
メディア報道の四半世紀
大石泰彦 著
定価:11,000円(税込)-
在庫:
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発行:
2025年10月01日
-
判型:
A5判並製 -
ページ数:
752 -
ISBN:
978-4-7923-3458-1
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《目 次》
第1章 誤報・虚報1
第1節 誤報問題への接近 1
第2節 誤報と虚報の区別の必要性 5
1 戦後の三大誤報・平成の三大誤報(5)
2 「結果責任論」の問題性(8)
第3節 誤報・虚報事例の原因別分類 10
1 「原因別分類」に意味はあるか?(10)
2 誤報の分類表(12)
第4節 誤報をどう抑制するか 17
1 従来の誤報論の限界(17)
2 誤報問題の解決・改善に向けて(19)
第2章 取材源との関係 27
第1節 取材源問題に関するこれまでの議論 27
第2節 取材源の秘匿をめぐる状況 31
A-1 取材源の秘匿と司法(31)
A-2 取材源の秘匿と政治(33)
A-3 公権力による取材源への圧力(34)
A-4 メディアによる取材源の公開・流出(35)
A-5 秘匿か開示か(35)
第3節 未公表の取材資料の目的外使用禁止をめぐる状況 36
B-1 公権力による押収(36)
B-2 取材関係者への引き渡し・開示(37)
B-3 公権力への提供(39)
B-4 他メディアへの提供(39)
B-5 機器の誤操作による情報の流出(40)
第4節 放映済み映像の目的外使用 41
C-1 検察などの公権力による証拠利用申請(41)
C-2 被告人側からの証拠利用申請(42)
C-3 民事裁判その他における証拠利用申請(43)
第5節 その他の事例(その1)―取材と信頼・信義 45
D-1 隠し撮り・隠し録音・おとり取材(45)
D-2 情報提供者の保護(46)
D-3 オフレコ取材(47)
D-4 取材に対する間接的な圧力・管理(48)
第6節 その他の事例(その2)―取材源との間の距離感 48
E-1 取材源との癒着(49)
E-2 公私混同(49)
E-3 チェックブック・ジャーナリズム(50)
E-4 「犯人」発信の情報(51)
第7節 メディアと取材源との関係をどう規律するか 51
第3章 犯罪報道 59
第1節 犯罪報道をめぐるこれまでの議論 59
第2節 被疑者報道について 65
A-1 犯人視報道・被疑者バッシング(65)
A-2 過去の犯罪事実の恣意的な取り扱い(67)
A-3 責任能力(69)
A-4 動機探し(69)
A-5 事件の娯楽化(70)
A-6 性差別(71)
A-7 写真・映像の取り違え(72)
A-8 被疑者取材の方法(72)
第3節 犯罪被害者報道について 74
B-1 被害者の氏名等の公表(74)
B-2 被害者への取材(76)
B-3 性差別(77)
第4節 少年事件報道について 78
C-1 少年事件報道と少年法(78)
C-2 加害少年の実名・肖像写真の公表(80)
C-3 少年事件報道に関するその他の論点(82)
第5節 犯罪報道をどう規律するか 83
1 被疑者・被害者氏名の原則匿名化(84)
2 刑法230条の2第2項の削除(87)
3 少年の「推知報道されない利益(権利)」の承認(92)
4 取材の差し止め(94)
5 専門家との継続的連携(95)
第4章 政治権力とマスメディア 97
第1節 取材・報道の自由の現実 97
1 取材の自由の不在(97)
2 政治権力の「取材の自由」認識(100)
第2節 政治権力と癒着するマスメディア 104
1 記者などの癒着、記者のメンタリティー(104)
2 組織的な癒着、マスメディア上層部との癒着(107)
3 読売新聞とNHK(108)
4 その他(110)
第3節 政治権力からマスメディアへの圧力 111
1 メディア報道全体に対する圧力(111)
2 個別メディアに対する圧力(112)
3 メディアの選別(114)
4 防衛・外交問題の取材・報道(115)
第4節 どう打開するか 116
1 「取材の自由」保障の必要性(116)
2 ジャーナリスト養成教育(120)
3 プレス・カウンシルの設立(124)
4 記者クラブシステムの改革(126)
第5章 放送の公平性と独立性 131
第1節 放送の公平性と独立性とは何か 131
1 放送番組の公平性(131)
2 放送局の独立性(132)
第2節 放送番組の公平性をめぐって 134
A-1 放送番組の公平性をめぐる政府の態度の変化(134)
A-2 不鮮明な「公平性」の意味(136)
A-3 政治権力・勢力からの抗議や要求(139)
A-4 その他からの抗議や要求(141)
A-5 自己検閲とその帰結(143)
第3節 放送局の独立性をめぐって 144
B-1 政治権力からの圧力(144)
B-2 選挙をめぐっての圧力(146)
B-3 国家管理への動き(147)
B-4 NHKと政治権力との癒着(148)
B-5 民放と政治権力との癒着(150)
B-6 放送の政治的利用、放送の政治的便乗(151)
B-7 鹿児島放送政治献金問題(152)
第4節 公平性と独立性の確保 154
1 反論権の制度化(154)
2 独立行政委員会の創設(156)
3 NHKの改革(158)
第6章 メディア企業と記者・制作者・フリージャーナリスト 161
第1節 メディア企業と記者・制作者 161
1 編集権声明(161)
2 自主規制による倫理の実現(162)
3 メディアの自由=メディア企業の自由?(164)
第2節 記者・制作者の自由、フリージャーナリストの自由 166
1 「編集権」の相対化(166)
2 「編集権」に対する異議申し立て(167)
3 早い時期の「記者・制作者の自由」に関する判例(169)
4 近時の「記者・制作者の自由」に関する判例(171)
5 「フリージャーナリストの自由」に関する判例(173)
第3節 記者・制作者の自由をめぐる状況 177
1 記者・制作者の表現活動(177)
2 会社批判・会社に対する異議申し立て(178)
3 経営者の行動(179)
4 記者の働かされ方(179)
5 「私物化」と記者などの意識(180)
第4節 フリージャーナリストの自由をめぐる状況 180
1 フリージャーナリストの扱い(180)
2 フリージャーナリストの包摂(181)
第5節 展望 181
事項・人名索引 185