公開会社法入門
Corporate Finance and M&A越知保見 著
定価:3,300円(税込)-
在庫:
在庫があります -
発行:
2009年11月10日
-
判型:
A5版並製 -
ページ数:
352頁 -
ISBN:
978-4-7923-2571-8
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内容紹介
目 次
すいせんのことば
はじめに
序章 本書の試み
―会社法と金融商品取引法の融合― 1
本書の特徴 1
本書の構成 2
第1部 会社の資本政策と純資産の部の変動
第1章 DebtとEquity 7
1 コーポレート・ファイナンス的観点からの会社制度の枠組 7
2 DebtとEquityの配分(資本政策) 9
(1) DebtとEquityの本質的差異 9 (2) 剰余金の分配の原理 10
(3) 資金調達の原理 11 (4) モディリアーニ・ミラーの定理 11
(5) レバレッジ・レシオを高める意味 12
3 DebtとEquityの分配を変える方法 13
4 B/Sの資産・負債の部・純資産の部の項目 14
(1) 資産の部 14 (2) 負債の部 15 (3) 純資産の部 17
5 会社法における資本金の意義 19
(1) 資本充実・維持の原則 19 (2) 資本金0円の会社 19
(3) 現物出資不足額補填責任 20
6 資本金・準備金の減少手続 20
7 資本金の増減と株式・純資産の増減の関係 23
8 授権資本制度と株式数の増減 25
(1) 授権資本制度(37条) 25
(2) 株式の数の増減手法(178条―185条) 26
第2章 会社法の剰余金分配と自己株式の取得 28
1 剰余金の分配 28
(1) 総 論 28 (2) 統一的財源規制の枠組 29
(3) 現物配当と人的会社分割 33 (4) 剰余金の分配手続 33
(5) 支払時に分配可能額を超えた場合に関する処理・取締役等の責任 34
(6) 株主の配当議案提案権と定款による排除 38
2 自己株式の取得 38
(1) 自己株式取得の方法 38 (2) 違法な自己株式取得の効力 40
3 子会社の親子会社株式取得の禁止など 42
第2部 M & A(1)M & Aの横断的理解と組織再編
第3章 組織再編型M & A(1)M & Aの手法・組織再編に
共通する問題 43
1 M & Aの動機・目的 43
(1) 買手の動機 43 (2) 売手の動機 43
(3) 社会的メリット 44
2 M & Aの手法 44
(1) 通常のM & A 44
(2) 売手に買手からのcashが入らないM & A 44
3 組織再編型M & Aと計算書類の変動 45
(1) パーチェス法と持分プーリング法 45
(2) 組織再編の差益と差損・のれんの処理 45
(3) 純資産の部の変動 46 (4) 自己株式の処理 48
4 差損,債務超過または履行の見込みの場合の考慮 48
5 再編に共通な手続 49
(1) 手続の流れと期間の短縮化 49 (2) 合併契約 51
(3) 事前備置書類 52 (4) 株主総会の承認 53
(5) 株式買取手続と新株予約権買取手続 53
(6) 債権者保護手続 54 (7) 組織再編の効力発生と事後の開示 55
6 簡易型組織再編 55
第4章 組織再編型M & A(2)スクイーズアウト・
金銭的補償・各組織再編に固有の問題 56
1 合併比率の不公正 56
2 反対株主の株式買取請求権 57
(1) 株式買取請求権が生じる場合の株主への通知・公告の時期・
効力発生時期 57
(2) 買取請求の公正な価格はどのように判断するか 57
(3) 買取価格の決定方法 58
3 対価の柔軟化と交付金合併 58
(1) 対価の柔軟化 58 (2) 交付金合併 59
4 その他の合併固有の問題 60
(1) 無対価合併 60 (2) 三角合併60
5 会社分割 60
(1) 会社分割における事業の承継の要否 60
(2) 会社分割における債権者の保護 61
(3) 履行の見込みの開示 62 (4) 労働契約承継法 62
6 株式交換・株式移転 63
(1) 株式交換または株式移転(とくに後者)の直後の決算期に
関する剰余金の配当 63
(2) 株式交換と株式の交換契約の違いは何か 63
7 事業譲渡 64
(1) 事業の意義 64 (2) 「重要な一部」の意義 65
第5章 M & Aの手法と各手法の横断的理解(相互比較) 67
1 事業再構築手法の比較 67
(1) 事業を切り離して別会社とする手法 67
(2) 事業全てを引き受ける方法 67 (3) 完全子会社化の方法 68
2 非公開化におけるスクイーズアウトの方法 68
3 各手法に関する実務的観点からの比較 69
(1) 事業譲渡または資産譲渡 69 (2) 株式譲渡 70
(3) 募集株式の発行または処分 71 (4) 合 併 72
(5) 会社分割 73 (6) 株式交換 74 (7) 株式移転 75
第3部 コーポレート・ファイナンス
第6章 金融商品取引法による公開会社の株券・
社債についての規制の全体構造 77
1 資本市場規制の手法と有価証券概念 77
(1) 資本市場の意義と金商法の趣旨 77 (2) 金商法の規制手段 78
(3) 有価証券の概念 79
2 金融商品取引法における情報開示の一般理論 81
第7章 流通市場における情報開示 84
1 開示文書の種類と重要性 84
2 流通市場における情報開示制度 85
(1) 流通開示の適用対象会社(法24条1項) 85
(2) 有価証券報告書(法24条1項) 85
(3) 四半期報告書・半期報告書・臨時報告書 86 (4) 適時開示 86 (5) 電子情報処理組織による開示 87
第8章 資本市場における不開示情報の利用規制 88
1 インサイダー取引規制の制度趣旨・規制根拠・性格 88
(1) 適時開示の機能的限界とインサイダー取引規制 88
(2) インサイダー取引規制の根拠 89
(3) インサイダー取引と民事責任 90
(4) 形式犯としてのインサイダー取引規制 91
2 インサイダー取引の条文の構造(1)166条 91
3 規制対象有価証券 92
4 規制対象情報―上場会社等に係る業務等に関する重要事実 92
5 規制対象者 95
6 重要事実の公表 96
7 公開買付者等関係者等の買付行為の規制 97
(1) 条 文 97 (2) 規制対象有価証券―株券等 97
(3) 規制対象行為 98 (4) 規制対象者 99
8 適用除外 100
9 制裁 101
(1) 刑事罰 101 (2) 課徴金 101
10 その他の個別問題 101
(1) 短期売買差益の返還(164条) 101
(2) 売買報告制度(163条) 101
(3) ファンドの場合の主要株主の判断基準(169条) 102
(4) 自社株の空売り禁止(165条) 102
第9章 資本市場を利用した資金調達と発行市場における
情報開示 103
1 発行市場規制の意義・定義 103
(1) 資金調達についての会社法の規制と金商法の規制の関係 103
(2) 発行市場規制の目的 103 (3) 発行市場規制の流れ 104
2 募集・売出し・私募の概念 105
(1) 募集・私募の定義 105
(2) 有価証券届出書の届出に関するルールの概要 108
(3) 募集・売出しの実務 110
3 有価証券届出書の提出と効力発生 111
(1) 届出の効力発生と勧誘行為 111
(2) 有価証券届出書の記載内容 111
(3) 訂正届出書と発行登録制度 112
(4) 有価証券届出書の提出の方式 112
4 私募と転売制限 112
(1) 転売制限 112 (2) 私募法制についての疑問 114
(3) 少人数私募の6ヶ月間の合算規定 115 (4) 告知義務 115
5 売出しについて 116
(1) 売出しの意義・機能 116
(2) 適格機関投資家向け証券の一般投資家向け勧誘 117
6 発行者 117
7 開示の簡素化―小額募集と特定募集 118
(1) 小額募集 118 (2) 特定募集 118
8 適用除外 118
(1) 適用除外証券 118 (2) 適用除外取引 119
(3) 小額免除 119
9 資産金融型証券の発行開示制度 119
第10章 社債の発行 121
1 会社法の社債についての規定の現代化 121
(1) 社債の定義と会社法上の社債の範囲 121
(2) 社債の記名性・社債券の不発行・社債の譲渡方法 122
(3) 社債の同一性 123
(4) 社債発行決議事項と社債の売出し発行(複数回発行) 124
(5) 社債申込証の廃止 124 (6) その他の社債発行手続の改正 125
2 社債引受契約 125
3 社債の管理 125
(1) 社債管理者 125 (2) 社債管理者の義務と責任126
(3) 社債管理者の権限強化 127
4 社債権者集会 127
(1) 決議事項 127 (2) 決議要件の緩和 127
第11章 株式の発行 129
1 募集株式発行手続 129
(1) 募集事項の決定機関 129
(2) 発行手続全般についての会社法の改正 130
(3) 株主割当による増資 131
(4) 第三者割当増資(上場会社の場合) 132
(5) 第三者割当によらない公募増資 133
2 株式という権利の発生形態 135
3 新株発行の無効事由 135
(1) 会社法における改正点 135
(2) 公開会社が譲渡制限株式を発行する場合の無効事由 136
4 有利発行 137
(1) 有利発行についての株主総会決議の趣旨 137
(2) 有利な発行価額となる基準 137
(3) 企業買収防衛手段としての第三者割当増資と有利発行 139
(4) 株主総会の決議なしに有利発行が行われた場合の救済方法 140
5 著しく不公正な新株発行 140
第12章 オプション権・新株予約権・エクイティ社債 142
1 オプション権 142
(1) オプション権の整備 142
(2) 会社法におけるオプション権の種類 142
2 新株予約権 143
(1) 新株予約権の意義 143
(2) 新株予約権証書の不発行・記名性・譲渡性 144
(3) 新株予約権の価格 144 (4) 新株予約権の発行手続 145
(5) 新株予約権の行使 147
(6) 新株予約権の消却と取得条項付新株予約権 147
(7) 新株予約権の有利発行 148
(8) 不公正な新株予約権の発行 150 (9) 新株予約権の承継 150
3 新株予約権付社債 150
(1) 転換社債(CB)や新株引受権付社債(WB) 150
(2) CBの新株予約権の発行価額と有利発行 150
(3) 会計処理 151
(4) 新株予約権付社債を引き受ける者の募集 151
(5) 端数の扱いについての簡素化 151
4 新しいエクイティ・リンク債 152
(1) 他社株転換社債 152 (2) MSCB/MPO 152
(3) 他社株転換社債・MPOに共通する問題 154
(4) 取得条項付新株予約権付社債 154
5 新株予約権の不公正発行 155
6 ストックオプションとしての新株予約権 157
第13章 メザニン債と種類株式 158
1 メザニン債・種類株式とは何か 158
2 会社法の種類株式制度の枠組み 161
(1) 株式の種類ごとに異なる設計を行う種類株式 161
(2) 株主ごとに異なる設計を行う種類株式 162
(3) 種類株の発行上限規制の緩和 163
3 種類株式の類型 163
(1) 剰余金の配当・残余財産の分配に関する種類株式 163
(2) 役員選任権種類株式 164 (3) 議決権制限株式 164
(4) 拒否権付株式 165 (5) 譲渡制限株式 167
(6) 属人的定め 168
4 取得請求権付株式・取得条項付株式・全部取得条項付
種類株式 168
(1) 取得請求権付株式 168 (2) 取得条項付株式 169
(3) 全部取得条項付種類株式 171
5 種類株主総会 173
(1) 法定種類株主総会と任意種類株主総会 173
(2) 法定種類株主総会決議事項 174
第4部 コーポレート・ガバナンス
第14章 金商法と会社法の開示・監査・内部統制の関係 177
1 総 論 177
2 法と会計(商法と会計学)の関係 178
第15章 会社法と金融商品取引法の監査 182
1 金融商品取引法の監査 182
(1) 会計基準の多様性:金商法会計・会社法会計・税務会計 182
(2) 金商法193条・財務諸表規則第1条第2項の歴史的意義 183
(3) 金商法監査の目的 184 (4) 監査基準の意義 185
(5) 監査意見 185 (6) 金商法監査と会社法監査の関係 185
2 会社法の会計監査人による監査 186
(1) 上場会社に対する設置強制 186
(2) 会計監査人の選任・解任または報酬の決定 186
(3) 会計監査人への報酬の決定 187 (4) 会計監査人の責任 187
3 監査役による監査 188
(1) 監査役設置会社の意義 188
(2) 監査役の資格・監査の独立性 190
(3) 監査役の権限と義務 191 (4) 監査役の責任 192
4 計算書類・事業報告書の作成・監査(監査報告・会計監査報告) 193
(1) 計算書類の作成・監査 193 (2) 事業報告の監査関係 195
(3) 監査後の手続 197
第16章 開示・情報提供 198
1 開示制度の趣旨 198
2 会社法上の開示制度 198
(1) 会社法上の開示制度の分類 198 (2) 金商法の開示制度 200
(3) 会計帳簿などの閲覧請求制度 200
3 虚偽記載などの開示義務違反に関する責任 202
(1) 会社法上の責任 202 (2) 金融商品取引法上の責任 203
(3) 開示の正確性確保を強化する制度 204
第17章 内部統制 205
1 内部統制概念の沿革 205
(1) 金商法の内部統制概念 205 (2) 会社法の内部統制概念 206
(3) 会計参与 207
(4) 特別法・金商法・会社法の内部統制概念の関係 209
(5) 内部統制システムの構築の重要性の飛躍的向上 209
2 内部統制システムの構築 209
(1) 会社法上の義務 209
(2) 構築されるべき内部統制システムの具体的内容 211
(3) 金融商品取引法上の義務:内部統制報告書による報告義務 212
(4) 何を報告し,証明するか:内部統制報告書の記載方法 212
(参考) 経済産業省の指針 213
第18章 取締役に関する諸制度 215
1 取締役の義務 215
(1) 基本的義務 215 (2) 善管注意義務と忠実義務の関係 215
(3) 取締役が特別利害関係人である場合の議決権の排除 216
(4) 利益相反取引 216 (5) 競業避止義務 218
(6) 競業取引に類似する問題 219
2 取締役の会社に対する責任 220
(1) 任務解怠責任 220
(2) 経営判断原則(業務執行上の判断の誤りの場合) 220
(3) 派生的論点 221 (4) 監督監視義務の不履行の場合 222
(5) 責任が加重される場合(利益相反取引・利益供与・違法配当) 223
(6) 会社の損害 224 (7) 連帯責任 225
3 取締役の第三者に対する責任 225
(1) 責任の意義・範囲225 (2) 名目的取締役の責任 226
(3) 事実上の取締役の責任 227 (4) 虚偽記載等の責任 227
4 責任の免除 228
5 責任追及の方法―株主代表訴訟 229
(1) 制度趣旨 229 (2) 提訴株主の資格と担保提供義務 229
(3) 訴訟の請求と提訴しないことの通知 229
(4) 担保提供制度 230
(5) 代表訴訟における提起が制限される場合 230
(6) 会社の訴訟参加 231 (7) 訴え提起後の株主資格の喪失 231
6 取締役の報酬(361条) 232
(1) 報酬額の決定方法 232 (2) 退職慰労金 233
(3) ストックオプション 234
(4) 役員報酬等の包括決議の限界 236
7 取締役・取締役会に関するその他の事項 237
(1) 取締役の違法行為の是正に関する株主の権利 237
(2) 資格 238 (3) 任期 238 (4) 解任 238
(5) 取締役会の招集・決議 238 (6) 社外取締役 239
(7) 特別取締役制度 239
第19章 株主総会 240
1 株主による監視・ガバナンスのための制度の概観 240
2 委任状勧誘と議決権行使書面制度 241
(1) 委任状勧誘の関連規定 241 (2) 株主提案権 241
(3) 議決権の代理行使と議決権行使書面制度(書面投票制度) 241
(4) 役員選任についての委任状勧誘 243
(5) 勧誘についての金商法の規制 244
(6) 指示に反する議決権の行使または不行使 245
(7) 修正議案についての白紙委任の効力 245
3 議決権信託と議決権拘束契約 246
4 検査役の選任請求権 246
5 株主総会の運営実務 246
(1) 株主総会の招集 247 (2) 定時総会当日の運営 250
(3) 定時総会終了後の計算書類等の公告および書類の備置 251
第20章 委員会設置会社と機関設計 252
1 委員会設置会社 252
(1) 委員会設置会社の利点 252
(2) 委員会設置会社における取締役会・取締役 252
(3) 執行役 254 (4) 監査委員会 254
2 その他の機関設計 256
(1) 機関設計のルール 256 (2) 大会社の意義 256
(3) 機関設計の類型 257
(4) 機関に関する条文の読み方についての注意 257
第5部 M & A(2)株式による買収と支配権の争奪
第21章 公開買付規制・大量保有報告書 259
1 公開買付の意義 259
2 公開買付が必要とされる場合と免除される場合 262
(1) 公開買付が必要とされる場合 262
(2) 公開買付が免除される場合(法27条の2第1項但書) 266
3 公開買付に関する情報開示 268
4 公開買付の取引規制 270
5 発行者による公開買付 272
6 大量保有報告書制度(5%ルール) 272
(1) 趣 旨 272
(2) 対象有価証券(法27条の23第1項,施行令14条の4) 273
(3) 提出義務を負う者 273
(4) 株券等保有割合(法27条の23第4項) 273
(5) 共同保有者 273 (6) 開示の時期 274
第22章 敵対的買収(1)米国判例の展開とM & Aにおける
取締役の責任 275
1 株式の買い集めと敵対的買収 275
(1) 本来の敵対的買収 275
(2) 敵対的買収と似て非なる株式買い集め行動 276
2 敵対的買収に関するアメリカ判例の展開 277
(1) 取締役の信認義務(Fiduciary Duty) 278
(2) 敵対的買収防衛に関する判例の展開 279
3 M & Aにおける取締役の責任 287
(1) M & A取引における取引保護条項 287
(2) 対抗提案(ベアハグ)と拒否権付種類株式およびプットオプション 289
(3) M & Aにおける取締役の責任が代表訴訟で争われた事例 292
第23章 敵対的買収(2)敵対的買収防衛策 293
1 有事における防衛策 293
(1) 典型的防衛策 293 (2) その他の有事の防衛策 294
(3) ニッポン放送事件の判断枠組み 294
(4) ブルドックソース事件の判断枠組み 296
2 平時に導入する防衛策と企業価値報告書の立場 298
(1) 平時に導入する防衛策の種類 298
(2) 買収防衛に対する企業価値報告書の立場 299
(3) 近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策のあり方 301
3 日本型ライツプランの設計 303
(1) 希釈化型ライツプラン 303 (2) 拒否権型ライツプラン 307
4 事前警告(大規模買付ルールの設定)型防衛策 308
(1) 事前警告型の類型 308
(2) 会社法施行規則127条との関係 310
(3) 事前警告型の下で株主総会決議なくライツを発行できるか 310
(4) 株主総会判断型の事前警告型買収防衛策 311
5 ベア・ハグと委任状合戦 311
6 組織再編対価の柔軟化のもたらす影響 311
第24章 日本型ライツプランの功罪 313
1 ライツプランは,弱毒か強毒か 313
2 米国型のライツプランが交渉の道具といわれることの意味 315
3 米国のほうが敵対的買収に対して強力な防衛策を
講じることができるのか 319
(1) ライツの導入の容易性の観点 319
(2) 第三者割当増資が日本ほど簡単にできるかという観点 320
(3) 米国の期差別取締役会制度の影響 320
(4) 交渉の道具としてのライツプランは,気休め程度のものか 321
4 ブルドックソース事件のライツプランの問題点 322
(1) ブルドックソース型のライツが考案された経緯 322
(2) ブルドックソース型ライツの問題点 323
5 ライツプランを交渉の道具として位置づけるための
解釈論の整備 325
(1) ライツの消却を条件とする公開買付制度の整備 325
(2) ライツ発動時の差止めについての解釈論 325
すいせんのことば
はじめに
序章 本書の試み
―会社法と金融商品取引法の融合― 1
本書の特徴 1
本書の構成 2
第1部 会社の資本政策と純資産の部の変動
第1章 DebtとEquity 7
1 コーポレート・ファイナンス的観点からの会社制度の枠組 7
2 DebtとEquityの配分(資本政策) 9
(1) DebtとEquityの本質的差異 9 (2) 剰余金の分配の原理 10
(3) 資金調達の原理 11 (4) モディリアーニ・ミラーの定理 11
(5) レバレッジ・レシオを高める意味 12
3 DebtとEquityの分配を変える方法 13
4 B/Sの資産・負債の部・純資産の部の項目 14
(1) 資産の部 14 (2) 負債の部 15 (3) 純資産の部 17
5 会社法における資本金の意義 19
(1) 資本充実・維持の原則 19 (2) 資本金0円の会社 19
(3) 現物出資不足額補填責任 20
6 資本金・準備金の減少手続 20
7 資本金の増減と株式・純資産の増減の関係 23
8 授権資本制度と株式数の増減 25
(1) 授権資本制度(37条) 25
(2) 株式の数の増減手法(178条―185条) 26
第2章 会社法の剰余金分配と自己株式の取得 28
1 剰余金の分配 28
(1) 総 論 28 (2) 統一的財源規制の枠組 29
(3) 現物配当と人的会社分割 33 (4) 剰余金の分配手続 33
(5) 支払時に分配可能額を超えた場合に関する処理・取締役等の責任 34
(6) 株主の配当議案提案権と定款による排除 38
2 自己株式の取得 38
(1) 自己株式取得の方法 38 (2) 違法な自己株式取得の効力 40
3 子会社の親子会社株式取得の禁止など 42
第2部 M & A(1)M & Aの横断的理解と組織再編
第3章 組織再編型M & A(1)M & Aの手法・組織再編に
共通する問題 43
1 M & Aの動機・目的 43
(1) 買手の動機 43 (2) 売手の動機 43
(3) 社会的メリット 44
2 M & Aの手法 44
(1) 通常のM & A 44
(2) 売手に買手からのcashが入らないM & A 44
3 組織再編型M & Aと計算書類の変動 45
(1) パーチェス法と持分プーリング法 45
(2) 組織再編の差益と差損・のれんの処理 45
(3) 純資産の部の変動 46 (4) 自己株式の処理 48
4 差損,債務超過または履行の見込みの場合の考慮 48
5 再編に共通な手続 49
(1) 手続の流れと期間の短縮化 49 (2) 合併契約 51
(3) 事前備置書類 52 (4) 株主総会の承認 53
(5) 株式買取手続と新株予約権買取手続 53
(6) 債権者保護手続 54 (7) 組織再編の効力発生と事後の開示 55
6 簡易型組織再編 55
第4章 組織再編型M & A(2)スクイーズアウト・
金銭的補償・各組織再編に固有の問題 56
1 合併比率の不公正 56
2 反対株主の株式買取請求権 57
(1) 株式買取請求権が生じる場合の株主への通知・公告の時期・
効力発生時期 57
(2) 買取請求の公正な価格はどのように判断するか 57
(3) 買取価格の決定方法 58
3 対価の柔軟化と交付金合併 58
(1) 対価の柔軟化 58 (2) 交付金合併 59
4 その他の合併固有の問題 60
(1) 無対価合併 60 (2) 三角合併60
5 会社分割 60
(1) 会社分割における事業の承継の要否 60
(2) 会社分割における債権者の保護 61
(3) 履行の見込みの開示 62 (4) 労働契約承継法 62
6 株式交換・株式移転 63
(1) 株式交換または株式移転(とくに後者)の直後の決算期に
関する剰余金の配当 63
(2) 株式交換と株式の交換契約の違いは何か 63
7 事業譲渡 64
(1) 事業の意義 64 (2) 「重要な一部」の意義 65
第5章 M & Aの手法と各手法の横断的理解(相互比較) 67
1 事業再構築手法の比較 67
(1) 事業を切り離して別会社とする手法 67
(2) 事業全てを引き受ける方法 67 (3) 完全子会社化の方法 68
2 非公開化におけるスクイーズアウトの方法 68
3 各手法に関する実務的観点からの比較 69
(1) 事業譲渡または資産譲渡 69 (2) 株式譲渡 70
(3) 募集株式の発行または処分 71 (4) 合 併 72
(5) 会社分割 73 (6) 株式交換 74 (7) 株式移転 75
第3部 コーポレート・ファイナンス
第6章 金融商品取引法による公開会社の株券・
社債についての規制の全体構造 77
1 資本市場規制の手法と有価証券概念 77
(1) 資本市場の意義と金商法の趣旨 77 (2) 金商法の規制手段 78
(3) 有価証券の概念 79
2 金融商品取引法における情報開示の一般理論 81
第7章 流通市場における情報開示 84
1 開示文書の種類と重要性 84
2 流通市場における情報開示制度 85
(1) 流通開示の適用対象会社(法24条1項) 85
(2) 有価証券報告書(法24条1項) 85
(3) 四半期報告書・半期報告書・臨時報告書 86 (4) 適時開示 86 (5) 電子情報処理組織による開示 87
第8章 資本市場における不開示情報の利用規制 88
1 インサイダー取引規制の制度趣旨・規制根拠・性格 88
(1) 適時開示の機能的限界とインサイダー取引規制 88
(2) インサイダー取引規制の根拠 89
(3) インサイダー取引と民事責任 90
(4) 形式犯としてのインサイダー取引規制 91
2 インサイダー取引の条文の構造(1)166条 91
3 規制対象有価証券 92
4 規制対象情報―上場会社等に係る業務等に関する重要事実 92
5 規制対象者 95
6 重要事実の公表 96
7 公開買付者等関係者等の買付行為の規制 97
(1) 条 文 97 (2) 規制対象有価証券―株券等 97
(3) 規制対象行為 98 (4) 規制対象者 99
8 適用除外 100
9 制裁 101
(1) 刑事罰 101 (2) 課徴金 101
10 その他の個別問題 101
(1) 短期売買差益の返還(164条) 101
(2) 売買報告制度(163条) 101
(3) ファンドの場合の主要株主の判断基準(169条) 102
(4) 自社株の空売り禁止(165条) 102
第9章 資本市場を利用した資金調達と発行市場における
情報開示 103
1 発行市場規制の意義・定義 103
(1) 資金調達についての会社法の規制と金商法の規制の関係 103
(2) 発行市場規制の目的 103 (3) 発行市場規制の流れ 104
2 募集・売出し・私募の概念 105
(1) 募集・私募の定義 105
(2) 有価証券届出書の届出に関するルールの概要 108
(3) 募集・売出しの実務 110
3 有価証券届出書の提出と効力発生 111
(1) 届出の効力発生と勧誘行為 111
(2) 有価証券届出書の記載内容 111
(3) 訂正届出書と発行登録制度 112
(4) 有価証券届出書の提出の方式 112
4 私募と転売制限 112
(1) 転売制限 112 (2) 私募法制についての疑問 114
(3) 少人数私募の6ヶ月間の合算規定 115 (4) 告知義務 115
5 売出しについて 116
(1) 売出しの意義・機能 116
(2) 適格機関投資家向け証券の一般投資家向け勧誘 117
6 発行者 117
7 開示の簡素化―小額募集と特定募集 118
(1) 小額募集 118 (2) 特定募集 118
8 適用除外 118
(1) 適用除外証券 118 (2) 適用除外取引 119
(3) 小額免除 119
9 資産金融型証券の発行開示制度 119
第10章 社債の発行 121
1 会社法の社債についての規定の現代化 121
(1) 社債の定義と会社法上の社債の範囲 121
(2) 社債の記名性・社債券の不発行・社債の譲渡方法 122
(3) 社債の同一性 123
(4) 社債発行決議事項と社債の売出し発行(複数回発行) 124
(5) 社債申込証の廃止 124 (6) その他の社債発行手続の改正 125
2 社債引受契約 125
3 社債の管理 125
(1) 社債管理者 125 (2) 社債管理者の義務と責任126
(3) 社債管理者の権限強化 127
4 社債権者集会 127
(1) 決議事項 127 (2) 決議要件の緩和 127
第11章 株式の発行 129
1 募集株式発行手続 129
(1) 募集事項の決定機関 129
(2) 発行手続全般についての会社法の改正 130
(3) 株主割当による増資 131
(4) 第三者割当増資(上場会社の場合) 132
(5) 第三者割当によらない公募増資 133
2 株式という権利の発生形態 135
3 新株発行の無効事由 135
(1) 会社法における改正点 135
(2) 公開会社が譲渡制限株式を発行する場合の無効事由 136
4 有利発行 137
(1) 有利発行についての株主総会決議の趣旨 137
(2) 有利な発行価額となる基準 137
(3) 企業買収防衛手段としての第三者割当増資と有利発行 139
(4) 株主総会の決議なしに有利発行が行われた場合の救済方法 140
5 著しく不公正な新株発行 140
第12章 オプション権・新株予約権・エクイティ社債 142
1 オプション権 142
(1) オプション権の整備 142
(2) 会社法におけるオプション権の種類 142
2 新株予約権 143
(1) 新株予約権の意義 143
(2) 新株予約権証書の不発行・記名性・譲渡性 144
(3) 新株予約権の価格 144 (4) 新株予約権の発行手続 145
(5) 新株予約権の行使 147
(6) 新株予約権の消却と取得条項付新株予約権 147
(7) 新株予約権の有利発行 148
(8) 不公正な新株予約権の発行 150 (9) 新株予約権の承継 150
3 新株予約権付社債 150
(1) 転換社債(CB)や新株引受権付社債(WB) 150
(2) CBの新株予約権の発行価額と有利発行 150
(3) 会計処理 151
(4) 新株予約権付社債を引き受ける者の募集 151
(5) 端数の扱いについての簡素化 151
4 新しいエクイティ・リンク債 152
(1) 他社株転換社債 152 (2) MSCB/MPO 152
(3) 他社株転換社債・MPOに共通する問題 154
(4) 取得条項付新株予約権付社債 154
5 新株予約権の不公正発行 155
6 ストックオプションとしての新株予約権 157
第13章 メザニン債と種類株式 158
1 メザニン債・種類株式とは何か 158
2 会社法の種類株式制度の枠組み 161
(1) 株式の種類ごとに異なる設計を行う種類株式 161
(2) 株主ごとに異なる設計を行う種類株式 162
(3) 種類株の発行上限規制の緩和 163
3 種類株式の類型 163
(1) 剰余金の配当・残余財産の分配に関する種類株式 163
(2) 役員選任権種類株式 164 (3) 議決権制限株式 164
(4) 拒否権付株式 165 (5) 譲渡制限株式 167
(6) 属人的定め 168
4 取得請求権付株式・取得条項付株式・全部取得条項付
種類株式 168
(1) 取得請求権付株式 168 (2) 取得条項付株式 169
(3) 全部取得条項付種類株式 171
5 種類株主総会 173
(1) 法定種類株主総会と任意種類株主総会 173
(2) 法定種類株主総会決議事項 174
第4部 コーポレート・ガバナンス
第14章 金商法と会社法の開示・監査・内部統制の関係 177
1 総 論 177
2 法と会計(商法と会計学)の関係 178
第15章 会社法と金融商品取引法の監査 182
1 金融商品取引法の監査 182
(1) 会計基準の多様性:金商法会計・会社法会計・税務会計 182
(2) 金商法193条・財務諸表規則第1条第2項の歴史的意義 183
(3) 金商法監査の目的 184 (4) 監査基準の意義 185
(5) 監査意見 185 (6) 金商法監査と会社法監査の関係 185
2 会社法の会計監査人による監査 186
(1) 上場会社に対する設置強制 186
(2) 会計監査人の選任・解任または報酬の決定 186
(3) 会計監査人への報酬の決定 187 (4) 会計監査人の責任 187
3 監査役による監査 188
(1) 監査役設置会社の意義 188
(2) 監査役の資格・監査の独立性 190
(3) 監査役の権限と義務 191 (4) 監査役の責任 192
4 計算書類・事業報告書の作成・監査(監査報告・会計監査報告) 193
(1) 計算書類の作成・監査 193 (2) 事業報告の監査関係 195
(3) 監査後の手続 197
第16章 開示・情報提供 198
1 開示制度の趣旨 198
2 会社法上の開示制度 198
(1) 会社法上の開示制度の分類 198 (2) 金商法の開示制度 200
(3) 会計帳簿などの閲覧請求制度 200
3 虚偽記載などの開示義務違反に関する責任 202
(1) 会社法上の責任 202 (2) 金融商品取引法上の責任 203
(3) 開示の正確性確保を強化する制度 204
第17章 内部統制 205
1 内部統制概念の沿革 205
(1) 金商法の内部統制概念 205 (2) 会社法の内部統制概念 206
(3) 会計参与 207
(4) 特別法・金商法・会社法の内部統制概念の関係 209
(5) 内部統制システムの構築の重要性の飛躍的向上 209
2 内部統制システムの構築 209
(1) 会社法上の義務 209
(2) 構築されるべき内部統制システムの具体的内容 211
(3) 金融商品取引法上の義務:内部統制報告書による報告義務 212
(4) 何を報告し,証明するか:内部統制報告書の記載方法 212
(参考) 経済産業省の指針 213
第18章 取締役に関する諸制度 215
1 取締役の義務 215
(1) 基本的義務 215 (2) 善管注意義務と忠実義務の関係 215
(3) 取締役が特別利害関係人である場合の議決権の排除 216
(4) 利益相反取引 216 (5) 競業避止義務 218
(6) 競業取引に類似する問題 219
2 取締役の会社に対する責任 220
(1) 任務解怠責任 220
(2) 経営判断原則(業務執行上の判断の誤りの場合) 220
(3) 派生的論点 221 (4) 監督監視義務の不履行の場合 222
(5) 責任が加重される場合(利益相反取引・利益供与・違法配当) 223
(6) 会社の損害 224 (7) 連帯責任 225
3 取締役の第三者に対する責任 225
(1) 責任の意義・範囲225 (2) 名目的取締役の責任 226
(3) 事実上の取締役の責任 227 (4) 虚偽記載等の責任 227
4 責任の免除 228
5 責任追及の方法―株主代表訴訟 229
(1) 制度趣旨 229 (2) 提訴株主の資格と担保提供義務 229
(3) 訴訟の請求と提訴しないことの通知 229
(4) 担保提供制度 230
(5) 代表訴訟における提起が制限される場合 230
(6) 会社の訴訟参加 231 (7) 訴え提起後の株主資格の喪失 231
6 取締役の報酬(361条) 232
(1) 報酬額の決定方法 232 (2) 退職慰労金 233
(3) ストックオプション 234
(4) 役員報酬等の包括決議の限界 236
7 取締役・取締役会に関するその他の事項 237
(1) 取締役の違法行為の是正に関する株主の権利 237
(2) 資格 238 (3) 任期 238 (4) 解任 238
(5) 取締役会の招集・決議 238 (6) 社外取締役 239
(7) 特別取締役制度 239
第19章 株主総会 240
1 株主による監視・ガバナンスのための制度の概観 240
2 委任状勧誘と議決権行使書面制度 241
(1) 委任状勧誘の関連規定 241 (2) 株主提案権 241
(3) 議決権の代理行使と議決権行使書面制度(書面投票制度) 241
(4) 役員選任についての委任状勧誘 243
(5) 勧誘についての金商法の規制 244
(6) 指示に反する議決権の行使または不行使 245
(7) 修正議案についての白紙委任の効力 245
3 議決権信託と議決権拘束契約 246
4 検査役の選任請求権 246
5 株主総会の運営実務 246
(1) 株主総会の招集 247 (2) 定時総会当日の運営 250
(3) 定時総会終了後の計算書類等の公告および書類の備置 251
第20章 委員会設置会社と機関設計 252
1 委員会設置会社 252
(1) 委員会設置会社の利点 252
(2) 委員会設置会社における取締役会・取締役 252
(3) 執行役 254 (4) 監査委員会 254
2 その他の機関設計 256
(1) 機関設計のルール 256 (2) 大会社の意義 256
(3) 機関設計の類型 257
(4) 機関に関する条文の読み方についての注意 257
第5部 M & A(2)株式による買収と支配権の争奪
第21章 公開買付規制・大量保有報告書 259
1 公開買付の意義 259
2 公開買付が必要とされる場合と免除される場合 262
(1) 公開買付が必要とされる場合 262
(2) 公開買付が免除される場合(法27条の2第1項但書) 266
3 公開買付に関する情報開示 268
4 公開買付の取引規制 270
5 発行者による公開買付 272
6 大量保有報告書制度(5%ルール) 272
(1) 趣 旨 272
(2) 対象有価証券(法27条の23第1項,施行令14条の4) 273
(3) 提出義務を負う者 273
(4) 株券等保有割合(法27条の23第4項) 273
(5) 共同保有者 273 (6) 開示の時期 274
第22章 敵対的買収(1)米国判例の展開とM & Aにおける
取締役の責任 275
1 株式の買い集めと敵対的買収 275
(1) 本来の敵対的買収 275
(2) 敵対的買収と似て非なる株式買い集め行動 276
2 敵対的買収に関するアメリカ判例の展開 277
(1) 取締役の信認義務(Fiduciary Duty) 278
(2) 敵対的買収防衛に関する判例の展開 279
3 M & Aにおける取締役の責任 287
(1) M & A取引における取引保護条項 287
(2) 対抗提案(ベアハグ)と拒否権付種類株式およびプットオプション 289
(3) M & Aにおける取締役の責任が代表訴訟で争われた事例 292
第23章 敵対的買収(2)敵対的買収防衛策 293
1 有事における防衛策 293
(1) 典型的防衛策 293 (2) その他の有事の防衛策 294
(3) ニッポン放送事件の判断枠組み 294
(4) ブルドックソース事件の判断枠組み 296
2 平時に導入する防衛策と企業価値報告書の立場 298
(1) 平時に導入する防衛策の種類 298
(2) 買収防衛に対する企業価値報告書の立場 299
(3) 近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策のあり方 301
3 日本型ライツプランの設計 303
(1) 希釈化型ライツプラン 303 (2) 拒否権型ライツプラン 307
4 事前警告(大規模買付ルールの設定)型防衛策 308
(1) 事前警告型の類型 308
(2) 会社法施行規則127条との関係 310
(3) 事前警告型の下で株主総会決議なくライツを発行できるか 310
(4) 株主総会判断型の事前警告型買収防衛策 311
5 ベア・ハグと委任状合戦 311
6 組織再編対価の柔軟化のもたらす影響 311
第24章 日本型ライツプランの功罪 313
1 ライツプランは,弱毒か強毒か 313
2 米国型のライツプランが交渉の道具といわれることの意味 315
3 米国のほうが敵対的買収に対して強力な防衛策を
講じることができるのか 319
(1) ライツの導入の容易性の観点 319
(2) 第三者割当増資が日本ほど簡単にできるかという観点 320
(3) 米国の期差別取締役会制度の影響 320
(4) 交渉の道具としてのライツプランは,気休め程度のものか 321
4 ブルドックソース事件のライツプランの問題点 322
(1) ブルドックソース型のライツが考案された経緯 322
(2) ブルドックソース型ライツの問題点 323
5 ライツプランを交渉の道具として位置づけるための
解釈論の整備 325
(1) ライツの消却を条件とする公開買付制度の整備 325
(2) ライツ発動時の差止めについての解釈論 325