社会秩序無価値説の構想
中野正剛 著
定価:2,970円(税込)-
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発行:
2023年12月20日
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判型:
A5判上製 -
ページ数:
122頁 -
ISBN:
978-4-7923-5409-1
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内容紹介
《目 次》
はしがき(iii)
収録論文初出一覧(vii)
序章 社会秩序無価値説の構想
一 はじめに 1
二 社会秩序無価値説について 3
三 犯罪評価と違法性の実質についての管見 3
四 犯罪評価にあたり注意しなければならないこと 5
五 違法評価の局面について重要な事柄 6
六 おわりに 10
第1章 オルトランの未遂犯論
一 本章の目的と視点 11
1 はじめに(11)
2 オルトランとは何者か(12)
二 なぜ国家は犯罪者を処罰する権力を持つのか? ―オルトランの国家刑罰権論(社会と犯罪者との間で交わされるダイアローグ) 14
三 オルトランの未遂犯論 15
四 未遂犯はなぜ処罰されなければならないのか? ―2つの結果=害悪(mal)の概念のもつ意義― 16
五 未遂犯の量刑 17
六 不能犯の構成 20
1 客体の不能(21)
2 方法の不能(21)
七 おわりに 23
1 不能犯論から、いえること(23)
2 未遂犯の量刑論から、いえること(23)
第2章 不能犯論・覚書 ―末道書評を契機として―
一 はじめに 27
二 応答 29
1 はじめに(29)
2 不能犯における客観説と絶対的不能と相対的不能説(31)
3 不能論的アプローチと危険論的アプローチ(33)
三 オルトランの未遂犯論の研究から得られること 34
四 「不能犯とは未遂犯の幻影である」オルトランの未遂犯論からみえる構図―不能犯論に関する覚書 35
1 具体的危険説(36)
2 客観的危険説(38)
3 修正客観的危険説(42)
五 私見 46
1 客体の不能(46)
2 方法の不能(47)
3 主体の不能(50)
六 むすびにかえて 51
第3章 不能犯論 ―客観的危険説を基点とした多元的不能犯論―
一 はじめに 53
1 不能犯とは何か(53)
2 不能犯と実行の着手との関係(54)
3 不能犯と既遂犯の関係(54)
4 不能犯の判断(55)
二 前章の要約(補遺)と本章の帰結 56
1 前章で明示した不能犯の判断基準の要点(56)
2 前章で示した不能犯の事例―保護される法益の欠如、定型性の欠如(58)
三 応答 60
1 問い(60)
2 応答(61)
3 再び問い(63)
4 応答(64)
四 私見の基本的な立場 64
1 問題の所在──法益侵害説と規範違反説(64)
2 法益侵害説と規範違反説とは万能か?(67)
3 私見の立場──社会秩序無価値説の構想(68)
4 不能犯の評価(71)
五 具体的適用 74
1 ①について―殺人罪(75)
2 ②について―強窃盗罪、詐欺罪(76)
3 ③について―建造物放火罪(78)
六 まとめにかえて 78
第4章 期待可能性についての覚書 ―「法は不能を強いない」垂水補足意見を契機として―
一 はじめに 81
1 著者の問題関心(81)
2 期待可能性と「法は不能を強いない」(83)
二 期待可能性とは 84
1 定義(84)
2 期待可能性の体系的位置づけ(84)
3 期待可能性と刑事立法(86)
4 法は不能を強いない(87)
5 期待可能性の理論を立てることへの疑問の提示(88)
三 最高裁(大審院)判例の立場 89
四 私見の立場 95
五 おわりに 107