気候変動と政治

気候変動と政治

気候政策統合の到達点と課題
平田仁子 著
定価:5,280円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2021年08月01日
  • 判型:
    A5判上製
  • ページ数:
    244頁
  • ISBN:
    978-4-7923-3414-7
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内容紹介


《目 次》

はしがき(i)

第1章 気候変動を政治の課題として捉える...............1
 第1節 気候変動はなぜ政治の問題か...............1
  1 気候変動問題とは (1)
  2 提起される広範な政治的論点 (5)
  3 気候変動問題へのアプローチ (7)
  4 政治の対応に関する課題 (10)
 第2節 分析の視点...............14
  1 日本を対象にした事例分析 (14)
  2 環境政策統合・気候政策統合研究 (15)
 第3節 先行研究...............16
  1 環境政策統合(EPI) (16)
  2 気候政策統合(CPI) (23)
  3 エコロジー的近代化 (24)
  4 日本に関する先行研究 (26)
 第4節 分析方法と本書の概要...............27
  1 分析方法 (27)
  2 本書の構成 (28)

第2章 気候変動を巡る世界の動向...............31
 第1節 国連の下の気候レジームの形成...............31
  1 国際交渉とこれまでの経緯 (31)
  2 2020年以降の気候レジーム「パリ協定」 (35)
 第2節 国際情勢の変化...............38
  1 気候レジームをとりまく国際政治 (38)
  2 気候関連のリスクと機会に対する認識 (42)
  3 アクターの関与の拡大 (48)
 第3節 気候変動を巡る世界の動向のまとめ...............54

第3章 日本の気候政策のあゆみ...............55
 第1節 気候政策の推移...............55
  1 国際動向と絡み合う日本の気候政策動向 (55)
  2 過去30年の気候政策の推移 (57)
  3 温室効果ガス排出量の推移 (70)
 第2節 気候変動対策・政策の特徴...............73
  1 計画と目標を基本にした政策枠組み (73)
  2 主要な対策・政策とその特徴 (74)
  3 日本の気候レジーム交渉姿勢 (85)
 第3節 日本の気候政策の特徴のまとめ...............88

第4章 日本の制度や組織における気候政策統合(CPI)...............91
 第1節 EPI・CPIの原則や理念の位置付け...............92
  1 環境法令上のCPIの理念 (92)
  2 CPI原則の気候・エネルギー関連法への位置付け (93)
 第2節 気候政策を取り扱う組織や会議体...............95
  1 閣僚級の会議体 (95)
  2 行政機関の役割分担と連携 (97)
  3 審議会 (102)
  4 国会 (106)
 第3節 政策形成プロセス...............107
  1 省庁主導の政策決定の事例 ―2030年目標決定のプロセス (108)
  2 官邸主導の政策形成プロセスの事例 (112)
 第4節 気候政策の評価制度...............115
  1 事後の評価制度 (115)
  2 事前の評価制度 ―環境影響評価制度 (117)
 第5節 制度や組織における日本のCPIの現状...............119

第5章 日本の政治や認識における気候政策統合(CPI)...............125
 第1節 政治的な優先度とリーダーシップ...............125
  1 国会演説に見る気候政策の優先度 (126)
  2 政治的リーダーシップが発揮された事例 (128)
  3 成長戦略における気候・エネルギー政策の位置付け (133)
 第2節 アクターの動向とネットワーク...............135
  1 主要なアクターの認識と動向変化 (136)
  2 2つの政策ネットワークの構図 (148)
 第3節 言説に見る気候政策に対する認識...............150
  1 主な言説 (150)
  2 「経済への悪影響」言説の浸透 (156)
 第4節 政治や認識における日本のCPIの現状...............156
  1 政治的・認識的観点からの日本のCPIの特徴 (156)
  2 CPIの相互関連 (158)

第6章 イギリスの気候政策統合(CPI)...............161
 第1節 イギリスの気候政策動向...............161
  1 政策策定初期から京都議定書第1約束期間まで (161)
  2 労働党政権下における政策転換 (164)
  3 気候変動法とその運用 (166)
 第2節 イギリスのEPI・CPI...............169
  1 先駆的なEPIの実施の試み (169)
  2 制度的観点からのCPI (172)
  3 政治的・認識的観点からのCPI (175)
 第3節 イギリスのCPIの特徴...............178

第7章 日本のCPIの到達点と課題...............181
 第1節 日本のCPIの特徴 ―イギリスとの比較分析...............181
  1 気候政策動向とその特徴 (181)
  2 日本のCPIの到達点と課題 (183)
 第2節 CPIの推進の要件...............191
  1 CPIの複合的な実践と連動 (191)
  2 制度上の要件 ―柔軟性・公開性・客観性 (192)
  3 認識上の要件 ―言説の転換とアクターの参画 (194)
 第3節 「気候政治」の実現に向けて...............199
  1 結論 (199)
  2 「気候政治」の要件と方向性 (201)

おわりに...............205

 参考文献...............207
 付録 情報収集方法...............225
 初出一覧...............227
 索引...............229