自然法論の必要性と可能性
新自然法論による客観的実質的価値提示河見 誠 著
定価:6,050円(税込)-
在庫:
在庫があります -
発行:
2009年08月20日
-
判型:
A5版上製 -
ページ数:
272頁
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内容紹介
目 次
序
第一章 客観的実質的価値提示の必要性…1
第一節 客観的実質的価値を否定する立場のジレンマ…1
1 現代法理論と客観的実質的価値の否定
2 現代法理論のジレンマ
3 客観的実質的価値の再考へ
第二節 ドイツにおける法の正しさの議論展開…9
1 自然法論の再生と衰退
2 法的実務の世界内での法の正しさ
3 法的現実の世界内での法の正しさ
4 法的現実世界の問い直しによる法の正しさ
5 実存的投企と法の正しさ
6 法的存在の世界内での法の正しさ
7 法の正しさのより具体的提示を求めて
第二章 新自然法論による客観的実質的価値提示…27
第一節 善により構成される実践的原理…27
1 新自然法論の基本的立場と実践的原理
2 行為と実践的原理
3 判断と選択と基本善
4 善と基本善
5 基本善の提示
6 基本善の特徴
7 弁証的論証による防御
8 行為秩序理解の検討へ
第二節 反還元主義的な行為秩序理解…40
1 新自然法論と反還元主義
2 四つの秩序と反還元主義
3 目的からの理解
4 道徳的視点からの理解
5 「有徳で善き人」の視点と基本善
6 反還元主義的な法の理解
第三節 言語論的転回から実践論的転回へ…55
1 法の理解と参与
2 内的視点、法的視点
3 道徳的視点、より合理的視点
4 行為者達の評価と記述者自身の評価
5 開かれた視座の包括性
6 開かれた視座の説得性
7 基本善提示の反還元性と規範提示への道筋
第四節 存在と善と道徳の隙間と橋渡し―反還元主義の貫徹と規範的立脚点の提示…74
1 隙間の橋渡しの検討
2 存在と当為の隙間
3 行為と善の隙間
4 善と道徳の隙間
5 立脚点の弁証的論証へ
第三章 現代法理論と新自然法論…105
第一節 共和主義的法理論、再帰的政治理論からcompassionとしての自然法論へ…105
1 新しい市民社会と法
2 再帰的政治理論の主張
3 再帰的政治理論への疑問
4 passionとしての政治(愛)からcompassionとしての政治(愛)へ
5 compassionとしての「愛」原理を基盤に置くこと
第二節 多文化主義と新自然法論―共約不可能な複数の基本善…122
1 「多文化時代」にどのように向き合うべきか―特殊と普遍
2 「多文化主義」の基本前提と問題点
第三節 フェミニズムと自然法論―基本善の不可侵性…143
1 近代主義に代わる枠組みの構築に向けて
2 フェミニズムに共通する基盤
3 フェミニズム特有の認識論と人間論
4 自然法論による補強
5 基本善の不可侵性の捉え方
第四章 基本善が開く法的世界…177
第一節 統合的人間実現と法…177
1 基本善―「道しるべ」としての客観的実質的価値
2 統合的人間実現と法の謙抑性
3 道徳の第一原理の積極的要請と法の役割
第二節 絶対的道徳規範―道徳第一原理の消極的要請と法の役割…185
1 「絶対的道徳規範」と自由と正義の理念
2 絶対的道徳規範とは
3 絶対的道徳規範の根拠づけ
4 絶対的道徳規範の説得性
5 絶対的道徳規範の問題点
第三節 基本善それ自体に関する賢慮―生命という基本善と安楽死…208
1 毀損されるべきでない基本善とは―「生命」の二側面
2 生命の精神的側面―苦痛と苦悩
3 生命の身体的側面―肉体と「からだ」
4 基本善と道徳の第一原理が開く法的世界
第五章 客観的実質的価値提示の現代的意義…237
第一節 トマス哲学と近代法思想…237
1 トマスの中世性と近代性―理性の自立とヒューマニズム
2 理性の自立と孤立
3 存在と理性
4 理性と意志
第二節 トマス形而上学における価値と規範の世界…245
1 生得的でない知と徳の種子
2 直知・良知による超越的概念
3 「有」の概念的拡がり
4 賢慮の種子における規範の世界の拡がり
5 実質的価値内容に関する第一諸原理への拡がり
6 結語―トマス、近代、新自然法論
あとがき…263
序
第一章 客観的実質的価値提示の必要性…1
第一節 客観的実質的価値を否定する立場のジレンマ…1
1 現代法理論と客観的実質的価値の否定
2 現代法理論のジレンマ
3 客観的実質的価値の再考へ
第二節 ドイツにおける法の正しさの議論展開…9
1 自然法論の再生と衰退
2 法的実務の世界内での法の正しさ
3 法的現実の世界内での法の正しさ
4 法的現実世界の問い直しによる法の正しさ
5 実存的投企と法の正しさ
6 法的存在の世界内での法の正しさ
7 法の正しさのより具体的提示を求めて
第二章 新自然法論による客観的実質的価値提示…27
第一節 善により構成される実践的原理…27
1 新自然法論の基本的立場と実践的原理
2 行為と実践的原理
3 判断と選択と基本善
4 善と基本善
5 基本善の提示
6 基本善の特徴
7 弁証的論証による防御
8 行為秩序理解の検討へ
第二節 反還元主義的な行為秩序理解…40
1 新自然法論と反還元主義
2 四つの秩序と反還元主義
3 目的からの理解
4 道徳的視点からの理解
5 「有徳で善き人」の視点と基本善
6 反還元主義的な法の理解
第三節 言語論的転回から実践論的転回へ…55
1 法の理解と参与
2 内的視点、法的視点
3 道徳的視点、より合理的視点
4 行為者達の評価と記述者自身の評価
5 開かれた視座の包括性
6 開かれた視座の説得性
7 基本善提示の反還元性と規範提示への道筋
第四節 存在と善と道徳の隙間と橋渡し―反還元主義の貫徹と規範的立脚点の提示…74
1 隙間の橋渡しの検討
2 存在と当為の隙間
3 行為と善の隙間
4 善と道徳の隙間
5 立脚点の弁証的論証へ
第三章 現代法理論と新自然法論…105
第一節 共和主義的法理論、再帰的政治理論からcompassionとしての自然法論へ…105
1 新しい市民社会と法
2 再帰的政治理論の主張
3 再帰的政治理論への疑問
4 passionとしての政治(愛)からcompassionとしての政治(愛)へ
5 compassionとしての「愛」原理を基盤に置くこと
第二節 多文化主義と新自然法論―共約不可能な複数の基本善…122
1 「多文化時代」にどのように向き合うべきか―特殊と普遍
2 「多文化主義」の基本前提と問題点
第三節 フェミニズムと自然法論―基本善の不可侵性…143
1 近代主義に代わる枠組みの構築に向けて
2 フェミニズムに共通する基盤
3 フェミニズム特有の認識論と人間論
4 自然法論による補強
5 基本善の不可侵性の捉え方
第四章 基本善が開く法的世界…177
第一節 統合的人間実現と法…177
1 基本善―「道しるべ」としての客観的実質的価値
2 統合的人間実現と法の謙抑性
3 道徳の第一原理の積極的要請と法の役割
第二節 絶対的道徳規範―道徳第一原理の消極的要請と法の役割…185
1 「絶対的道徳規範」と自由と正義の理念
2 絶対的道徳規範とは
3 絶対的道徳規範の根拠づけ
4 絶対的道徳規範の説得性
5 絶対的道徳規範の問題点
第三節 基本善それ自体に関する賢慮―生命という基本善と安楽死…208
1 毀損されるべきでない基本善とは―「生命」の二側面
2 生命の精神的側面―苦痛と苦悩
3 生命の身体的側面―肉体と「からだ」
4 基本善と道徳の第一原理が開く法的世界
第五章 客観的実質的価値提示の現代的意義…237
第一節 トマス哲学と近代法思想…237
1 トマスの中世性と近代性―理性の自立とヒューマニズム
2 理性の自立と孤立
3 存在と理性
4 理性と意志
第二節 トマス形而上学における価値と規範の世界…245
1 生得的でない知と徳の種子
2 直知・良知による超越的概念
3 「有」の概念的拡がり
4 賢慮の種子における規範の世界の拡がり
5 実質的価値内容に関する第一諸原理への拡がり
6 結語―トマス、近代、新自然法論
あとがき…263