公益通報者保護法と内部統制
新刊

公益通報者保護法と内部統制

―令和2&7年改正と通報妨害・弁護士の機能―
越知保見 著
定価:5,500円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2026年06月30日
  • 判型:
    A5判並製
  • ページ数:
    328
  • ISBN:
    978-4-7923-2837-5
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《目 次》

 

まえがき

〈登場人物の表記〉 xix

〈年号表記〉 xix

〈登場人物〉 xix

〈参照事件の推移・法改正についての時系列表〉 xxiii

序章─本書の構成・参照事件の事実経過─

 (1) 本書の構成と読み方 (1)  

 (2) 参照事件全体の概要 (2)

 (3) 判決の認定事実操作のテクニック (6)

 (4) 弁護士会の対応の問題 (8)  

 (5) 本書の実務的有用性 (9)

第1章 通報妨害という概念の重要性

Ⅰ 参照事件・兵庫県知事告発事件と通報妨害の実態 11

1 通報者の置かれた過酷な状況 (11)

2 参照事件と兵庫県知事告発事件の類似点:通報妨害戦略の共通性 (12)

3 不倫レターの問題に対する視点 (16)

4 通報を保護する社会的基盤の脆弱性 (17)

5 参照事件と兵庫県知事告発事件の相違点 (18)

6 参照事件で貴重な先例が形成された理由 (19)

Ⅱ 司法・法曹の通報妨害への対応の実態とその理由 20

1 公益通報事件についての司法の対応と問題点 (20)

2 司法において通報の公益的価値が無視されてしまう理由 (22)

3 通報妨害の問題は法曹全体の問題であること (23)

4 通報妨害の悪質性に対する認識が深まらない理由 (24)

5 負の連鎖とそれがもたらされた法システムの硬直性の問題 (24)

6 参照事件が通報妨害の問題の全容を明らかにした意義 (25)

7 小括・独禁法事件の経験の重要性 (26)

第2章 法の当初の枠組みと令和2&7年改正・内部統制との関係

Ⅰ 公益通報者保護法の仕組みとその構造 29

Ⅱ 令和2年改正の要点 31

Ⅲ 令和7年改正の要点 32

Ⅳ 通報妨害概念の導入の重要性 33

Ⅴ 内部統制における通報妨害概念の重要性 34

Ⅵ 通報妨害・公益通報者保護法違反が主張された経緯 35

第3章 事実の概要と全判決の鳥瞰的整理

Ⅰ 事実の概要 39

1 学園に対する通報から県に対する通報に至る経緯 (39)

2 県に対する通報から通報者の解雇に至る経緯 (42)

3 解雇後の訴訟の進展と通報された問題の解明 (44)

Ⅱ 全判決の概要・意義 46

1 旧訴訟事件の要点 (46)

 (1) 旧訴訟事件地裁判決の要点 (46)  

 (2) 乙事件判決とその問題の概要 (47)  

 (3) 甲事件判決とその問題の概要 (47)  

 (4) 旧訴訟判決(高裁判決)の要点とその意義 (48)

2 新訴訟事件の要点・意義 (49)

 (1) 新訴訟事件の経緯・請求原因 (49)  

 (2) 新訴訟判決の要点・意義 (49)

3 行政事件判決の要点・意義 (50)

 (1) 行政事件の全体構造 (50)  

 (2) 国賠訴訟事件における判示 (50)  

 (3) サッカースクールとの契約・放漫経営の問題に関する判示 (50)  

 (4) 教員免許法違反の問題に関する判示 (51)  

 (5) 内部統制と裁量の問題に関する判示 (53)

4 弁護士懲戒事件の要点・意義 (53)

第4章 民事裁判における公益通報の取り扱い

Ⅰ 旧訴訟(解雇無効訴訟) 57

1 事実の概要の補足:解雇無効訴訟の証人尋問 (57)

2 乙事件地裁判決の詳細とその評価 (58)

 (1) 懲戒解雇事由1の判旨 (58)  

 (2) 懲戒解雇事由2について (60)  

 (3) 懲戒解雇事由3について (65)  

 (4) 普通解雇事由について (70)

3 乙事件地裁判決の意義 (71)

4 甲事件地裁判決の概要・コメント (71)

 (1) 通報妨害行為についての4つの民事判決の概要 (71)  

 (2) 通報妨害被疑行為の整理 (72)  

 (3) 各行為の判示内容とその問題 (75)

  行為Ⅰ―1(旧訴訟行為①)(林田夫妻と畑田への対応をさせたこと) (75)

  行為Ⅰ―2 (旧訴訟行為②)(虚偽の報告という虚偽事実のねつ造) (76)

  行為Ⅰ―3(旧訴訟行為③)(9月7日面談に出席させたこと) (76)

  行為Ⅰ―4(旧訴訟行為④)(9月14日面談に出席させたこと) (77)

  行為Ⅱ(旧訴訟行為⑬)(メール閲覧) (78)

  行為Ⅲ・Ⅹ (旧訴訟行為⑩)(通報者代理人に対する辞任勧告・懲戒請求) (78)

  行為Ⅳ(旧訴訟行為⑤)(9月28日の運動会での行為) (79)

  行為Ⅴ(旧訴訟行為⑨)(佐藤の監視行動) (79)

  行為Ⅵ・Ⅶ(旧訴訟行為⑥)(個別面談と10月31日の職員会議) (80)

  行為Ⅷ(旧訴訟行為⑦)(11月6日の圧迫面談)について (82)

  行為Ⅸ(旧訴訟行為⑧)(自宅待機命令) (84)

  行為Ⅹ―1(旧訴訟行為⑪)(弁護士の同席拒否)について (84)

  行為Ⅹ―2(旧訴訟行為⑫)(給与不払い)について (84)

  行為XI(旧訴訟行為⑭)(解雇)について (85)

 (4) 三谷理事の責任 (85)  

 (5) 弁護士の責任 (86)  

 (6) 甲事件地裁判決の総括 (86)

5 旧訴訟事件東京高裁判決の判示内容 (87)

6 旧訴訟判決の問題 (88)

 (1) 通報者に対する「横領または背任」の立証の要求 (88)  

 (2) 通報内容の個別化・個別的な虚偽性の判断の問題 (90)  

 (3) 教員免許法違反の無視 (91)  

 (4) 役務提供先への通報が先行している事実の無視 (92)  

 (5) 県への通報に「緊急性」がないとの説示とその矛盾 (92)  

 (6) 通報妨害行為の評価:「理由として」の解釈 (93)

7 令和2年改正の意義と課題 (94)

 (1) 旧訴訟事件の令和2年改正への影響 (94)  

 (2) 3条2号の改正についての詳細な説明 (94)  

 (3) 通報に対する行政機関の対応を促す規範の脆弱性 (96)  

 (4) 「理由として」の解釈 (96)

Ⅱ 新訴訟事件(謝罪広告等請求訴訟) 97

1 新訴訟の経緯と請求原因(旧訴訟の請求原因との違い) (97)

 (1) 新事実の存在 (97)  

 (2) 新訴訟の請求原因 (97)

2 地裁判決の要点(98)

 (1) 歪曲した主張整理・弁論主義違反 (98)  

 (2) 異常な事実認定・事実の評価 (99)

3 高裁判決の要点 (100)

4 「理由として」の解釈に関する高裁判決・匿名解説の問題 (101)

 (1) 匿名解説の問題の概観 (101)  

 (2) 匿名解説の請求原因の整理の歪曲性 (102)  

 (3) 匿名解説がもっぱら労働事件先例を引用している問題 (103)  

 (4) 労働契約の規律で公益通報者保護法を規律することの問題 (104)  

 (5) 「理由として」の解釈と法の趣旨・公益的価値の実現 (104)

 (6) 「理由とする」についての他の公法規定の解釈・運用 (106)  

 (7) 英国判例の趣旨を真逆に解した引用 (107)

5 通報を「理由として」の解釈・判断枠組みの整理 (108)

 (1) 通報を「理由として」の解釈・考慮要素 (108)  

 (2) 通報に対する対応の観点 (108)  

 (3) But forの視点 (109)  

 (4) 行為の比例性・累積性に関する全体的評価 (110)  

 (5) 職責と落ち度の取り扱い (112)

6 解雇通知書の記載の自明性 (114)

 (1) 解雇通知書の記載 (114)  

 (2) 解雇事由1と1号通報を理由とする解雇 (114)  

 (3) 解雇事由2と2号通報を理由とする解雇 (116)  

 (4) 解雇事由3と3号通報・1号通報を行ったことを理由とする解雇 (118)

7 総括 (121)

第5章 令和7年改正の内容

Ⅰ 「理由として」の解釈 123

1 新訴訟判決からの示唆 (123)

2 中間論点整理・最終報告書の考え方 (124)

3 改正法 (124)

Ⅱ 通報妨害に関する規定の新設・不利益取り扱いの射程の明確化 125

1 令和2年改正を受けた指針解説と参照事件からの示唆 (125)

2 中間論点整理・最終報告書の立場とその問題 (126)

3 改正法の解釈と指針による明確化の必要性 (126)

 (1) 通報妨害行為という概念を導入したことの意義 (126)  

 (2) 「その他の行為」の射程 (127)  

 (3) 通報者の探索と処分事由の探索 (128)  

 (4) 証拠収集行為 (128)

4 仮処分事件における通報の保護 (129)

Ⅲ 「適正な対応」がとられなかった場合に関する規定 129

Ⅳ 体制整備義務の拡充・刑事罰の導入・消費者庁の関与 130

1 中間論点整理の立場とその問題 (130)

2 参照事件・最近の社会情勢からの示唆 (130)

3 最終報告書の立場とその問題 (131)

4 改正法 (132)

Ⅴ 国・地方公共団体への通報の取り扱い 133

Ⅵ 総括 134

第6章 住民訴訟:通報を受けた行政庁の責任

Ⅰ 事件の経過・争点の概要 135

1 住民訴訟の審理の経過及び証人尋問結果の概要 (135)

 (1) 委託料の開示 (135)  

 (2) 住民訴訟における不穏な訴訟指揮・裁判官交替 (136)  

 (3) 千葉県に対する文書開示請求 (136)  

 (4) 新たな公益通報 (137)  

 (5) 新たな公益通報に対する県の調査結果と新証拠 (137)  

 (6) TTに関する繰り返しの指導 (137)  

 (7) 2013年通報時の県の対応 (138)  

 (8) 県の担当者の証人尋問 (139)

 (9) 2018年の実施状況に関する新証拠 (139)  

 (10) 学園の補助参加・学園証人の証人尋問 (140)  

 (11) 証人尋問結果から導かれる事実 (141)

2 争点と通報者の主張整理 (143)

 (1) 任務違反行為(サッカースクールとの契約・放漫経営) (143)  

 (2) 教員免許法違反 (143)  

 (3) 内部統制 (145)  

 (4) 補助金減額措置の裁量 (146)

Ⅱ 任務違反行為(サッカースクールとの契約・放漫経営) 146

1 地裁判決・高裁判決の説示の概要 (146)

2 任務違反行為の問題の重要性 (147)

3 2014年3月の指導調査義務の問題との位置付け (147)

4 固有業務と委託業務の混同の問題の歪曲した整理 (148)

5 利益相反と経営判断原則・私学の自主性 (148)

6 便宜供与の問題の無視 (149)

7 因果関係の法理論(相当因果関係論)についての誤った適用 (150)

Ⅲ 教員免許法違反 151

1 地裁判決の概要 (151)

 (1) TTの適正な実施 (151)  

 (2) 教員であるかのような表示 (152)  

 (3) 臨時免許の繰り返し取得 (152)  

 (4) 2013年の調査義務懈怠 (153)  

 (5) 2018年の調査義務懈怠 (153)

2 高裁判決による地裁判決の補正の概要 (153)

 (1) 共同授業の適正な実施 (153)  

 (2) 教員であるかのような表示 (153)

 (3) 臨時免許の繰り返し取得 (154)  

 (4) 2013年調査 (154)  

 (5) 2018年調査 (154)

3 共同授業の適正な実施についての分析 (155)

 (1) 要点 (155)  

 (2) 地裁判決の説示の分析 (155)  

 (3) 高裁判決の説示の分析 (156)  

 (4) 適正な実施の解釈論についての争点整理 (157)  

 (5) フランス語の実施状況 (158)  

 (6) 外国語の問題に限定していること (159)  

 (7) 高裁判決の解釈が司法の解釈として定着することがもたらす混乱 (159)

4 教員であるかのような表示(判断の遺漏) (159)

 (1) 景表法違反 (159)  

 (2) 教員免許法違反 (161)

5 臨時免許の繰り返し取得(8条委員会の性格に反する法解釈) (161)

6 2013年特別検査における調査義務懈怠 (162)

 (1) 2013年度における教員免許法違反の継続についての認定 (162)

 (2) 2013年度における調査義務の否定 (163)

7 2018年通報後の調査・指導についての裁量の限界 (165)

 (1) 高裁判決の際立った異常性 (165)  

 (2) 正しい説示の方向性(要点) (166)  

 (3) 調査・指導に関する善管注意義務違反を示す多数の要因(詳論) (167)

  ア 注意義務のレベルと裁量の範囲 (167)

  イ 2012年の指導に従った調査が行われていないこと (168)

  ウ 指導の不遵守が時間割から明らかであること (169)

  エ 違反未解消についての多くの証拠の存在 (169)

  オ 調査の前提の誤りが明らかになっていること (170)

  カ 事情聴取という基本的な調査手法がとられていないこと (171)

  キ 横川証言の信用性は弾劾されていること (171)

  ク 小括 (172)

Ⅳ 内部統制・コンプライアンスの欠如に関する指導義務 172

1 地裁判決とその問題点 (172)

2 高裁判決とその問題点 (172)

Ⅴ 裁量論 174

1 学園の裁量 (174)

2 行政庁の裁量 (175)

 (1) 指導に関する裁量 (175)  

 (2) 調査に関する裁量 (177)  

 (3) 補助金減額に関する裁量 (177)  

 (4) 明白の原則の適用の在り方 (178)

3 総括と補論 (178)

 (1) 地裁判決の偏向した事実認定 (178)  

 (2) 通報対象事実の解明の観点からの行政訴訟・行政文書開示の意義 (180)

第7章 弁護士懲戒制度と公益通報保護の交錯

Ⅰ 問題の概要 181

Ⅱ 事実関係と判決の概要 183

1 事実・審理の経過 (183)

 (1) 受任と辞任・再任の経緯 (183)  

 (2) 懲戒請求と一弁綱紀委員会の審理・学園の代理人・監事に対する懲戒請求 (185)  

 (3) 独禁法に基づく差止請求訴訟の提起 (185)  

 (4) 一弁懲戒委員会の審理・決定内容 (186)  

 (5) 一弁議決書の基本的事実関係の誤認 (186)  

 (6) 日弁連の裁決手続の過程・決定内容 (187)  

 (7) 裁判所の手続 (188)

2 東京高裁判決の概要とコメント (189)

 (1) 判断枠組み・認定・適用 (189)  

 (2) 裁決前置主義違反 (190)  

 (3) 利益相反関係について (192)  

 (4) 守秘義務違反について (193)  

 (5) 報酬説明義務、委任契約書作成義務違反、紛争回避義務・紛議調停解決努力義務の違反について (193)  

 (6) 独禁法違反等に関する主張について (194)

Ⅲ 日弁連調査室への照会結果の無視から生じる問題 194

1 日弁連調査室への照会結果への信頼の無視 (194)

2 クリアランスシステムが導入される必要性 (196)

3 日弁連手続における暴言とそれでも裁決を支持した司法の姿勢 (197)

Ⅳ 一弁議決書の事実関係の誤認についての判示の問題 198

1 一弁議決書の論理とその破綻 (198)

2 裁決を維持するための判決の事実認定の操作 (198)

 (1) 契約終了時期についての事実認定の操作 (198)  

 (2) 報酬の要求と背信性をリンクさせるための事実認定の操作 (199)  

 (3) 重要な事実を認定しないというテクニック (200)

Ⅴ 裁決前置主義・平成18年最判と過剰な司法の不介入主義 201

1 本判決が依拠する平成18年最判について (201)

2 懲戒制度においてとられている仕組み:裁決前置主義 (203)

 (1) 裁決前置主義とその意義 (203)  

 (2) 消極的結社の自由の制限との関係 (204)

3 過剰な不介入主義から生じる制度の機能不全の問題 (205)

 (1) 裁決前置主義の機能不全 (205)  

 (2) 独禁法8条4号の機能不全 (205)  

 (3) 規範・認定の不利益変更の容認 (206)

4 裁決前置主義と理由付記の違法 (207)

 (1) 日弁連の解釈と本判決の説示 (207)  

 (2) 理由付記に関する最判昭和38年最判 (208)  

 (3) 昭和38年最判が傍論で判示する一体解釈論 (208)  

 (4) 本判決の一体解釈論 (209)

Ⅵ 懲戒請求の濫用性・通報妨害目的を考慮しない運用 210

1 通報妨害のための懲戒請求であることを考慮しない運用の問題 (210)

2 懲戒権限の不適正な行使が疑われる過去の事例 (212)

3 弁護士懲戒制度が通報妨害の最大の防御手段となる理由 (215)

4 弁護士会の引用する先例と本判決の判断 (216)

Ⅶ 弁護士自治と弁護士の機能・事業活動の保護(独禁法8条4号) 217

1 負の連鎖・循環性の起点としての綱紀委員会決定 (217)

2 綱紀委員会手続の不公正性(独禁法8条4号違反該当性) (218)

3 独禁法8条4号と資格者ガイドライン (219)

4 差止請求に対する司法の対応 (221)

5 弁護士会のその後の対応と独禁法違反に対する本判決の対応 (222)

6 問題の整理 (223)

7 弁護士自治の機能:弁護士の機能・活動の自由の確保 (224)

 (1) 日本の司法の不介入主義の独自性 (224)  

 (2) 比較法的考察 (224)

 (3) 公益的な制度で自治が尊重されなければならない理由 (225)  

 (4) 薬事法事件最高裁判決の先例的価値 (226)

Ⅷ 職務規程の解釈と弁護士の機能・業務活動の自由 227

1 総論 (227)

2 独禁法8条4号を踏まえた守秘義務の解釈 (227)

3 独禁法8条4号を踏まえた利益相反の解釈 (228)

4 品位保持条項の問題 (229)

 (1) 職務規程で許容されている行為を品位保持条項違反とする運用 (229)

 (2) 品位を用いた懲戒権限の濫用的行使 (229)

5 学園との利益相反と敵対性が生じた時期 (230)

 (1) 教頭の業務監査請求で学園との間に利益相反が生じるか (230)

 (2) 前の依頼者との敵対性 (231)

6 報酬に関する懲戒事由の問題 (231)

 (1) 懲戒制度の運用の恣意性の象徴 (231)  

 (2) 無節操な評価の変遷 (232)

  ⅰ 綱紀委員の発言 (232)  

  ⅱ タイムチャージに関する説示 (232)

  ⅲ 背信性と報酬をリンクさせる説示 (233)

  ⅳ 報酬関係の懲戒事由の「軽微性」を巡る一弁議決書の変遷 (233)

  ⅴ 「軽微性」を巡る裁決・本判決の変遷 (233)

 (1) 無節操な評価の変遷の意味するもの (234)

 (2) タイムチャージ報酬の過大さを問題にする姿勢 (234)

 (3) 報酬に関する懲戒事由について (236)

 (4) 無節操な評価の変遷 (237)

第8章 参照事件全体からの示唆・問題の根源

Ⅰ 旧訴訟乙事件地裁判決を除く全判決に共通する問題 239

1 公的価値の実現を無視する姿勢 (239)

2 あえて1号通報と認定しない姿勢 (240)

3 内部統制の問題点を棚上げする説示 (240)

4 身内をかばう発想 (241)

5 敬愛学園事件との混同 (241)

Ⅱ 司法システム・法曹制度の構造的問題 242

1 様々な弁護士の通報妨害行為への関与 (242)

 (1) 総論 (242)  

 (2) 学園監事・学園代理人の関与 (243)  

 (3) 綱紀委員・懲戒委員の関与 (244)

2 司法・裁判官の関与 (245)

 (1) 民事事件・住民訴訟事件の通報妨害行為に対する裁判官の説示 (245)  

 (2) 通報妨害目的の懲戒請求に対する裁判所の対応 (245)  

 (3) 利益相反のある裁判官による利益相反の問題の判断 (246)

 (4) 最高裁の関与 (246)

3 濫用的懲戒請求と通報者保護の関連性 (246)

4 公益通報事件で負の連鎖が生じた理由 (247)

Ⅲ 司法・法曹の「司法妨害」に対する認識の欠如 248

Ⅳ 弁護士自治の機能不全 251

1 法曹三者による弁護士自治の聖域化 (251)

2 越知・弁護士懲戒制度における指摘と弁護士会の抗議 (252)

3 大河原加工機事件との比較 (254)

4 弁護士会の人権保障に関するダブルスタンダード (255)

Ⅴ 裁判所・弁護士会の身内をかばう発想 256

Ⅵ 通報妨害と内部統制 257

1 通報妨害と内部統制の関連性 (257)

2 通報の大多数はジャンクであるとの主張の持つ意義 (258)

3 真に重要な通報がバイパスされていることへの疑念 (258)

4 兵庫県知事告発事件の教訓 (260)

5 内部統制の観点からの通報保護の重要性と弁護士の機能 (260)

6 任務違反行為・不正経理についての通報と内部統制 (261)

第9章 改正法の執行とさらなる改正・改革の方向性

Ⅰ 各機関の意識改革の必要性 263

Ⅱ 令和7年改正法の執行と5年後の再々改正にかかわる課題 264

1 解釈指針の策定と執行体制の重要性 (264)

2 通報妨害行為についての対応 (264)

 (1) 3条1項の射程と「理由として」の解釈 (264)  

 (2) 具体的判断枠組み (265)  

 (3) 職責と落ち度の取り扱い (267)  

 (4) 処分事由の探索・証拠収集行為 (268)

3 クーデター論 (268)

4 各号の通報の保護の射程の明確化 (269)

 (1) 1号通報の保護の射程の明確化 (269)  

 (2) 2号通報の「相当な根拠」の意義の明確化 (270)  

 (3) 3号通報の射程の明確化 (270)  

 (4) 通報に含まれる虚偽・誇張・公益通報に該当しない情報の評価 (271)

5 通報対象事実の開示に伴う免責規定 (272)

 (1) 守秘義務が解除されることの確認 (272)  

 (2) 名誉毀損・信用毀損からの免責 (272)

6 濫用的通報に対する位置付けと対応の在り方 (273)

 (1) 参照事件からの示唆 (273)  

 (2) 濫用的通報が疑われる事例に対する対応の在り方 (274)  

 (3) 濫用的通報に対する筆者の対応 (275)

7 執行体制についての課題 (277)

 (1) 令和2年改正後の指針の策定で生じた課題とその原因 (277)  

 (2) 「裁判上の請求の取り扱い」への検討から生じた課題 (277)  

 (3) 通報妨害と公正取引委員会・独禁法の経験の重要性 (278)

8 法律の位置づけ(六法の収録箇所)の変更 (282)

9 検討会・報告書の改革 (282)

Ⅲ 弁護士懲戒制度の改革 283

1 弁護士のゲートキーパーとしての役割の強化 (283)

2 利益相反の規律と予見可能性の確保 (284)

3 濫用的懲戒請求と独禁法8条4号 (285)

4 弁護士の機能の観点からの懲戒制度の再構築 (285)

5 自治と専門性の尊重 (287)

Ⅳ その他の関連法の改革 288

1 民事訴訟法・訴訟実務の改革 (288)

 (1) 回避の基準・裁量的上告受理受理制度の濫用の統制 (288)  

 (2) 抗告の範囲の再検討と忌避・回避ルール (289)  

 (3) 保護命令制度の導入の必要性 (290)  

 (4) 事実認定の異常性と訴訟に対する評釈の在り方 (290)

2 行政訴訟における裁量論の改革 (291)

3 住民訴訟の改革 (291)

4 労働法の改革 (292)

5 会社法・金商法の内部統制論の改革 (293)

終章 自由かつ民主的な社会の基盤としての公益通報保護

 (1) 負けて勝つ (295)

 (2) 自由かつ民主的な社会の基盤形成のための参照事件の価値 (296)

 (3) 本書の射程外の興味深い問題 (297)