企業損害保険の理論と実務
中出 哲・嶋寺 基 編著
定価:6,600円(税込)-
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発行:
2021年08月01日
-
判型:
A5判上製 -
ページ数:
456頁 -
ISBN:
978-4-7923-4268-5
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内容紹介
《目 次》
はしがき(ⅰ)
第1部 企業損害保険の枠組みと特徴
第1章 企業活動における損害保険の重要性 3
1 リスクマネジメントの重要性 3
1 事業とリスク(3)
2 リスクマネジメントにおける損害保険の重要性(4)
2 損害保険以外のリスクファイナンス手法 5
1 コミットメント・ライン(6)
2 保険デリバティブ(6)
3 キャット・ボンド(8)
4 キャプティブ(9)
3 損害保険の仕組みと意義 10
1 損害保険の仕組み(10)
2 損害保険の意義・機能(13)
3 損害保険の弊害(15)
4 損害保険制度の限界(16)
第2章 企業分野の損害保険の生成と現状 18
1 損害保険の生成 18
2 日本における損害保険の生成 20
1 損害保険事業の開始(20)
2 さまざまな損害保険の販売(21)
3 自由化の進展と損害保険の多様化(21)
4 情報技術革新と新商品(22)
5 グローバル化への対応(22)
第3章 企業損害保険に関する制度上の枠組み 24
1 損害保険とは何か 24
2 保険業法 25
1 保険業法上の免許申請(25)
2 免許審査基準(27)
3 基礎書類の変更(27)
3 保険法 28
1 適用(28)
2 保険法における損害保険契約の定義(28)
3 規律の性格(29)
第4章 損害保険の契約 31
1 保険技術面での要請 31
2 モラルハザードの排除等 33
3 損害てん補という方式 34
第5章 企業分野の損害保険の種類 36
1 保険業法上の商品種類 36
2 各種損害保険の分類 39
1 個人保険と企業保険(39)
2 海上保険と陸上保険(40)
3 積極財産に対する保険と消極財産に対する保険(41)
4 損害てん補の対象とする損害の種類による分類(41)
5 ラージリスクとマスリスク(42)
3 損害保険商品の構成 43
第6章 企業損害保険の手配と保険金支払い 45
1 保険の募集主体 45
1 保険の募集チャネル(45)
2 募集人の法的立場(46)
2 保険募集時における募集人の義務 47
3 保険約款 48
4 保険料率 49
5 保険金支払処理 50
第7章 損害保険のグローバル・スキーム 52
1 背景 52
2 グローバルプログラムの構造 53
第8章 企業損害保険とリスク分散 55
1 共同保険 55
2 再保険 58
1 再保険の意義(58)
2 再保険の種類(58)
3 再保険契約における約款(59)
4 再保険契約における元受保険者と再保険者の関係(60)
第9章 企業損害保険の特徴61
1 多様性 61
1 商品種類の多様性(61)
2 保険の対象の多様性(62)
3 約款文言の多様性(62)
2 大規模リスクとリスクの偏差 63
1 大規模リスクへの対処(63)
2 リスクの偏差(ばらつき)への対処(64)
3 保険利用者の「保護」対「柔軟性」 64
4 引受文言の複雑性・解釈上の困難性 65
第2部 企業損害保険の約款と保険法規整
第1章 保険約款の民法上の規整 69
1 保険約款の拘束力に関する従来の議論 69
2 定型約款に関する民法の規定 69
1 定型約款の定義(70)
2 定型約款の合意/不当条項規制(70)
3 定型約款の内容の表示(71)
4 定型約款の変更(72)
3 約款に関する保険会社の説明義務 72
第2章 保険約款の各条項と保険法の関係 75
1 補償条項 75
1 保険事故(75)
2 てん補すべき損害(79)
3 免責事由(80)
4 保険金の支払額(83)
5 他の保険契約がある場合(重複保険)(86)
6 火災保険のてん補範囲に関する特則(87)
2 基本条項 88
1 保険期間/保険契約の更改(88)
2 告知義務/告知義務違反による解除(88)
3 通知義務/危険増加による解除(90)
4 保険金額の調整(超過保険)(91)
5 重大事由による解除(92)
6 その他の保険契約の解除・失効(94)
7 保険料の返還(95)
8 事故発生時の義務(96)
9 保険金の請求および支払時期(99)
10 残存物代位(101)
11 請求権代位(101)
12 責任保険における先取特権(104)
13 消滅時効(105)
第3章 企業損害保険における約款解釈 107
1 約款解釈に関する一般原則 107
2 文言解釈のあり方 108
1 約款の構造(108)
2 約款全体の統一性(109)
3 法律の規定および用語との整合性(110)
4 評価を伴う用語の解釈(111)
5 特定分野の用語の使用(112)
6 作成者不利の原則(112)
7 契約当事者の意思の考慮(113)
第4章 企業損害保険に関する日本法の裁判例 115
1 保険金支払事由に関する裁判例 115
1 機械保険における「不測かつ突発的な事故」の解釈(115)
2 店舗総合保険における「落雷によって生じた損害」の解釈(118)
3 建築家賠償責任保険における「滅失もしくは毀損」の解釈(122)
2 免責事由に関する裁判例 126
1 財物保険における「自然の消耗もしくは劣化」による免責の解釈(126)
2 生産物賠償責任保険(PL保険)におけるBusiness Risk免責条項の解釈(129)
3 その他 133
1 店舗総合保険における「他の保険契約」および「1構内」の解釈(133)
2 英文財物利益保険における「FFEQ(Fire Following Earthquake:地震に引き続いて発生した火災)」の解釈(136)
第3部 財物保険
第1章 意義と機能 145
1 財物保険の意義 145
2 財物保険の機能 146
3 財物保険の国際性 147
第2章 日本における財物保険の沿革 148
1 戦後復興期 148
2 規制緩和と保険自由化の進展 149
3 火災保険の担保範囲の拡大とオールリスク型化 149
第3章 財物保険の種類 151
1 財物保険の約款構成 151
2 企業財産包括保険 154
1 企業財産包括保険の特徴(154)
2 企業財産包括保険における「オールリスク型」の意義(155)
3 企業財産包括保険と英米のオールリスク型保険約款の比較(157)
3 財物保険のグローバルプログラム 158
1 財物保険のグローバルプログラムの仕組み(158)
2 財物保険のグローバルプログラム事例(159)
第4章 財物保険の被保険利益と保険の対象 161
1 被保険利益 161
1 財物保険の被保険利益とは(161)
2 譲渡担保における被保険利益(161)
2 保険価額、一部保険、超過保険 162
1 保険価額(162)
2 一部保険(164)
3 超過保険(165)
3 保険の対象に含まれる財物と含まれない財物 166
第5章 財物保険のアンダーライティング 168
1 財物保険におけるアンダーライティングのポイント 168
1 財物保険共通のアンダーライティングのポイント(例)(168)
2 リスクごとのアンダーライティングのポイント(例)(169)
2 財物保険のリスクの特性とアンダーライティング手法 171
1 リスクの区分(171)
2 エリアⅠのリスク(発生頻度は低いが損害規模が大きいリスク)への対応(172)
3 エリアⅣのリスク(発生頻度は高いが事故1件あたりの損害額は小さいリスク)への対応(173)
第6章 財物保険の保険事故 174
1 保険事故 174
1 保険契約成立条件としての保険事故の「偶然性」の意義(174)
2 企業財産包括保険の保険事故の要件と立証責任(175)
3 不測かつ突発的な事故(177)
4 保険事故の要件に関する立証責任(180)
5 「1事故」の意義(182)
2 列挙担保危険 186
1 火災、落雷、破裂または爆発(186)
2 風災、雹災、雪災(188)
3 給排水設備事故の水漏れ等(190)
4 騒擾・労働争議(190)
5 車両・航空機の衝突(191)
6 建物の外部からの物体の衝突(191)
7 盗難(191)
8 水災(192)
9 電気的事故・機械的事故(192)
10 その他偶然な破損事故等(193)
3 免責危険 193
1 公益性・公序良俗・信義則に関する免責(194)
2 異常危険免責(198)
3 保険の目的の性質・瑕疵免責(199)
4 ビジネスリスクに関する免責(204)
5 設計、材質、製造の欠陥免責(205)
6 その他の免責(208)
4 因果関係 208
1 財物保険における因果関係(208)
2 因果関係に関する日本の裁判例(209)
第7章 通知義務・損害防止義務 215
1 通知義務 215
2 損害防止義務 216
1 損害防止義務の内容と義務違反の効果(216)
2 損害防止費用(216)
第8章 損害額の算定 218
1 「損害」とは 218
2 損害額の算定 219
1 保険法における損害額の算定(219)
2 保険価額の算定方法(219)
3 免責金額およびコ・インシュアランス 221
1 意義(221)
2 免責金額の設定方式(222)
3 免責金額の適用(222)
第9章 事故通知から保険金支払いまでの手続き 224
1 総説 224
2 事故通知 224
3 現場保存・損害防止義務 225
4 現場調査 225
5 保険金の請求に必要な書類 226
6 てん補責任の検討 227
7 保険金の支払い 228
1 支払保険金の協定(228)
2 保険金の支払時期(228)
3 保険金請求権の消滅時効(229)
4 残存物の帰属(229)
8 保険金請求者 229
第4部 利益保険
第1章 利益保険の意義と機能 233
1 意義 233
2 機能 233
1 資産の毀損に起因する営業上の損失のてん補(233)
2 サプライ・チェーンの寸断に起因する営業上の損失のてん補(235)
3 検討のアプローチ 236
第2章 利益保険の沿革 238
1 イギリス 238
2 アメリカ 241
3 日本 244
1 戦前(244)
2 戦後(244)
3 保険自由化以降(245)
第3章 利益保険の仕組み 247
1 利益保険の約款構成 247
2 利益保険の基本概念 248
1 利益保険によりてん補される利益損失の意義(248)
2 利益保険の被保険利益(250)
3 利益保険のてん補要件と利益保険の対象 251
1 利益保険の担保危険とてん補要件(251)
2 利益保険の目的物(252)
3 敷地外物件補償特約(253)
4 グループ間取引(254)
5 操業開始遅延(254)
第4章 企業会計の仕組み 256
1 財務諸表の役割 256
1 貸借対照表(256)
2 損益計算書(257)
2 収益の認識と期間損益 257
1 発生主義と実現主義(257)
2 収益と費用(258)
3 売上総利益と営業利益 258
1 卸売業の売上総利益と営業利益(258)
2 製造業の売上総利益と営業利益(259)
4 直接原価計算と限界利益 261
1 直接原価計算とは(261)
2 直接原価計算と限界利益(261)
3 変動費および固定費(262)
4 営業収益の分析(262)
第5章 利益保険の用語と概念 264
1 営業収益 264
1 営業収益(264)
2 収益減少額(266)
3 標準営業収益(267)
4 標準営業収益等の公正な調整(267)
2 営業費用 272
3 営業利益 273
4 経常費 275
5 支出を免れた経常費 276
1 意義(276)
2 要件(277)
3 具体例(277)
4 海外の裁判例(278)
6 利益率と約定支払割合 279
1 利益率と約定支払割合(279)
2 利益率の公正な調整(282)
7 喪失利益282
1 意義(282)
2 財物保険の損害保険金との関係(283)
8 収益減少防止費用 284
1 意義(284)
2 要件(286)
3 収益減少防止費用の具体例(288)
4 営業継続費用(292)
9 保険金支払対象期間 293
1 意義(293)
2 特殊な保険金支払対象期間の具体例(295)
第6章 利益保険のアンダーライティング 299
1 機械設備の内製化・汎用化状況(299)
2 原材料等の在庫状況(299)
3 事業継続計画(299)
4 敷地外物件補償特約(300)
第7章 事故通知から保険金支払いまでの手続き 301
1 事故通知義務等 301
2 保険金請求に必要な資料 301
3 損害調査 302
1 全体の把握(303)
2 標準営業収益の検討(303)
3 利益率の検討(303)
4 保険金支払対象期間の検討(304)
5 復旧方法、スケジュールの検討(304)
6 収益減少防止費用の検討(304)
7 喪失利益、支出を免れた経常費の検討(304)
8 損害保険金の検討(304)
4 保険金の算出の方法 305
5 保険金の支払い 308
第5部 賠償責任保険
第1章 賠償責任保険の意義と機能 311
1 賠償責任保険の意義 311
2 賠償責任保険の機能 312
3 賠償責任保険の特徴 313
1 被害者たる第三者の存在(313)
2 損害賠償責任関係と保険関係の並存(314)
3 原則として、被保険者の過失を担保(314)
4 原則として、保険価額は算定できない(315)
第2章 賠償責任保険の沿革 316
1 欧米における沿革 316
2 日本における沿革 318
1 賠償責任保険の誕生(318)
2 高度経済成長期・安定期―社会事件の発生と賠償責任保険による対応(318)
3 バブル経済期から崩壊期―法制度の整備と新たな賠償責任保険の登場(319)
4 保険自由化以降―特約自由化と標準料率化による賠償責任保険の多様化(320)
第3章 賠償責任保険のアンダーライティング 322
1 新たな法律の制定や法改正(322)
2 科学技術や社会環境の変化(322)
3 国や地域毎のリスク差(323)
4 保険契約者や被保険者毎のリスク差(323)
5 保険金支払額の確定に時間を要する(324)
6 ロス・ディベロップメント・ファクターとロス・トレンド・ファクター(325)
第4章 賠償責任保険の分類 326
1 賠償責任保険の商品構成 326
2 和文および英文の賠償責任保険の約款構成 328
3 インデムニティ・ポリシーとディフェンス・ポリシー 329
4 グローバルプログラム 331
第5章 賠償責任保険の被保険者と「他人」 334
1 被保険者 334
2 他?人 334
3 英文約款における被保険者と他人 336
第6章 賠償責任保険の保険事故 338
1 賠償責任保険の保険事故とは 338
2 保険事故とトリガー 340
3 和文約款および英文約款における保険事故とトリガー 342
1 和文約款における保険事故とトリガー(342)
2 英文約款におけるトリガー(344)
4 米国のISO約款におけるトリガー 346
5 保険事故と保険金請求権の消滅時効との関係 347
6 保険事故と通知義務との関係 348
第7章 賠償責任保険の担保危険と免責危険 350
1 担保危険 350
1 総説(350)
2 身体の障害または財物の損壊(351)
3 「?について」(357)
4 法律上の損害賠償責任(358)
2 免責危険(保険金を支払わない場合) 359
1 総説(359)
2 和文約款の免責危険(360)
3 保険金を支払わない場合(和文約款7条)(361)
4 保険金を支払わない場合(和文約款8条)(363)
5 PL保険固有の免責条項(Itself免責、不良完成品・不良製造加工品免責、不完全財物免責)とリコール義務違反(368)
6 米国のISO約款における「電子データに関する免責条項」(376)
第8章 てん補すべき損害 378
1 賠償責任保険の保険給付 378
1 損害てん補給付(378)
2 防御給付(379)
2 支払われる保険金の種類 382
1 和文約款において支払われる保険金(382)
2 英文約款において支払われる保険金(390)
3 損害てん補の方法と支払限度額・免責金額394
1 損害てん補の方法および「支払限度額」(394)
2 免責金額(396)
第9章 事故通知から保険金支払いまでの手続き 398
1 事故発生時の義務 398
1 和文約款(398)
2 英文約款(海外PL約款)(398)
2 損害賠償請求の解決 399
3 求償権の保全と行使の確保 401
4 保険金請求に必要な書類 402
1 和文約款(402)
2 英文約款(海外PL約款)(402)
5 損害調査 403
1 和文約款(403)
2 英文約款(海外PL約款)(405)
6 保険金の支払い 405
1 保険金請求権の消滅時効(405)
2 先取特権(406)
3 重複保険(408)
第10章 その他主要な賠償責任保険および費用保険 410
1 D&O保険 410
2 サイバーリスク保険 413
1 サイバーリスクとは(413)
2 サイバーリスク保険(414)
3 生産物回収費用保険(リコール保険) 416
主要参考文献 419
事項索引 427
著者紹介および執筆分担 433
はしがき(ⅰ)
第1部 企業損害保険の枠組みと特徴
第1章 企業活動における損害保険の重要性 3
1 リスクマネジメントの重要性 3
1 事業とリスク(3)
2 リスクマネジメントにおける損害保険の重要性(4)
2 損害保険以外のリスクファイナンス手法 5
1 コミットメント・ライン(6)
2 保険デリバティブ(6)
3 キャット・ボンド(8)
4 キャプティブ(9)
3 損害保険の仕組みと意義 10
1 損害保険の仕組み(10)
2 損害保険の意義・機能(13)
3 損害保険の弊害(15)
4 損害保険制度の限界(16)
第2章 企業分野の損害保険の生成と現状 18
1 損害保険の生成 18
2 日本における損害保険の生成 20
1 損害保険事業の開始(20)
2 さまざまな損害保険の販売(21)
3 自由化の進展と損害保険の多様化(21)
4 情報技術革新と新商品(22)
5 グローバル化への対応(22)
第3章 企業損害保険に関する制度上の枠組み 24
1 損害保険とは何か 24
2 保険業法 25
1 保険業法上の免許申請(25)
2 免許審査基準(27)
3 基礎書類の変更(27)
3 保険法 28
1 適用(28)
2 保険法における損害保険契約の定義(28)
3 規律の性格(29)
第4章 損害保険の契約 31
1 保険技術面での要請 31
2 モラルハザードの排除等 33
3 損害てん補という方式 34
第5章 企業分野の損害保険の種類 36
1 保険業法上の商品種類 36
2 各種損害保険の分類 39
1 個人保険と企業保険(39)
2 海上保険と陸上保険(40)
3 積極財産に対する保険と消極財産に対する保険(41)
4 損害てん補の対象とする損害の種類による分類(41)
5 ラージリスクとマスリスク(42)
3 損害保険商品の構成 43
第6章 企業損害保険の手配と保険金支払い 45
1 保険の募集主体 45
1 保険の募集チャネル(45)
2 募集人の法的立場(46)
2 保険募集時における募集人の義務 47
3 保険約款 48
4 保険料率 49
5 保険金支払処理 50
第7章 損害保険のグローバル・スキーム 52
1 背景 52
2 グローバルプログラムの構造 53
第8章 企業損害保険とリスク分散 55
1 共同保険 55
2 再保険 58
1 再保険の意義(58)
2 再保険の種類(58)
3 再保険契約における約款(59)
4 再保険契約における元受保険者と再保険者の関係(60)
第9章 企業損害保険の特徴61
1 多様性 61
1 商品種類の多様性(61)
2 保険の対象の多様性(62)
3 約款文言の多様性(62)
2 大規模リスクとリスクの偏差 63
1 大規模リスクへの対処(63)
2 リスクの偏差(ばらつき)への対処(64)
3 保険利用者の「保護」対「柔軟性」 64
4 引受文言の複雑性・解釈上の困難性 65
第2部 企業損害保険の約款と保険法規整
第1章 保険約款の民法上の規整 69
1 保険約款の拘束力に関する従来の議論 69
2 定型約款に関する民法の規定 69
1 定型約款の定義(70)
2 定型約款の合意/不当条項規制(70)
3 定型約款の内容の表示(71)
4 定型約款の変更(72)
3 約款に関する保険会社の説明義務 72
第2章 保険約款の各条項と保険法の関係 75
1 補償条項 75
1 保険事故(75)
2 てん補すべき損害(79)
3 免責事由(80)
4 保険金の支払額(83)
5 他の保険契約がある場合(重複保険)(86)
6 火災保険のてん補範囲に関する特則(87)
2 基本条項 88
1 保険期間/保険契約の更改(88)
2 告知義務/告知義務違反による解除(88)
3 通知義務/危険増加による解除(90)
4 保険金額の調整(超過保険)(91)
5 重大事由による解除(92)
6 その他の保険契約の解除・失効(94)
7 保険料の返還(95)
8 事故発生時の義務(96)
9 保険金の請求および支払時期(99)
10 残存物代位(101)
11 請求権代位(101)
12 責任保険における先取特権(104)
13 消滅時効(105)
第3章 企業損害保険における約款解釈 107
1 約款解釈に関する一般原則 107
2 文言解釈のあり方 108
1 約款の構造(108)
2 約款全体の統一性(109)
3 法律の規定および用語との整合性(110)
4 評価を伴う用語の解釈(111)
5 特定分野の用語の使用(112)
6 作成者不利の原則(112)
7 契約当事者の意思の考慮(113)
第4章 企業損害保険に関する日本法の裁判例 115
1 保険金支払事由に関する裁判例 115
1 機械保険における「不測かつ突発的な事故」の解釈(115)
2 店舗総合保険における「落雷によって生じた損害」の解釈(118)
3 建築家賠償責任保険における「滅失もしくは毀損」の解釈(122)
2 免責事由に関する裁判例 126
1 財物保険における「自然の消耗もしくは劣化」による免責の解釈(126)
2 生産物賠償責任保険(PL保険)におけるBusiness Risk免責条項の解釈(129)
3 その他 133
1 店舗総合保険における「他の保険契約」および「1構内」の解釈(133)
2 英文財物利益保険における「FFEQ(Fire Following Earthquake:地震に引き続いて発生した火災)」の解釈(136)
第3部 財物保険
第1章 意義と機能 145
1 財物保険の意義 145
2 財物保険の機能 146
3 財物保険の国際性 147
第2章 日本における財物保険の沿革 148
1 戦後復興期 148
2 規制緩和と保険自由化の進展 149
3 火災保険の担保範囲の拡大とオールリスク型化 149
第3章 財物保険の種類 151
1 財物保険の約款構成 151
2 企業財産包括保険 154
1 企業財産包括保険の特徴(154)
2 企業財産包括保険における「オールリスク型」の意義(155)
3 企業財産包括保険と英米のオールリスク型保険約款の比較(157)
3 財物保険のグローバルプログラム 158
1 財物保険のグローバルプログラムの仕組み(158)
2 財物保険のグローバルプログラム事例(159)
第4章 財物保険の被保険利益と保険の対象 161
1 被保険利益 161
1 財物保険の被保険利益とは(161)
2 譲渡担保における被保険利益(161)
2 保険価額、一部保険、超過保険 162
1 保険価額(162)
2 一部保険(164)
3 超過保険(165)
3 保険の対象に含まれる財物と含まれない財物 166
第5章 財物保険のアンダーライティング 168
1 財物保険におけるアンダーライティングのポイント 168
1 財物保険共通のアンダーライティングのポイント(例)(168)
2 リスクごとのアンダーライティングのポイント(例)(169)
2 財物保険のリスクの特性とアンダーライティング手法 171
1 リスクの区分(171)
2 エリアⅠのリスク(発生頻度は低いが損害規模が大きいリスク)への対応(172)
3 エリアⅣのリスク(発生頻度は高いが事故1件あたりの損害額は小さいリスク)への対応(173)
第6章 財物保険の保険事故 174
1 保険事故 174
1 保険契約成立条件としての保険事故の「偶然性」の意義(174)
2 企業財産包括保険の保険事故の要件と立証責任(175)
3 不測かつ突発的な事故(177)
4 保険事故の要件に関する立証責任(180)
5 「1事故」の意義(182)
2 列挙担保危険 186
1 火災、落雷、破裂または爆発(186)
2 風災、雹災、雪災(188)
3 給排水設備事故の水漏れ等(190)
4 騒擾・労働争議(190)
5 車両・航空機の衝突(191)
6 建物の外部からの物体の衝突(191)
7 盗難(191)
8 水災(192)
9 電気的事故・機械的事故(192)
10 その他偶然な破損事故等(193)
3 免責危険 193
1 公益性・公序良俗・信義則に関する免責(194)
2 異常危険免責(198)
3 保険の目的の性質・瑕疵免責(199)
4 ビジネスリスクに関する免責(204)
5 設計、材質、製造の欠陥免責(205)
6 その他の免責(208)
4 因果関係 208
1 財物保険における因果関係(208)
2 因果関係に関する日本の裁判例(209)
第7章 通知義務・損害防止義務 215
1 通知義務 215
2 損害防止義務 216
1 損害防止義務の内容と義務違反の効果(216)
2 損害防止費用(216)
第8章 損害額の算定 218
1 「損害」とは 218
2 損害額の算定 219
1 保険法における損害額の算定(219)
2 保険価額の算定方法(219)
3 免責金額およびコ・インシュアランス 221
1 意義(221)
2 免責金額の設定方式(222)
3 免責金額の適用(222)
第9章 事故通知から保険金支払いまでの手続き 224
1 総説 224
2 事故通知 224
3 現場保存・損害防止義務 225
4 現場調査 225
5 保険金の請求に必要な書類 226
6 てん補責任の検討 227
7 保険金の支払い 228
1 支払保険金の協定(228)
2 保険金の支払時期(228)
3 保険金請求権の消滅時効(229)
4 残存物の帰属(229)
8 保険金請求者 229
第4部 利益保険
第1章 利益保険の意義と機能 233
1 意義 233
2 機能 233
1 資産の毀損に起因する営業上の損失のてん補(233)
2 サプライ・チェーンの寸断に起因する営業上の損失のてん補(235)
3 検討のアプローチ 236
第2章 利益保険の沿革 238
1 イギリス 238
2 アメリカ 241
3 日本 244
1 戦前(244)
2 戦後(244)
3 保険自由化以降(245)
第3章 利益保険の仕組み 247
1 利益保険の約款構成 247
2 利益保険の基本概念 248
1 利益保険によりてん補される利益損失の意義(248)
2 利益保険の被保険利益(250)
3 利益保険のてん補要件と利益保険の対象 251
1 利益保険の担保危険とてん補要件(251)
2 利益保険の目的物(252)
3 敷地外物件補償特約(253)
4 グループ間取引(254)
5 操業開始遅延(254)
第4章 企業会計の仕組み 256
1 財務諸表の役割 256
1 貸借対照表(256)
2 損益計算書(257)
2 収益の認識と期間損益 257
1 発生主義と実現主義(257)
2 収益と費用(258)
3 売上総利益と営業利益 258
1 卸売業の売上総利益と営業利益(258)
2 製造業の売上総利益と営業利益(259)
4 直接原価計算と限界利益 261
1 直接原価計算とは(261)
2 直接原価計算と限界利益(261)
3 変動費および固定費(262)
4 営業収益の分析(262)
第5章 利益保険の用語と概念 264
1 営業収益 264
1 営業収益(264)
2 収益減少額(266)
3 標準営業収益(267)
4 標準営業収益等の公正な調整(267)
2 営業費用 272
3 営業利益 273
4 経常費 275
5 支出を免れた経常費 276
1 意義(276)
2 要件(277)
3 具体例(277)
4 海外の裁判例(278)
6 利益率と約定支払割合 279
1 利益率と約定支払割合(279)
2 利益率の公正な調整(282)
7 喪失利益282
1 意義(282)
2 財物保険の損害保険金との関係(283)
8 収益減少防止費用 284
1 意義(284)
2 要件(286)
3 収益減少防止費用の具体例(288)
4 営業継続費用(292)
9 保険金支払対象期間 293
1 意義(293)
2 特殊な保険金支払対象期間の具体例(295)
第6章 利益保険のアンダーライティング 299
1 機械設備の内製化・汎用化状況(299)
2 原材料等の在庫状況(299)
3 事業継続計画(299)
4 敷地外物件補償特約(300)
第7章 事故通知から保険金支払いまでの手続き 301
1 事故通知義務等 301
2 保険金請求に必要な資料 301
3 損害調査 302
1 全体の把握(303)
2 標準営業収益の検討(303)
3 利益率の検討(303)
4 保険金支払対象期間の検討(304)
5 復旧方法、スケジュールの検討(304)
6 収益減少防止費用の検討(304)
7 喪失利益、支出を免れた経常費の検討(304)
8 損害保険金の検討(304)
4 保険金の算出の方法 305
5 保険金の支払い 308
第5部 賠償責任保険
第1章 賠償責任保険の意義と機能 311
1 賠償責任保険の意義 311
2 賠償責任保険の機能 312
3 賠償責任保険の特徴 313
1 被害者たる第三者の存在(313)
2 損害賠償責任関係と保険関係の並存(314)
3 原則として、被保険者の過失を担保(314)
4 原則として、保険価額は算定できない(315)
第2章 賠償責任保険の沿革 316
1 欧米における沿革 316
2 日本における沿革 318
1 賠償責任保険の誕生(318)
2 高度経済成長期・安定期―社会事件の発生と賠償責任保険による対応(318)
3 バブル経済期から崩壊期―法制度の整備と新たな賠償責任保険の登場(319)
4 保険自由化以降―特約自由化と標準料率化による賠償責任保険の多様化(320)
第3章 賠償責任保険のアンダーライティング 322
1 新たな法律の制定や法改正(322)
2 科学技術や社会環境の変化(322)
3 国や地域毎のリスク差(323)
4 保険契約者や被保険者毎のリスク差(323)
5 保険金支払額の確定に時間を要する(324)
6 ロス・ディベロップメント・ファクターとロス・トレンド・ファクター(325)
第4章 賠償責任保険の分類 326
1 賠償責任保険の商品構成 326
2 和文および英文の賠償責任保険の約款構成 328
3 インデムニティ・ポリシーとディフェンス・ポリシー 329
4 グローバルプログラム 331
第5章 賠償責任保険の被保険者と「他人」 334
1 被保険者 334
2 他?人 334
3 英文約款における被保険者と他人 336
第6章 賠償責任保険の保険事故 338
1 賠償責任保険の保険事故とは 338
2 保険事故とトリガー 340
3 和文約款および英文約款における保険事故とトリガー 342
1 和文約款における保険事故とトリガー(342)
2 英文約款におけるトリガー(344)
4 米国のISO約款におけるトリガー 346
5 保険事故と保険金請求権の消滅時効との関係 347
6 保険事故と通知義務との関係 348
第7章 賠償責任保険の担保危険と免責危険 350
1 担保危険 350
1 総説(350)
2 身体の障害または財物の損壊(351)
3 「?について」(357)
4 法律上の損害賠償責任(358)
2 免責危険(保険金を支払わない場合) 359
1 総説(359)
2 和文約款の免責危険(360)
3 保険金を支払わない場合(和文約款7条)(361)
4 保険金を支払わない場合(和文約款8条)(363)
5 PL保険固有の免責条項(Itself免責、不良完成品・不良製造加工品免責、不完全財物免責)とリコール義務違反(368)
6 米国のISO約款における「電子データに関する免責条項」(376)
第8章 てん補すべき損害 378
1 賠償責任保険の保険給付 378
1 損害てん補給付(378)
2 防御給付(379)
2 支払われる保険金の種類 382
1 和文約款において支払われる保険金(382)
2 英文約款において支払われる保険金(390)
3 損害てん補の方法と支払限度額・免責金額394
1 損害てん補の方法および「支払限度額」(394)
2 免責金額(396)
第9章 事故通知から保険金支払いまでの手続き 398
1 事故発生時の義務 398
1 和文約款(398)
2 英文約款(海外PL約款)(398)
2 損害賠償請求の解決 399
3 求償権の保全と行使の確保 401
4 保険金請求に必要な書類 402
1 和文約款(402)
2 英文約款(海外PL約款)(402)
5 損害調査 403
1 和文約款(403)
2 英文約款(海外PL約款)(405)
6 保険金の支払い 405
1 保険金請求権の消滅時効(405)
2 先取特権(406)
3 重複保険(408)
第10章 その他主要な賠償責任保険および費用保険 410
1 D&O保険 410
2 サイバーリスク保険 413
1 サイバーリスクとは(413)
2 サイバーリスク保険(414)
3 生産物回収費用保険(リコール保険) 416
主要参考文献 419
事項索引 427
著者紹介および執筆分担 433