内容紹介
《目 次》
第2版はしがき
参考文献
生命・身体に対する罪 1
刑法各論の総説 2
1.刑法各論の対象と方法 2
2.刑法各論の体系 2
3.個人的法益に対する罪の総説 3
殺人の罪 3
1.殺人の罪の体系 3
2.人の始期と終期 4
3.殺人罪の要件 5
(1)客体
(2)実行行為・故意・間接正犯
4.殺人予備罪 7
5.自殺関与・同意殺人罪 7
(1)自殺関与の可罰性
(2)自殺・同意の意義
(3)実行の着手
(4)臨死介助(安楽死・尊厳死)
傷害の罪 10
1.総説 10
2.暴行罪 10
3.傷害罪 11
(1)傷害罪の要件
(2)胎児性致死傷
4.傷害致死罪 13
5.傷害現場助勢罪 14
6.同時傷害の特例 14
7.危険運転致死傷罪・自動車運転過失致死傷罪 15
(1)自動車運転致死傷行為等処罰法の経緯および趣旨
(2)危険運転致傷罪
(3)準危険運転致死傷罪
(4)過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪
(5)過失運転致死傷罪
(6)無免許運転による加重
8.凶器準備集合罪 19
9.過失傷害の罪 21
(1)過失傷害罪
(2)過失致死罪
(3)業務上過失致死傷罪
(4)重過失致死傷罪
堕胎の罪 22
1.堕胎罪の趣旨 22
2.堕胎罪の種類 23
(1)自己堕胎罪
(2)同意堕胎罪・同意堕胎致死傷罪
(3)業務上堕胎罪・業務上堕胎致死傷罪
(4)不同意堕胎罪・不同意堕胎致死傷罪
遺棄の罪 24
1.遺棄の罪の意義 24
2.遺棄の概念 24
3.遺棄罪の種類 25
(1)単純遺棄罪
(2)保護責任者遺棄罪
(3)不保護罪
(4)遺棄等致死傷罪
自由に対する罪 29
総説 30
逮捕および監禁の罪 30
1.逮捕・監禁罪 30
(1)保護法益
(2)逮捕・監禁の意義
(3)被害者の同意
2.逮捕監禁致死傷罪 32
脅迫の罪 32
1.総説 32
2.脅迫罪 33
(1)脅迫の意義
(2)害悪の告知
3.強要罪 34
略取誘拐の罪 35
1.総説 35
2.略取誘拐罪の諸類型 36
(1)未成年者略取・誘拐罪
(2)営利目的等略取・誘拐罪
(3)身の代金目的略取・誘拐罪、身の代金要求罪
(4)所在国外移送目的略取・誘拐罪
(5)人身売買罪
(6)被拐取者等所在国外移送罪
(7)被略取者引渡し等罪
(8)身の代金目的略取・誘拐予備罪
(9)解放による刑の減軽
(10)親告罪
強制わいせつの罪 41
1.強制わいせつ罪 42
2.強制性交等罪 44
3.準強制わいせつ罪・準強制性交等罪 44
4.監護者わいせつ罪・監護者性交等罪 45
5.強制わいせつ等致死傷罪 46
6.淫行勧誘罪 47
私的領域の自由・名誉・信用・業務に対する罪 49
私的領域の自由に対する罪 50
1.住居を侵す罪の意義 50
2.住居侵入罪 51
3.秘密を侵す罪 52
(1)信書開封罪
(2)秘密漏示罪
名誉に対する罪 54
1.総説 54
2.名誉毀損罪 55
3.真実性の証明による不処罰 56
(1)事実証明の要件
(2)事実証明の効果
(3)真実性の誤信
4.死者の名誉毀損 61
5.侮辱罪 61
(1)保護法益
(2)行 為
(3)法定刑の重罰化
(4)適用上の課題
6.親告罪 63
信用・業務に対する罪 63
1.信用毀損罪 63
(1)客体
(2)行為
2.業務妨害罪 64
(1)客体
(2)公務と業務
(3)行為
3.電子計算機損壊等業務妨害罪 68
財産罪の基本構造 71
財産罪の意義・体系・諸類型 72
1.財産罪の意義と体系 72
(1)財産罪の意義
(2)財産罪の体系
2.財産罪の諸類型 72
財物および財産上の利益の意義 74
1.財物の意義 74
(1)有体性・管理可能性
(2)財物の価値性
(3)禁制品
(4)所有権の対象物
2.財産上の利益の意義 77
財産罪の保護法益 78
1.刑法上の財産概念 78
2.財物移転罪の保護法益 78
占有の意義 80
1.占有の概念 81
(1)占有の意義
(2)事実上の支配
(3)占有の意思
(4)占有の主体
(5)銀行預金の占有
2.死者の占有 83
(1)学説
(2)三つの類型
3.占有の帰属 84
不法領得の意思 85
1.不法領得の意思の必要性 85
2.不法領得の意思の内容 85
(1)不法領得の意思の意義
(2)不法領得の意思内容と位置づけ
3.不法領得の意思の機能 86
(1)使用窃盗との区別
(2)毀棄罪と窃盗罪との区別
(3)占有離脱物横領罪における不法領得の意思
(4)詐欺罪における不法領得の意思
財産罪の諸類型(1)─窃盗・強盗─ 89
窃盗の罪 90
1.窃盗罪 90
(1)客体
(2)行為
(3)実行の着手・既遂時期
(4)状態犯
(5)主観的要件
2.不動産侵奪罪 94
(1)意義
(2)客体
(3)行為
3.親族等の間の犯罪に関する特例 95
(1)本条の意義
(2)直系血族等の意義
(3)犯人との親族関係のある者
(4)本条適用の効果
強盗の罪 98
1.強盗罪 98
(1)1項強盗罪
(2)強盗利得罪
2.事後強盗罪 102
(1)意義
(2)主体
(3)行為
(4)事後強盗の既遂・未遂の区別
(5)共犯
(6)途中で陥った責任無能力状態
3.昏酔強盗罪 105
4.強盗致死傷罪 105
(1)意義
(2)主体
(3)行為
(4)既遂・未遂
5.強盗強制性交等罪・強盗強制性交等致死罪 107
(1)強盗強制性交等罪
(2)強盗強制性交等致死罪
6.強盗予備罪 109
財産罪の諸類型(2)─詐欺・恐喝─ 111
詐欺の罪 112
1.詐欺の罪の意義 112
2.詐欺罪 113
(1)客体
(2)行為
(3)処分行為(交付)
(4)財産的損害
3.詐欺利得罪 125
(1)客体
(2)行為
(3)財産上の損害
4.特殊詐欺と共犯 126
(1)特殊詐欺の組織と関与形態
(2)実行共同正犯と共謀共同正犯
(3)詐欺の共謀と故意
(4)共同正犯か幇助か
(5)詐欺罪の実行の着手と共犯
5.準詐欺罪 130
6.電子計算機使用詐欺罪 130
(1)意義
(2)行為
(3)財産上不法の利益
恐喝の罪 134
1.恐喝(取財)罪 134
(1)客体
(2)行為
(3)実行の着手時期
2.恐喝利得罪 136
3.権利行使と恐喝 136
財産罪の諸類型(3)─横領・背任─ 139
横領の罪 140
1.総説 140
2.横領罪 141
(1)主体・客体
(2)自己の占有する他人の物
(3)横領行為の意義
(4)未遂・既遂
(5)主観的要件
(6)横領後の横領
3.業務上横領罪 147
(1)意義
(2)要件
4.遺失物等横領罪 148
背任の罪 148
1.総説 148
2.背任罪 150
(1)主体・客体
(2)背信行為
(3)主観的要件
(4)委託物横領との区別
(5)財産上の損害
財産罪の諸類型(4)─盗品等・毀棄─ 157
盗品等に関する罪 158
1.盗品等に関する罪の本質 158
2.盗品譲受け罪等 159
(1)主体・客体
(2)物の同一性
(3)不法原因給付物
(4)対価たる金銭
3.本罪の行為 161
(1)盗品等無償譲受け罪
(2)盗品等運搬罪
(3)盗品等保管罪
(4)盗品等有償譲受け罪
(5)盗品等有償処分あっせん罪
4.故意 164
5.親族等の間の犯罪に関する特例 164
(1)本条の趣旨
(2)配偶者・直系血族・親族と身分関係の意義
(3)刑の免除の根拠
毀棄および隠匿の罪 166
1.意義 166
2.毀棄・損壊の概念 166
3.公用文書等毀棄罪 167
(1)保護法益
(2)客体
(3)行為
4.私用文書等毀棄罪 168
(1)客体・行為
(2)親告罪
5.建造物等損壊罪・同致死傷罪 169
(1)客体
(2)行為
(3)建造物等損壊致死傷罪
6.器物損壊罪 171
(1)客体
(2)行為
(3)親告罪
7.境界損壊罪 172
(1)意義・客体
(2)行 為
8.信書隠匿罪 173
(1)客体・行為
(2)親告罪
放火の罪 175
放火および失火の罪 176
1.本罪の趣旨 176
2.種類 176
3.本罪の性格 177
放火罪の基本概念 177
1.放火の意義 177
2.焼損の意義 178
3.不燃性建造物の焼損 180
4.抽象的危険犯か準抽象的危険犯か 181
現住建造物等放火罪 182
1.客体 182
2.建造物の一体性 183
非現住建造物等および建造物等以外放火罪 185
1.非現住建造物放火罪 186
(1)客体
(2)公共危険の認識
2.建造物等以外放火罪 189
(1)客体
(2)公共の危険
(3)故意
(4)自己の所有に係る物
その他の類型 190
1.延焼罪 190
(1)意義
(2)要件
2.放火予備罪 191
3.消火妨害罪 192
4.失火罪 192
(1)他人所有建造物等放火罪
(2)自己所有非現住建造物等放火罪
5.業務上失火罪・重失火罪 193
(1)業務上失火罪
(2)重失火罪
交通を妨害する罪・社会生活環境に対する罪 195
交通を妨害する罪 196
1.総説 196
2.往来妨害罪 196
3.往来妨害致死傷罪 197
4.往来危険罪 198
5.汽車転覆等罪 199
6.汽車転覆等致死罪 200
7.往来危険汽車転覆等罪 201
8.過失往来危険罪・過失汽車転覆等罪 202
(1)過失往来危険罪
(2)過失汽車転覆等罪
(3)業務上過失往来危険罪・業務上過失汽車転覆等罪
社会生活環境に対する罪 203
1.総説 203
2.公然わいせつ罪 203
3.わいせつ物頒布等罪 204
(1)インターネット時代のわいせつ物頒布等罪
(2)175条の合憲性
(3)客体
(4)わいせつの意義
(5)行為
(6)故意
4.重婚罪 211
5.賭博および富くじに関する罪 211
(1)総 説
(2)賭博罪
(3)常習賭博罪
(4)賭博場開張等図利罪
(5)富くじ罪
6.礼拝所および墳墓に関する罪 213
(1)総説
(2)礼拝所不敬罪・説教等妨害罪
(3)墳墓発掘罪
(4)死体損壊等罪
(5)墳墓発掘死体損壊等罪
(6)変死者密葬罪
偽造の罪(1)─文書偽造の罪─ 219
文書偽造の罪 220
1.体系的地位 220
2.趣旨 220
(1)保護法益
(2)文書の機能
(3)文書偽造の罪の種類
3.形式主義と実質主義 221
文書の意義 222
1.文書の一般的意義 222
2.物体上の意思・観念の表示 222
(1)発音的符号による表示
(2)可読性・理解可能性
(3)永続性・物体性
3.名義人の存在とその表示 223
4.原本性 223
偽造の概念 225
1.広義における偽造 225
2.狭義における偽造 225
(1)有形偽造と無形偽造
(2)名義人と作成者の意義
(3)作成行為帰属主体説
(4)名義人概念
3.代理人名義の冒用 230
(1)有形偽造説
(2)無形偽造説
(3)本書の立場
4.他人名義の使用の承諾 231
変造・虚偽文書作成・行使の意義 232
1.変造の概念 232
2.虚偽文書の作成の概念 233
3.行使の概念 234
4.行使の目的 234
偽造の罪の諸類型 234
1.詔書等偽造罪 235
2.公文書偽造罪 235
(1)意義
(2)有印公文書偽造罪・有印公文書変造罪
(3)無印公文書偽造罪・無印公文書変造罪
3.虚偽公文書作成罪 236
(1)意義・要件
(2)本罪の間接正犯
4.公正証書原本不実記載等罪 238
(1)意義
(2)公正証書原本不実記載罪
(2)免状等不実記載罪
5.偽造公文書・虚偽公文書行使罪 239
6.私文書偽造罪・私文書変造罪 240
(1)有印私文書偽造罪
(2)有印私文書変造罪
(3)無印私文書偽造・変造罪
7.虚偽診断書等作成罪 241
8.偽造私文書・虚偽診断書等行使罪 241
9.電磁的記録不正作出罪 241
(1)意義
(2)私電磁的記録不正作出罪
(3)公電磁的記録不正作出罪
10.不正作出電磁的記録供用罪 242
偽造の罪(2)─通貨・有価証券・印章の偽造・支払用カードの不正作出─ 245
通貨偽造の罪 246
1.総説 246
2.通貨偽造罪 246
3.偽造通貨行使罪 247
4.外国通貨偽造罪 248
5.偽造外国通貨行使罪 248
6.偽造通貨収得罪 249
7.偽造通貨収得後知情行使・交付罪 249
8.通貨偽造準備罪 250
有価証券偽造の罪 250
1.総説 250
2.有価証券偽造罪・有価証券変造罪 251
(1)有価証券の意義
(2)行為
3.有価証券虚偽記入罪 252
4.偽造有価証券行使罪 253
支払用カード電磁的記録に関する罪 254
1.総説 254
2.支払用カード電磁的記録不正作出・供用・譲渡し等の罪 254
(1)意義
(2)要件
3.不正電磁的記録カード所持罪 256
4.支払用カード電磁的記録不正作出準備罪 256
印章偽造の罪 258
1.総説 258
2.印章・署名の意義 258
(1)印章の概念
(2)偽造・不正使用・使用
3.御璽偽造および不正使用等罪 260
4.公印等偽造罪 260
5.公印等不正使用等罪 261
6.公記号偽造罪 261
7.公記号不正使用等罪 262
8.私印等偽造罪 262
9.私印等不正使用等罪 262
不正指令電磁的記録に関する罪 263
1.立法趣旨と意義 263
2.不正指令電磁的記録作成等罪 263
(1)趣旨
(2)客体
(3)行為
3.不正指令電磁的記録取得等罪 265
(1)客体・行為
(2)判例
公務・司法に対する罪 267
公務の執行を妨害する罪 268
1.公務執行妨害罪 268
(1)客体
(2)行為の状況
(3)行為
(4)故意
2.職務強要罪 273
(1)意 義
(2)行 為
(3)目 的
犯人蔵匿および証拠隠滅の罪 274
1.総説 274
2.犯人蔵匿罪 274
(1)客体
(2)行為
(3)故意
(4)共犯
3.証拠隠滅罪 277
(1)客体
(2)行為
(3)共犯
4.親族による犯罪に関する特例 281
(1)意義
(2)適用範囲
(3)共犯
5.証人威迫罪 282
(1)意義
(2)客体
(3)行為
(4)故意
偽証の罪 283
1.総説 283
2.偽証罪 283
(1)主体
(2)行為
3.虚偽鑑定罪・虚偽通訳罪・虚偽翻訳罪 286
4.自白による刑の減免 286
虚偽告訴の罪 287
1.総説 287
2.虚偽告訴罪 287
(1)行為
(2)既遂時期
(3)主観的要件
3.自白による刑の減免 289
汚職の罪 291
職権濫用の罪 292
1.総説 292
2.公務員職権濫用罪 292
(1)主体
(2)行為
(3)結果
3.特別公務員職権濫用罪 294
4.特別公務員暴行陵虐罪 295
5.特別公務員職権濫用等致死傷罪 296
賄賂の罪 296
1.総説 296
(1)賄賂罪の保護法益
(2)職務の意義
(3)賄賂の意義
2.単純収賄罪 302
3.受託収賄罪 302
4.事前収賄罪 303
5.第三者供賄罪 303
6.加重収賄罪 304
7.事後収賄罪 305
8.あっせん収賄罪 305
9.贈賄罪 306
10.没収・追徴 306
事項索引 309
判例索引 316