人体情報と刑法
医事刑法研究第8巻

人体情報と刑法

甲斐克則 著
定価:4,180円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2022年12月01日
  • 判型:
    A5判上製
  • ページ数:
    382頁
  • ISBN:
    978-4-7923-5382-7
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内容紹介

《目 次》

はしがき

序章 人体・ヒト組織・ヒト由来物質の利用をめぐる生命倫理と刑事規制...1
 一 序...1
 二 身体および身体から切り離された「身体の一部」の法的地位...3
 三 死体の法的地位...6
 四 ヒト組織・ヒト由来物質の利用と刑事規制...12
 五 結語...14

第1章 人体組織・人体構成体・人体情報の法的地位とその利用をめぐるルールづくり...19
 一 序...19
 二 問題状況の整理...20
 三 身体の法的地位...27
 四 「人体から切り離された身体の一部」,人体構成体・人体情報および死体の法的地位...29
 五 人体組織・人体構成体の利用と法規制...41
 六 結語...43

第2章 医療情報と刑法...49
 一 序 ―問題の所在...49
 二 精神鑑定医秘密漏示事件の概要と最高裁決定の論理...51
 三 刑法134条1項の医師の守秘義務の射程範囲...56
 四 医師の守秘義務解除の要件と医療情報の第三者への提供...61
 五 結語―今後の展望...66

第3章 ドイツにおける地域がん登録の法制度について ―バイエルン州モデルを中心に―...73
 一 序...73
 二 ドイツにおける地域がん登録の法制度の変遷...74
 三 バイエルン州の地域がん登録制度の分析・検討...76
 四 結語...78
 五 付録 バイエルン州地域がん登録法...78

第4章 デンマークにおけるがん登録の法制度について ―公衆衛生をめぐる医事法・生命倫理の問題の一側面―...89
 一 序...89
 二 デンマークのがん登録制度の歴史...91
 三 個人情報処理法の構造...92
 四 デンマークがん登録の法制度...94
 五 結語...96
 六 資料「医師によるがん等のがんデータベースへの届出に関するアナウンスメント」(仮訳)...98

第5章 地域がん登録法制度と刑事規制 ―立法提案を中心に―...101
 一 序...101
 二 ドイツ・バイエルン州モデルとデンマーク・モデル...102
 三 日本における医療情報の法的保護と利用システム...107
 四 地域がん登録事業法(素案)にみる刑事規制...111
 五 結語―残された今後の課題...113
 六 資料 地域がん登録事業法(素案・解説付)...114

第6章 遺伝情報の保護と刑法 ―ゲノム解析および遺伝子検査を中心とした序論的考察―...129
 一 序 ―問題の所在...129
 二 ゲノム解析と遺伝情報の保護...130
 三 遺伝子検査と遺伝情報の保護...136
 四 結語...141

第7章 欧米における遺伝情報の法的保護と利用をめぐる議論 ―日本が目指すべき方向性―...147
 一 序...147
 二 アメリカにおける遺伝情報の保護と利用をめぐる議論と立法化...148
 三 ヨーロッパにおける遺伝情報の保護と利用をめぐる議論と立法化 ...151
 四 結語 ―日本が目指すべき方向性...159

第8章 遺伝情報およびDNAの法的保護と利用 ―人の遺伝子検査に関するスイス連邦法を素材として―...163
 一 序...163
 二 ヨーロッパにおける遺伝情報の保護と利用をめぐる議論と立法化の動向...164
 三 人の遺伝子検査に関するスイス連邦法の構造と内容...170
 四 結語...180
 資料 人の遺伝子検査に関するスイス連邦法(翻訳)...183

第9章 ドイツにおける遺伝情報の法制度...197
 一 序...197
 二 『連邦議会審議会答申』までの遺伝情報をめぐるドイツの法状況と法的論議...198
 三 『連邦議会審議会答申』に現れた遺伝情報の法的保護をめぐる議論...201
 四 遺伝情報の保護に向けたドイツ連邦議会審議会答申の勧告とその検討...214
 五 ドイツの「人の遺伝子検査に関する法律」...221
 六 結語...225

第10章 イギリスの人体組織法と刑事規制 ―いわゆる「DNA窃盗」を中心に―...235
 一 序...235
 二 イギリスの人体組織法における刑事規制(特に「DNA窃盗」罪)の概要...236
 三 「DNA窃盗」の罪の検討...242
 四 結語...245

第11章 「生命科学と法」の最前線 ―ヒトゲノム編集とミトコンドリア置換を中心に―...251
 一 序―問題状況と問題設定...251
 二 ヒトゲノム編集をめぐる法的倫理的課題とその検討...252
 三 ミトコンドリア置換をめぐる法的倫理的課題とその検討...261
 四 ヒトゲノム編集およびミトコンドリア置換をめぐる法的倫理的枠組みと規制方式...267
 五 結語...274

第12章 中国におけるゲノム編集の法規制の動向 ―劉長秋教授へのヒアリング調査から...283
 一 調査の趣旨...283
 二 中国におけるゲノムに関する従来のルールの確認...284
 三 中国における遺伝子治療に関するルール...286
 四 中国における医療技術の臨床応用に関するルール...288
 五 中国におけるゲノム編集技術の規制に関連するルール...288
 六 中国におけるゲノム編集技術に関する新たなルールづくりの動向...289
 七 ゲノム編集技術に関する規制の方向性...290
 八 倫理審査委員会について...293
 九 ステークホルダーの動き...295
 十 ゲノム編集技術の規制方式について...297
 十一 その他の関連問題,特に代理母について...298

第13章 ゲノム編集をめぐる生命倫理と法 ―立法への提言―...303
 一 はじめに...303
 二 ゲノム編集をめぐる法的・倫理的課題とその検討...304
 三 ミトコンドリア置換...311
 四 規制の対象...311
五 規制の根拠...313
 六 規制の方式...315
 七 おわりに ―ゲノム編集技術規制のモデルとルール...323

第14章 ゲノム編集技術に対する法規制と倫理規制...327
 一 序...327
 二 ゲノム編集をめぐる法的・倫理的課題とその検討...328
 三 規制の対象...333
 四 規制の根拠...335
 五 海外の規制の方式...337
 六 ゲノム編集技術に対する日本における規制のありかた...355
 七 結語...363