自己負罪型司法取引の問題
清水拓磨 著
定価:5,500円(税込)-
在庫:
在庫があります -
発行:
2022年10月20日
-
判型:
A5判上製 -
ページ数:
230頁 -
ISBN:
978-4-7923-5371-1
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内容紹介
《目 次》
はしがき (i)
初出一覧 (iv)
序章
第1節 本書の目的・分析視角・分析対象1
第2節 問題の背景2
第1款 議論の経緯 (2)
第2款 特別部会における議論 (5)
第3節 本書の問題意識と課題8
第4節 検討方法12
第5節 本書の構成13
第1章 アメリカ合衆国における答弁取引の現状
第1節 答弁取引・有罪答弁制度を概観する意義17
第2節 答弁と答弁取引の種類17
第1款 アレインメントと答弁の種類 (17)
第2款 答弁取引の種類 (21)
第3節 答弁交渉22
第4節 答弁の受理23
第1款 答弁の知悉性 (23)
第1項 「犯罪の性質」についての理解 (24)
第2項 「処罰の結果」についての理解 (25)
第3項 「放棄する権利」についての理解 (26)
第2款 答弁の任意性 (27)
第3款 合意の開示と記録 (27)
第4款 答弁受理手続 (28)
第5節 事実的基礎の確認29
第6節 取引違反30
第1款 答弁合意の拘束力発生時期 (30)
第2款 検察官による取引違反 (31)
第3款 被告人による取引違反 (32)
第7節 交渉中の供述の証拠能力33
第8節 答弁の争い方34
第1款 答弁撤回の申し立て (34)
第2款 上訴と人身保護令状に基づく救済 (35)
第3款 有罪答弁による権利主張に対する影響 (35)
第9節 答弁取引と弁護人36
第1款 修正6条の保障はアレインメントや答弁交渉の場面にも及ぶのか (36)
第2款 答弁取引における「弁護人の効果的な援助を受ける権利」の内容 (37)
第10節 答弁取引と検察官40
第1款 検察官の答弁取引をする義務 (40)
第2款 検察官の証拠開示義務 (41)
第11節 答弁取引と裁判官45
第12節 小括47
第2章 アメリカ合衆国における答弁取引の沿革
第1節 答弁取引の形成過程を論じる意義51
第2節 有罪答弁制度・答弁取引の歴史の概観51
第3節 有罪答弁の状況(19世紀初頭まで)53
第4節 答弁取引の登場と増加(19世紀後半から20世紀初頭まで)55
第5節 答弁取引の認知から批判(1920年代から1940年代まで)57
第6節 答弁取引の適法化へ(1950年代から1970年頃まで)59
第1款 適正手続革命期 (59)
第2款 犯罪の波 (61)
第3款 主要な研究報告・提言書 (61)
第4款 連邦最高裁判所長官の交代 (63)
第7節 小括63
第3章 自己負罪型司法取引と意思決定の自由
第1節 問題の所在67
第2節 アメリカ合衆国における議論69
第1款 主要判例 (69)
第1項 United States v. Jackson判決 (69)
第2項 Brady v. United States判決 (72)
第3項 Bordenkircher v. Hayes判決 (79)
第2款 従来の学説 (80)
第1項 任意性否定説 (81)
第2項 基準説 (86)
第3款 量刑格差の現状 (99)
第1項 連邦量刑ガイドラインの概観 (100)
第2項 連邦量刑ガイドライン制定による答弁取引への影響 (101)
第4款 小括 (105)
第3節 日本における議論109
第1款 検討の対象 (109)
第2款 「約束による自白」に関する従来の議論 (111)
第3款 自己負罪型司法取引に関する近年の議論 (119)
第4款 小括 (127)
第4節 検討128
第1款 自己負罪型司法取引による有罪答弁・自白の「任意性」についての検討 (128)
第2款 任意性担保措置についての検討 (132)
第1項 量刑格差の合理的制限 (132)
第2項 弁護人の援助 (135)
第3項 裁判所への交渉の存在・合意の開示と裁判所による任意性の確認 (136)
第3款 その他の簡易手続との関係 (136)
第4章 自己負罪型司法取引と量刑格差の正当化根拠
第1節 問題の所在139
第2節 アメリカ合衆国における議論139
第1款 量刑格差の正当化 (139)
第1項 反省・更生アプローチと功利主義的アプローチ (139)
第2項 紛争解決アプローチ (142)
第2款 量刑格差の正当化に対する批判 (143)
第1項 反省・更生アプローチと功利主義的アプローチに対する批判 (143)
第2項 紛争解決アプローチに対する批判 (145)
第3款 小括 (146)
第3節 日本における議論147
第4節 検討150
第5章 自己負罪型司法取引と虚偽供述・冤罪の危険
第1節 問題の所在155
第2節 自己負罪型司法取引が虚偽供述を誘引する危険157
第1款 雪冤データを用いた手法 (158)
第2款 場面想定法 (159)
第3款 実験室実験 (161)
第1項 Gregory研究(1978年) (161)
第2項 Russano研究(2005年) (162)
第3項 Dervan & Edkins研究(2013年) (163)
第4項 Henderson & Levett研究(2018年) (169)
第5項 Wilford & Wells研究(2018年) (171)
第6項 Wilford et al.研究(2021年) (171)
第4款 小括 (174)
第3節 虚偽供述防止策の検討―弁護人による援助―175
第1款 検討の理由 (176)
第2款 実証研究 (176)
第3款 自己負罪型司法取引の段階で弁護人を附すこと (177)
第4款 依頼人の罪責の有無を弁護人が判断する能力の有無 (177)
第5款 弁護人に無実かもしれない依頼人には取引に応じないよう助言する義務を課すことの適否 (180)
第6款 弁護人が無実の依頼人には取引に応じないよう実際に助言するか否か (184)
第4節 まとめ186
終章
第1節 本書の総括189
第2節 残された課題194
参考文献197
はしがき (i)
初出一覧 (iv)
序章
第1節 本書の目的・分析視角・分析対象1
第2節 問題の背景2
第1款 議論の経緯 (2)
第2款 特別部会における議論 (5)
第3節 本書の問題意識と課題8
第4節 検討方法12
第5節 本書の構成13
第1章 アメリカ合衆国における答弁取引の現状
第1節 答弁取引・有罪答弁制度を概観する意義17
第2節 答弁と答弁取引の種類17
第1款 アレインメントと答弁の種類 (17)
第2款 答弁取引の種類 (21)
第3節 答弁交渉22
第4節 答弁の受理23
第1款 答弁の知悉性 (23)
第1項 「犯罪の性質」についての理解 (24)
第2項 「処罰の結果」についての理解 (25)
第3項 「放棄する権利」についての理解 (26)
第2款 答弁の任意性 (27)
第3款 合意の開示と記録 (27)
第4款 答弁受理手続 (28)
第5節 事実的基礎の確認29
第6節 取引違反30
第1款 答弁合意の拘束力発生時期 (30)
第2款 検察官による取引違反 (31)
第3款 被告人による取引違反 (32)
第7節 交渉中の供述の証拠能力33
第8節 答弁の争い方34
第1款 答弁撤回の申し立て (34)
第2款 上訴と人身保護令状に基づく救済 (35)
第3款 有罪答弁による権利主張に対する影響 (35)
第9節 答弁取引と弁護人36
第1款 修正6条の保障はアレインメントや答弁交渉の場面にも及ぶのか (36)
第2款 答弁取引における「弁護人の効果的な援助を受ける権利」の内容 (37)
第10節 答弁取引と検察官40
第1款 検察官の答弁取引をする義務 (40)
第2款 検察官の証拠開示義務 (41)
第11節 答弁取引と裁判官45
第12節 小括47
第2章 アメリカ合衆国における答弁取引の沿革
第1節 答弁取引の形成過程を論じる意義51
第2節 有罪答弁制度・答弁取引の歴史の概観51
第3節 有罪答弁の状況(19世紀初頭まで)53
第4節 答弁取引の登場と増加(19世紀後半から20世紀初頭まで)55
第5節 答弁取引の認知から批判(1920年代から1940年代まで)57
第6節 答弁取引の適法化へ(1950年代から1970年頃まで)59
第1款 適正手続革命期 (59)
第2款 犯罪の波 (61)
第3款 主要な研究報告・提言書 (61)
第4款 連邦最高裁判所長官の交代 (63)
第7節 小括63
第3章 自己負罪型司法取引と意思決定の自由
第1節 問題の所在67
第2節 アメリカ合衆国における議論69
第1款 主要判例 (69)
第1項 United States v. Jackson判決 (69)
第2項 Brady v. United States判決 (72)
第3項 Bordenkircher v. Hayes判決 (79)
第2款 従来の学説 (80)
第1項 任意性否定説 (81)
第2項 基準説 (86)
第3款 量刑格差の現状 (99)
第1項 連邦量刑ガイドラインの概観 (100)
第2項 連邦量刑ガイドライン制定による答弁取引への影響 (101)
第4款 小括 (105)
第3節 日本における議論109
第1款 検討の対象 (109)
第2款 「約束による自白」に関する従来の議論 (111)
第3款 自己負罪型司法取引に関する近年の議論 (119)
第4款 小括 (127)
第4節 検討128
第1款 自己負罪型司法取引による有罪答弁・自白の「任意性」についての検討 (128)
第2款 任意性担保措置についての検討 (132)
第1項 量刑格差の合理的制限 (132)
第2項 弁護人の援助 (135)
第3項 裁判所への交渉の存在・合意の開示と裁判所による任意性の確認 (136)
第3款 その他の簡易手続との関係 (136)
第4章 自己負罪型司法取引と量刑格差の正当化根拠
第1節 問題の所在139
第2節 アメリカ合衆国における議論139
第1款 量刑格差の正当化 (139)
第1項 反省・更生アプローチと功利主義的アプローチ (139)
第2項 紛争解決アプローチ (142)
第2款 量刑格差の正当化に対する批判 (143)
第1項 反省・更生アプローチと功利主義的アプローチに対する批判 (143)
第2項 紛争解決アプローチに対する批判 (145)
第3款 小括 (146)
第3節 日本における議論147
第4節 検討150
第5章 自己負罪型司法取引と虚偽供述・冤罪の危険
第1節 問題の所在155
第2節 自己負罪型司法取引が虚偽供述を誘引する危険157
第1款 雪冤データを用いた手法 (158)
第2款 場面想定法 (159)
第3款 実験室実験 (161)
第1項 Gregory研究(1978年) (161)
第2項 Russano研究(2005年) (162)
第3項 Dervan & Edkins研究(2013年) (163)
第4項 Henderson & Levett研究(2018年) (169)
第5項 Wilford & Wells研究(2018年) (171)
第6項 Wilford et al.研究(2021年) (171)
第4款 小括 (174)
第3節 虚偽供述防止策の検討―弁護人による援助―175
第1款 検討の理由 (176)
第2款 実証研究 (176)
第3款 自己負罪型司法取引の段階で弁護人を附すこと (177)
第4款 依頼人の罪責の有無を弁護人が判断する能力の有無 (177)
第5款 弁護人に無実かもしれない依頼人には取引に応じないよう助言する義務を課すことの適否 (180)
第6款 弁護人が無実の依頼人には取引に応じないよう実際に助言するか否か (184)
第4節 まとめ186
終章
第1節 本書の総括189
第2節 残された課題194
参考文献197