新・民法学1 総則 [第3版補訂]
副田隆重/中舎寛樹/山﨑敏彦 著
定価:2,860円(税込)-
在庫:
在庫があります -
発行:
2010年03月20日
-
判型:
A5版並製 -
ページ数:
293頁 -
ISBN:
978-4-7923-2580-0
書籍購入は弊社「早稲田正門店インターネット書店」サイトでの購入となります。
内容紹介
◆目 次◆ はしがき
第2版にあたって
第3版にあたって
凡 例
第1章●総 論…1
1 民法の意義・役割…〔山﨑 敏彦〕 1
1 民法の意義─1
日常生活と法/1 私法としての民法/2
一般法としての民法──とくに商法との関係/2
社会法・経済法の展開/3
2 民法の役割(そして民法学習の意義)─3
民事裁判と民法/4
(1) 紛 争/4 (2) 裁判所による紛争解決と民法/4
(3) 裁判規範としての民法規範の構造/5
(4) 裁判紛争の現状概観/7
私人の行為の指針としての民法/10
(1) 合意にもとづく紛争解決と民法/11
(2) 紛争予防ないし合理的な生活上の意思決定と民法/18
2 裁判の基準(法源)…〔中舎 寛樹〕 25
1 法源の意義─25
2 民法典─26
3 民法の特別法─30
4 慣習法─30
5 判例法─31
6 条 理─32
7 契約などの法律行為─33
3 民法の基本原理…〔副田 隆重〕 34
1 古典的市民法原理─34
法的人格平等の原則/35 私的所有権絶対の原則/35
契約自由の原則/36
2 古典的市民法原理の修正─36
4 私権行使の原則…〔副田 隆重〕 37
1 民法1条の意義─38
2 私権の公共性(1条1項)─38
3 信義誠実の原則(1条2項)─39
意 義/39 信義則の例/39 信義則の適用・機能/40
4 権利濫用の禁止(1条3項)─41
意 義/41
どのような場合に権利濫用となるか──権利濫用の要件/41
権利濫用の効果/43 権利濫用禁止法理の機能/45
第2章●権利の主体…46
1 自然人…〔副田 隆重〕 46
1 権利能力─46
意 義/46 出 生/47 胎 児/47
権利能力の消滅/48 同時死亡の推定/49
外国人の権利能力に関する特則/50
2 意思能力と行為能力─50
はじめに/50
制限行為能力者の四つのタイプ/52
(1) 未成年者/53 (2) 成年被後見人/54
(3) 被保佐人/55
(4) 同意権付与の審判を受けた被補助人/57
(5) 各類型相互の調整/58
制限行為能力者の相手方の保護/59
(1) 相手方保護の必要性/59 (2) 催告権/59
(3) 詐術による取消権の排除/60
任意後見制度/60
行為能力制限の公示──成年後見登記制度/61
3 住 所─62
意 義/62 生活の本拠/62 民法以外の住所/63
居所・仮住所/63
4 不在と失踪─63
意 義/63 不在者の財産管理/64
失踪宣告/64
(1) 失踪宣告の要件/64 (2) 失踪宣告の効果/65
(3) 失踪宣告の取消し/66 (4) 失踪宣告取消しの効果/66
2 法 人…〔山﨑 敏彦〕 69
1 法人の意義・機能─69
法人はなぜ必要か/69 法人と類似する制度/71
2 法人の種類─73
社団法人・財団法人/73
非営利法人(公益法人・中間法人)・営利法人/73
3 法人の設立─78
法人設立についての諸主義/78
(1) 特設(あるいは特許)主義/78 (2) 許可主義/78
(3) 認可主義/78 (4) 認証主義/78 (5) 準則主義/78
一般社団法人の設立/79 一般財団法人の設立/79
法人設立と登記/80 法人の住所/81 名称の使用禁止/81
4 法人の機関─83
一般社団法人の場合/83
(1) 社員総会/83 (2) 理事・理事会/83
(3) 監事・会計監査人/84
(4) 役員(理事・監事)・会計監査人の損害賠償責任/85
一般財団法人の場合/85
(1) 評議会・評議員会/85
(2) 理事,理事会,監事,会計監査人,役員等の損害賠償責任/86
5 法人の権利能力─86
(1) 性質による制限/87 (2) 法令による制限/87
(3) 目的による制限/87
6 対外的法律関係─90
法人がする第三者との取引/90
代表権の制限・代表権の濫用/90
7 法人の不法行為責任─91
一般社団・財団法人法78条の責任/91
他の法条にもとづく責任/93 法人の理事などの責任/93
8 法人の消滅─94
解散・清算/94
9 法人格否認の法理,権利能力なき社団・財団─96
法人格否認の法理/96
権利能力なき社団・財団/96
(1) 権利能力なき社団/96 (2) 権利能力なき財団/98
第3章●物…〔中舎 寛樹〕 99
1 権利の客体としての物…99
1 権利の客体─99
2 物の意義─100
有体物/100 支配可能性/101 独立性/101
非人格性/102
2 物の種類…102
1 不動産と動産─102
区別の意義/102
(1) 権利の公示方法/103 (2) 公信力の有無/103
(3) 物権の設定/103 (4) その他/103
不動産/104
(1) 土 地/104 (2) 土地の定着物(とくに建物)/105
動 産/106
2 主物と従物─107
主物・従物の意義/107 主物・従物の取扱い/107
3 元物と果実─108
元物・果実の意義/108
果実の帰属/108
(1) 天然果実/108 (2) 法定果実/108
第4章●法律行為…109
1 総 論…〔中舎 寛樹〕 109
1 法律行為の意義─109
法律行為/109
法律行為自由の原則/110
(1) 契約自由の原則/110 (2) 現代的な変容/111
法律行為の分類/114
(1) 単独行為/114 (2) 契 約/114
(3) 合同行為/115
2 法律行為の解釈─116
法律行為の「要件」について/116
法律行為の解釈/117
(1) 解釈の必要性/117 (2) 解釈の基準/117
3 法律行為の実現可能性─120
原始的不能/120 一部不能/121
4 法律行為の効力の否定─121
原則としての契約の遵守/121 例外としての契約の否定/122
5 強行法規違反・公序良俗違反─124
強行法規違反/124
(1) 強行法規(強行規定)と任意法規(任意規定)/124
(2) 強行法規違反の事例/125 (3) 脱法行為/125
(4) 取締法規違反/126
(5) 法規違反の行為の効力・90条との関係/128
公序良俗違反/129
(1) 公序良俗の意義/129 (2) 公序良俗違反の効果/130
(3) 条件の不法/131 (4) 動機の不法/131
(5) 公序良俗違反の類型/132 (6) 90条の今日的機能/137
2 意思表示…〔中舎 寛樹〕 137
1 意思表示の構造─137
意思表示/138
(1) 意思表示と法律行為/138 (2) 意思表示の構造/138
意思と表示との食い違い/139
(1) 意思主義と表示主義/139
(2) 意思の欠缺と疵ある意思表示/140
2 意思表示の効力発生─141
到達主義とその例外/141 公示による意思表示/143
意思表示の受領/144
3 心裡留保─144
心裡留保の意義と効果/144 93条ただし書の類推適用/146
4 虚偽表示─147
虚偽表示の意義/147
虚偽表示の効果/148
(1) 当事者間の効果/148 (2) 第三者に対する効果/148
94条の適用範囲/150
(1) 信託的行為との関係/150
(2) 単独行為・合同行為との関係/152
94条2項の類推適用/152
5 錯 誤─155
錯誤の意義/155
錯誤と区別されるべき場合/156
(1) 無意識の不合意/157 (2) 意思表示の解釈/157
錯誤の態様/158
(1) 表示上の錯誤/158 (2) 内容の錯誤/158
(3) 動機の錯誤/158
動機の錯誤の取扱い/159
錯誤無効の要件/162
(1) 「法律行為の要素」に錯誤があること/162
(2) 表意者に重大な過失がないこと/163
錯誤の効果/164
(1) 無効の主張/164 (2) 一部無効/165
(3) 詐欺との関係/165 (4) 疵担保責任との関係/166
6 詐 欺─166
詐欺の意義/166
詐欺の要件/167
(1) 詐欺者の故意/167 (2) 違法な欺罔行為/167
(3) 因果関係/167 (4) 第三者の詐欺の場合/168
詐欺の効果/168
(1) 取消し/168 (2) 96条3項の善意の第三者/169
7 強 迫─171
強迫の意義/171
強迫の要件/171
(1) 強迫者の故意/171 (2) 違法な強迫行為/171
(3) 因果関係/171 (4) 第三者の強迫の場合/171
強迫の効果/172
3 消費者契約法…〔中舎 寛樹〕 172
1 消費者被害と民法─172
契約による消費者被害/172 消費者契約法の制定/173
民法との関係/174
2 消費者契約法の目的・対象─174
目的・対象/174
(1) 消費者契約/174 (2) 消費者/174 (3) 事業者/174
一般的努力義務/175
3 契約締結過程の規律─175
誤 認/176
(1) 不実告知/176 (2) 断定的判断の提供/176
(3) 不利益事実の不告知/176
困 惑/176
(1) 不退去/176 (2) 監 禁/176
取消権の行使/177
4 不当条項の規制─177
不当条項リスト/177
(1) 責任制限条項/177
(2) 賠償額の予定,違約金条項/178
不当条項の一般条項/178
4 無効・取消し…〔中舎 寛樹〕 179
1 無効・取消しの原因と効果─179
無効・取消原因の相対性/179
無 効/181
(1) 無効の効果/181 (2) 無効行為の追認/182
(3) 無効行為の転換/182
取消し/183
(1) 取消しの効果/183 (2) 取り消しうる行為の追認/185
(3) 法定追認/185
無効・取消しの効果の相対性/186
2 法律行為の無効・取消しと第三者の保護─187
民法の規定/187
取消しと第三者の保護/188
(1) 判 例/188 (2) 対抗問題説/189
(3) 無権利説/189
無効と第三者の保護/190
5 条 件…〔山﨑 敏彦〕 190
1 条件の意義・種類─191
条件の意義/191 停止条件/191 解除条件/192
2 条件に親しまない行為─192
3 条件付法律行為の効力─193
条件の成就前の効力/193
(1) 条件付権利の不可侵/193
(2) 独立の財産権としての性質/194
条件の成就もしくは条件の不成就確定の効果/194
(1) 条件成就・不成就の効果/194
(2) 条件成就の擬制/194
4 特殊な条件をともなう法律行為の効力─195
不法条件/195 不能条件/195 純粋随意条件/196
既成条件/196
6 期 限…〔山﨑 敏彦〕 196
1 期限の意義・種類─197
期限の意義/197 始期と終期/197
確定期限と不確定期限/198
2 期限に親しまない法律行為─198
3 期限の効力─199
期限が到来する以前の効果/199 期限の到来の効果/199
4 期限の利益およびその放棄・喪失─199
期限の利益とその帰属/199 期限の利益の放棄/200
期限の利益の喪失/200
第5章●代 理…〔副田 隆重〕 202
1 はじめに…202
1 代理というシステムが必要な理由─202
2 代理の種類─203
任意代理・法定代理/203 能動代理・受動代理/203
3 代理の許される範囲─203
4 代理に類似する制度─204
使 者/204 間接代理/204
2 代理制度の法律関係…205
1 民法の代理のしくみ─205
2 代理権──本人・代理人─206
代理権の発生/206
(1) 任意代理権/206 (2) 法定代理権/209
代理権の範囲と制限/209
(1) 代理権の範囲/209 (2) 共同代理/209
(3) 自己契約・双方代理の禁止/209
代理権の消滅/210
復代理人の選任/210
3 代理行為──代理人・相手方─211
意 義/211
顕名──代理意思の表示/212
(1) 代理意思の表示の必要/212
(2) 代理意思の表示(顕名)がない場合/212
(3) 代理権の濫用/213
代理人による意思表示の疵と制限行為能力/214
(1) 代理人による意思表示の疵/214
(2) 代理人の制限行為能力/215
4 無権代理─215
代理権なき代理行為の取扱い/215
本人の追認/216
(1) 追 認/216 (2) 追認拒絶/217
(3) 相手方の催告権・取消権/218
無権代理人の責任/218
(1) 責任発生の要件/218
(2) 責任の内容/219
単独行為の無権代理/219
本人の地位と無権代理人の地位が同一人に帰した場合の取扱い/220
(1) 無権代理人相続型/220 (2) 本人相続型/221
(3) 本人および無権代理人の双方を相続した場合/222
5 表見代理─222
はじめに/222
代理権授与の表示による表見代理(109条)/222
権限外の行為の表見代理(110条)/224
代理権消滅後の表見代理(112条)/227
表見代理の効果/228
(1) 本人に対する効果帰属/228
(2) 無権代理との関係/228
第6章●期 間…〔山﨑 敏彦〕 229
1 期間の意義─229
2 期間の計算方法─230
(1) 時・分・秒を単位とする期間の場合/230
(2) 日・週・月・年を単位とする期間の場合/231
3 過去に遡って継続する期間─232
4 民法と異なる期間の計算方法の定めある場合─232
第7章●時 効…〔山﨑 敏彦〕 234
1 時効序論…234
1 時効制度の意義と存在理由─234
時効制度の意義/234 時効制度の存在理由/234
時効観の対立/235
2 時効の法的構成─236
実体法説/237 訴訟法説/238
2 時効の完成…239
1 取得時効の場合─239
所有権の取得時効/239
(1) 自主占有/240 (2) 時効期間-占有の継続/242
所有権以外の権利の取得時効/243
2 消滅時効の場合─244
債権の消滅時効/244
(1) 時効期間の起算点/244 (2) 時効期間/246
債権以外の財産権の消滅時効/248
(1) 留置権・相隣権・共有物分割請求権など/249
(2) 用益物権/249 (3) 約定担保物権/249
(4) 物権的請求権/249 (5) 形成権/249
(6) 抗弁権または抗弁的に行使される権利/250
3 時効の中断・停止─251
時効の中断/251
(1) 時効中断事由/251 (2) 時効中断の効果/255
時効の停止/256
3 時効の援用・時効利益の放棄…257
1 時効の援用─257
援用の意義/257 援用が必要とされる理由/258
援用しうる当事者の範囲/258
援用の場所・時期・方法・撤回/260
援用の効果の及ぶ範囲/261 援用と信義則・権利濫用の法理/261
2 時効利益の放棄─262
時効完成前の放棄/262 時効完成後の放棄/262
4 時効の効果…265
時効による権利の得喪/265 時効の遡及効/265
取得時効の場合/266 消滅時効の場合/267
5 消滅時効に類似する制度…268
1 除斥期間─268
消滅時効との差異/268 消滅時効と判別する基準/269
具体的な問題/269
2 権利失効の法理─270
【主要な文献・判例検索についての一般的トゥール】…276
資料判決例──未成年者の詐術…283
事項索引…285
判例索引…291
【Sup.】
1 民法の解釈/28
2 証明責任/51
3 善意と悪意/66
4 法人本質論/70
4-1 法人の情報開示・公開/81
5 法人の不法行為責任に関する判例/92
6 集合物/101
7 契約締結の自由の修正の例/111
8 法律行為のその他の分類/115
9 意思解釈/118
10 判例に現れた取締法規違反/127
11 戦後裁判例における公序良俗/133
12 意思表示の到達/142
13 クーリング・オフ/142
14 判例における94条2項類推適用の発展/153
15 第三者が錯誤を主張できるのはどんな場合か/164
16 第三者の登記の要否/170
17 法律行為の撤回/183
18 代理権授与行為の性質をめぐる論争・実益は/207
19 預金と時効/248
【App.】
1 法源に関する太政官布告/26
2 判決の構造/31
3 契約書/33
4 フランス革命と私法理念/35
5 従来の禁治産,準禁治産の問題点/52
6 いわゆるNPO(Non-Profit Organization)法/72
7 特例民法法人/76
8 電気窃盗/100
9 海面下の土地・大深度地下・地下水/104
10 公共事業と契約/111
11 約款の具体例/112
12 出世払証文/198
13 期限の利益の喪失条項の例/201
14 代理占有は「代理」にあらず/204
15 訴訟委任状の例/208
16 民事時効と刑事時効/238
■考えてみよう
① 学習の予感/22
② 二つの判例の比較・利益対立の実質/88
③ 現代的な契約の構造/115
④ 善意の第三者と表意者側の第三者/150
⑤ 虚偽表示における当事者の目的/151
⑥ 錯誤と意思表示の解釈/157
⑦ 錯誤に関する学説はどこが違うのか/161
⑧ 何故96条3項のような規定があるのだろうか/168
⑨ 無効と取消し/180
宅建業者の報酬請求/195
11 定期預金の期限前解約/200
12 期間の計算/233
13 民法総則学習のまとめ-要件事実論入門-/271
第2版にあたって
第3版にあたって
凡 例
第1章●総 論…1
1 民法の意義・役割…〔山﨑 敏彦〕 1
1 民法の意義─1
日常生活と法/1 私法としての民法/2
一般法としての民法──とくに商法との関係/2
社会法・経済法の展開/3
2 民法の役割(そして民法学習の意義)─3
民事裁判と民法/4
(1) 紛 争/4 (2) 裁判所による紛争解決と民法/4
(3) 裁判規範としての民法規範の構造/5
(4) 裁判紛争の現状概観/7
私人の行為の指針としての民法/10
(1) 合意にもとづく紛争解決と民法/11
(2) 紛争予防ないし合理的な生活上の意思決定と民法/18
2 裁判の基準(法源)…〔中舎 寛樹〕 25
1 法源の意義─25
2 民法典─26
3 民法の特別法─30
4 慣習法─30
5 判例法─31
6 条 理─32
7 契約などの法律行為─33
3 民法の基本原理…〔副田 隆重〕 34
1 古典的市民法原理─34
法的人格平等の原則/35 私的所有権絶対の原則/35
契約自由の原則/36
2 古典的市民法原理の修正─36
4 私権行使の原則…〔副田 隆重〕 37
1 民法1条の意義─38
2 私権の公共性(1条1項)─38
3 信義誠実の原則(1条2項)─39
意 義/39 信義則の例/39 信義則の適用・機能/40
4 権利濫用の禁止(1条3項)─41
意 義/41
どのような場合に権利濫用となるか──権利濫用の要件/41
権利濫用の効果/43 権利濫用禁止法理の機能/45
第2章●権利の主体…46
1 自然人…〔副田 隆重〕 46
1 権利能力─46
意 義/46 出 生/47 胎 児/47
権利能力の消滅/48 同時死亡の推定/49
外国人の権利能力に関する特則/50
2 意思能力と行為能力─50
はじめに/50
制限行為能力者の四つのタイプ/52
(1) 未成年者/53 (2) 成年被後見人/54
(3) 被保佐人/55
(4) 同意権付与の審判を受けた被補助人/57
(5) 各類型相互の調整/58
制限行為能力者の相手方の保護/59
(1) 相手方保護の必要性/59 (2) 催告権/59
(3) 詐術による取消権の排除/60
任意後見制度/60
行為能力制限の公示──成年後見登記制度/61
3 住 所─62
意 義/62 生活の本拠/62 民法以外の住所/63
居所・仮住所/63
4 不在と失踪─63
意 義/63 不在者の財産管理/64
失踪宣告/64
(1) 失踪宣告の要件/64 (2) 失踪宣告の効果/65
(3) 失踪宣告の取消し/66 (4) 失踪宣告取消しの効果/66
2 法 人…〔山﨑 敏彦〕 69
1 法人の意義・機能─69
法人はなぜ必要か/69 法人と類似する制度/71
2 法人の種類─73
社団法人・財団法人/73
非営利法人(公益法人・中間法人)・営利法人/73
3 法人の設立─78
法人設立についての諸主義/78
(1) 特設(あるいは特許)主義/78 (2) 許可主義/78
(3) 認可主義/78 (4) 認証主義/78 (5) 準則主義/78
一般社団法人の設立/79 一般財団法人の設立/79
法人設立と登記/80 法人の住所/81 名称の使用禁止/81
4 法人の機関─83
一般社団法人の場合/83
(1) 社員総会/83 (2) 理事・理事会/83
(3) 監事・会計監査人/84
(4) 役員(理事・監事)・会計監査人の損害賠償責任/85
一般財団法人の場合/85
(1) 評議会・評議員会/85
(2) 理事,理事会,監事,会計監査人,役員等の損害賠償責任/86
5 法人の権利能力─86
(1) 性質による制限/87 (2) 法令による制限/87
(3) 目的による制限/87
6 対外的法律関係─90
法人がする第三者との取引/90
代表権の制限・代表権の濫用/90
7 法人の不法行為責任─91
一般社団・財団法人法78条の責任/91
他の法条にもとづく責任/93 法人の理事などの責任/93
8 法人の消滅─94
解散・清算/94
9 法人格否認の法理,権利能力なき社団・財団─96
法人格否認の法理/96
権利能力なき社団・財団/96
(1) 権利能力なき社団/96 (2) 権利能力なき財団/98
第3章●物…〔中舎 寛樹〕 99
1 権利の客体としての物…99
1 権利の客体─99
2 物の意義─100
有体物/100 支配可能性/101 独立性/101
非人格性/102
2 物の種類…102
1 不動産と動産─102
区別の意義/102
(1) 権利の公示方法/103 (2) 公信力の有無/103
(3) 物権の設定/103 (4) その他/103
不動産/104
(1) 土 地/104 (2) 土地の定着物(とくに建物)/105
動 産/106
2 主物と従物─107
主物・従物の意義/107 主物・従物の取扱い/107
3 元物と果実─108
元物・果実の意義/108
果実の帰属/108
(1) 天然果実/108 (2) 法定果実/108
第4章●法律行為…109
1 総 論…〔中舎 寛樹〕 109
1 法律行為の意義─109
法律行為/109
法律行為自由の原則/110
(1) 契約自由の原則/110 (2) 現代的な変容/111
法律行為の分類/114
(1) 単独行為/114 (2) 契 約/114
(3) 合同行為/115
2 法律行為の解釈─116
法律行為の「要件」について/116
法律行為の解釈/117
(1) 解釈の必要性/117 (2) 解釈の基準/117
3 法律行為の実現可能性─120
原始的不能/120 一部不能/121
4 法律行為の効力の否定─121
原則としての契約の遵守/121 例外としての契約の否定/122
5 強行法規違反・公序良俗違反─124
強行法規違反/124
(1) 強行法規(強行規定)と任意法規(任意規定)/124
(2) 強行法規違反の事例/125 (3) 脱法行為/125
(4) 取締法規違反/126
(5) 法規違反の行為の効力・90条との関係/128
公序良俗違反/129
(1) 公序良俗の意義/129 (2) 公序良俗違反の効果/130
(3) 条件の不法/131 (4) 動機の不法/131
(5) 公序良俗違反の類型/132 (6) 90条の今日的機能/137
2 意思表示…〔中舎 寛樹〕 137
1 意思表示の構造─137
意思表示/138
(1) 意思表示と法律行為/138 (2) 意思表示の構造/138
意思と表示との食い違い/139
(1) 意思主義と表示主義/139
(2) 意思の欠缺と疵ある意思表示/140
2 意思表示の効力発生─141
到達主義とその例外/141 公示による意思表示/143
意思表示の受領/144
3 心裡留保─144
心裡留保の意義と効果/144 93条ただし書の類推適用/146
4 虚偽表示─147
虚偽表示の意義/147
虚偽表示の効果/148
(1) 当事者間の効果/148 (2) 第三者に対する効果/148
94条の適用範囲/150
(1) 信託的行為との関係/150
(2) 単独行為・合同行為との関係/152
94条2項の類推適用/152
5 錯 誤─155
錯誤の意義/155
錯誤と区別されるべき場合/156
(1) 無意識の不合意/157 (2) 意思表示の解釈/157
錯誤の態様/158
(1) 表示上の錯誤/158 (2) 内容の錯誤/158
(3) 動機の錯誤/158
動機の錯誤の取扱い/159
錯誤無効の要件/162
(1) 「法律行為の要素」に錯誤があること/162
(2) 表意者に重大な過失がないこと/163
錯誤の効果/164
(1) 無効の主張/164 (2) 一部無効/165
(3) 詐欺との関係/165 (4) 疵担保責任との関係/166
6 詐 欺─166
詐欺の意義/166
詐欺の要件/167
(1) 詐欺者の故意/167 (2) 違法な欺罔行為/167
(3) 因果関係/167 (4) 第三者の詐欺の場合/168
詐欺の効果/168
(1) 取消し/168 (2) 96条3項の善意の第三者/169
7 強 迫─171
強迫の意義/171
強迫の要件/171
(1) 強迫者の故意/171 (2) 違法な強迫行為/171
(3) 因果関係/171 (4) 第三者の強迫の場合/171
強迫の効果/172
3 消費者契約法…〔中舎 寛樹〕 172
1 消費者被害と民法─172
契約による消費者被害/172 消費者契約法の制定/173
民法との関係/174
2 消費者契約法の目的・対象─174
目的・対象/174
(1) 消費者契約/174 (2) 消費者/174 (3) 事業者/174
一般的努力義務/175
3 契約締結過程の規律─175
誤 認/176
(1) 不実告知/176 (2) 断定的判断の提供/176
(3) 不利益事実の不告知/176
困 惑/176
(1) 不退去/176 (2) 監 禁/176
取消権の行使/177
4 不当条項の規制─177
不当条項リスト/177
(1) 責任制限条項/177
(2) 賠償額の予定,違約金条項/178
不当条項の一般条項/178
4 無効・取消し…〔中舎 寛樹〕 179
1 無効・取消しの原因と効果─179
無効・取消原因の相対性/179
無 効/181
(1) 無効の効果/181 (2) 無効行為の追認/182
(3) 無効行為の転換/182
取消し/183
(1) 取消しの効果/183 (2) 取り消しうる行為の追認/185
(3) 法定追認/185
無効・取消しの効果の相対性/186
2 法律行為の無効・取消しと第三者の保護─187
民法の規定/187
取消しと第三者の保護/188
(1) 判 例/188 (2) 対抗問題説/189
(3) 無権利説/189
無効と第三者の保護/190
5 条 件…〔山﨑 敏彦〕 190
1 条件の意義・種類─191
条件の意義/191 停止条件/191 解除条件/192
2 条件に親しまない行為─192
3 条件付法律行為の効力─193
条件の成就前の効力/193
(1) 条件付権利の不可侵/193
(2) 独立の財産権としての性質/194
条件の成就もしくは条件の不成就確定の効果/194
(1) 条件成就・不成就の効果/194
(2) 条件成就の擬制/194
4 特殊な条件をともなう法律行為の効力─195
不法条件/195 不能条件/195 純粋随意条件/196
既成条件/196
6 期 限…〔山﨑 敏彦〕 196
1 期限の意義・種類─197
期限の意義/197 始期と終期/197
確定期限と不確定期限/198
2 期限に親しまない法律行為─198
3 期限の効力─199
期限が到来する以前の効果/199 期限の到来の効果/199
4 期限の利益およびその放棄・喪失─199
期限の利益とその帰属/199 期限の利益の放棄/200
期限の利益の喪失/200
第5章●代 理…〔副田 隆重〕 202
1 はじめに…202
1 代理というシステムが必要な理由─202
2 代理の種類─203
任意代理・法定代理/203 能動代理・受動代理/203
3 代理の許される範囲─203
4 代理に類似する制度─204
使 者/204 間接代理/204
2 代理制度の法律関係…205
1 民法の代理のしくみ─205
2 代理権──本人・代理人─206
代理権の発生/206
(1) 任意代理権/206 (2) 法定代理権/209
代理権の範囲と制限/209
(1) 代理権の範囲/209 (2) 共同代理/209
(3) 自己契約・双方代理の禁止/209
代理権の消滅/210
復代理人の選任/210
3 代理行為──代理人・相手方─211
意 義/211
顕名──代理意思の表示/212
(1) 代理意思の表示の必要/212
(2) 代理意思の表示(顕名)がない場合/212
(3) 代理権の濫用/213
代理人による意思表示の疵と制限行為能力/214
(1) 代理人による意思表示の疵/214
(2) 代理人の制限行為能力/215
4 無権代理─215
代理権なき代理行為の取扱い/215
本人の追認/216
(1) 追 認/216 (2) 追認拒絶/217
(3) 相手方の催告権・取消権/218
無権代理人の責任/218
(1) 責任発生の要件/218
(2) 責任の内容/219
単独行為の無権代理/219
本人の地位と無権代理人の地位が同一人に帰した場合の取扱い/220
(1) 無権代理人相続型/220 (2) 本人相続型/221
(3) 本人および無権代理人の双方を相続した場合/222
5 表見代理─222
はじめに/222
代理権授与の表示による表見代理(109条)/222
権限外の行為の表見代理(110条)/224
代理権消滅後の表見代理(112条)/227
表見代理の効果/228
(1) 本人に対する効果帰属/228
(2) 無権代理との関係/228
第6章●期 間…〔山﨑 敏彦〕 229
1 期間の意義─229
2 期間の計算方法─230
(1) 時・分・秒を単位とする期間の場合/230
(2) 日・週・月・年を単位とする期間の場合/231
3 過去に遡って継続する期間─232
4 民法と異なる期間の計算方法の定めある場合─232
第7章●時 効…〔山﨑 敏彦〕 234
1 時効序論…234
1 時効制度の意義と存在理由─234
時効制度の意義/234 時効制度の存在理由/234
時効観の対立/235
2 時効の法的構成─236
実体法説/237 訴訟法説/238
2 時効の完成…239
1 取得時効の場合─239
所有権の取得時効/239
(1) 自主占有/240 (2) 時効期間-占有の継続/242
所有権以外の権利の取得時効/243
2 消滅時効の場合─244
債権の消滅時効/244
(1) 時効期間の起算点/244 (2) 時効期間/246
債権以外の財産権の消滅時効/248
(1) 留置権・相隣権・共有物分割請求権など/249
(2) 用益物権/249 (3) 約定担保物権/249
(4) 物権的請求権/249 (5) 形成権/249
(6) 抗弁権または抗弁的に行使される権利/250
3 時効の中断・停止─251
時効の中断/251
(1) 時効中断事由/251 (2) 時効中断の効果/255
時効の停止/256
3 時効の援用・時効利益の放棄…257
1 時効の援用─257
援用の意義/257 援用が必要とされる理由/258
援用しうる当事者の範囲/258
援用の場所・時期・方法・撤回/260
援用の効果の及ぶ範囲/261 援用と信義則・権利濫用の法理/261
2 時効利益の放棄─262
時効完成前の放棄/262 時効完成後の放棄/262
4 時効の効果…265
時効による権利の得喪/265 時効の遡及効/265
取得時効の場合/266 消滅時効の場合/267
5 消滅時効に類似する制度…268
1 除斥期間─268
消滅時効との差異/268 消滅時効と判別する基準/269
具体的な問題/269
2 権利失効の法理─270
【主要な文献・判例検索についての一般的トゥール】…276
資料判決例──未成年者の詐術…283
事項索引…285
判例索引…291
【Sup.】
1 民法の解釈/28
2 証明責任/51
3 善意と悪意/66
4 法人本質論/70
4-1 法人の情報開示・公開/81
5 法人の不法行為責任に関する判例/92
6 集合物/101
7 契約締結の自由の修正の例/111
8 法律行為のその他の分類/115
9 意思解釈/118
10 判例に現れた取締法規違反/127
11 戦後裁判例における公序良俗/133
12 意思表示の到達/142
13 クーリング・オフ/142
14 判例における94条2項類推適用の発展/153
15 第三者が錯誤を主張できるのはどんな場合か/164
16 第三者の登記の要否/170
17 法律行為の撤回/183
18 代理権授与行為の性質をめぐる論争・実益は/207
19 預金と時効/248
【App.】
1 法源に関する太政官布告/26
2 判決の構造/31
3 契約書/33
4 フランス革命と私法理念/35
5 従来の禁治産,準禁治産の問題点/52
6 いわゆるNPO(Non-Profit Organization)法/72
7 特例民法法人/76
8 電気窃盗/100
9 海面下の土地・大深度地下・地下水/104
10 公共事業と契約/111
11 約款の具体例/112
12 出世払証文/198
13 期限の利益の喪失条項の例/201
14 代理占有は「代理」にあらず/204
15 訴訟委任状の例/208
16 民事時効と刑事時効/238
■考えてみよう
① 学習の予感/22
② 二つの判例の比較・利益対立の実質/88
③ 現代的な契約の構造/115
④ 善意の第三者と表意者側の第三者/150
⑤ 虚偽表示における当事者の目的/151
⑥ 錯誤と意思表示の解釈/157
⑦ 錯誤に関する学説はどこが違うのか/161
⑧ 何故96条3項のような規定があるのだろうか/168
⑨ 無効と取消し/180
宅建業者の報酬請求/195
11 定期預金の期限前解約/200
12 期間の計算/233
13 民法総則学習のまとめ-要件事実論入門-/271