医事法学入門 第3版
姫嶋瑞穂 著
定価:3,300円(税込)-
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発行:
2024年12月10日
-
判型:
A5判並製 -
ページ数:
380 -
ISBN:
978-4-7923-2812-2
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内容紹介
《目 次》
第3版 はしがき i
第1章 医事法学 1
第1節 人の生命 1
1.人とは 1
2.生死の基準 1
(1)人の始期と胎児(1)
(2)人の終期(3)
第2節 医療と法 7
1.法の目的 7
2.治療行為と医療行為 9
3.医療行為の適法性 9
4.医業類似行為 13
5.患者の権利 14
(1)インフォームド・コンセントと自己決定権(14)
(2)生活の質(Quality of Life:QOL)(17)
第3節 医療情報の保護と利用 18
1.医療情報 18
2.守秘義務 18
(1)患者の秘密保護の趣旨(18)
(2)秘密の漏示(20)
(3)正当事由(20)
3.医療情報と個人情報保護法 21
(1)個人情報保護法の意義(21)
(2)医療への応用(22)
鑑定医による秘密漏示事件(27)
看護師の守秘義務違反と病院の責任(31)
第2章 医事法制 37
第1節 医療法 37
1.医療法の目的 37
2.医療提供の理念 38
3.医療法改正の変遷 39
第2節 医療施設と医療提供体制 44
1.医薬分業 44
2.医療提供施設と助産所・地域包括支援センター 47
(1)病院(47)
(2)診療所(58)
(3)介護老人保健施設(59)
(4)介護医療院(59)
(5)薬局(60)
(6)助産所(63)
(7)地域包括支援センター(63)
3.医療法人 64
(1)医療法人とは(64)
(2)社会医療法人(65)
(3)医療法人の設立(65)
4.医療提供体制の確保 66
(1)基本方針(66)
(2)医療計画(66)
5.医療機関の情報提供と広告制限 69
(1)医療に関する情報の支援(69)
(2)診療科名と広告規制(70)
第3節 医療職の資格要件と業務規定 72
1.医療職の資格要件と欠格事由 72
2.医療職の業務独占・名称独占 73
(1)業務独占(73)
(2)名称独占(74)
3.医療職の資格法 74
(1)医師;医師法(昭和23年法律第201号)(74)
異状死体の届出義務(85)
(2)歯科医師;歯科医師法(昭和23年法律第202号)(92)
(3)薬剤師(93)
(4)看護師・保健師・助産師;保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)(124)
(5)リハビリテーション専門職(131)
(6)福祉専門職(134)
(7)臨床検査技師;臨床検査技師等に関する法律(昭和33年法律第76号)(135)
(8)診療放射線技師;診療放射線技師法(昭和26年法律第226号)(136)
(9)臨床工学技士;臨床工学技士法(昭和62年法律第60号)(138)
4.チーム医療 138
第4節 医療の安全対策 142
1.医療職の安全への取組み 142
2.医療事故・医療過誤とインシデント(ヒヤリ・ハット) 143
3.医療の安全確保と行政 146
(1)安全確保のための措置(146)
(2)医療安全支援センター(147)
(3)医療事故調査制度(148)
横浜市大患者取違え事件(153)
第5節 医療職の法的責任 160
1.民事責任 160
(1)不法行為責任(民法709条)(161)
(2)債務不履行責任(民法415条)(162)
(3)使用者責任(民法715条)(162)
2.刑事責任 164
(1)業務上過失致死傷罪(刑法211条)(164)
(2)秘密漏示罪(刑法134条)(165)
3.行政責任 165
褥瘡裁判(168)
埼玉医大抗癌剤過剰投与事件(171)
第6節 労働者としての医療職 175
1.労働基準法(昭和22年法律第49号) 175
(1)労働条件の原則(175)
(2)定義(176)
(3)労働契約(176)
(4)解雇に関する制限(177)
(5)使用者と労働者の義務(177)
(6)賃金(178)
(7)労働時間(179)
(8)休憩時間・休日・休暇(181)
(9)宿日直(日直・当直・日当直勤務)(184)
(10)産前産後(185)
(11)年少者(186)
(12)災害補償(187)
(13)監督機関(187)
2.労働契約法(平成19年法律第128号) 187
(1)労働契約の成立(187)
(2)労働契約の終了(187)
3.労働安全衛生法(昭和47年法律第57号) 190
(1)事業者の責務と安全衛生管理体制(190)
(2)安全衛生教育(191)
(3)快適な職場環境形成のための措置(192)
(4)ストレスチェック(192)
(5)健康診断(193)
(6)就業禁止(193)
(7)健康管理手帳(194)
(8)重大な労働災害を繰り返す企業と特別安全衛生改善計画(194)
4.育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号) 194
(1)法の理念(194)
(2)育児休業制度(195)
(3)出生時育休制度の創設(195)
(4)介護休業制度(196)
(5)子の看護休暇(196)
(6)不利益取扱いの禁止(197)
第7節 公衆衛生と法 197
1.母子保健に関する法 197
(1)母子保健法(昭和40年法律第141号)(197)
(2)母体保護法(昭和23年法律第156号)(200)
(3)児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号)(202)
2.感染症に関する法 203
(1)感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)(203)
(2)予防接種法(昭和23年法律第68号)(210)
第3章 医療倫理 219
第1節 医療倫理 219
1.法と倫理 219
2.医療と倫理規範 220
(1)医療倫理に関する規範(220)
(2)臨床研究における倫理規範(223)
第2節 輸血拒否 228
1.「輸血拒否」と法 228
2.未成年者の場合 229
3.ガイドライン 229
(1)輸血におけるインフォームド・コンセントに関する報告書(日本輸血学会誌44(3)、444-457頁、1998年)(229)
(2)宗教的輸血拒否に関するガイドライン(2008年2月)(229)
東大輸血拒否事件(エホバの証人輸血拒否事件)(232)
父母による輸血拒否と親権の停止(236)
第3節 病名告知 240
1.「病名告知」と法 240
(1)患者の権利(240)
(2)配慮の必要な患者(240)
(3)医師の説明義務(241)
(4)医師と患者の信頼関係(241)
2.「病名告知」と判例 242
(1)本人に対する告知(最高裁平成7年4月25日判決)(242)
(2)家族に対する告知(最高裁平成14年9月24日判決)(243)
第4節 終末期医療 244
1.「終末期医療」(ターミナルケア) 244
2.安楽死と尊厳死 245
(1)安楽死(euthanasia)(245)
(2)尊厳死(death with dignity)(248)
3.ガイドライン 250
(1)厚生労働省「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」(250)
(2)日本医師会「終末期医療に関するガイドライン」(平成20年2月)(250)
東海大学安楽死事件(252)
治療の中止と殺人罪の成否(川崎協同病院事件)(259)
家人による在宅患者の人工呼吸器の取外し(263)
第5節 生殖医療 268
1.生殖医療 268
(1)人工授精(268)
(2)体外受精(IVF:In Vitro Fertilization)(269)
(3)生殖補助医療と親子関係(269)
2.代理出産(surrogacy) 272
(1)代理出産の現状(272)
(2)代理出産と親子関係(274)
代理出産と出生届不受理事件(276)
第6節 出生前診断・人工妊娠中絶 279
1.出生前診断 279
(1)着床前診断(preimplantation genetic diagnosis:PGD)(279)
(2)胎児診断(fetal diagnosis)(281)
2.選別出産と人工妊娠中絶(abortion) 283
3.女性の自己決定権と胎児の生きる権利 284
第7節 移植医療 287
1.移植医療 287
(1)角膜移植・腎臓移植(287)
(2)心臓移植(288)
(3)旧「臓器移植法」(1997年)(289)
2.臓器移植法の改正 291
(1)死の定義(6条)(292)
(2)臓器摘出の要件(6条)(292)
(3)親族への優先提供の意思表示(6条の2)(295)
(4)記録の作成・保存・閲覧(10条)(295)
(5)虐待を受けた児童への対応(附則)(295)
(6)ガイドラインの改正(295)
3.生体移植 299
(1)「生体移植」とは(299)
(2)「生体からの臓器移植の取扱いに関する事項」(ガイドライン)(300)
(3)臓器売買を巡る事件(301)
第8節 薬害訴訟 303
1.薬害と訴訟 303
2.代表的な薬害訴訟 304
(1)ペニシリンショック死事件(304)
(2)サリドマイド訴訟(305)
(3)アンプル入り風邪薬事件(307)
(4)スモン訴訟(308)
(5)クロロキン事件(310)
(6)薬害エイズ訴訟(311)
(7)ソリブジン事件(312)
(8)薬害肝炎(C型肝炎ウイルス汚染:HCV)(314)
(9)医原性クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD:Creutzfeldt-Jakob Disease)(315)
(10)新三種混合ワクチン(MMR)禍(316)
3.健康被害救済制度 317
(1)医薬品副作用被害救済制度(317)
(2)生物由来製品感染等被害救済制度(322)
第9節 臨床試験・臨床研究 322
1.臨床試験 322
(1)臨床試験・治験とは(322)
(2)臨床試験の実施基準(326)
(3)治験審査委員会(IRB:Institional Review Board)(327)
2.臨床研究 328
(1)倫理指針(328)
(2)倫理審査委員会(330)
3.臨床研究法 331
(1)目的(331)
(2)「臨床研究」の定義(331)
(3)実施に関する手続き(332)
第10節 先進医療 338
1.ヒトゲノム解析と医療への応用 338
2.遺伝子医療 339
(1)遺伝子診断(genetic diagnosis)(339)
(2)遺伝子治療(gene therapy)(340)
(3)ゲノム編集(genetic enhancement)(343)
3.クローン技術(cloning) 344
4.再生医療(regenerative medicine) 347
(1)ES細胞(Embryonic stem cell:胚性幹細胞)(348)
(2)iPS細胞(Induced pluripotent stem cell:人工多能性幹細胞)(348)
5.難病治療 350
6.患者申出療養 351
参考文献 355
事項索引 357