代表制論の現代的展開
新刊

代表制論の現代的展開

政党内民主主義の観点から
石原佳代子 著
定価:7,700円(税込)
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  • 発行:
    2025年03月20日
  • 判型:
    A5判上製
  • ページ数:
    352
  • ISBN:
    978-4-7923-0742-4
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内容紹介

《目 次》

 

はしがき(i)

序章 問題設定と前提―現代的文脈における代表制の意義―   1

 第1節 本書の問題意識:代表制の危機の時代?   1

 第2節 本書における議論とその流れ   5

 第3節 なぜ代表制なのか   18

  第1款 代表制の意義をめぐる古典的な議論(18)

  第2款 現代的文脈における代表制の変化と直接民主制による代替可能性(19)

  第3款 デジタル技術による代表制と直接民主主義の組み合わせ―液状民主主義の提示した可能性と課題(33)

  第4款 現代においても代表制に残る意義―理論的観点から(39)

  第5款 小括―代表制に残る意義とその核心としての代表=議員像(49)

 

第1章 日本における「全国民の代表」をめぐる議論状況―課題と本書における方向性―   55

 第1節 日本国憲法の下での「全国民の代表」論   55

  第1款 「全国民の代表」の意味するところに関する伝統的学説(56)

  第2款 現実の民意に対する意識―「半代表」あるいは「社会学的意味における代表」(60)

 第2節 「全国民の代表」の要請が直面する課題   63

  第1款 「命令的委任の禁止の要請」のなだらかな後退とその克服可能性(64)

  第2款 事実上の「民意の反映」の不十分さとその克服可能性(76)

 第3節 問題提起―「全国民の代表」の意義を再度発揮させるために   101

 

第2章 政党を用いた「全国民の代表」の要請の実質化―ドイツの先行研究から―   107

 第1節 ドイツにおける「全国民の代表」と政党   107

  第1款 議員は「全国民の代表」である―その解釈(108)

  第2款 「全国民の代表」の要請と政党との関係(119)

 第2節 政党内民主主義という示唆   131

  第1款 政党内民主主義という可能性(131)

  第2款 政党内民主主義と全国民の代表論の関係(133)

  第3款 政党内民主主義と多様な民意の反映―民意をどう政党内に取り込み、練り上げるか(136)

 第3節 中間総括―全国民の代表論と政党内民主主義の架橋の可能性?   141

 

第3章 政党内民主主義を梃とした「全国民の代表」の実現の可能性―理論的考察と日独の架橋―   145

 第1節 政党内民主主義が「全国民の代表」の要請の確保に資するか―ハーバーマスの議論による理論的補強   146

  第1款 ハーバーマスの2トラック民主政と政党(146)

  第2款 2トラックをどう接続するのか―政党が必要ではないのか(155)

  第3款 ハーバーマスのモデルと政党内民主主義の接続可能性(159)

 第2節 政党内に異論を包摂することの重要性   166

  第1款 集団極化と異論の重要性(166)

  第2款 政党に異論を取り込む必要性(173)

 第3節 なぜ政党でなければならないのか、なぜ政党の内部構造なのか―日独における現実の政党のあり方から   175

  第1款 なぜ「政党」内民主主義なのか―政党の特別な位置づけ(176)

  第2款 なぜ政党「内民主主義」なのか―政党内民主主義は政党間競争によって代替され得るか(206)

 第4節 小括と展望―政党にどこまで求められるのか   210

 

第4章 政党内民主主義とは何か   217

 第1節 政党内民主主義とは何か―日本の先行研究   217

  第1款 政党内民主主義に関する判例と学説の姿勢(217)

  第2款 議論の到達点とその背景(224)

  第3款 小括(227)

 第2節 ドイツでの政党内民主主義をめぐる議論   228

  第1款 古典的議論(228)

  第2款 政党内民主主義の内実とは何か(232)

  第3款 政党内民主主義に対抗する要素(240)

 

第5章 政党内民主主義―個別の場面ごとの検討―   245

 第1節 事実上の民意の反映の側面の実質化―多様な意見の受け入れ   246

  第1款 誰が構成員になるのか(246)

  第2款 政党内の意思形成機関の仕組み(274)

  第3款 規約と綱領―政党の方針の対内的、対外的な態度表明(294)

 第2節 議員によるかかわり―職務による(Ex-officioな)構成員   299

 第3節 総括   303

 

終章 日本法への応用可能性   311

 第1節 日本法の下での「全国民の代表」と政党内民主主義   311

  第1款 本書における考察のまとめ(311)

  第2款 日本において政党内民主主義の何をどこまで求められるのか―理論的可能性(323)

 第2節 日本の現状との接合可能性と残る課題   330

  第1款 日本の現状との接合可能性(330)

  第2款 残る課題(338)

 

事項索引   341