独占及び取引制限規制の研究
愛媛大学法学会叢書 9

独占及び取引制限規制の研究

鈴木加人 著
定価:5,500円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2002年03月30日
  • 判型:
    A5判
  • ページ数:
    322頁
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内容紹介

≪目次≫
第一章 イギリスコモン・ローにおける独占及び取引制限の禁止
はじめに/イギリスにおける初期独占/初期独占時代の取引制限と営業の自由/共謀について/公共政策/おわりに

第二章 アメリカにおける反独占思想の発展
はじめに/初期の反独占思想/中期の反独占思想/ニュー・ディール期の反独占思想/おわりに

補論 独占禁止法強化のための改正
独占禁止法の強化改正が行われるまでの問題点/昭和五二年の法改正/独占禁止法の執行力強化を目指した改正/問題点の指摘

補論 営業免許と行政による経営コントロール
はじめに/資格条件規制/競争条件規制/おわりに

第三章 排除措置命令の内容と限界
総論/各論/おわりに

第四章 親子会社と独禁法 ―流通系列化をめぐってー
はじめに/親子会社の定義・実態及び独禁法による構造規制/子会社の発生と親子会社成立による反競争的効果/審決及びその他の法運用/不公正な取引方法の実質的要件と取引の相手方の意味/おわりに

補論 有限会社の社団法人性
総説/一人有限会社容認の立法者の意図/一人有限会社と社会的事実との対応関係/展望

第五章 業績不振会社の理論 ―日米間の比較―
はじめに/アメリカにおける業績不振会社の理論の発展/日本における業績不振会社の理論/おわりに

<審決研究>
最高価格の協定・行政指導・合意の成立/価格カルテルと一定の取引分野 ―アスファルト合材協会事件―/医師会による開業医の施設の制限/製造設備の新増設を行う事業者に対する間接的取引拒絶(旧一般指定一号)

<回顧と展望>
独占禁止法一年の動き
独占及び取引(営業)制限を規制することは、いかなる意味をもつものであろうか。独禁法の母法である英米コモン・ローまで遡って、歴史的・社会科学的に分析しながらこれを探求する。最近、わが国の独禁政策は、もっぱら経済効率性を求める傾向にあるが、経済民主主義の達成という観点からこれを論ずる。