イギリス離路法理の変革

イギリス離路法理の変革

―離路法理の契約法への同化―
佐野 彰 著
定価:5,500円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2002年04月20日
  • 判型:
    A5判上製
  • ページ数:
    236頁
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内容紹介

離路法理は、契約法の準則と異なる独自の法準則であって、実際上妥当性を欠くといわれて久しい。ようやく20世紀末、同法理は契約法に統合同化され、消滅することになる。この“統合同化”が何故、どのようにしてなされるにいたったかは、離路法理百年の軌跡をたどることによって明らかにされる。


≪目次≫
はじめに
第一章 契約法における二つの歪み
第一節 基本的違反法理 ―その生成・展開・から衰退・消滅まで―
基本的約款(義務)法理から基本的違反法理へ/基本的違反法理の衰退/基本的違反法理の終焉/基本的違反法理の三〇年

第二節 離路法理とその周辺
離路法理と海上物品運送法/ハンブルク・ルール/離路法理と基本的違反法理

第二章 堪航能力担保法理と離路法理
第一節 堪航能力担保法理
堪航能力担保法理の生成/堪航能力担保法理の根拠/堪航能力担保法理と約款/船員などの人命の安全と堪航能力担保義務/コモン・ローの堪航能力担保法理とわが商法七三八条

第二節 貨物海上保険契約の不堪航不担保・離路不担保の原則と運送人の責任
不堪航不担保・離路不担保の原則と運送人の責任/不堪航不担保・離路不担保の原則の修正と運送人の責任

第三章 離路法理と契約法への同化
第一節 離路法理と運送契約
第二節 離路法理の問題点(その一)
第三節 離路法理の問題点(その二) ― original rationale と judicial reasoning ―
第四節 離路法理とフォト・プロダクション事件
第五節 準離路(quasi-deviation )から離路(deviation )へ
準離路と解釈アプローチ/準離路と免責・責任制限・出訴期限条項/離路法理の世紀末

第六節 離路法理の契約法への同化

おわりに ―離路法理と離路条項―