名城大学法学会選書7
雇用における年齢差別の法理
柳澤 武 著
定価:4,950円(税込)-
在庫:
在庫がありません -
発行:
2006年12月20日
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判型:
A5判上製 -
ページ数:
304頁
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内容紹介
≪目次≫
はしがき
略語一覧
序編
第1編 雇用における年齢差別禁止法 ―アメリカ連邦法モデル
第1章 ADEA制定から現行法に至るまで
年齢差別禁止法制定前史/年齢差別禁止法の制定過程/ADEAの変遷―1974年?1991年改正までの概観
第2章 連邦判例法理の形成過程
判例法理形成の背景/特別な差別立証ルールの存在/黎明期の判例―1967年?1970年代初頭/年齢相関要素をめぐる紛争―賃金・勤続年数・資格過剰/ADEAの下における差別的インパクト法理の形成/私的放棄契約を巡る紛争―金銭的上乗せと引換えの人権放棄/小括:80年代までの年齢差別法理―公民権法第七編との近接
第3章 1990年法改正および判例法理の転換―「年齢」差別の独自性
高齢労働者給付保護法の制定/自明の理に隠された罠―年齢以外の特性は「年齢」ではない/年齢差別禁止法理の変容I―迷走する法理論:差別的インパクト法理/年齢差別禁止法理の変容II―認定の厳格化:差別的取扱い法理
第4章 ADEAと判例法理の全体像―連邦法モデルから学べること
年齢差別禁止法を取り巻く社会状況/連邦判例法理の到達点
第2編 年齢差別概念の多様性―対抗モデルの検討
第1章 人種差別や性差別への接近―アメリカ州法モデル
概観/若年者に対する年齢差別規制/加州立法モデル―連邦判例とのコントラスト/連邦法(ADEA)モデルの相対化―州法からの示唆
第2章 年齢差別禁止法制の拡大―EC指令とイギリスでの対応
年齢差別禁止先進国からEC指令へ/イギリスの雇用における年齢差別政策―行為準則の蹉跌・EC指令への対応/見えてきた英国法モデル
第3章 比較法的考察の総括―雇用における年齢差別の法と理念
各モデルの特質/雇用における年齢差別の法理
第3編 年齢差別をめぐる法政策と判例法理―日本型規範の考察
第1章 人事管理制度に根ざした年齢規範
定年退職制度の濫觴― The roots of mandatory retirement in Japan/年功型人事管理の定着過程―経済成長と定年延長の併走/定年制度の形骸化―雇用情勢の変化がもたらしたもの
第2章 雇用における年齢をめぐる判例法理と学説
判例法理にみる年齢規範―労働条件の不利益変更法理及び既設定年制の合理的判断/学説の展開過程/年齢規範の解釈論―現行法制度下での試み
第3章 年齢差別禁止アプローチの可能性
日本における議論の進捗状況/立法政策の方向性―独自の差別禁止モデルへ