不作為犯と正犯原理

不作為犯と正犯原理

平山幹子 著
定価:4,950円(税込)
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  • 発行:
    2005年11月10日
  • 判型:
    A5判上製
  • ページ数:
    246頁
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内容紹介


≪目次≫


II

第1部 保障人説について
はじめに
不真正不作為犯の課題/日本の議論の問題点/現代社会と不真正不作為犯/検討の意義と手順

第1章 「保障人」説の歴史的意義
「保障人」説が提唱されるまでの議論/議論の問題点/議論のルーツ?自由主義的アプローチ/「保障人」説の試み/ナーグラーによる「保障人」説の意義

第2章 「保障人」説の展開と限界
総則規定施行前の展開―「同価値性」要件をめぐって/総則規定施行後の展開―「保障人的義務(地位)」をめぐって/先行行為にもとづく不作為犯/まとめ

第3章 「保障人」説のあらたな展開
保障人的義務の根拠・再論/作為同置問題と「保障人的義務」/作為および不作為の負責根拠/取り組むべき課題?不作為と共犯

第2部 不作為と共犯
はじめに
問題となる事例群/従来の議論の問題点/課題と検討手順

第1章 作為・不作為の競合と不作為による共犯
事例1/事例2・事例3

第2章 共同性の条件
事例4/事例5/事例6

第3章 小括
中間結果/あらたな議論の方向性/客観的帰属論

第3部 義務犯について
はじめに
日本における不作為と共犯をめぐる議論/作為犯における正犯基準:行為支配/「義務犯」論を検討する意義

第1章 「義務犯」論の展開
ロクシンによる「義務犯」論の展開/ヤコブスによる「義務犯」論の展開/小括

第2章 「義務犯」論をめぐる論争
「義務犯」論に対する批判/「義務犯」論からの反批判/小括

第3章 不作為と共犯
不作為犯による共犯―不作為犯における正犯と共犯の区別/事例の検討/日本の判例と「義務犯」論

第4章 不作為犯と正犯原理―日本の議論への還元―
「排他的支配」概念の二面性/「支配」という基準/「排他性」という基準/正犯原理と保障人的義務

むすびにかえて
要旨/「義務犯」論の射程