久留米大学法政叢書21
現代欧州統合論
―EUの連邦的統合の深化とイギリス―児玉昌己 著
定価:5,500円(税込)-
在庫:
在庫があります -
発行:
2021年03月25日
-
判型:
A5判上製 -
ページ数:
328頁 -
ISBN:
978-4-7923-3408-6
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内容紹介
目 次
はしがき
初出一覧
第1部 日本のEU認識―過去と現在
第1章 日本の近代化と欧州統合運動―外交官永富(鹿島)守之助の場合 2
はじめに 2
第1節 日本の近代化としての欧米化と永富(鹿島)守之助 4
第2節 リヒャルト・クーデンホーフ・カレルギーと『パン・ヨーロッパ』 5
第3節 守之助のリヒャルト・クーデンホーフ・カレルギーとの出会いと
『汎亜細亜運動と汎欧羅巴運動』 9
第4節 リヒャルトと守之助の国際政治認識の異同 12
第5節 守之助のその後 18
結論 20
第2章 日本におけるEU認識とその問題 28
はじめに 28
第1節 EUの画期性とEU認識の困難さ 30
第2節 翻訳の表題を通したEU認識の問題 42
第3節 原タイトルと一致しない翻訳書の表題の事例 44
第4節 危機に極度に影響を受けたわが国のEU関係書とEU認識 53
第5節 フランスの人口学者トッドの書の問題と日本語タイトルの異様さ 59
結論 69
第2部 危機の中での欧州議会の権限強化
第3章 欧州議会選挙法改正案(二〇〇九年A・Duff草案)に見るEUの危機と
欧州連邦形成に向けた欧州議会統合推進派の対応 78
第1節 EUの危機と正統性が問われる欧州議会 78
第2節 欧州議会の発展と欧州議会選挙法の史的背景 84
第3節 欧州議会の正統性を脅かす投票率―改正法案の背景 91
第4節 二〇〇九年までの欧州議会選挙法と二〇〇九年の選挙法改正案 96
第5節 欧州議会選挙法改正案の欧州議会での審議状況 110
結論 113
第4章 欧州議会議院規則の改正に見る欧州極右への欧州議会の対応 123
はじめに 123
第1節 ヒトの自由移動とEUでの極右政党の進出の現状 125
第2節 欧州統合運動と極右の交差地点 130
第3節 リスボン条約と欧州議会及び欧州政党・院内会派 137
第4節 院内会派を規律する欧州議会議院規則 140
第5節 阻まれる極右 二つの事例 143
結論 152
第3部 イギリスの議会政治へのEUの影響とEU離脱の始まりとしての国民投票
第5章 多党化する欧州議会選挙の英選挙区と二〇一〇年の英下院議会選挙
―欧州統合運動の英議会政治への影響 158
はじめに 158
第1節 イギリスにおける選挙制度改革の動き 161
第2節 欧州議会選挙イギリス選挙区での比例制導入と多党化現象の加速 165
第3節 二〇一〇年の英下院議会選挙の経緯と結果 169
第4節 掘り崩される二大政党制 ブライトン・パビリオン選挙区における緑の党の選挙分析 177
第5節 欧州議会選挙実績に見るイギリスの二大政党の実力 180
結論 181
第6章 連邦的な統合深化を拒絶したイギリス EU離脱を巡る二〇一六年の国民投票 187
はじめに 187
第1節 EU条約五〇条の発動の時期とそれまでの推移 188
第2節 EU離脱の意味 190
第3節 Brexitの理由 連邦形成を深めるEUと理念を共有しない英国 195
第4節 英離脱の欧州議会へのインパクト ECRとEFDDの反EU・懐疑勢力縮減の可能性 199
結論 200
第4部 欧州議会選挙と欧州委員会の成立 転倒する機関間関係と英のEU離脱
第7章 二〇一四年の欧州議会選挙と「筆頭候補制」(Spitzenkandidaten)による
ユンケル欧州委員会の成立 208
はじめに 208
第1節 欧州議会選挙 結果の概観 209
第2節 反EU勢力のEU政治進出の条件と限界 EAFの院内会派形成失敗と薄氷のEFDD形成 214
第3節 EUの統治構造へのインパクト 筆頭候補制の導入 215
第4節 筆頭候補制の実践 主要欧州政党の党内「予備選挙」の実施 216
第5節 筆頭候補制への国家の側の逡巡 218
第6節 イギリスの抵抗と欧州理事会でのキャメロン首相の惨敗 219
第7節 欧州委員会の政治的中立性の問題と力を増す欧州議会 220
結論 222
第8章 EU政治の主戦場としての欧州議会選挙 二〇一九年の選挙まで 228
はじめに 228
第1節 欧州議会の発展 共同立法権者と代表民主主義の機関 229
第2節 BrexitのEU政治における意味と欧州議会への影響 230
第3節 問われる欧州議会の正統性と議院内閣制にむけた筆頭候補制(Spitzenkandidaten)導入 231
第4節 欧州議会における欧州政党・院内会派と筆頭候補制の動向 234
第5節 二〇一九年欧州議会選挙と右派ナショナリスト勢力の続伸予測 239
結論 241
第9章 英のEU離脱、二〇一九年の欧州議会選挙結果、フォンデアライエン欧州委員会誕生 247
はじめに 247
第1節 英のEU離脱の本質―EUの連邦化とEU法の拘束を嫌った英国 248
第2節 EU離脱の英国への影響 249
第3節 英のEU離脱のEUへの影響 251
第4節 欧州議会選挙結果とVDL委員会成立及び英のEU離脱後の欧州議会新勢力 253
第5節 筆頭候補制の中断とVDL委員長選出 議会公聴会 257
第6節 VDL委員会の組織改革とグリーンディールの推進 259
結論 261
第5部 欧州連邦に接近するEU
第10章 「ハミルトン・モーメント」―EUの連邦的財政金融一体化への一歩としての
二〇二〇年コロナ復興基金 266
はじめに 266
第1節 コロナ禍の世界的影響とEUへの影響 269
第2節 コロナ禍への欧州中央銀行(ECB)と欧州委員会の対応 271
第3節 復興基金創設への独仏首脳による二〇二〇年五月一八日の共同提案
―EUの「ハミルトン・モーメント」 276
第4節 フォンデアライエン欧州委員会による復興基金の新提案 283
第5節 シャルル・ミシェル欧州理事会常任議長の修正案と三つの抵抗勢力 287
第6節 二〇二〇年七月一七―二一日のマラソン欧州理事会 290
第7節 欧州議会の対応と払戻金減価問題 298
結論 301
あとがき
はしがき
初出一覧
第1部 日本のEU認識―過去と現在
第1章 日本の近代化と欧州統合運動―外交官永富(鹿島)守之助の場合 2
はじめに 2
第1節 日本の近代化としての欧米化と永富(鹿島)守之助 4
第2節 リヒャルト・クーデンホーフ・カレルギーと『パン・ヨーロッパ』 5
第3節 守之助のリヒャルト・クーデンホーフ・カレルギーとの出会いと
『汎亜細亜運動と汎欧羅巴運動』 9
第4節 リヒャルトと守之助の国際政治認識の異同 12
第5節 守之助のその後 18
結論 20
第2章 日本におけるEU認識とその問題 28
はじめに 28
第1節 EUの画期性とEU認識の困難さ 30
第2節 翻訳の表題を通したEU認識の問題 42
第3節 原タイトルと一致しない翻訳書の表題の事例 44
第4節 危機に極度に影響を受けたわが国のEU関係書とEU認識 53
第5節 フランスの人口学者トッドの書の問題と日本語タイトルの異様さ 59
結論 69
第2部 危機の中での欧州議会の権限強化
第3章 欧州議会選挙法改正案(二〇〇九年A・Duff草案)に見るEUの危機と
欧州連邦形成に向けた欧州議会統合推進派の対応 78
第1節 EUの危機と正統性が問われる欧州議会 78
第2節 欧州議会の発展と欧州議会選挙法の史的背景 84
第3節 欧州議会の正統性を脅かす投票率―改正法案の背景 91
第4節 二〇〇九年までの欧州議会選挙法と二〇〇九年の選挙法改正案 96
第5節 欧州議会選挙法改正案の欧州議会での審議状況 110
結論 113
第4章 欧州議会議院規則の改正に見る欧州極右への欧州議会の対応 123
はじめに 123
第1節 ヒトの自由移動とEUでの極右政党の進出の現状 125
第2節 欧州統合運動と極右の交差地点 130
第3節 リスボン条約と欧州議会及び欧州政党・院内会派 137
第4節 院内会派を規律する欧州議会議院規則 140
第5節 阻まれる極右 二つの事例 143
結論 152
第3部 イギリスの議会政治へのEUの影響とEU離脱の始まりとしての国民投票
第5章 多党化する欧州議会選挙の英選挙区と二〇一〇年の英下院議会選挙
―欧州統合運動の英議会政治への影響 158
はじめに 158
第1節 イギリスにおける選挙制度改革の動き 161
第2節 欧州議会選挙イギリス選挙区での比例制導入と多党化現象の加速 165
第3節 二〇一〇年の英下院議会選挙の経緯と結果 169
第4節 掘り崩される二大政党制 ブライトン・パビリオン選挙区における緑の党の選挙分析 177
第5節 欧州議会選挙実績に見るイギリスの二大政党の実力 180
結論 181
第6章 連邦的な統合深化を拒絶したイギリス EU離脱を巡る二〇一六年の国民投票 187
はじめに 187
第1節 EU条約五〇条の発動の時期とそれまでの推移 188
第2節 EU離脱の意味 190
第3節 Brexitの理由 連邦形成を深めるEUと理念を共有しない英国 195
第4節 英離脱の欧州議会へのインパクト ECRとEFDDの反EU・懐疑勢力縮減の可能性 199
結論 200
第4部 欧州議会選挙と欧州委員会の成立 転倒する機関間関係と英のEU離脱
第7章 二〇一四年の欧州議会選挙と「筆頭候補制」(Spitzenkandidaten)による
ユンケル欧州委員会の成立 208
はじめに 208
第1節 欧州議会選挙 結果の概観 209
第2節 反EU勢力のEU政治進出の条件と限界 EAFの院内会派形成失敗と薄氷のEFDD形成 214
第3節 EUの統治構造へのインパクト 筆頭候補制の導入 215
第4節 筆頭候補制の実践 主要欧州政党の党内「予備選挙」の実施 216
第5節 筆頭候補制への国家の側の逡巡 218
第6節 イギリスの抵抗と欧州理事会でのキャメロン首相の惨敗 219
第7節 欧州委員会の政治的中立性の問題と力を増す欧州議会 220
結論 222
第8章 EU政治の主戦場としての欧州議会選挙 二〇一九年の選挙まで 228
はじめに 228
第1節 欧州議会の発展 共同立法権者と代表民主主義の機関 229
第2節 BrexitのEU政治における意味と欧州議会への影響 230
第3節 問われる欧州議会の正統性と議院内閣制にむけた筆頭候補制(Spitzenkandidaten)導入 231
第4節 欧州議会における欧州政党・院内会派と筆頭候補制の動向 234
第5節 二〇一九年欧州議会選挙と右派ナショナリスト勢力の続伸予測 239
結論 241
第9章 英のEU離脱、二〇一九年の欧州議会選挙結果、フォンデアライエン欧州委員会誕生 247
はじめに 247
第1節 英のEU離脱の本質―EUの連邦化とEU法の拘束を嫌った英国 248
第2節 EU離脱の英国への影響 249
第3節 英のEU離脱のEUへの影響 251
第4節 欧州議会選挙結果とVDL委員会成立及び英のEU離脱後の欧州議会新勢力 253
第5節 筆頭候補制の中断とVDL委員長選出 議会公聴会 257
第6節 VDL委員会の組織改革とグリーンディールの推進 259
結論 261
第5部 欧州連邦に接近するEU
第10章 「ハミルトン・モーメント」―EUの連邦的財政金融一体化への一歩としての
二〇二〇年コロナ復興基金 266
はじめに 266
第1節 コロナ禍の世界的影響とEUへの影響 269
第2節 コロナ禍への欧州中央銀行(ECB)と欧州委員会の対応 271
第3節 復興基金創設への独仏首脳による二〇二〇年五月一八日の共同提案
―EUの「ハミルトン・モーメント」 276
第4節 フォンデアライエン欧州委員会による復興基金の新提案 283
第5節 シャルル・ミシェル欧州理事会常任議長の修正案と三つの抵抗勢力 287
第6節 二〇二〇年七月一七―二一日のマラソン欧州理事会 290
第7節 欧州議会の対応と払戻金減価問題 298
結論 301
あとがき