プロイセン皇孫日本巡覧と吹田遊猟事件

プロイセン皇孫日本巡覧と吹田遊猟事件

ドイツ帝国東アジア進出と治外法権外交
山中敬一 著
定価:6,600円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2022年04月20日
  • 判型:
    A5判上製
  • ページ数:
    302頁
  • ISBN:
    978-4-7923-0701-1
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内容紹介

《目 次》

はじめに (i)

第一章 生立ちとその旅立ちの背景
 一 皇孫ハインリッヒ 1
 二 出自と教育方針:海軍のシンボル的存在へ 1
 三 海の皇子 4

第二章 日本巡覧の旅のはじめに
 一 日本到着 6
 二 日本滞在の目的 7
 三 日本巡覧時の歴史的事象と世界情勢 13

第三章 南アメリカを回ってハワイへ
 一 キールから世界へ 14
 二 ドイツ海軍の創生と成長 16
 三 南アメリカ(ウルグアイ)へ 19
 四 マゼラン海峡からチリへ 23
 五 ペルーからパナマ、メキシコへ 28
 六 ハワイ投錨 30

第四章 横浜入港・延遼館へ
 一 横浜入港へ向けた歓迎準備 32
 二 横浜入港と接遇 34
 三 延遼館入館 38
 四 天皇謁見 40
 五 主な登場人物達 41

第五章 黒鷲勲章親授・参内・晩餐会・菊花大勲賞親授
 一 黒鷲勲章親授式 47
 二 天皇来館 51
 三 英国公使館の夜会とお雇い外国人ロェスラー 52
 四 延遼館滞在中の行事(伝統芸能の鑑賞と在住ドイツ人達との交流) 58
 五 菊花大勲賞の親授と一行帰艦 68
 六 延遼館滞在中の住居費・食費 73

第六章 鎌倉・函館巡覧
 一 鎌倉巡覧 75
 二 函館周辺巡覧 77
 三 七重試験場とゲルトナー開墾条約事件 81
 四 森村・モナシベ巡覧とアイヌ住居視察 86
 五 アイヌ居住地視察の背景 87
 六 函館山での誕生会 94
 七 ウラジオストック 95

第七章 日光巡覧とコレラ
 一 日光巡覧準備 97
 二 コレラ対策(ヘスペリア号事件) 98
 三 日光巡覧・人身事故・旅行費用 102
 四 遊覧経費 106
 五 軍事訓練 107

第八章 京摂奈良滋賀・広島長崎滞在
 一 京摂奈良滋賀巡覧計画とその準備 109
 二 京都巡覧 110
 三 滋賀巡覧 115
 四 嵯峨から円山公園へ(市内巡覧) 116
 五 奈良から大阪へ 118
 六 大阪巡覧 119
 七 大阪の西洋料理ことはじめ 122
 八 巡覧経費 124
 九 広島・長崎巡覧 125

第九章 吹田遊猟事件
 一 事件の遠因・発端と法規制の展開 130
 二 事件の概要 134
 三 ドイツ側から見た「事実」の概要の問題点 138
 四 日本側の記録 139
 五 皇孫一行の行動に関する若干の問題点の指摘と説明 144

第一〇章 遊猟事件処理をめぐる攻防と結果
 一 ドイツ側の対応の急変 148
 二 九日の知事・領事・侍補の面談 149
 三 一三日午後の知事・侍補・宮本外務書記官の面談 155
 四 謝罪式と関係者の処分 160

第十一章 事件処理の正当性と治外法権
 一 治外法権の解釈 169
 二 条約の解釈の変化(行為規範と制裁規範) 185
 三 狩猟規則と改定律例の適用 189
 四 事件とその処理の当時の評価 202

第十二章 事件後の滞在と帰路
 一 三つの出来事(とくに和歌山・串本失火事件) 205
 二 東京での送別会 211
 三 横浜出港 213
 四 中国を回って故郷へ 214
 五 南米訪問 214

第十三章 日本再訪
 一 膠州赴任 216
 二 結 婚 216
 三 ハインリッヒの軍歴とドイツの青島進出の意図 218
 四 膠州赴任の背景事情 221
 五 日本来訪計画 228
 六 日本へ向け出発 229
 七 日本での歓迎 229
 八 東京巡覧 233
 九 横須賀から神戸・京都・宮島・佐世保・長崎を回って膠州へ 236
 十 アダルベルト皇子の短期訪日 239
 十一 三度目の訪日(大葬儀参列) 240

第十四章 その後のハインリッヒ
 一 アメリカ訪問 248
 二 家庭生活 250
 三 三人の子供のその後 251
 四 第一次世界大戦前後 252
 五 「皇帝の影としての存在」(作られた国民的人気) 254

 あとがき 259
 資料ならびに主要参考文献 262

 人名索引 (6)
 事項索引 (1)