法の理念と現実
新刊

法の理念と現実

酒匂一郎先生古稀記念論文集
重松博之/高橋洋城/中山竜一/吉岡剛彦 編
定価:12,100円(税込)
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    在庫があります
  • 発行:
    2024年09月08日
  • 判型:
    A5判上製
  • ページ数:
    450
  • ISBN:
    978-4-7923-0737-0
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内容紹介

《 目 次 》

はしがき

第 1 部 自由・尊厳・連帯

トマス・アクィナスの人間理解から考える人間の尊厳  河見  誠 3

カントの理念主義法哲学についての序説 ─ 尊厳の観点から─  城下健太郎 17

嘘の禁止と法秩序空間─ カント「人間愛」論文を端緒として─   木原 淳  29

ヘーゲル「法哲学」における理性的なもの(法)と現実的なもの(法律)について

─ 序文、緒論を中心に─   小林正士 41

ヘーゲルの陪審裁判論─「法の理念と現実」との関連から─  重松博之 53

ナッジと自由  毛利康俊 71

ベーシック・インカムの採用についての覚書   福原明雄 85

「健全な思弁」という法哲学方法論の含意  菅原寧格 99

〝底ぬけ〟の人間と、〈知〉と〈生〉の有限性

─  哲学的解釈学にもとづく「法における人間」像の論究に向けた下準備として─   吉岡剛彦 115

第 2 部 正義・平等・道徳

 『正義論』の遺産

 ─ 主題としての基本構造とグローバルな正義─   小園栄作 133

ロールズへのレクイエム─ 正義論の本質的問題─  渡辺幹雄 143

一般意志と公共的理性─  ロールズのルソー講義をめぐって─  神原和宏 155

ロールズと社会主義  亀本  洋 171

構造的不正義に対する複眼的観察  若松良樹 181

平等の理論と現実─  アメリカ黒人人種差別問題を手がかりに─  細見佳子 193

怒りは建設的であらねばならないのか

─ M. ヌスバウムの「転化する怒り」をめぐって─   橋本祐子 209

アダム・スミスをめぐる刑罰論の諸相  太田寿明 223

法と道徳には必然的な結びつきがあるか  濱 真一郎 237

H・L・A・ハート、ロン・L・フラー、グスタフ・ラートブルフ

─  ナチスと法実証主義をめぐって─  西村清貴  249

アレクシーを読むマコーミック─  ポスト実証主義の構想について─  近藤圭介 267

第 3 部 秩序・倫理・自然法

純粋法学と現象学─ Fritz Schreier の法現象学とその可能性─  宮田賢人 283

 アメリカ革命期憲法思想における「法廷としての議会」  清水 潤 297

誰が論争を仕掛けたのか─ 天皇機関説論争の端緒をめぐる一考察─  森元 拓 317

中央銀行・貨幣・仮想通貨と多層的憲法秩序

─  経済的自由権に関するドイツ「私法社会」論からの示唆─  塩見佳也 331

現代リスク社会を観察する─  社会構築主義的リスク理論のおさらい─  江口厚仁 345

障害胎児を引き受ける親の責任  陶久利彦 359

不正によって損なわれるもの─『クリトン』篇のソクラテス─  村上 学 371

ヨハネス・メスナーの「文化倫理学」について

─「生活形式としての文化」について─  井川昭弘 387

自然法としての「ダルマ」エゴイズムをいかにして超克するか?─    高橋文彦  403

自然法の特免と衡平について─ スアレス『法律論』第 2 巻第 16 章を中心に─  松島裕一 421

酒匂一郎先生 略歴・主要業績目録 431