船舶先取特権の研究

船舶先取特権の研究

志津田一彦 著
定価:6,600円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2010年08月10日
  • 判型:
    A5版上製
  • ページ数:
    466頁
  • ISBN:
    978-4-7923-2589-3
カートに入れる

書籍購入は弊社「早稲田正門店インターネット書店」サイトでの購入となります。

内容紹介

目   次
はしがき
第1編 総  論
―船舶金融についてのわが国の法制―
 Ⅰ 船舶債権者…2
  1.緒 言(2)
  2.船舶先取特権(3)
  3.船舶抵当権(8)
 Ⅱ 船舶に対する強制執行…11
  1.緒 言(11)
  2.差押えおよび仮差押えの禁止(11)
  3.例 外(13)
  4.執行手続(13)
第2編 歴史的淵源
―海上リーエンの起源および性質論―
 Ⅰ はじめに…18
 Ⅱ ロード海法よりコンソラート・デル・マーレまで…18
 Ⅲ 英・米の議論を中心として…31
  1.Price弁護士の所見(31)
  2.The Bold Buccleugh事件(47)
  3.Tetley教授の所見(48)
 Ⅳ 結びにかえて…57
第3編 各  論
―主要な被担保債権などとの関連性―
第1章 海難救助と船舶先取特権の一考察
    ―海事私法と海事国際私法の交錯―…74
 Ⅰ はじめに…74
 Ⅱ 船舶先取特権に関する海難救助の判例…74
  1.事実の概要(75)
  2.判 旨(76)
 Ⅲ 分 析…77
  1.海難救助をめぐる諸請求権と船舶先取特権などとの関連(77)
  2.渉外関係(93)
 Ⅳ 結 語…122
第2章 「航海継続ノ必要ニ因リテ生シタル債権」の一考察…144
 Ⅰ はじめに…144
 Ⅱ わが国の判例などの分析…144
 Ⅲ 船長の権限との関係…151
 Ⅳ 結 語…152
第3章 運輸施設整備事業団と船舶共有する海運会社に
    対する修繕費債権と,同事業団に対する船舶先
    取特権及び動産保存の先取特権の成否…166
 Ⅰ 事 実…166
 Ⅱ 争 点…167
 Ⅲ 決定要旨…167
 Ⅳ 解 説…168
第4章 冒険貸借・積荷冒険貸借と船舶先取特権の一考察
    ―特にイギリス法の場合―…171
 Ⅰ 冒険貸借をめぐるわが国の法制…171
 Ⅱ イギリス法の場合…172
  1.序 説(172)
  2.海事裁判所の管轄権(175)
  3.冒険貸借海事リーエン(178)
  4.有効な冒険貸借・積荷冒険貸借契約の先行条件(183)
  5.必要性(183)
  6.海上危険(187)
  7.冒険貸借そして積荷冒険貸借に関して他に考慮するべきこと(189)
 Ⅲ 総 括…194
第5章 船員の賃金債権と船舶先取特権をめぐる諸問題…204
 Ⅰ はじめに…204
 Ⅱ 比較法,条約の動向との関連性…204
  1.ドイツ法(204)
  2.連合王国法(206)
  3.条約の動向(210)
  4.わが国における状況(212)
 Ⅲ 結びにかえて…213
第6章 造船に関する船舶先取特権をめぐる諸問題…218
 Ⅰ はじめに…218
 Ⅱ 造船者の船舶先取特権の消滅時期をめぐる諸問題…219
  1.序 論(219)
  2.広島地呉支判昭和56年9月18日配当異議事件の概略(220)
  3.造船者の有する製造に因る船舶先取特権の位置づけ(225)
  4.「船舶ノ発航」(商847Ⅱ)の意味(228)
  5.「其発生後一年」(商847Ⅰ)の意味(231)
  6.追及権とその消滅(234)
  7.船舶担保権と製造中の船舶(235)
  8.総 括(236)
 Ⅲ 造船材料供給者の債権の場合…236
  1.序論(236)
  2.最判昭和58年3月24日の概略(236)
第7章 不法行為債権と船舶先取特権の一考察…245
 Ⅰ はじめに…245
 Ⅱ アメリカ法の立場…247
  1.問題の所在(248)
  2.海事不法行為(248)
 Ⅲ 各国比較法制・新旧条約…261
 Ⅳ 結 語…263
第8章 エコノミック・ロス(economic loss)の
    海事法的一断面…273
 Ⅰ はじめに…273
 Ⅱ エコノミック・ロスの概念…273
  1.はじめに(273)
  2.それらの基礎(274)
  3.製造物責任(275)
  4.商業的活動(Commercial Activities)の妨害(278)
  5.総括と私見(279)
 Ⅲ 船舶先取特権・抵当権との関連性…280
  1.総 説(280)
  2.エコノミック・ロスとの関連性(281)
  3.代位,附従性との関連性(287)
 Ⅳ 結 語…288
第9章 国際海上物品運送法上の船舶先取特権を
    めぐる諸問題…299
 Ⅰ はじめに…299
 Ⅱ 国際海上物品運送法の適用範囲…299
 Ⅲ 国際海上物品運送法第19条について…301
  1.沿革および立法理由(301)
  2.裁判例(305)
 Ⅳ 比較法,国際条約の動向…307
 Ⅴ 結 語…313
第10章 「船舶」概念の一考察
     ―ジョーンズ法・船舶担保権を中心として…321
 Ⅰ はじめに…321
 Ⅱ ジョーンズ法における船舶…323
  1.事実の概要(323)
  2.判 旨(325)
  3.小括と私見(332)
 Ⅲ 船舶担保権における船舶…334
  1.アメリカ法における船舶の定義(334)
  2.1993年条約および1999年条約との関連性(335)
 Ⅳ 結びにかえて…336
第11章 シスター・シップ・アレストをめぐる諸問題…342
 Ⅰ はじめに…342
 Ⅱ シスター・シップ・アレストの概略…344
  1.William Tetley教授の見解(344)
  2.連合王国(346)
  3.カナダ(349)
  4.フランス(349)
  5.合衆国(350)
  6.ドイツ(350)
  7.日 本(351)
  8.パナマ(352)
 Ⅲ 国際会議における動向…352
 Ⅳ 総 括…354
第12章 船舶抵当権に関する一視点
     ―アメリカ法・国際条約などを中心として―…360
 Ⅰ はじめに…360
 Ⅱ アメリカ法…362
  1.船舶モーゲージの登記とこれらのモーゲージの法的性格(362)
  2.アレスト手続における強制売却(363)
  3.Tetley教授による船舶モーゲージの概観(364)
 Ⅲ 国際条約との関連性…378
  1.Tetley教授の所見(378)
  2.わが国における状況(380)
 Ⅳ 結びにかえて…382
第4編 国際条約の動向と今後の課題・展望
第1章 船舶金融2条約と責任体系の現代化…388
 Ⅰ はじめに…388
 Ⅱ 海上先取特権および抵当権に関する国際条約…388
  1.条約の基本的方向性(388)
  2.船舶先取特権を生ずべき債権(389)
  3.船舶先取特権の目的物・効力・消滅(393)
  4.準拠法(393)
 Ⅲ 船舶アレストに関する国際条約…393
  1.条約改正と論点の吟味(393)
  2.アレストの意義(394)
  3.アレストされうる船舶(394)
  4.その他(403)
 Ⅳ 総括と今後の展望…404
第2章 1999年船舶アレスト条約の裁判管轄権をめぐる諸問題
    ―ベルリンジェリ前教授の見解を中心に―…420
 Ⅰ はじめに…420
 Ⅱ 船舶執行の裁判管轄をめぐる問題状況…421
  1.国際条約会議における状況(421)
  2.わが国における状況(423)
 Ⅲ 1999年条約7条1項~4項について…427
  1.1952年条約の場合(427)
  2.1999年条約の場合(432)
 Ⅳ 1999年条約7条5項・6項…437
 Ⅴ 結びにかえて…440
論文など初出一覧
事項索引