刑事訴訟法の基本問題
岩瀬 徹 著
定価:5,500円(税込)-
在庫:
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発行:
2021年12月20日
-
判型:
A5判上製 -
ページ数:
464頁 -
ISBN:
978-4-7923-5346-9
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内容紹介
《目 次》
はしがき i
目次 iii
初出一覧 xiv
第1 総論
1 刑事訴訟法の定着と変容─新たな刑事司法への道程─
はじめに 3
Ⅰ 現行刑事訴訟法の制定とその理解 5
Ⅱ 最初の十年の歩み 8
Ⅲ 事前準備に関する規則改正を巡る議論と事前準備の定着 13
Ⅳ 「荒れる法廷」から「静止状態」 20
Ⅴ 刑事裁判の日本的特色と変容 30
Ⅵ 司法制度改革 37
Ⅶ 到達点の確認と今後の課題 47
おわりに 59
2 手続「二分」論
Ⅰ 我が国の公判手続と「二分」制度(論) 62
Ⅱ 「二分」論の根拠 66
Ⅲ 「二分」制度の具体化・異議・問題の広がり 71
Ⅳ おわりに 75
[第1の補記] 77
第2 審判対象論
1 訴因概説
Ⅰ はじめに 81
Ⅱ 公訴の提起─訴因の設定 82
Ⅲ 訴因の変更 87
Ⅳ おわりに 98
2 起訴状に関する求釈明
Ⅰ はじめに 100
Ⅱ 求釈明の対象・範囲 101
Ⅲ 釈明の時期・方法 103
Ⅳ 釈明内容の訴訟法的意義 104
Ⅴ おわりに 105
3 訴因変更の要否《判例研究》─最決昭和55.3.4刑集34巻3号89頁─ 107
4 訴因変更の要否
Ⅰ 問題の所在と議論の状況 118
Ⅱ 平成13年判例 119
Ⅲ 平成13年判例を巡る議論 120
Ⅳ その余のいくつかの問題 122
5 現住建造物等放火被告事件につき、原判決には訴因変更手続を経ることなく訴因と異なる放火方法を認定したことに法令違反があるが、原判決を破棄しなければ著しく正義に反するとは認められないとされた事例《判例研究》─最決平成24.2.29刑集66巻4号589頁─ 125
6 訴因変更の可否
はじめに 136
Ⅰ 「公訴事実の同一性」 136
Ⅱ 単一性分離論と単一性・同一性統合論 138
Ⅲ 同一性論(非両立論) 141
Ⅳ 派生問題 150
おわりに 151
[第2の補記] 152
第3 事実認定・証拠法論
1 情況証拠による立証と合理的疑い
Ⅰ 検討事例と設問 157
Ⅱ 情況証拠と事実認定 158
Ⅲ 「合理的な疑いを超えた証明」あるいは「真実の高度な蓋然性」の程度 160
Ⅳ 情況証拠による事実認定において留意すべき点 163
Ⅴ 検討事例における情況証拠とこれによる事実認定 166
Ⅵ 間接事実による推認と判例理解 172
2 情況証拠による事実認定《判例研究》─札幌高判平成14. 3.19判時1803号147頁・判タ1095号287頁─ 177
3 単独犯と共同正犯の択一的認定の可否とその関連問題─最近の高裁判決を参考にして─
Ⅰ 問題の所在─判例の紹介 184
Ⅱ 実体法上の問題についての結論と訴訟法上の問題点の提示 186
Ⅲ 訴訟法上の問題点についての検討 189
Ⅳ 結びに代えて 196
4 ポリグラフ検査
Ⅰ 参考最高裁判例─最決昭和43.2.8刑集22巻2号55頁 198
Ⅱ ポリグラフ検査結果の証拠能力 200
Ⅲ ポリグラフ検査結果の証明力 206
Ⅳ 事実認定・刑事手続におけるポリグラフ検査の意義 209
5 法定の除外事由と補強証拠《判例研究》─東京高判平成17.3.25東高刑時報56巻1.12号30頁─ 214
6 供述不能の意義《判例研究》─東京高判昭和63.11.10東高刑時報39巻9.12号36頁〔判時1324号144頁・判タ693号246頁〕─ 223
[第3の補記] 230
第4 上訴論
1 いわゆる攻防対象論について
Ⅰ はじめに 235
Ⅱ 攻防対象論の理論的根拠 237
Ⅲ 無罪判断部分の瑕疵・違法の内容 240
Ⅳ 無罪判断部分の独立性・可分性 245
Ⅴ 関連する若干の問題 252
Ⅵ おわりに 254
2 控訴審の破棄差戻しと職権発動の限界《判例研究》─最判平成16.2.16日刑集58巻2号133頁─
3 刑事控訴審における審理と判断
Ⅰ 問題の所在 265
Ⅱ 裁判員裁判実施後の控訴審の運用の変化と判例 267
Ⅲ 審理の在り方─「事実の取調べ」を中心に 269
Ⅳ 審査・判断の在り方ー「事実誤認」の問題を中心に 275
Ⅴ 残された問題 280
Ⅵ おわりに 284
4 裁判員制度の下における上訴審のあり方
Ⅰ 問題の所在─はじめに 285
Ⅱ 控訴審の審理の在り方 287
Ⅲ 控訴審における事実誤認の審査 290
Ⅳ 控訴審における量刑不当の審査 295
Ⅴ 上告審における審査 300
Ⅵ まとめ─今後の課題 302
5 裁判員裁判の下での控訴審判決の動向─破棄判決の分析を中心にして─
Ⅰ はじめに 305
Ⅱ 統計 306
Ⅲ 控訴審の審理 309
Ⅳ 事実誤認 314
Ⅴ 量刑不当 345
Ⅵ 訴訟手続の法令違反 354
Ⅶ 法令適用の誤り 357
Ⅷ 自判の是非 359
Ⅸ 差戻し後の手続 365
Ⅹ 検討結果と今後の課題─結びに代えて 367
6 裁判員裁判における量刑と控訴審におけるその審査《判例研究》─最判平成26.7.24刑集68巻6号925頁─
7 控訴趣意書の提出と被告人の訴訟能力《判例研究》─最決平成18. 9.15裁判集刑事290号367頁〔判時1956号3頁・判タ1232号134頁〕─
[第4の補記] 401
〈付〉少年と医療観察法
1 少年と医療観察法
はじめに 405
Ⅰ 医療観察法の立法関係者の説明 406
Ⅱ 責任能力を欠く少年に対する保護手続 407
Ⅲ 医療観察法施行の下での問題の顕在化 412
Ⅳ 若干の提言 415
おわりに 420
2 少年に対する医療観察法の適用について
Ⅰ はじめに─問題の所在 422
Ⅱ 責任能力を欠く少年に対する手続 423
Ⅲ 少年に対する医療観察法の適用の当否 425
Ⅳ 若干の提案と更なる考察 426
3 責任能力が問題となる少年に対する処遇について─近時の裁判例などを参考として─
はじめに 430
Ⅰ 責任能力要否論─医療観察法との関係 431
Ⅱ 裁判例 433
Ⅲ 検討 437
おわりに 442
[〈付〉の補記] 443
判例索引 447