少年法講義 第4版

少年法講義 第4版

丸山雅夫 著
定価:3,630円(税込)
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  • 発行:
    2022年03月01日
  • 判型:
    A5判並製
  • ページ数:
    394頁
  • ISBN:
    978-4-7923-5355-1
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正誤表

内容紹介


《目 次》

第4版はしがき
凡  例

序章 少年司法システムの特殊性...1
1 成人刑事司法と少年司法...1
 1 固有の少年観にもとづく少年司法システム...1
 (1) 成人と少年の区別的対応
 (2) 少年観の変化
 2 国家的介入の正当化原理と少年司法システム...2
 (1) 国家による法的介入の正当化原理
 (2) 成人犯罪(者)に対する法的介入原理
 (3) 少年犯罪(者)に対する法的介入原理
2 少年司法における2つの潮流と少年法制としての具体化 ...4
 1 コモン・ロー法系と大陸法系 ...4
 (1) コモン・ロー型の少年法制
 (2) 大陸法型の少年法制
 2 少年法制における具体化...5
 (1) さまざまな形態
 (2) わが国の現行少年法

第1章 少年司法システムの独立...7
1 欧米の近代化と少年法制...7
 1 「小さな大人」による犯罪の扱い ...7
 (1) コモン・ロー法系における対応
 (2) 大陸法系における対応
 2 固有の少年司法システムの分化に向けた動き...9
 (1) 産業革命による社会問題の顕在化と「子どもの救済運動」
 (2) 犯罪少年に対する処遇の変化
 (3) 新派の刑法理論
 (4) 固有の少年司法システムの独立
2 わが国の近代化と少年法制 ...13
 1 感化法制定までの少年の扱い ...13
 (1) 旧刑法の制定まで
 (2) 旧刑法と民間感化事業の興隆 
 2 感化法の制定とその内容...16
 (1) 旧刑法下の感化法とその限界
 (2) 現行刑法と第1次感化法改正
 3 旧(大正)少年法の制定とその内容...18
 (1) 旧少年法制定に向けた動き
 (2) 旧少年法の基本構造
 (3) 少年の刑事事件の扱い
 (4) 少年の保護事件の扱い
 4 現行少年法の成立とその概要 ...22
 (1) 現行少年法制定に向けた動き
 (2) 現行少年法の特色

第2章 少年司法システムの動向...25
1 少年法制を基礎づけるモデル ...25
 1 福祉モデルとしての出発...25
 (1) さまざまなモデルの実現可能性
 (2) 保護原理にもとづく福祉モデル 
 2 司法モデルとそのバリエーション...26
 (1) 侵害原理にもとづく司法モデル
 (2) 司法モデルのバリエーション
2 福祉モデルと司法モデルのはざまで...27
 1 初期の福祉モデル少年法制の特徴...27
 (1) 広範な管轄
 (2) 柔軟性と裁量性
 2 「福祉モデルから司法モデルへ」の動き...29
 (1) 広範な管轄に対する批判
 (2) 柔軟性と裁量性に対する批判
 (3) 適正手続条項の不存在に対する批判
 (4) 再社会化の実効性に対する懐疑
 3 司法モデル少年法制の成立とその後の動向...32
 (1) 司法モデル少年法制の実現
 (2) わが国における改正の動き
 (3) 国際的動向

第3章 わが国における少年非行と社会の対応...34
1 わが国の少年非行の現状...34
 1 検証の意義と方法...34
 (1) 少年非行を検証する意義と限界
 (2) 統計的検証のための基礎資料
 2 わが国の少年非行の現状と特徴 ...36
 (1) 少年刑法犯の検挙人員と人口比の推移(経年的傾向)
 (2) 少年刑法犯の検挙人員と人口比の推移(成人との比較)
 (3) 罪名に見る少年非行の特徴
 (4) 少年非行は変化したか
2 社会における非行の「悪化」印象...39
 1 印象と幻想をもたらす原因 ...39
 (1) 非行の「凶悪化」幻想
 (2) 情報伝達手段の変化と影響
 2 社会のモラル・パニックと厳罰化要求...41
 (1) 社会のモラル・パニック
 (2) いわゆる厳罰化論の内容と問題性
3 いわゆる実名報道をめぐる問題 ...43
 1 少年法61条における同一性推知情報の開示禁止...43
 (1) 旧少年法74条から少年法61条へ
 (2) 少年法61条の趣旨
 (3) 少年法61条と新聞報道
 2 想定外の状況の出現と裁判所の態度の変化...46
 (1) 少年法61条と雑誌報道
 (2) 裁判所の対応の変化
 3 実名報道をどう考えるか...49
 (1) 大阪高裁判決と最高裁判決の問題性
 (2) 今後の方向性と課題

第4章 少年法の基本構造...51
1 少年法の意義と関連法令...51
 1 少年法の意義...51
 (1) 刑事法としての少年法典
 (2) 少年法の性格と社会のイメージ
 2 少年事件に関わる法令等...52
 (1) 少年法制に関わる法令
 (2) 通達等による補完
2 少年法の目的と理念...53
 1 健全育成と社会復帰モデル,成長発達権...53
 (1) 少年法1条が明示する目的
 (2) 社会復帰モデルと少年の特性
 (3) 成長発達権の承認
 2 非行に対する少年の責任...55
 (1) 少年法の特性と少年の責任
 (2) 少年法における責任
 3 健全育成と人権保障との調和 ...56
 (1) 少年法における人権保障
 (2) 人権保障の具体化
 4 少年事件の被害者に対する配慮 ...58
 (1) 犯罪被害者の配慮に向けた動き
 (2) 少年法における被害者配慮の拡充
3 少年法の特徴...59
 1 専門機関の設置...59
 (1) 家庭裁判所の創設
 (2) 家庭裁判所裁判官
 (3) 家庭裁判所調査官
 (4) 少年鑑別所
 (5) 付添人
 2 全件送致主義と家庭裁判所先議主義...65
 (1) 少年審判の特殊性
 (2) 全件送致主義と家庭裁判所先議主義
 (3) 全件送致主義の例外(簡易送致手続)
 3 保護処分優先主義と不処分優先主義...68
 (1) 保護処分優先主義
 (2) 不処分優先主義
 4 ケースワーク機能と社会防衛的機能...70
 (1) 家庭裁判所のケースワーク機能
 (2) 社会防衛的機能
 5 少年審判の構造と職権主義 ...72
 (1) 少年審判の構造
 (2) 職権主義的運用
 6 個別処遇の原則...75
 (1) 処遇の個別化
 (2) 個別的処遇の実現
4 少年法が扱う事件...77
 1 少年の保護事件と準少年保護事件...77
 (1) 少年保護事件
 (2) 準少年保護事件
 2 少年の刑事事件...78
 (1) 少年保護事件と少年刑事事件
 (2) 少年刑事事件の扱いの概要
 3 成人の刑事事件の削除...79

第5章 少年法の対象...80
1 少年法の管轄する「少年」(年齢管轄)...80
 1 少年の意義...80
 (1) 少年法の適用年齢の上限とその意味
 (2) 少年法の適用年齢の下限
 2 年齢の基準時と認定方法...82
 (1) 年齢判断の基準時
 (2) 年齢の認定方法と判断資料
 (3) 成人に対する特別な扱い
2 少年法の管轄する「非行」(事物管轄)...85
 1 「審判に付すべき少年」の意義 ...85
 (1) 非行少年の意義
 (2) 14歳未満の特例 
 2 犯罪少年...86
 (1) 犯罪少年の意義
 (2) 犯罪の意義とその帰結
 3 触法少年...87
 (1) 触法少年の意義
 (2) 触法少年の扱い
 4 虞犯少年...89
 (1) 虞犯少年の意義
 (2) 虞犯事由
 (3) 虞犯性
 5 非行少年と責任要件の要否 ...92
 (1) 問題とその顕在化
 (2) 裁判例の動向
 (3) 責任要件必要説の立場
 (4) 責任要件不要説の立場
 (5) 責任要件必要説の限界と問題性

第6章 非行の発見過程と家庭裁判所の受理,観護措置...98
1 非行の発見過程と発見活動 ...98
 1 発見活動の意義...98
 (1) 少年保護手続の起点としての発見活動
 (2) 発見活動と保護原理
 2 発見活動の主体と発見されるべき非行少年...100
 (1) 発見活動の主体
 (2) 捜査機関による発見活動
 (3) 児童福祉機関による発見活動
 (4) 保護観察所による発見活動
 (5) 家庭裁判所調査官による発見活動
 (6) 一般人による発見活動
 3 発見後の対応(送致,報告,通告)とその方法,効果...107
 (1) 送致による場合
 (2) 報告による場合
 (3) 通告による場合
 4 発見活動の対象と内容...110
 (1) 送致につながる発見活動
 (2) 報告につながる発見活動
 (3) 通告につながる発見活動
 5 犯罪容疑少年の発見活動 ...113
 (1) 捜査の基本方針
 (2) 被疑少年の捜査,逮捕,身柄拘束
 (3) 少年の勾留
 (4) 勾留に代わる観護措置
 (5) 少年の取調べ
 6 触法容疑少年の発見活動 ...120
 (1) 従前の発見活動の限界と問題点
 (2) 警察官による調査制度の導入
 (3) 警察官による調査
 (4) 少年に対する配慮
 (5) 調査後の対応
 7 虞犯容疑少年の発見活動 ...124
 (1) 発見活動としての限界
 (2) 捜査機関による発見
2 家庭裁判所による事件受理 ...125
 1 不告不理の原則...125
 (1) 不告不理の原則と受理の意義
 (2) 不告不理の原則の適用範囲
 2 家庭裁判所の受理...127
 (1) 家庭裁判所に事件が持ち込まれる経路
 (2) 家庭裁判所による受理とその効果
 (3) 家庭裁判所の土地管轄
 3 証拠物等の扱い...130
 (1) 概要
 (2) 受入等の扱い
3 観護措置...131
 1 観護措置の意義と種類...131
 (1) 観護措置の意義
 (2) 調査官観護
 (3) 観護措置(少年鑑別所送致)
 2 観護措置の要件...135
 (1) 一般的要件
 (2) 実質的要件(観護措置の必要性) 
 3 観護措置の手続...137
 (1) 観護措置がとられる事件
 (2) 観護措置の単位
 (3) 観護措置決定手続
 (4) 観護措置をとる時期をめぐる問題
 4 観護措置の執行...141
 (1) 観護措置の執行
 (2) 観護措置に伴う仮収容
 (3) 観護措置中の接見・余罪捜査
 5 観護措置の期間...145
 (1) 期間の原則
 (2) 特別更新
 6 観護措置に対する不服申立て ...147
 (1) 不服申立ての意義と方法
 (2) 異議の申立て
 (3) 異議申立ての審理
 (4) 特別抗告
 7 観護措置の終了等...150
 (1) 観護措置の変更と終了
 (2) 終了の効果

第7章 調査過程...152
1 調査の意義...152
 1 調査前置主義...152
 (1) 調査前置主義の趣旨
 (2) 調査前置主義の意義
 2 法的調査と社会調査...153
 (1) 法的調査
 (2) 社会調査
 (3) インテイク
2 家庭裁判所調査官による調査 ...157
 1 家庭裁判所調査官制度...157
 (1) 調査官制度の意義
 (2) 調査官の役割と機能
 2 社会調査...158
 (1) 人格調査と科学主義
 (2) 調査の方法・方式
 (3) 調査の専門性と独立性
 (4) 被害者調査
 (5) 調査の嘱託,援助依頼・協力依頼
 3 呼出しと同行...164
 (1) 意義
 (2) 呼出し
 (3) 同行状
 (4) 同行状の執行
 4 被害者の申出による意見陳述 ...168
 (1) 意義と要件
 (2) 意見聴取の時期,方法
 (3) 意見聴取の効果
 5 少年鑑別所の資質鑑別...170
 (1) 資質鑑別
 (2) 社会調査との関係
 6 調査結果の報告と記録の作成・保管...172
 (1) 調査報告の方式等
 (2) 少年調査記録と少年保護事件記録
 7 社会調査と適正手続...174
 (1) 社会調査の要件
 (2) 社会調査における適正手続のあり方
 8 記録・証拠物の閲覧・謄写 ...176
 (1) 記録等の閲覧等の意義
 (2) 閲覧・謄写の対象
 (3) 許可申請手続
3 調査を経た少年事件の扱い ...177
 1 調査後の少年事件の行方 ...177
 (1) 3つの方向性
 (2) 保護事件の終局と保護事件の継続
 2 審判不開始決定...179
 (1) 審判不開始の意義
 (2) 審判に付することができない場合(手続的審判不開始)
 (3) 審判に付すのが相当でない場合(実体的審判不開始)
 (4) 決定の方式と効果
 3 他のシステムへの移送...183
 (1) 児童福祉機関への送致
 (2) 検察官送致
 4 審判開始決定...185
 (1) 審判開始の意義と要件
 (2) 審判開始決定の方式と効果
 5 被害者等への通知...186
 (1) 被害者通知制度の趣旨
 (2) 被害者通知制度の概要

第8章 審判過程...189
1 審判の意義と特徴,関係者 ...189
 1 審判の意義と特徴...189
 (1) 審判の目的と機能
 (2) 審判手続の諸原則の概要
 (3) 審判の対象
 (4) 審判対象としての要保護性の内容
 2 審判の関係者...192
 (1) 少年
 (2) 保護者
 (3) 家庭裁判所裁判官
 (4) 家庭裁判所調査官
 (5) 付添人
 (6) 検察官
 (7) その他の関係者
2 審判開始決定の効果...197
 1 審判の準備...197
 (1) 審判期日の指定
 (2) 少年と保護者の呼出し
 (3) その他の関係者への対応
 (4) 呼出し等が欠如した場合の扱い
 2 記録・証拠物の閲覧・謄写 ...199
 (1) 記録・証拠物の閲覧・謄写と押収物の扱い
 (2) 被害者等による記録の閲覧・謄写
3 審判の方式...202
 1 審判廷の構成...202
 (1) 審判の場所と出席者
 (2) 裁判官の回避
 2 審判の原則...203
 (1) 非公開の原則
 (2) 直接審理の原則
 (3) 要保護性の機能と審判のあり方
 (4) 併合審判の原則
 (5) 個別審理の原則
 (6) 非方式性と保護的配慮・教育的配慮の要請
 3 審判の進行...208
 (1) 審判の意義と順序
 (2) 黙秘権の告知
 (3) 非行事実の告知と聴聞
 4 非行事実の審理(事実認定) ...210
 (1) 事実認定の意義
 (2) 職権証拠調義務
 (3) 証拠調請求権と証人尋問権
 (4) 証拠法則
 (5) 証拠の取調方法と心証の程度
 (6) 非行事実の認定替え
 5 要保護性に関する事実の審理 ...217
 (1) 要保護性の審理
 (2) 証拠法則と心証の程度
 (3) 余罪の扱い
 6 被害者の申出による意見の聴取 ...219
 (1) 審判段階における意見聴取
 (2) 審判期日における意見聴取の扱い
 7 審判調書...219
 (1) 審判調書の性質
 (2) 審判調書の記載事項
4 裁定合議事件と検察官関与決定事件...220
 1 裁定合議事件...220
 (1) 裁定合議制の導入
 (2) 合議体での審理
 2 検察官関与決定事件...221
 (1) 検察官関与の意義と趣旨
 (2) 検察官関与の要件
 (3) 検察官関与の手続
 (4) 検察官の権限
5 被害者等の傍聴と被害者等への説明...225
 1 被害者等の申出による審判傍聴 ...225
 (1) 被害者傍聴制度導入の背景と趣旨
 (2) 被害者傍聴の内容(1項)
 (3) 配慮規定(2項,3項,4項,5項)
 (4) 弁護士付添人からの意見聴取
 2 被害者等に対する説明...228
 (1) 2008年改正の趣旨
 (2) 制度の概要
6 軽微事件・交通関係事件の扱い ...229
 1 軽微事件の処理...229
 (1) 簡易処理の意義
 (2) 簡易処理の手続
 2 交通関係事件の扱い...230
 (1) 交通関係事件の特殊性とその扱い
 (2) 交通関係事件の処理
7 試験観察...231
 1 試験観察の意義と機能...231
 (1) 試験観察の意義
 (2) 試験観察の機能
 2 試験観察の決定と要件等 ...233
 (1) 試験観察の対象事件と決定手続
 (2) 試験観察の期間と終了
 (3) 試験観察の要件
 (4) 試験観察の方法
 (5) 付随措置
 3 身柄付補導委託...236
 (1) 補導委託制度の趣旨と法的性質
 (2) 補導委託の運用
8 審判を経た少年保護事件の扱い ...239
 1 審判を経た少年保護事件の扱いの概要...239
 (1) 保護事件の審判後の行方
 (2) 強制的措置の場合の扱い
 2 不処分決定...241
 (1) 不処分決定の意義
 (2) 不処分決定の要件
 (3) 決定の方式と効果
 3 保護処分決定...243
 (1) 保護処分の意義
 (2) 保護処分の要件
 (3) 保護処分決定の告知
 (4) 保護処分の決定書
 (5) 保護処分決定の通知
 4 没取および費用徴収...246
 (1) 没取
 (2) 費用徴収
 5 一事不再理の効力...248
 (1) 46条の趣旨と適用範囲
 (2) 一事不再理の範囲(審判を経た事件)と効果
 (3) 2項および3項の新設
9 事後手続(抗告)...251
 1 抗告...251
 (1) 抗告の意義
 (2) 抗告の対象
 (3) 抗告の理由
 (4) 抗告権者
 (5) 抗告の期間と手続
 (6) 抗告裁判所の調査と事実の取調べ
 2 抗告受理の申立て...256
 (1) 抗告受理申立の意義
 (2) 抗告受理申立の対象,理由,手続
 (3) 高等裁判所の手続
 3 抗告審の裁判...257
 (1) 抗告審の裁判
 (2) 決定の効力
 4 再抗告...259
 (1) 再抗告の申立て
 (2) 再抗告審の裁判
10 抗告以外の事後手続...260
 1 保護処分の取消し(27条) ...260
 (1) 保護処分の事後的変更の意義
 (2) 27条による取消し
 (3) 有罪判決が確定した場合の扱い
 (4) 新たな保護処分の場合の扱い
 2 少年保護事件の補償...262
 (1) 補償の意義
 (2) 補償の要件
 (3) 補償の内容
 (4) 少年補償事件手続の概要
 3 少年保護事件の再審...263
 (1) 少年再審制度の不存在
 (2) 実務の対応と立法的解決

第9章 処遇(保護処分)過程 ...265
1 保護処分とその選択...265
 1 処遇選択における考慮事情 ...265
 (1) 処遇選択の意義
 (2) 非行事実と要保護性の関係
 (3) 非行事実と要保護性が相関しない場合の扱い
 (4) その他の考慮事情
 2 処遇選択上の個別的問題 ...270
 (1) 保護処分に馴染みにくい少年の扱い
 (2) 余罪の扱い等
 3 保護処分に付随する措置 ...271
 (1) 環境調整命令
 (2) 報告・意見の提出,動向視察,処遇勧告
2 保護観察処分...273
 1 保護観察の意義と担当機関 ...273
 (1) 保護観察の意義と種類
 (2) 処遇担当機関
 2 保護観察の方法と期間等 ...274
 (1) 保護観察の方法
 (2) 保護観察の期間等
 (3) 家庭裁判所との連携
 3 保護観察の諸類型...276
 (1) 一般保護観察と交通保護観察
 (2) 一般短期保護観察
 (3) 交通短期保護観察
 4 遵守事項違反等に対する措置 ...278
 (1) 虞犯通告
 (2) 警告と施設送致申請
 (3) 特定少年の施設収容
3 児童自立支援施設・児童養護施設送致...281
 1 意義と担当機関...281
 (1) 保護処分としての意義
 (2) 処遇担当機関 
 2 児童自立支援施設における処遇 ...282
 (1) 児童自立支援施設とその処遇
 (2) 強制的措置
 (3) 保護処分としての限界
4 少年院送致...283
 1 少年院送致処分の意義と担当機関...283
 (1) 少年院送致の意義
 (2) 新少年院法の成立
 (3) 処遇担当機関
 (4) 少年院の種類と収容対象・期間
 2 少年院送致決定後の手続 ...287
 (1) 決定の執行
 (2) 仮収容
 3 少年院における処遇の運用 ...288
 (1) 少年院における処遇
 (2) 長期処遇
 (3) 短期間処遇
 (4) 特別短期間処遇
 (5) 連戻し
 (6) 保護者に対する措置
 4 少年院処遇をめぐる個別問題 ...295
 (1) 虞犯少年の少年院送致
 (2) 少年院収容受刑者
 (3) 14未満少年の収容と教育
5 準少年保護事件...297
 1 保護処分の取消し...297
 (1) 27条の2の趣旨
 (2) 取消しの要件
 (3) 取消決定の手続
 (4) 取消しの効力
 2 収容継続申請事件...301
 (1) 収容継続の意義
 (2) 収容継続の対象
 (3) 収容継続の要件
 (4) 申請手続と審理手続
 (5) 終局決定
 3 戻し収容申請事件...305
 (1) 戻し収容の意義と対象
 (2) 戻し収容の要件
 (3) 申請手続と審理手続
 (4) 終局決定

第10章 少年の刑事事件...310
1 少年の刑事事件の意義と要件 ...310
 1 少年に対する刑事処分の意義 ...310
 (1) 刑事処分をめぐる対応の変遷
 (2) 少年に対する刑事処分の意義
 (3) 2000年改正
 2 検察官送致の要件...312
 (1) 前提
 (2) 20条1項検送
 (3) 刑事処分相当性
 (4) 20条2項検送 (原則逆送)
 (5) 特定少年の刑事処分相当検送
 (6) 検送の可否が問題になる事案
 3 検察官送致の手続...317
 (1) 検察官送致決定
 (2) 決定書
 (3) 検察官送致の効果
2 少年の刑事事件手続...319
 1 起訴前の段階...319
 (1) 調査官観護の扱い
 (2) 観護措置(みなし勾留)の扱い
 2 公訴提起の段階...322
 (1) 起訴強制
 (2) 起訴強制の例外
 (3) 検察官による再送致
 (4) 弁護人の扱い
 3 裁判段階...325
 (1) 少年刑事裁判の特殊性
 (2) 少年刑事事件の裁判員裁判
 4 家庭裁判所への移送...327
 (1) 移送制度の意義
 (2) 移送の要件
 (3) 管轄裁判所と移送裁判の方式
 (4) 移送決定の効果等
3 少年の刑事処分とその執行 ...330
 1 少年の刑事処分に関する特則 ...330
 (1) 死刑と無期刑の緩和
 (2) 不定期刑の活用
 (3) 換刑処分の禁止
 2 刑事処分の執行に関する特則 ...336
 (1) 刑の優先執行主義
 (2) 自由刑の執行
 (3) 仮釈放要件の緩和
 (4) 仮釈放期間の短縮
 (5) 人の資格に関する法令の適用

終章 少年法の動向...342
1 少年法の改正...342
 1 実現しなかった根本的改正の試み...342
 (1) 法務省「少年法改正に関する構想・同説明書」の公表
 (2) 法務省「少年法改正要綱」の諮問
 (3) 「法制審議会少年法部会中間報告」と「少年法改正に関する中間答申」
 2 2000年改正とその後の動向 ...346
 (1) 2000年改正
 (2) 2007年改正
 (3) 2008年改正
 (4) 2014年改正
 (5) 2021年改正
2 少年法をめぐる国際的動向 ...351
 1 子どもの権利条約...351
 (1) 少年司法に関わる国際準則
 (2) 子どもの権利条約の成立
 (3) 子どもの権利条約の内容
 2 3つの国連規則...352
 (1) 適正手続の保障
 (2) 処分の選択基準
 (3) 処遇システム全体の改革
3 少年法の将来と課題...355
 1 少年法の将来...355
 (1) 少年法の現状とその評価
 (2) 将来に向けた方向性
 (3) 侵害原理と保護原理の関係
 2 少年法の課題...358
 (1) 重大事犯への対応
 (2) ダイヴァージョンの方向性

事項索引...363
判例索引...367