理論刑法学の探究⑩

理論刑法学の探究⑩

川端 博/浅田和茂/山口 厚/井田 良 著
定価:4,400円(税込)
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  • 発行:
    2017年07月20日
  • 判型:
    A5判
  • ページ数:
    306頁
  • ISBN:
    978-4-7923-5206-6
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内容紹介

はしがき
[論 文]
過失犯における「因果経過の予見可能性」について
─ 渋谷温泉施設爆発事故最高裁決定をてがかりとして ─ …… 岡部雅人(1)
Ⅰ はじめに 1
Ⅱ 「予見可能性」の過失構造論上の位置づけ 6
Ⅲ 渋谷温泉施設爆発事故最高裁決定の予見可能性判断 22
Ⅳ 「因果経過の予見可能性」をめぐって 31
Ⅴ おわりに 34

過失不作為犯における主体の限定 …… 平野 潔(35)
Ⅰ はじめに 35
Ⅱ 判例における過失不作為犯の主体 36
Ⅲ 過失構造論と注意義務・作為義務の関係性 53
Ⅳ 過失不作為犯における保障人的地位・保障人的義務・結果回避義務 60
Ⅴ おわりに 64

過失の競合に関する一考察
─ 過失不作為犯の競合を手がかりとして ─ …… 金子 博(67)
Ⅰ はじめに 67
Ⅱ 過失の競合の法的課題 69
Ⅲ ドイツにおける共同性理論とその展開 76
Ⅳ 過失犯における正犯と共犯 88
Ⅴ 結びにかえて 106

予見可能性の判断枠組みについて …… 山本紘之(109)
Ⅰ はじめに 109
Ⅱ 過失犯における認識について 111
Ⅲ 情報収集義務について 120
Ⅳ 予見可能性の判断枠組みについて 130

社会構造の変容と犯罪論における危険犯論・放火罪論の意義 
 …… 星 周一郎(137)
Ⅰ はじめに 137
Ⅱ 危険犯論・公共危険犯論・放火罪論をめぐる状況の変化 138
Ⅲ 抽象的危険犯と具体的危険犯 144
Ⅳ 実質的構成要件解釈と公共の危険の個別的解釈 149
Ⅴ 焼損概念について 152
Ⅵ 公共の危険の認識をめぐる学説と実務の責任主義の理解 157
Ⅶ 放火罪論の意義と危険犯論の今後 163

現住建造物等放火罪に関する諸問題 …… 佐藤輝幸(169)
Ⅰ はじめに 169
Ⅱ 放火罪の構造及び基本概念の整理 170
Ⅲ 現住建造物等放火罪の加重根拠 181
Ⅳ 内部の人に対する危険と限定解釈 188
Ⅴ 建造物の一体性と現住性・現在性の範囲 201
Ⅵ おわりに 212

不能犯論・覚書─ 末道書評を契機として ─ …… 中野正剛(215)
Ⅰ はじめに 215
Ⅱ 応 答 217
Ⅲ オルトランの未遂犯論の研究から得られること 222
Ⅳ 「不能犯とは未遂犯の幻影である」
  ─オルトランの未遂犯論から見える構図─不能犯論に関する覚書 223
Ⅴ 私 見 233
Ⅵ むすびにかえて 238

【書 評】
飯島暢『自由の普遍的保障と哲学的刑法理論』を読む
─ カント主義刑法理論の意義 ─ …… 杉本一敏(241)

【外国論文紹介】
フランスにおけるジェンダー刑法学の展開と限界 …… 島岡まな(269)