船舶衝突法 第2版
箱井崇史・松田忠大 編著
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発行:
2023年02月01日
-
判型:
A5判上製 -
ページ数:
552頁 -
ISBN:
978-4-7923-2791-0
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内容紹介
《目 次》
第2版はしがき
略語一覧
第1章 序論 1
第1節 船舶衝突に関する法 1
第1 船舶衝突の性質 1
第2 船舶衝突の法規整 2
1 船舶衝突法の意義 2
2 船舶衝突私法 3
3 船舶衝突公法 4
1 海上交通三法 4
2 その他の法令 6
第3 船舶衝突法の国際的統一 12
1 船舶衝突私法の統一 12
1 1910年の衝突統一条約 12
2 その他のブリュッセル条約 13
3 国際海事機関(IMO)条約 15
4 1987年のリスボン規則 17
2 衝突統一条約の概要 17
1 衝突統一条約の適用範囲 18
2 衝突統一条約の特徴 20
第2節 船舶衝突の意義 21
第1 船舶衝突法における船舶の概念 22
1 海商法の適用または準用のある船舶 22
1 商法海商編の適用される船舶 22
2 海商法の準用される船舶 25
3 船主責任制限法の適用される船舶の概念 26
2 衝突統一条約の適用のある船舶 27
第2 船舶衝突の要件 28
1 2隻以上の船舶の接触 29
1 船舶と船舶でない物との衝突 29
2 船舶の種別 30
3 接触の態様 37
2 衝突の生じた水面 41
3 損害の発生 41
第2章 船舶衝突の責任原則 43
第1節 船舶衝突の私法上の責任原則 43
第1 損害賠償の当事者 44
1 損害賠償請求権者 44
1 船舶所有者(登録船主)等 44
2 船舶賃借人(裸傭船者) 45
3 積荷等の所有者 46
4 その他 47
2 損害賠償義務者 47
1 船舶所有者(登録船主)等 47
2 船舶賃借人(裸傭船者) 49
3 定期傭船者 49
第2 過失による船舶の衝突 60
1 船舶の衝突における過失 60
1 船員の過失 60
2 船員の負う注意義務 61
3 船主等の過失 63
2 海上衝突予防法と船員の注意義務 63
1 衝突予防のための一般的な航法および船員の注意義務 63
2 狭い水道等の航行 67
3 互いに他の船舶の視野の内にある船舶の航法 70
4 視界制限状態における航行 76
5 錨泊中の船舶およびそれに対する航行 78
3 水先人の過失による衝突 80
1 水先人の意義および水先の種類 80
2 水先人の法的地位 81
3 水先人と船長との関係 82
4 水先人の過失による衝突と船主の責任 83
第3 過失の立証責任 84
1 過失の立証 84
2 過失の推定 86
1 法律上の過失の推定 86
2 事実上の過失の推定 86
第2節 船舶衝突から生じた損害の分担 87
第1 事変による衝突および原因不明の衝突 87
第2 一方船舶の過失による衝突 89
第3 双方船舶の過失による衝突 90
1 損害分担主義 90
2 商法788条と船舶所有者相互の関係 91
1 商法788条の意義 91
2 商法788条の適用範囲 94
3 過失の軽重に応じた損害の分担 95
4 過失の軽重を判定することができない場合 96
3 損害賠償請求権の性質 96
1 判例 97
2 学説 100
第3節 船舶所有者の第三者に対する責任 103
第1 衝突船舶と第三者との法律関係 103
第2 衝突統一条約の規定 104
第3 判例および学説 107
1 判例 107
2 学説 109
1 民法719条適用ないし類推適用説 109
2 商法788条適用説 111
3 学説の検討 112
第4 非運送船主による免責約款の援用の可否 114
1 判例 115
2 学説 116
3 双方過失衝突約款(Both to Blame Collision Clause) 118
第4節 曳船と衝突 122
第1 曳船契約の意義とその法的類型 122
1 曳船(挽船)契約の意義 122
2 曳船契約の法的類型 123
1 学説 123
2 判例 124
第2 曳船と被曳船との衝突 125
1 曳船契約の内部関係 125
1 曳船および被曳船の一般的な注意義務 125
2 物品運送型の場合 127
3 請負型の場合 127
4 雇用型の場合 128
2 曳船契約における過失免責約款 129
1 過失免責約款の意義 129
2 過失免責約款の効力 130
3 損害補償条項の効力 131
4 船舶衝突法適用の可否 132
第3 曳船列(曳船および被曳船)と第三船との衝突 133
1 曳船列一体の原則 134
1 意義 134
2 わが国における曳船列一体の原則 134
2 衝突責任の帰属 138
1 物品運送型の場合 139
2 請負型の場合 140
3 雇用型の場合 140
第5節 船舶衝突によって生じた債権の消滅時効 142
第1 短期消滅時効の立法趣旨 142
第2 商法789条の意義および適用範囲 144
1 船舶の衝突を原因とする不法行為によって生じた損害賠償請求権 144
2 適用範囲 145
1 本条の適用のある債権 145
2 損害の範囲 146
第3 時効の起算点 149
1 判例 149
2 学説 152
1 衝突時説 152
2 被害者側の事情を考慮する説 153
3 判例・学説および商法789条の検討 154
第4 時効の完成猶予・更新 157MOVE up=-20Q
第3章 損害 159
第1節 損害と因果関係 159
1 損害の概念 160
2 事実的因果関係 160
3 損害賠償の範囲 161
第2節 船舶所有者等の損害 163
第1 積極損害 164
1 船舶の分損における損害 164
1 修繕費用 164
2 救助費用 170
3 回航費用 173
4 港費 173
5 船舶の検査費用 173
6 共同海損分担金 174
2 船舶の全損における損害 176
1 船舶 177
2 船骸等撤去費用 184
3 船主の財物滅失 184
4 雇止手当・失業手当 185
5 代替船の取得費用 186
6 船舶保険の保険料 187
3 分損・全損に共通の損害 187
1 乗組員・乗客の捜索費用 187
2 乗組員・乗客の帰還費用 188
3 油濁等清掃・流出防止費用 188
4 通信費・代理店料その他費用等 188
5 損害調査費用 189
6 物的損害に関する慰謝料 190
7 弁護士費用 191
第2 消極損害(休航損害) 193
1 船舶の分損における損害 193
1 定期傭船されている場合 195
2 自営運航されている場合 195
3 運送に従事していない場合 196
4 船主工事等が併行して行われる場合 198
5 当局の捜査・調査のための休航 199
6 被害船主の損害軽減防止義務 200
2 船舶の全損における損害 200
第3 遅延損害金および外国通貨による損害賠償請求 206
1 遅延損害金 206
2 外国通貨による損害賠償請求 207
第3節 第三者の損害 208
第1 乗組員の損害 209
1 損害賠償と社会保障給付 209
1 損害賠償 209
2 社会保障給付 212
2 積極損害 214
1 傷害の場合 215
2 死亡の場合 218
3 乗組員の所有物 220
3 消極損害 221
1 休業損害 221
2 後遺症による逸失利益 225
3 死亡による逸失利益 230
4 精神的損害 233
1 傷害慰謝料 233
2 後遺症に対する慰謝料 234
3 死者の精神的損害 234
4 遺族の精神的損害 235
5 その他の損害に関する問題 236
1 企業損害 236
2 外国人船員に対する損害賠償の問題 236
6 損害の減額・調整に関する問題 240
1 過失相殺 240
2 素因による減額 241
3 損益相殺 241
第2 旅客の損害 245
1 旅客自身の人的損害 245
1 責任の原則 245
2 損害賠償額の算定 246
2 手荷物の損害 247
1 託送手荷物 247
2 持込手荷物 247
第3 荷主の損害 248
1 自船側の損害賠償責任 248
1 外航運送の場合 248
2 内航運送の場合 251
2 相手船に対する損害賠償請求 252
第4 定期傭船者の損害 254
1 燃料油等の財産上の損害 254
2 営業損害 255
第4節 環境に関する損害 256
第1 船舶または積荷の撤去に関する責任 257
1 公法上の責任 257
1 海洋汚染防止法 258
2 港則法 259
3 港湾法 260
4 海上交通安全法 261
5 海岸法 262
6 条例 262
2 私法上の責任 264
1 物権的請求権 264
2 損害賠償請求権 266
第2 油濁損害に関する責任 269
1 公法上の責任 269
1 条約制定の経緯 269
2 わが国における公法上の規律(海洋汚染防止法) 272
2 私法上の損害賠償・補償制度 276
3 タンカーからの油濁損害 283
1 タンカー油濁損害 283
2 損害賠償義務者 284
3 損害の範囲 286
4 請求権の制限・消滅 294
5 強制保険 296
6 国際基金 299
7 管轄 301
4 一般船舶による油濁損害 302
1 一般船舶等油濁損害 302
2 損害賠償義務者 303
3 損害の範囲 303
4 請求権の制限・消滅 304
5 強制保険 305
6 国際基金 306
7 管轄 306
5 民間自主協定 307
1 制定に至る経緯 307
2 STOPIA2006 309
3 TOPIA2006 310
第4章 衝突債権の実現・保全 313
第1節 訴え提起・仲裁申立て 313
第1 訴え提起 314
1 裁判管轄 314
1 国際裁判管轄 314
2 国内裁判管轄 324
2 訴状の送達 326
1 外国に対する送達 327
2 公示送達 328
第2 仲裁の申立て 328
第3 法人格否認の法理に基づく衝突債権の請求 329
1 法人格否認の法理 329
2 便宜置籍船の事例における法人格否認 330
3 法人格否認の法理の準拠法 334
第2節 衝突債権の準拠法 335
1 船舶衝突責任の準拠法選択の原則 336
1 旗国法主義とその限界 336
2 わが国の抵触規定 337
2 船舶の衝突が特定の国の領海内で生じた場合 338
1 衝突がわが国の領海内において生じた場合 338
2 衝突が他国の領海内において生じた場合 339
3 衝突が公海上で生じた場合 339
1 異国籍船舶間の衝突 340
2 同一国籍船舶間の衝突 348
4 準拠法につき当事者間で合意がなされた場合 349
第3節 衝突債権の実現(船舶の差押え) 350
第1 船舶に対する強制執行 351
1 執行の対象となる船舶 351
1 不動産に準じる強制執行 351
2 動産に準じる強制執行 352
3 建造中の船舶に対する強制執行 352
2 船舶執行申立前の船舶国籍証書等の引渡命令 352
3 管 轄 354
1 強制競売 354
2 船舶執行申立前の船舶国籍証書等の引渡命令 355
4 船舶執行の申立て 355
1 申立書類 355
2 債務名義 356
5 船舶競売開始決定後の手続き 359
1 競売手続開始決定 359
2 取上執行 360
3 差押登記 361
4 船舶保管人 361
第2 船舶先取特権に基づく担保権の実行 362
1 船舶先取特権の成立・効力・消滅 362
1 船舶先取特権の意義 362
2 衝突債権について生じうる船舶先取特権 363
3 担保権の優先順位 363
4 船舶先取特権の効力 364
5 船舶先取特権の消滅事由 365
6 船舶先取特権の準拠法 366
2 衝突債権に関する船舶先取特権の実行 367
1 担保権実行手続 367
2 担保権を証する文書 367
第3 船舶差押からの救済 369
1 保証の提供による船舶執行・競売手続の取消し 369
2 航行許可 371
3 船舶執行・競売手続申立の取下げ 372
第4節 衝突債権の保全(船舶の仮差押え) 372
第1 船舶仮差押の管轄 373
1 国際保全管轄 373
2 国内保全管轄 378
第2 船舶仮差押命令に関する手続き 379
1 仮差押命令の申立て 380
1 申立てに要する書類 380
2 申立てが認められるための要件 381
2 仮差押命令の発令と担保 383
1 仮差押命令の発令 383
2 立担保命令 383
3 担保提供の手続き 384
4 担保金取消し 385
3 仮差押命令の申立却下と再度の申立て 385
4 仮差押命令の執行 386
1 執行の要件 387
2 執行の効果 388
第3 船舶仮差押からの解放 389
1 仮差押命令に対する不服申立て 390
2 仮差押解放金 392
3 仮差押命令申立の取下げ 394
第4 違法・不当な執行による損害賠償責任 394
第5章 加害船主の責任制限 397
第1 船主責任制限の法制度 398
1 船主責任制限条約 398
2 船主責任制限法 399
第2 責任制限の裁判管轄と準拠法 400
1 裁判管轄 400
2 準拠法 402
3 外国における制限基金の形成の効果 405
第3 制度の概要 406
1 責任制限の主体 406
2 制限債権 407
3 非制限債権 410
4 責任制限をすることができない場合(責任制限阻却事由) 411
5 同一事故から生じた損害に基づく債権の差引き 413
6 責任制限の及ぶ範囲 414
7 責任の限度額 415
第4 手続きの概要 418
1 責任制限手続開始の申立て・決定 419
2 制限債権の届出・調査 420
3 配当 421
第6章 船舶衝突と海上保険 423
第1節 総 説 424
第1 船舶衝突による損害と保険制度の関係 424
1 船舶衝突事件における保険処理の3つの局面 424
2 本章において扱う範囲 428
第2 衝突損害に対する賠償責任保険制度の沿革 428
1 海上保険の生成とイギリスの法制度 428
2 船舶保険と衝突賠償責任 429
第3 船舶衝突責任を填補する保険制度 431
1 船舶保険における船舶衝突損害賠償責任担保 431
2 P&I保険 432
3 漁船保険など 433
第4 保険契約に関する適用法 434
1 船舶保険に対する適用法 434
2 P&I保険に対する適用法 436
第2節 船舶保険における衝突賠償責任担保 437
1 被保険利益 438
2 保険期間 438
3 危険の変動と保険者の責任 439
1 危険の変動 439
2 危険の変動に関する法律上の規律 439
3 保険約款 442
4 保険の目的物 444
5 保険事故 445
1 保険事故の意義 445
2 他船との衝突 446
3 物理的な衝突 447
4 「他船」の意義 448
5 他船またはその積荷およびその他の財物に損害を与えたこと 448
6 免責事故(免責危険) 448
1 免責の意義 448
2 法定免責事由 449
3 船舶保険約款上の免責事由 450
7 因果関係 451
8 填補する損害 451
1 責任保険における保険給付方式 451
2 船舶保険において衝突賠償責任に関して支払われる保険金の種類 453
3 衝突損害賠償金 453
4 損害防止費用 455
5 訴訟費用・仲裁費用 456
9 被害者の権利 457
1 保険法に基づく権利 457
2 海上分野の直接請求権 458
10 保険代位 458
1 意義 458
2 衝突事件における代位 459
3 代位請求に備えた担保の取得、管轄の合意 460
11 消滅時効 461
第3節 P&I保険における船舶衝突賠償責任担保 462
1 P&I保険とP&Iクラブ 462
2 P&I保険の特徴 463
3 船舶衝突責任に関するP&I保険の内容 464
1 補償の対象損害 464
2 免責 466
3 填補の条件、限度額 467
4 事故発生時の措置、保険金の請求等 468
資料 471
1.Convention internationale pour l´unification de certaines reglès en matière d´Abordage
船舶衝突ニ付テノ規定ノ統一ニ関スル条約
2.船荷衝突統一条約加盟国一覧
3.1987年CMIリスボン規則(LISBON RULES 1987)
4.1996年議定書による改正後の1976年の海事債権についての責任の制限に関する条
約(Convention on Limitation of Liability for maritime claims: LLMC 1976; LLMC
Prot 1996)
5.1992年議定書による改正後の1969年の油による汚染損害についての民事責任に関
する国際条約(International Convention on Civil liability for oil pollution damage:
CLC 1969; CLC Prot 1992)
事項索引 513
判例索引 522
第2版はしがき
略語一覧
第1章 序論 1
第1節 船舶衝突に関する法 1
第1 船舶衝突の性質 1
第2 船舶衝突の法規整 2
1 船舶衝突法の意義 2
2 船舶衝突私法 3
3 船舶衝突公法 4
1 海上交通三法 4
2 その他の法令 6
第3 船舶衝突法の国際的統一 12
1 船舶衝突私法の統一 12
1 1910年の衝突統一条約 12
2 その他のブリュッセル条約 13
3 国際海事機関(IMO)条約 15
4 1987年のリスボン規則 17
2 衝突統一条約の概要 17
1 衝突統一条約の適用範囲 18
2 衝突統一条約の特徴 20
第2節 船舶衝突の意義 21
第1 船舶衝突法における船舶の概念 22
1 海商法の適用または準用のある船舶 22
1 商法海商編の適用される船舶 22
2 海商法の準用される船舶 25
3 船主責任制限法の適用される船舶の概念 26
2 衝突統一条約の適用のある船舶 27
第2 船舶衝突の要件 28
1 2隻以上の船舶の接触 29
1 船舶と船舶でない物との衝突 29
2 船舶の種別 30
3 接触の態様 37
2 衝突の生じた水面 41
3 損害の発生 41
第2章 船舶衝突の責任原則 43
第1節 船舶衝突の私法上の責任原則 43
第1 損害賠償の当事者 44
1 損害賠償請求権者 44
1 船舶所有者(登録船主)等 44
2 船舶賃借人(裸傭船者) 45
3 積荷等の所有者 46
4 その他 47
2 損害賠償義務者 47
1 船舶所有者(登録船主)等 47
2 船舶賃借人(裸傭船者) 49
3 定期傭船者 49
第2 過失による船舶の衝突 60
1 船舶の衝突における過失 60
1 船員の過失 60
2 船員の負う注意義務 61
3 船主等の過失 63
2 海上衝突予防法と船員の注意義務 63
1 衝突予防のための一般的な航法および船員の注意義務 63
2 狭い水道等の航行 67
3 互いに他の船舶の視野の内にある船舶の航法 70
4 視界制限状態における航行 76
5 錨泊中の船舶およびそれに対する航行 78
3 水先人の過失による衝突 80
1 水先人の意義および水先の種類 80
2 水先人の法的地位 81
3 水先人と船長との関係 82
4 水先人の過失による衝突と船主の責任 83
第3 過失の立証責任 84
1 過失の立証 84
2 過失の推定 86
1 法律上の過失の推定 86
2 事実上の過失の推定 86
第2節 船舶衝突から生じた損害の分担 87
第1 事変による衝突および原因不明の衝突 87
第2 一方船舶の過失による衝突 89
第3 双方船舶の過失による衝突 90
1 損害分担主義 90
2 商法788条と船舶所有者相互の関係 91
1 商法788条の意義 91
2 商法788条の適用範囲 94
3 過失の軽重に応じた損害の分担 95
4 過失の軽重を判定することができない場合 96
3 損害賠償請求権の性質 96
1 判例 97
2 学説 100
第3節 船舶所有者の第三者に対する責任 103
第1 衝突船舶と第三者との法律関係 103
第2 衝突統一条約の規定 104
第3 判例および学説 107
1 判例 107
2 学説 109
1 民法719条適用ないし類推適用説 109
2 商法788条適用説 111
3 学説の検討 112
第4 非運送船主による免責約款の援用の可否 114
1 判例 115
2 学説 116
3 双方過失衝突約款(Both to Blame Collision Clause) 118
第4節 曳船と衝突 122
第1 曳船契約の意義とその法的類型 122
1 曳船(挽船)契約の意義 122
2 曳船契約の法的類型 123
1 学説 123
2 判例 124
第2 曳船と被曳船との衝突 125
1 曳船契約の内部関係 125
1 曳船および被曳船の一般的な注意義務 125
2 物品運送型の場合 127
3 請負型の場合 127
4 雇用型の場合 128
2 曳船契約における過失免責約款 129
1 過失免責約款の意義 129
2 過失免責約款の効力 130
3 損害補償条項の効力 131
4 船舶衝突法適用の可否 132
第3 曳船列(曳船および被曳船)と第三船との衝突 133
1 曳船列一体の原則 134
1 意義 134
2 わが国における曳船列一体の原則 134
2 衝突責任の帰属 138
1 物品運送型の場合 139
2 請負型の場合 140
3 雇用型の場合 140
第5節 船舶衝突によって生じた債権の消滅時効 142
第1 短期消滅時効の立法趣旨 142
第2 商法789条の意義および適用範囲 144
1 船舶の衝突を原因とする不法行為によって生じた損害賠償請求権 144
2 適用範囲 145
1 本条の適用のある債権 145
2 損害の範囲 146
第3 時効の起算点 149
1 判例 149
2 学説 152
1 衝突時説 152
2 被害者側の事情を考慮する説 153
3 判例・学説および商法789条の検討 154
第4 時効の完成猶予・更新 157MOVE up=-20Q
第3章 損害 159
第1節 損害と因果関係 159
1 損害の概念 160
2 事実的因果関係 160
3 損害賠償の範囲 161
第2節 船舶所有者等の損害 163
第1 積極損害 164
1 船舶の分損における損害 164
1 修繕費用 164
2 救助費用 170
3 回航費用 173
4 港費 173
5 船舶の検査費用 173
6 共同海損分担金 174
2 船舶の全損における損害 176
1 船舶 177
2 船骸等撤去費用 184
3 船主の財物滅失 184
4 雇止手当・失業手当 185
5 代替船の取得費用 186
6 船舶保険の保険料 187
3 分損・全損に共通の損害 187
1 乗組員・乗客の捜索費用 187
2 乗組員・乗客の帰還費用 188
3 油濁等清掃・流出防止費用 188
4 通信費・代理店料その他費用等 188
5 損害調査費用 189
6 物的損害に関する慰謝料 190
7 弁護士費用 191
第2 消極損害(休航損害) 193
1 船舶の分損における損害 193
1 定期傭船されている場合 195
2 自営運航されている場合 195
3 運送に従事していない場合 196
4 船主工事等が併行して行われる場合 198
5 当局の捜査・調査のための休航 199
6 被害船主の損害軽減防止義務 200
2 船舶の全損における損害 200
第3 遅延損害金および外国通貨による損害賠償請求 206
1 遅延損害金 206
2 外国通貨による損害賠償請求 207
第3節 第三者の損害 208
第1 乗組員の損害 209
1 損害賠償と社会保障給付 209
1 損害賠償 209
2 社会保障給付 212
2 積極損害 214
1 傷害の場合 215
2 死亡の場合 218
3 乗組員の所有物 220
3 消極損害 221
1 休業損害 221
2 後遺症による逸失利益 225
3 死亡による逸失利益 230
4 精神的損害 233
1 傷害慰謝料 233
2 後遺症に対する慰謝料 234
3 死者の精神的損害 234
4 遺族の精神的損害 235
5 その他の損害に関する問題 236
1 企業損害 236
2 外国人船員に対する損害賠償の問題 236
6 損害の減額・調整に関する問題 240
1 過失相殺 240
2 素因による減額 241
3 損益相殺 241
第2 旅客の損害 245
1 旅客自身の人的損害 245
1 責任の原則 245
2 損害賠償額の算定 246
2 手荷物の損害 247
1 託送手荷物 247
2 持込手荷物 247
第3 荷主の損害 248
1 自船側の損害賠償責任 248
1 外航運送の場合 248
2 内航運送の場合 251
2 相手船に対する損害賠償請求 252
第4 定期傭船者の損害 254
1 燃料油等の財産上の損害 254
2 営業損害 255
第4節 環境に関する損害 256
第1 船舶または積荷の撤去に関する責任 257
1 公法上の責任 257
1 海洋汚染防止法 258
2 港則法 259
3 港湾法 260
4 海上交通安全法 261
5 海岸法 262
6 条例 262
2 私法上の責任 264
1 物権的請求権 264
2 損害賠償請求権 266
第2 油濁損害に関する責任 269
1 公法上の責任 269
1 条約制定の経緯 269
2 わが国における公法上の規律(海洋汚染防止法) 272
2 私法上の損害賠償・補償制度 276
3 タンカーからの油濁損害 283
1 タンカー油濁損害 283
2 損害賠償義務者 284
3 損害の範囲 286
4 請求権の制限・消滅 294
5 強制保険 296
6 国際基金 299
7 管轄 301
4 一般船舶による油濁損害 302
1 一般船舶等油濁損害 302
2 損害賠償義務者 303
3 損害の範囲 303
4 請求権の制限・消滅 304
5 強制保険 305
6 国際基金 306
7 管轄 306
5 民間自主協定 307
1 制定に至る経緯 307
2 STOPIA2006 309
3 TOPIA2006 310
第4章 衝突債権の実現・保全 313
第1節 訴え提起・仲裁申立て 313
第1 訴え提起 314
1 裁判管轄 314
1 国際裁判管轄 314
2 国内裁判管轄 324
2 訴状の送達 326
1 外国に対する送達 327
2 公示送達 328
第2 仲裁の申立て 328
第3 法人格否認の法理に基づく衝突債権の請求 329
1 法人格否認の法理 329
2 便宜置籍船の事例における法人格否認 330
3 法人格否認の法理の準拠法 334
第2節 衝突債権の準拠法 335
1 船舶衝突責任の準拠法選択の原則 336
1 旗国法主義とその限界 336
2 わが国の抵触規定 337
2 船舶の衝突が特定の国の領海内で生じた場合 338
1 衝突がわが国の領海内において生じた場合 338
2 衝突が他国の領海内において生じた場合 339
3 衝突が公海上で生じた場合 339
1 異国籍船舶間の衝突 340
2 同一国籍船舶間の衝突 348
4 準拠法につき当事者間で合意がなされた場合 349
第3節 衝突債権の実現(船舶の差押え) 350
第1 船舶に対する強制執行 351
1 執行の対象となる船舶 351
1 不動産に準じる強制執行 351
2 動産に準じる強制執行 352
3 建造中の船舶に対する強制執行 352
2 船舶執行申立前の船舶国籍証書等の引渡命令 352
3 管 轄 354
1 強制競売 354
2 船舶執行申立前の船舶国籍証書等の引渡命令 355
4 船舶執行の申立て 355
1 申立書類 355
2 債務名義 356
5 船舶競売開始決定後の手続き 359
1 競売手続開始決定 359
2 取上執行 360
3 差押登記 361
4 船舶保管人 361
第2 船舶先取特権に基づく担保権の実行 362
1 船舶先取特権の成立・効力・消滅 362
1 船舶先取特権の意義 362
2 衝突債権について生じうる船舶先取特権 363
3 担保権の優先順位 363
4 船舶先取特権の効力 364
5 船舶先取特権の消滅事由 365
6 船舶先取特権の準拠法 366
2 衝突債権に関する船舶先取特権の実行 367
1 担保権実行手続 367
2 担保権を証する文書 367
第3 船舶差押からの救済 369
1 保証の提供による船舶執行・競売手続の取消し 369
2 航行許可 371
3 船舶執行・競売手続申立の取下げ 372
第4節 衝突債権の保全(船舶の仮差押え) 372
第1 船舶仮差押の管轄 373
1 国際保全管轄 373
2 国内保全管轄 378
第2 船舶仮差押命令に関する手続き 379
1 仮差押命令の申立て 380
1 申立てに要する書類 380
2 申立てが認められるための要件 381
2 仮差押命令の発令と担保 383
1 仮差押命令の発令 383
2 立担保命令 383
3 担保提供の手続き 384
4 担保金取消し 385
3 仮差押命令の申立却下と再度の申立て 385
4 仮差押命令の執行 386
1 執行の要件 387
2 執行の効果 388
第3 船舶仮差押からの解放 389
1 仮差押命令に対する不服申立て 390
2 仮差押解放金 392
3 仮差押命令申立の取下げ 394
第4 違法・不当な執行による損害賠償責任 394
第5章 加害船主の責任制限 397
第1 船主責任制限の法制度 398
1 船主責任制限条約 398
2 船主責任制限法 399
第2 責任制限の裁判管轄と準拠法 400
1 裁判管轄 400
2 準拠法 402
3 外国における制限基金の形成の効果 405
第3 制度の概要 406
1 責任制限の主体 406
2 制限債権 407
3 非制限債権 410
4 責任制限をすることができない場合(責任制限阻却事由) 411
5 同一事故から生じた損害に基づく債権の差引き 413
6 責任制限の及ぶ範囲 414
7 責任の限度額 415
第4 手続きの概要 418
1 責任制限手続開始の申立て・決定 419
2 制限債権の届出・調査 420
3 配当 421
第6章 船舶衝突と海上保険 423
第1節 総 説 424
第1 船舶衝突による損害と保険制度の関係 424
1 船舶衝突事件における保険処理の3つの局面 424
2 本章において扱う範囲 428
第2 衝突損害に対する賠償責任保険制度の沿革 428
1 海上保険の生成とイギリスの法制度 428
2 船舶保険と衝突賠償責任 429
第3 船舶衝突責任を填補する保険制度 431
1 船舶保険における船舶衝突損害賠償責任担保 431
2 P&I保険 432
3 漁船保険など 433
第4 保険契約に関する適用法 434
1 船舶保険に対する適用法 434
2 P&I保険に対する適用法 436
第2節 船舶保険における衝突賠償責任担保 437
1 被保険利益 438
2 保険期間 438
3 危険の変動と保険者の責任 439
1 危険の変動 439
2 危険の変動に関する法律上の規律 439
3 保険約款 442
4 保険の目的物 444
5 保険事故 445
1 保険事故の意義 445
2 他船との衝突 446
3 物理的な衝突 447
4 「他船」の意義 448
5 他船またはその積荷およびその他の財物に損害を与えたこと 448
6 免責事故(免責危険) 448
1 免責の意義 448
2 法定免責事由 449
3 船舶保険約款上の免責事由 450
7 因果関係 451
8 填補する損害 451
1 責任保険における保険給付方式 451
2 船舶保険において衝突賠償責任に関して支払われる保険金の種類 453
3 衝突損害賠償金 453
4 損害防止費用 455
5 訴訟費用・仲裁費用 456
9 被害者の権利 457
1 保険法に基づく権利 457
2 海上分野の直接請求権 458
10 保険代位 458
1 意義 458
2 衝突事件における代位 459
3 代位請求に備えた担保の取得、管轄の合意 460
11 消滅時効 461
第3節 P&I保険における船舶衝突賠償責任担保 462
1 P&I保険とP&Iクラブ 462
2 P&I保険の特徴 463
3 船舶衝突責任に関するP&I保険の内容 464
1 補償の対象損害 464
2 免責 466
3 填補の条件、限度額 467
4 事故発生時の措置、保険金の請求等 468
資料 471
1.Convention internationale pour l´unification de certaines reglès en matière d´Abordage
船舶衝突ニ付テノ規定ノ統一ニ関スル条約
2.船荷衝突統一条約加盟国一覧
3.1987年CMIリスボン規則(LISBON RULES 1987)
4.1996年議定書による改正後の1976年の海事債権についての責任の制限に関する条
約(Convention on Limitation of Liability for maritime claims: LLMC 1976; LLMC
Prot 1996)
5.1992年議定書による改正後の1969年の油による汚染損害についての民事責任に関
する国際条約(International Convention on Civil liability for oil pollution damage:
CLC 1969; CLC Prot 1992)
事項索引 513
判例索引 522