医師法講義

医師法講義

大谷 實 著
定価:3,520円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2023年03月20日
  • 判型:
    A5判並製
  • ページ数:
    252頁
  • ISBN:
    978-4-7923-3426-0
カートに入れる

書籍購入は弊社「早稲田正門店インターネット書店」サイトでの購入となります。

内容紹介

《目 次》

はしがき( i )
凡例(iii)

Chapter 1 医師法と医師法学
Ⅰ 医師法の意義 1
Ⅱ 医師法の沿革 2
Ⅲ 現行医師法の概略と特色 2
 1 概略 2
 2 特色 4
Ⅳ 医師法学4
 1 研究対象 4
 2 医師法学の指導原理 5

Chapter 2 医師の職分,国家試験及び医師免許付与
Ⅰ 医師の職分 7
 1 医師の意義と任務 7
 2 医師の資質の向上 8
Ⅱ 国家試験 8
 1 医師国家試験 8
 2 受験資格 9
 3 医師国家試験の実施 10
 4 医師国家試験委員 11
Ⅲ 医師免許の付与 12
 1 医師免許 12
 2 欠格事由 13
 (1) 絶対的欠格事由 13  
 (2) 相対的欠格事由 13
 3 医籍 15
 (1) 医籍への登録 15  
 (2) 登録事項 15  
 (3) 登録事項の変更・抹消 17
 4 医師免許の付与・医師免許証・医師の届出義務 17
 (1) 医師免許の付与 17  
 (2) 免許証の書換え 18
 (3) 免許証の再交付 18  
 (4) 免許証の返納 18  
 (5) 届出義務 18  
 (6) 免許を与えない場合の措置 20
 5 免許取消し等,再免許 21
 (1) 行政処分 21  
 (2) 処分の手続 22  
 (3) 再免許 23
 (4) 再免許研修 23

Chapter 3 臨床研修制度
Ⅰ 実地修練制度(インターン制度)25
Ⅱ 臨床研修制度の創設 26
 1 背景 26
 2 臨床研修制度 26
 (1) 基本理念 27  
 (2) 指定病院での研修 28  
 (3) 研修義務 28
 (4) 臨床研修医の労働者性 29  
 (5) 医籍への登録 29
 3 その他の研修 30

Chapter 4 医業と法規制
Ⅰ 医業の意義31
 1 総説 31
 2 医行為(医療行為) 32
 3 医療行為の具体例 33
 4 医療行為の判断基準 34
 5 絶対的医療行為・相対的医療行為 35
 6 患者・家族による医療行為 36
Ⅱ 「業」とすること 37
 1 反復継続の意思 37
 2 臨床実習生の場合 39
 3 臨床実習生の秘密保持義務 39
Ⅲ 名称独占 40

Chapter 5 医療行為の正当化要件
Ⅰ 総説 41
Ⅱ 医術的正当性 42
Ⅲ 医学的適応性 42
Ⅳ 患者の同意 43

Chapter 6 医療行為の医術的正当性
Ⅰ 総説 45
Ⅱ 医術的正当性と医療契約 46
 1 意義 46
 2 医療契約 46
 (1) 契約の当事者 46  
 (2) 救急医療 47  
 (3) 事務管理と自殺者 48  
 (4) 契約の意義 48  
 (5) 医師と患者の関係 49  
 (6) 医療契約の内容 50
 3 医療契約の効力 51
 (1) 善管注意義務 51  
 (2) 医療費請求権 55  
 (3) 説明と同意 58
Ⅲ 善管注意義務違反の諸類型 62
 1 診察上の義務違反 62
 2 検査 65
 3 診断 66
 4 転医勧奨義務(転医義務) 67
 5 健康診断 69
 6 生命保険診査医の診断 70
 7 治療 71
 8 未確立の療法・新療法 74
 9 許された危険 75
 10 健康保険の不適用 76
 11 その他の類型 78
 (1) 検査・確認 78  
 (2) 技術上の単純ミス 78
 (3) 消毒不十分 78  
 (4) 有害事象 79
 12 医師の指示・監督責任 83
 (1) チーム医療 83  
 (2) 医師と医療補助者 83  
 (3) 看護師手足論 84  
 (4) 指示・監督上の注意義務 84
 (5) 信頼の原則 85
 13 施設管理上の注意義務 86
Ⅳ 医療水準に達していない診療 88
 1 総説 88
 2 自主臨床試験 89
 (1) 意義 89  
 (2) 行為 90  
 (3) 審査委員会・倫理委員会 90
Ⅴ 医療過誤の法的責任 91
 1 総説 91
 2 民事上の責任 92
 (1) 意義 92  
 (2) 不法行為と過失 92  
 (3) 因果関係 94
 (4) 病院管理者の責任 96
 3 刑事上の責任 96
 (1) 意義 96  
 (2) 業務上必要な注意 97  
 (3) 因果関係 98
 (4) 故意・過失 98
 4 行政上の責任 99

Chapter 7 医療行為の医学的適応性
Ⅰ 総説 100
 1 医学的適応性の意義 100
 2 医学的適応性の機能 101
 3 医学的適応性の判断基準 101
Ⅱ 美容整形手術 102
 1 総説 102
 2 被害者の同意の法理による正当化 103
 3 タトゥー施術事件 104
 4 本決定の意義 104
 5 第三者のための治療と医療関連性 106
Ⅲ 不妊手術と性別適合手術 107
 1 不妊手術 107
 2 性別適合手術 107
Ⅳ 人工妊娠中絶 109
 1 総説 109
 2 中絶の要件 109
 3 堕胎の自由化 110
 4 人工妊娠中絶と医師の義務 111
Ⅴ 生殖補助医療 112
 1 意義 112
 2 人工授精の場合 114
 3 配偶者間人工授精 114
 4 非配偶者間人工授精 115
 5 体外受精の場合 117
 6 体外受精の形態 118
 7 許される体外受精 118
 8 生殖補助医療の今後 121
 9 生殖補助医療に関する新法 123
 10 クローン技術の法規制 125
 (1) 意義 125  
 (2) 法規制の内容 125  
 (3) 規制の根拠 126
Ⅵ 移植医療と医療行為 128
 1 総説 128
 2 移植医療の歩み 129
 3 臓器移植法の内容 130
 (1) 臓器移植の意義と基本理念 130  
 (2) 脳死体からの臓器摘出 131
 (3) 臓器移植 134  
 (4) 臓器あっせん機関 135
 (5) 秘密保持義務等 136  
 (6) 許可の取消し 136
 4 生体臓器移植 136
 (1) 意義 136  
 (2) 問題の背景 137  
 (3) 臓器移植法と生体臓器移植 137  
 (4) 指針の内容 138
 (5) 生体臓器摘出の医療行為性 139
Ⅶ 終末期医療 140
 1 意義 140
 2 終末期医療の形態 140
 3 医療中止の許容性 142
 4 生命維持治療中止の要件 143
 (1) 終末期状態 143  
 (2) 患者の意思 144
 (3) 延命措置の不開始・中止 146
 5 法制化をめぐる諸問題 146
 (1) 法制化の動き 147  
 (2) ガイドラインの法制化 147

Chapter 8 医療行為と患者の同意
Ⅰ 総説 149
Ⅱ 説明義務 150
 1 説明義務の根拠 150
 2 説明義務の内容 150
 3 患者の同意 152
 (1) 同意の要件 152  
 (2) 同意書の効力 153  
 (3) 誓約書の場合 154
Ⅲ 強制医療 155
 1 精神保健福祉法による場合 155
 (1) 入院の形態 155  
 (2) 非自由入院とインフォームド・コンセント 156
 (3) 説明と同意 157
 2 感染症法による場合 157
 (1) 入院の勧告 158  
 (2) 入院措置 158  
 (3) 人権への配慮 159

Chapter 9 医療行為に付随する義務
Ⅰ 総説 160
Ⅱ 診療義務(応招義務)160
 1 意義 161
 2 沿革 162
 3 診療義務の根拠 162
 4 診療義務の範囲 165
 5 正当な事由 166
 6 診療義務違反の法律効果 168
 (1) 行政(医師法)上の責任 169  
 (2) 民事上の責任 169
 (3) 刑事上の責任 171
Ⅲ 診断書等の交付義務 177
 1 交付の主体 178
 2 交付すべき文書 178
 (1) 診断書・死亡診断書 178  
 (2) 検案書(死体検案書・死胎検案書) 178
 (3) 出生証明書 179  
 (4) 死産証書 179
 3 交付の意義 182
 4 正当な事由 182
 5 「拒んではならない」の趣旨 183
Ⅳ 無診察治療等の禁止 183
 1 禁止の趣旨 184
 2 無診察治療の禁止 184
Ⅴ 各種の違法文書の交付禁止 187
 1 無診察診断書交付の禁止 187
 2 無診察処方せん交付の禁止 188
 3 不立合い出生証明書等交付の禁止 188
 4 無検案検案書交付の禁止 189
Ⅵ 異状死体等の届出義務 189
 1 本条の趣旨 190
 2 死体又は死産児の「異状」 190
 3 届出義務の合憲性 191
Ⅶ 処方せん交付義務 192
 1 趣旨 192
 2 処方せん 193
 3 例外規定 193
 4 罰則 194
Ⅷ 療養指導義務 194
 1 趣旨 194
 2 内容・程度 195
 3 義務違反 195
Ⅸ 診療録作成保存義務 196
 1 趣旨 196
 2 作成保存義務 197
Ⅹ 厚生労働大臣の指示 198
Ⅺ 刑法上の義務 198
 1 守秘義務 198
 2 真正な診断書等の作成義務 199

Chapter 10 医師法上の罰則
Ⅰ 医師法違反の罪 200
 1 総説 200
 2 医業独占に違反する罪 200
 (1) 無免許医業罪 201   
 (2) 不正免許取得罪 203
 (3) 医師類似名称使用罪 204
 3 医業停止命令違反罪 205
 4 医師国家試験問題漏泄・不正採点罪 205
 5 臨床実習生秘密漏示罪 206
 6 届出義務違反等の罪 207
 (1) 氏名等不届出罪 207  
 (2) 医師名称使用禁止罪 207
 7 無診察治療等罪 207
 8 処方せん不交付罪 208
 9 診療録不記載・保存罪 208
 10 再教育研修命令違反罪 209
 11 行政処分調査妨害罪 209
Ⅱ 刑法上の犯罪 209
 1 秘密漏示罪 209
 2 虚偽診断書作成罪 210
Ⅲ 両罰規定 211


 資料
医師法 215
世界医師会 ヘルシンキ宣言 226
事項索引 233