早稲田大学比較法研究所叢書48
持続可能な世界への法
Law and Sustainabilityの推進中村民雄 編
定価:4,300円(税込)-
在庫:
在庫がありません -
発行:
2020年08月31日
-
判型:
A5判上製 -
ページ数:
336頁 -
ISBN:
978-4-7923-3401-7
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内容紹介
《目 次》
はしがき…i
第1部 総論
第1章 持続可能な世界への法─Law and Sustainabilityの推進─ (中村民雄) 3
はじめに…3
Ⅰ Law and Sustainabilityの基層倫理…5
1 ハンス・ヨナス『責任という原理』…5
2 ミシェル・セールの『自然契約』…10
3 小括…14
Ⅱ Law and Sustainabilityの第一歩…16
1 Sustainable Developmentとの違い…16
2 クラウス・ボセルマンのLaw and Sustainability…18
3 ゲルト・ヴィンターのLaw and Sustainability…22
4 小括…26
Ⅲ 本書の構成:Law and Sustainabilityの推進 ─合理から摂理へ…27
むすび…30
第2章 持続可能性と法における人間中心主義 (郭 舜) 37
はじめに…37
Ⅰ 持続可能性とは何か…38
1 人間の発展…38
2 何の・誰にとっての持続可能性か?…39
Ⅱ 自然の持つ価値…41
1 内在的価値と手段的価値…41
2 人間中心主義…44
Ⅲ 持続可能性・正義・権利…46
Ⅳ 結論…51
第2部 土 地
第3章 物質代謝と法─「持続可能社会法学」を目指して─ (楜澤能生) 57
はじめに…57
Ⅰ 持続可能社会への転換…59
1 危機:大転換の必要性…59
2 持続可能社会について…59
3 物質(素材)代謝の攪乱…60
Ⅱ 持続可能社会への転換における法律学の役割…62
Ⅲ 資本主義法の基本的諸概念のクリティーク…64
1 人格の所有から物権としての所有へ…65
2 資本主義的所有権概念の抽象性,観念性とその帰結…66
3 規制法の限界…68
4 資本主義法の規範根拠としての「意思自由」の見直し…69
Ⅳ 所有権概念の転換…70
1 憲法による財産権保障と,立法による所有権の内容規定…70
(1) 原発経済から再生エネルギー経済への転換に伴う所有権の変動 ─ドイツにおける議論…71
(2) 地主的土地所有から農民的土地所有への転換…75
Ⅴ 物質代謝論と農地所有権…76
(1) 公害と物質代謝…76
(2) 耕作者主義と物質代謝…78
Ⅵ 比較法─耕作者主義の普遍性…80
1 スイスとオーストリア…80
2 EU…81
3 ドイツ…83
(1) 連邦法農林地取引法と所有権の自由…83
(2) 農林地取引法のルネッサンス…85
(3) 法の欠缺…86
(4) 土地政策の明確化…87
(5) 州の法律草案…88
おわりに…90
第4章 都市開発とSustainability─2つの事例を通し,私権の調整等から考える─ (鎌野邦樹) 97
はじめに─本稿の目的と内容…97
Ⅰ 市街地再開発事業における私権の調整と課題…98
1 市街地再開発事業の概要と私権の調整…98
(1) 市街地再開発…98
(2) 市街地再開発の流れ…99
(3) 借家人の地位…100
2 渋谷駅前再開発における私権調整上の問題…101
(1) 本件再開発と再開発後の私権の調整…101
(2) 本件再開発後の団地関係の認否…102
(3) 本件再開発後の団地関係…104
3 社会的・法理的・実務的課題…105
(1) 再開発に至るまでの課題…106
(2) 再開発後の円滑かつ適正な管理に関する課題…106
Ⅱ 土地区画整理事業における私権の調整と課題…108
1 土地区画整理事業の概要と私権の調整…108
(1) 土地区画整理事業…108
(2) 建物の移転等と借家人の地位…109
2 新松戸駅前土地区画整理事業の経緯と問題点…110
(1) 同土地区画整理事業の概要…110
(2) 事業計画についての意見書の提出と千葉県都市計画審議会での審議…110
(3) 事業計画についての問題点(私見)…111
(4) 立体換地等の問題…112
Ⅲ 都市におけるSustainability…114
1 開発を促す市場と法…114
2 市場による競争・選別と法…114
3 私権の調整の限界…115
Ⅳ 結びに代えて─デイノニクスをめぐる論争…117
第5章 都市(住宅地及び商業地)の土地利用と持続可能性法学 ─アメリカ法における「ニュー・アーバニズム」とゾーニング法の衝突を素材に─ (青木則幸) 119
はじめに…119
Ⅰ アメリカにおけるニュー・アーバニズム…121
Ⅱ アメリカにおける「ゾーニング法」の展開と問題点…123
1 ゾーニング法の展開…123
2 ゾーニング法の社会的評価…125
3 ニュー・アーバニズムからみたゾーニング法…126
Ⅲ 「ニュー・アーバニズム」とゾーニング法…128
1 ニュー・アーバニズムによる法規制の提唱…128
2 形状型規制(Form-based Codes)立法論の展開…132
(1) 形状型規制の意義…132
(2) 形状型規制の立法方法…133
Ⅳ さいごに…135
第3部 環境
第6章 気候訴訟に関する覚書─その可能性と困難性─ (大塚 直) 141
序…141
Ⅰ わが国における発電所に関するCO2規制…142
Ⅱ 国内の動向…144
1 シロクマ事件─電気事業者等に対する公害調停と訴訟…145
(1) 公害調停…145
(2) 同訴訟判決(各生活環境被害調停申請却下決定取消請求事件)…146
2 石炭火力発電所訴訟…146
(1) 石炭火力発電所差止訴訟─民事訴訟…147
(2) 行政訴訟…148
Ⅲ 欧米の動向─気候訴訟における請求内容…151
(1) 請求内容…151
(2) 欧米の動向…152
Ⅳ わが国における気候訴訟に対する障害と課題…153
(1) 温暖化対策推進法と大気汚染の関係…153
(2) 原告適格,安定的気候享受権,平穏生活権…153
(3) 事実的因果関係…154
(4) 行政裁量…157
(5) 気候保護は政治問題か,法律問題か…157
(6) 結びに代えて…157
第7章 将来世代機関の構想と制度設計 (進藤眞人) 163
はじめに…163
Ⅰ 将来世代との衡平を確保するための制度的枠組の構想…165
1 将来世代の利害の反映の仕方…165
2 将来世代の射程…167
3 将来世代の利害を代弁する主体…168
Ⅱ 将来世代機関の制度設計…169
1 将来世代機関の多様性と基本モデル…170
2 基本モデルの検討…172
Ⅲ 将来世代機関の導入…174
1 導入当初の将来世代機関…175
(1) PCFGの特色…175
(2) PCFGの廃止…176
2 変革後の将来世代機関…177
(1) 新憲法とOFG…177
(2) OFGの特色…178
3 将来世代機関を導入する際に留意すべき事柄…179
Ⅳ 日本への将来世代機関の導入…180
1 導入する意義…181
2 将来世代機関の構想…183
むすび…184
第4部 市場
第8章 Law and Sustainabilityと企業法制 (上村達男) 195
Ⅰ 企業法にとってのLaw and Sustainability…195
Ⅱ Law and Sustainabilityの基礎理論…197
Ⅲ 反「持続可能社会法学」としての会社法理の実情…199
Ⅳ 人間復興に不可欠なモノの論理の克服…203
Ⅴ 株式論なき株式会社法理の限界…205
Ⅵ 人格権としての議決権と人間復活の論理…210
Ⅶ 株主の属性論と人間関与度…212
Ⅷ おわりに…215
第9章 地球sustainabilityと資本市場─ESG投資の可能性と限界─ (黒沼悦郎) 219
はじめに…219
Ⅰ ESG投資の展開…220
1 ESG投資とは…220
2 企業によるESG開示の枠組み…221
(1) 法定開示…221
(2) 開示フレームワーク…222
Ⅱ 日本の現状…224
1 企業に対する規律…224
(1) 法規制…224
(2) コーポレートガバナンス・コード…225
(3) 環境報告ガイドライン…227
2 企業の任意開示例…227
(1) サステナビリティ報告書…227
(2) TCFDに基づく開示例…228
3 運用業者の規律…229
4 ESG投資の実際…230
Ⅲ 理論研究・実証研究…231
1 ESG投資に否定的な見解…231
(1) 社会的責任投資に対する批判…231
(2) ESG投資に対する批判…233
2 機関投資家の行動に関する実証研究…235
Ⅳ 課題と展望…237
1 ESG開示の規律…237
2 ESG投資の規律…239
(1) ESG投資と社会的責任投資の相違…239
(2) 運用業者に対する規律のあり方─海外の動向…240
(3) ESG投資と運用業者の信認義務との関係…242
(4) ESG投資の開示…243
第5部 ケア
第10章 ケアの存在倫理学─可傷性・責任・ホスピタリティ─ (守中高明) 251
はじめに─定言命法としてのケア…251
1 責任の構造 ─可傷性という条件…252
(1) 顔としての他者の現れ…252
(2) 非?対称性の交叉としてのケアという場…254
2 ケアする/されるのは「誰」か…258
(1) 脱?主体化の要請─近代的理性批判…258
(2) 前?起源的ホスピタリティへ…262
第11章 精神障害者のソーシャルインクルージョン─Law and Sustainabilityからの検討─ (橋本有生) 271
はじめに…271
Ⅰ 意思能力・行為能力概念への批判…273
1 伝統的な通説…274
2 その後の学説の展開…274
3 意思能力・行為能力概念への批判…276
(1) 国際条約の立場…276
(2) 若干の考察…277
Ⅱ 強制入院制度への批判…280
1 強制入院・強制治療の制度…280
(1) 歴史的沿革…280
(2) 現行法…280
(3) 他国の状況…281
2 障害を理由とする自由剥奪への批判…282
3 若干の考察…283
Ⅲ おわりに…285
第12章 持続可能な地域社会の法的基盤形成─ケア情報の共有システムを例として─ (岡田正則・中塚富士雄) 291
はじめに…291
Ⅰ 持続可能な地域社会とケアの法理論…292
1 地域社会の持続可能性とケアの理論…292
(1) 社会保障制度の持続可能性…292
(2) 近代社会の前提と社会の持続可能性…293
(3) 地域社会の持続可能性とケアの社会化…294
2 地域社会の持続可能性とケア情報の共有…295
(1) ケア社会論の問題点…295
(2) 問題解決の道筋とケア情報の共有…296
Ⅱ 地域連携ネットワークに関するICT・先進プロジェクトの分析─「向き合う」情報共有のあり方…297
1 分析の対象と方法…297
2 「チーム」運営の思想とICT…298
(1) ナラティブブック(秋田県医師会等)…298
(2) ビュートゾルフ(Buurtzorg/オランダの在宅看護組織)…300
(3) 若干の分析…301
3 「協議会」とプロジェクト運営…302
(1) COLTEM(弘前大学 COIサテライト)…302
(2) 英国のDAA(Dementia Action Alliance/認知症支援活動連盟)…304
(3) 若干の分析…306
4 小括─地域の独自性を生かす「事業基盤」の形成に向けて…307
Ⅲ 結語…309
はしがき…i
第1部 総論
第1章 持続可能な世界への法─Law and Sustainabilityの推進─ (中村民雄) 3
はじめに…3
Ⅰ Law and Sustainabilityの基層倫理…5
1 ハンス・ヨナス『責任という原理』…5
2 ミシェル・セールの『自然契約』…10
3 小括…14
Ⅱ Law and Sustainabilityの第一歩…16
1 Sustainable Developmentとの違い…16
2 クラウス・ボセルマンのLaw and Sustainability…18
3 ゲルト・ヴィンターのLaw and Sustainability…22
4 小括…26
Ⅲ 本書の構成:Law and Sustainabilityの推進 ─合理から摂理へ…27
むすび…30
第2章 持続可能性と法における人間中心主義 (郭 舜) 37
はじめに…37
Ⅰ 持続可能性とは何か…38
1 人間の発展…38
2 何の・誰にとっての持続可能性か?…39
Ⅱ 自然の持つ価値…41
1 内在的価値と手段的価値…41
2 人間中心主義…44
Ⅲ 持続可能性・正義・権利…46
Ⅳ 結論…51
第2部 土 地
第3章 物質代謝と法─「持続可能社会法学」を目指して─ (楜澤能生) 57
はじめに…57
Ⅰ 持続可能社会への転換…59
1 危機:大転換の必要性…59
2 持続可能社会について…59
3 物質(素材)代謝の攪乱…60
Ⅱ 持続可能社会への転換における法律学の役割…62
Ⅲ 資本主義法の基本的諸概念のクリティーク…64
1 人格の所有から物権としての所有へ…65
2 資本主義的所有権概念の抽象性,観念性とその帰結…66
3 規制法の限界…68
4 資本主義法の規範根拠としての「意思自由」の見直し…69
Ⅳ 所有権概念の転換…70
1 憲法による財産権保障と,立法による所有権の内容規定…70
(1) 原発経済から再生エネルギー経済への転換に伴う所有権の変動 ─ドイツにおける議論…71
(2) 地主的土地所有から農民的土地所有への転換…75
Ⅴ 物質代謝論と農地所有権…76
(1) 公害と物質代謝…76
(2) 耕作者主義と物質代謝…78
Ⅵ 比較法─耕作者主義の普遍性…80
1 スイスとオーストリア…80
2 EU…81
3 ドイツ…83
(1) 連邦法農林地取引法と所有権の自由…83
(2) 農林地取引法のルネッサンス…85
(3) 法の欠缺…86
(4) 土地政策の明確化…87
(5) 州の法律草案…88
おわりに…90
第4章 都市開発とSustainability─2つの事例を通し,私権の調整等から考える─ (鎌野邦樹) 97
はじめに─本稿の目的と内容…97
Ⅰ 市街地再開発事業における私権の調整と課題…98
1 市街地再開発事業の概要と私権の調整…98
(1) 市街地再開発…98
(2) 市街地再開発の流れ…99
(3) 借家人の地位…100
2 渋谷駅前再開発における私権調整上の問題…101
(1) 本件再開発と再開発後の私権の調整…101
(2) 本件再開発後の団地関係の認否…102
(3) 本件再開発後の団地関係…104
3 社会的・法理的・実務的課題…105
(1) 再開発に至るまでの課題…106
(2) 再開発後の円滑かつ適正な管理に関する課題…106
Ⅱ 土地区画整理事業における私権の調整と課題…108
1 土地区画整理事業の概要と私権の調整…108
(1) 土地区画整理事業…108
(2) 建物の移転等と借家人の地位…109
2 新松戸駅前土地区画整理事業の経緯と問題点…110
(1) 同土地区画整理事業の概要…110
(2) 事業計画についての意見書の提出と千葉県都市計画審議会での審議…110
(3) 事業計画についての問題点(私見)…111
(4) 立体換地等の問題…112
Ⅲ 都市におけるSustainability…114
1 開発を促す市場と法…114
2 市場による競争・選別と法…114
3 私権の調整の限界…115
Ⅳ 結びに代えて─デイノニクスをめぐる論争…117
第5章 都市(住宅地及び商業地)の土地利用と持続可能性法学 ─アメリカ法における「ニュー・アーバニズム」とゾーニング法の衝突を素材に─ (青木則幸) 119
はじめに…119
Ⅰ アメリカにおけるニュー・アーバニズム…121
Ⅱ アメリカにおける「ゾーニング法」の展開と問題点…123
1 ゾーニング法の展開…123
2 ゾーニング法の社会的評価…125
3 ニュー・アーバニズムからみたゾーニング法…126
Ⅲ 「ニュー・アーバニズム」とゾーニング法…128
1 ニュー・アーバニズムによる法規制の提唱…128
2 形状型規制(Form-based Codes)立法論の展開…132
(1) 形状型規制の意義…132
(2) 形状型規制の立法方法…133
Ⅳ さいごに…135
第3部 環境
第6章 気候訴訟に関する覚書─その可能性と困難性─ (大塚 直) 141
序…141
Ⅰ わが国における発電所に関するCO2規制…142
Ⅱ 国内の動向…144
1 シロクマ事件─電気事業者等に対する公害調停と訴訟…145
(1) 公害調停…145
(2) 同訴訟判決(各生活環境被害調停申請却下決定取消請求事件)…146
2 石炭火力発電所訴訟…146
(1) 石炭火力発電所差止訴訟─民事訴訟…147
(2) 行政訴訟…148
Ⅲ 欧米の動向─気候訴訟における請求内容…151
(1) 請求内容…151
(2) 欧米の動向…152
Ⅳ わが国における気候訴訟に対する障害と課題…153
(1) 温暖化対策推進法と大気汚染の関係…153
(2) 原告適格,安定的気候享受権,平穏生活権…153
(3) 事実的因果関係…154
(4) 行政裁量…157
(5) 気候保護は政治問題か,法律問題か…157
(6) 結びに代えて…157
第7章 将来世代機関の構想と制度設計 (進藤眞人) 163
はじめに…163
Ⅰ 将来世代との衡平を確保するための制度的枠組の構想…165
1 将来世代の利害の反映の仕方…165
2 将来世代の射程…167
3 将来世代の利害を代弁する主体…168
Ⅱ 将来世代機関の制度設計…169
1 将来世代機関の多様性と基本モデル…170
2 基本モデルの検討…172
Ⅲ 将来世代機関の導入…174
1 導入当初の将来世代機関…175
(1) PCFGの特色…175
(2) PCFGの廃止…176
2 変革後の将来世代機関…177
(1) 新憲法とOFG…177
(2) OFGの特色…178
3 将来世代機関を導入する際に留意すべき事柄…179
Ⅳ 日本への将来世代機関の導入…180
1 導入する意義…181
2 将来世代機関の構想…183
むすび…184
第4部 市場
第8章 Law and Sustainabilityと企業法制 (上村達男) 195
Ⅰ 企業法にとってのLaw and Sustainability…195
Ⅱ Law and Sustainabilityの基礎理論…197
Ⅲ 反「持続可能社会法学」としての会社法理の実情…199
Ⅳ 人間復興に不可欠なモノの論理の克服…203
Ⅴ 株式論なき株式会社法理の限界…205
Ⅵ 人格権としての議決権と人間復活の論理…210
Ⅶ 株主の属性論と人間関与度…212
Ⅷ おわりに…215
第9章 地球sustainabilityと資本市場─ESG投資の可能性と限界─ (黒沼悦郎) 219
はじめに…219
Ⅰ ESG投資の展開…220
1 ESG投資とは…220
2 企業によるESG開示の枠組み…221
(1) 法定開示…221
(2) 開示フレームワーク…222
Ⅱ 日本の現状…224
1 企業に対する規律…224
(1) 法規制…224
(2) コーポレートガバナンス・コード…225
(3) 環境報告ガイドライン…227
2 企業の任意開示例…227
(1) サステナビリティ報告書…227
(2) TCFDに基づく開示例…228
3 運用業者の規律…229
4 ESG投資の実際…230
Ⅲ 理論研究・実証研究…231
1 ESG投資に否定的な見解…231
(1) 社会的責任投資に対する批判…231
(2) ESG投資に対する批判…233
2 機関投資家の行動に関する実証研究…235
Ⅳ 課題と展望…237
1 ESG開示の規律…237
2 ESG投資の規律…239
(1) ESG投資と社会的責任投資の相違…239
(2) 運用業者に対する規律のあり方─海外の動向…240
(3) ESG投資と運用業者の信認義務との関係…242
(4) ESG投資の開示…243
第5部 ケア
第10章 ケアの存在倫理学─可傷性・責任・ホスピタリティ─ (守中高明) 251
はじめに─定言命法としてのケア…251
1 責任の構造 ─可傷性という条件…252
(1) 顔としての他者の現れ…252
(2) 非?対称性の交叉としてのケアという場…254
2 ケアする/されるのは「誰」か…258
(1) 脱?主体化の要請─近代的理性批判…258
(2) 前?起源的ホスピタリティへ…262
第11章 精神障害者のソーシャルインクルージョン─Law and Sustainabilityからの検討─ (橋本有生) 271
はじめに…271
Ⅰ 意思能力・行為能力概念への批判…273
1 伝統的な通説…274
2 その後の学説の展開…274
3 意思能力・行為能力概念への批判…276
(1) 国際条約の立場…276
(2) 若干の考察…277
Ⅱ 強制入院制度への批判…280
1 強制入院・強制治療の制度…280
(1) 歴史的沿革…280
(2) 現行法…280
(3) 他国の状況…281
2 障害を理由とする自由剥奪への批判…282
3 若干の考察…283
Ⅲ おわりに…285
第12章 持続可能な地域社会の法的基盤形成─ケア情報の共有システムを例として─ (岡田正則・中塚富士雄) 291
はじめに…291
Ⅰ 持続可能な地域社会とケアの法理論…292
1 地域社会の持続可能性とケアの理論…292
(1) 社会保障制度の持続可能性…292
(2) 近代社会の前提と社会の持続可能性…293
(3) 地域社会の持続可能性とケアの社会化…294
2 地域社会の持続可能性とケア情報の共有…295
(1) ケア社会論の問題点…295
(2) 問題解決の道筋とケア情報の共有…296
Ⅱ 地域連携ネットワークに関するICT・先進プロジェクトの分析─「向き合う」情報共有のあり方…297
1 分析の対象と方法…297
2 「チーム」運営の思想とICT…298
(1) ナラティブブック(秋田県医師会等)…298
(2) ビュートゾルフ(Buurtzorg/オランダの在宅看護組織)…300
(3) 若干の分析…301
3 「協議会」とプロジェクト運営…302
(1) COLTEM(弘前大学 COIサテライト)…302
(2) 英国のDAA(Dementia Action Alliance/認知症支援活動連盟)…304
(3) 若干の分析…306
4 小括─地域の独自性を生かす「事業基盤」の形成に向けて…307
Ⅲ 結語…309