.3 法の支配の倫理的な基礎づけ 29
2.4 法の支配と法治国原理が一致する核心 30
2.5 法の支配と法治国原理が分かれる具体的な適用 35
第 3 章 法治国家原理と法の支配の哲学的基礎 39
ステファン・キルステ(訳:高橋明男)
3.1 法の支配と法治主義の原理の共通の目指す地点 40
3.2 法の支配と法治国家原理の基礎 47
3.3 法的自由,法の支配,そして法治国家原理 54
第 4 章 法の支配(と法治国) 58
マルテイン・クリュギアー(訳:磯村篤範)
4.1 法と国家 60
4.2 恣意的な実力──非統制か無規則か 63
4.3 浅薄性か濃厚性か 67
4.4 解剖学か目的論か 72
4.5 法か社会法か 76
第 5 章 法哲学方法論としての法の支配論と法治国家論 82
ドミトリ・デドフ(訳:福重さと子)
5.1 理論的な問題 82
5.2 実際上の問題 88
5.3 結論 93
第 6 章 国家を超えた場面への法の支配の適用 95
マティアス・ケッター,グンナー・F・シュッペルト(訳:梶 哲教)
6.1 法の支配パラダイム 95
6.2 非国家的な法的仕組みへの法の支配概念の拡張 99
6.3 グローバルな尺度としての法の支配,国家を超えた場面ですらの,そして特にそのような場面での法の支配 112
6.4 結論 121
第 7 章 立憲主義のためのグローバルな規範としての法の支配 122
フランソワ・ヴェンター(訳:近藤卓也)
7.1 はじめに 122
7.2 基本原理の用法 123
7.3 法の支配から立憲主義へ 130
7.4 立憲主義の文脈における法の支配の本質 132
7.5 比較の第三項としての法の支配 138
7.6 結論と提案 140
第 8 章 憲法による権利の塹壕化と意思理論の不幸な結合
──ルソーからウォルドロンまで─ 142
アニセト・マスフェレール,アンナ・テイツリン(訳:人見 剛)
8.1 序言 142
8.2 国家の自己制限としての法治国家というイェリネックの概念 144
8.3 法の支配に関するダイシーの観念 150
8.4 意思理論の基礎 154
8.5 ウォルドロンの「民主的」実証主義
──ルソーのリバイバルか? 169
8.6 結論 173
第 9 章 法という測定基準
──国家からグローバルな場面に(そしてHamdanから
Al Jeddaに)至るまでの法の非手段的な側面── 175
ジャンルイジ・パロムベッラ(訳:前田定孝/岡田正則)
9.1 はじめに──法の支配そのものに内在する問題 176
9.2 合法性原理としての法の支配? 178
9.3 規範的・制度的な歴史 183
9.4 国家の外側において問題となる法の支配
およびその「実益」について 188
9.5 法の支配のダイナミックスとAl Jedda事件
(欧州人権裁判所)の教訓 193
第 10 章 法の支配,法治国家その他の国際的な法理
──その収斂と差異の言語上の諸側面─ 199
ユーリ・ア・シャランディン,ドミトリー・ヴェ・クラフチェンコ
(訳:中山 顕)
10.1 はじめに 200
10.2 定義上の問題 201
10.3 結論 207
第Ⅱ部 法の支配と法治国家に関する各論的状況
第 11 章 自由,平等,適法性 211
T.R.S. アラン(訳:前田 萌)
11.1 導入 211
11.2 自由,平等および適正手続 216
11.3 議会主権,適法性,憲法上の権利 224
11.4 結論 230
第 12 章 ドイツにおける法治国家原理
──その始まりから今日までの展開── 232
パウル・ティーデマン(訳:岡田正則)
12.1 はじめに 233
12.2 形式的法治国家 235
12.3 実質的法治国家 248
12.4 社会的法治国家 256
12.5 「緑の」法治国家 259
第 13 章 比較的視点でみるドイツの法治国家 263
ライナー・グローテ(訳:川合敏樹)
13.1 19世紀におけるドイツの法治国家の起源 263
13.2 第2次大戦後の法治国家の変質 267
13.3 比較的視点でみるドイツの法治国家 274
第 14 章 法の支配というロシアの裁判法理─その後20年─ 283
ガジス・A・ガジーエフ(訳:安田理恵)
14.1 法の支配とその法理論──歴史的文脈 283
14.2 法の支配というロシアの裁判法理 292
14.3 新たな立憲主義 311
第 15 章 法とは土手道である
──比喩とロシアにおける法の支配── 314
ジェフリー・カーン(訳:竹中 浩)
15.1 はじめに 315
15.2 法の支配のための比喩 318
15.3 ロシアにおける法の支配という土手道 323
15.4 事例研究 大統領の人権評議会 330
15.5 結論 343
第 16 章 アメリカにおける憲法解釈と法の支配の実体的理解 347
ロビン・シャーロウ(訳:黒澤修一郎)
16.1 イントロダクション 348
16.2 法の支配と法治国家のパラレルな展開 350
16.3 決定要因としての文化 358
16.4 21世紀におけるアメリカの憲法上の権利と法の支配 360
16.5 結論 369
第 17 章 法による政府の樹立
──1776年から1779年にかけてのアダムズと
ジェファーソン── 371
ジェイムズR. マクセイナー(訳:永松正則)
17.1 序論 371
17.2 現代のコモンロー 375
17.3 立法者としてのアダムズとジェファーソン 383
17.4 アダムズによる憲法──マサチューセッツ州政府組織 385
17.5 ジェファーソンによる立法──ヴァージニア州の法による政府 390
17.6 結論 401
第 18 章 「法の支配」と「法治国家」──我々はどこから来たか,
そしてどこへ向かっているか── 402
ナディア・E・ネドゼル(訳:ペドリサ・ルイス)
18.1 はじめに 402
18.2 法の支配の歴史 405
18.3 法治国家─建国の父ではなく,建国の将軍 407
18.4 英米人と建国の父 414
18.5 法の支配の改革と司法の独立 420
18.6 経済的自由と法の支配 423
18.7 文化と自由 429
18.8 ロシア文化と法治国家 434
18.9 おわりに 436
第 19 章 中東における法の支配 437
フサイン・イスマイーリー(訳:高橋明男)
19.1 はじめに 437
19.2 中東における法の支配の現状 438
19.3 イスラム法と法の支配の現代的概念 440
19.4 法の支配の欠如の原因 445
19.5 中東における法の支配に対する現在のアプローチ 450
19.6 将来への展望 454
19.7 結論 456
第 20 章 ブラジルにおける法の支配の待望
──ブラジルの法の支配の不十分な実現についての
メタ法的な分析── 458
アウグスト・ツィンマーマン(訳:マルセロ・カルガノ/高橋明男)
20.1 はじめに 458
20.2 法の支配を定義する 459
20.3 合法性の文化としての法の支配 462
20.4 ブラジルにおける法律の非実効性 466
20.5 法律の社会的地位への服従 469
20.6 ブラジル国家の全能性 475
20.7 国家統制主義と汚職 477
20.8 結論 480
第 21 章 法の支配と国際連合 482
エドリック・セルース,ジョバンニ・バス(訳:村上正直)
21.1 基礎 482
21.2 国際的レベルおよび国内的レベルにおける法の支配 483
21.3 法の支配,平和と安全,人権および開発 485
21.4 法の支配と総会 488
21.5 法の支配と安全保障理事会 491
21.6 法の支配と国連システム 494
21.7 法の支配支援における調整の強化 495
21.8 結論 496
編訳者あとがき 497
索引 499
欧文目次 504
原著者(編者)紹介 507