物権債権峻別論批判
大場浩之 著
定価:3,520円(税込)-
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発行:
2023年02月20日
-
判型:
A5判上製 -
ページ数:
140頁 -
ISBN:
978-4-7923-2792-7
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内容紹介
《目 次》
はしがき i
初出一覧 xi
一 はじめに 1
1 問題の所在 1
(1) 仮登記(1)
(2) 物権行為(3)
(3) 物権と債権の狭間の権利(4)
2 課題の設定 11
(1) 物権債権峻別論の批判的検討(11)
(2) これまでの研究との関係(11)
(3) 法制史の観点(12)
(4) 物権債権峻別不要論(12)
3 本書の構成 14
(1) 総論(14)
(2) 各論(14)
二 ローマ法 17
1 序 17
(1) 時代区分(17)
(2) 法の観点(17)
2 共和政前期 18
(1) 所有権(18)
(2) 権利の移転方法(19)
(3) 不明確な物権(20)
3 共和政後期 20
(1) 所有権(20)
(2) 所有権の移転方法(21)
(3) 制限物権の萌芽(22)
4 古典期 23
(1) 所有権(23)
(2) 所有権の移転方法(24)
(3) 利用権限中心の権利構成(25)
5 ユスティニアヌス帝による法典編纂 26
(1) 所有権(26)
(2) 所有権の移転方法(26)
(3) 所有権の厳格化(27)
三 ゲルマン法 29
1 法制史上の位置づけ 29
(1) 総論(29)
(2) 各論(29)
2 Gewere 30
(1) 法的性質(30)
(2) 物権法定主義との関係(31)
3 所有権 32
(1) 法的性質(32)
(2) 法的意義(32)
4 所有権の移転方法 33
(1) Gewere(33)
(2) salaとinvestitura(33)
5 Gewereと物権概念の限定との関係 34
(1) Gewereの重要性(34)
(2) Gewereの不完全性(35)
四 ローマ法の継受 37
1 中世ドイツ法との相違 37
(1) 総論(37)
(2) 各論(37)
2 所有権 38
(1) ゲルマン法との相違(38)
(2) ゲルマン法との相対的理解(38)
3 所有権の移転方法 39
(1) 公示の不要(39)
(2) 物権法定主義との関係(39)
五 自然法 41
1 usus modernus pandectarum 41
2 ローマ法との相違 41
3 所有権 42
(1) 法的性質(42)
(2) 物権法定主義(47)
4 ius ad rem 48
(1) 法的性質(48)
(2) 物権の無限定(58)
5 公示制度 59
(1) 処分行為との関係(59)
(2) 公示の対象(62)
(3) 公示の効力(63)
(4) 登記と引渡し(65)
(5) 公示の内容(65)
6 啓蒙思想 67
7 制限物権 67
(1) 非占有担保権(67)
(2) 担保簿から登記簿へ(68)
六 BGB 69
1 物権の種類 69
(1) 所有権(69)
(2) 制限物権(71)
2 役権 74
(1) 地役権・制限的人役権(74)
(2) 用益権(75)
(3) 制限物権(76)
3 先買権 76
(1) 物権的先買権(76)
(2) 制限物権(77)
4 物的負担 77
(1) 役権との類似性(77)
(2) 制限物権(78)
5 担保権 79
(1) 抵当権(79)
(2) 土地債務(81)
(3) 定期土地債務(81)
(4) 制限物権(82)
6 地上権 94
(1) 法的性質(94)
(2) 制限物権(95)
7 期待権 95
(1) 法的性質(95)
(2) 絶対効(96)
8 処分制限 97
(1) 法的性質(97)
(2) 絶対効(98)
9 物権変動 98
(1) 分離主義(98)
(2) 無因主義(99)
(3) 効力要件主義(101)
10 物権債権峻別論 102
(1) 所有権と制限物権の相違(102)
(2) 物権法定主義との関係(103)
(3) 物権行為との関係(103)
(4) 物権法定主義と分離主義・無因主義の相互作用(103)
七 評価 105
1 ローマ法 105
(1) 共和政前期(105)
(2) 共和政後期(105)
(3) 古典期(106)
(4) ユスティニアス法典(107)
(5) 所有権概念の明確性(107)
2 ゲルマン法 107
(1) Gewere(107)
(2) 物権の拡張(108)
3 ローマ法の継受 108
(1) 物権債権峻別論の基礎(108)
(2) 公示の弱体化(109)
4 自然法 109
(1) 公示の強化(109)
(2) 所有権(109)
(3) ALR(110)
(4) 物権債権峻別論との関係(111)
5 BGB 111
(1) 原則(111)
(2) 制限物権(111)
(3) 物権債権峻別論との関係(112)
八 おわりに 113
1 結論 113
(1) 日本法における物権債権峻別論(113)
(2) 物権債権峻別論批判(113)
2 今後の課題 115
(1) 物権法定主義(115)
(2) 物権と絶対効(117)
あとがき 119
事項索引 121