内容紹介
目 次
第2版はじめに
はじめに
第1章 債権法概論 1
1 概説—債権の発生と性質1
1 債権の意義と発生原因(1) 2 債権の性質(債権の相対性)(4)
2 債権の侵害5
1 債権の不可侵性論と波合村立木売買背任事件判決(5) 2 債権侵害に対する救済(8)
3 債権の目的13
1 「債権の目的」の意義(13) 2 債権の適法性・社会的妥当性、実現可能性、確定可能性(14) 3 債権と請求権(18) 4 債務の種類(21)
第2章 債権の種類 23
I 債権の種類 23
1 特定物債権23
1 特定物と善管注意義務(23) 2 善管注意義務と履行遅滞・受領遅滞、給付危険、主張・立証責任(24)
2 種類債権26
1 種類債権の意義(26) 2 特定(集中)(27) 3 各種債務の特定(集中)(30) 4 特定後の変更権(33)
3 金銭債権34
1 金銭債権の意義(34) 2 金銭債権と事情変更の原則(35)
4 利息債権40
1 利息債権の意義(40) 2 利息の制限(41) 3 貸金業規制法と最高裁判決(45) 4 貸金業規制法から貸金業法への改正(48)
5 選択債権49
1 選択債権の意義と成立(49) 2 選択権者と選択の遡及効(50) 3 履行不能と選択権(51)
II 債権の効力 51
1 債権の対内的効力51
1 本来の対内的効力(請求力、保持力)(51) 2 第二次的な対内的効力(訴求力、執行力)(52)
2 債権の対外的効力53
1 対外的効力の意味(53)
2 債権に基づく妨害排除請求(54)
(1) 賃借権に基づく妨害排除(判例法)(54) (2)学 説(57)
3 自然債務59
1 自然債務の意味(59) 2 わが民法における自然債務概念の要否(学説)(61) 3 判 例(62)
4 債務と責任66
1 債務と責任の関係(66) 2 債務と責任が分離された場合(66)
第3章 債権の強制執行と債務不履行 69
I 債権の強制執行 69
1 強制執行に関する概説69
1 旧民法における直接強制と旧民事訴訟法における強制執行制度(69) 2 現行民法典における構成(70)
2 強制執行の種類72
1 直接強制(72) 2 代替執行(74) 3 間接強制(76)
II 債務不履行 78
1 概 説78
1 債務不履行の意義(78) 2 415条の構造(80) 3 学説(85)
III 債務不履行の類型 89
1 履行遅滞89
1 履行遅滞の意義と要件(90) 2 履行遅滞の効果—賠償(91) 3 履行遅滞の効果——契約の解除(541条)(95)
2 履行不能99
1 不能の要件(99) 2 履行不能の効果(102) 3 代償請求権(103)
3 不完全履行104
1 不完全履行の意義(104) 2 不完全履行の要件(105) 3 不完全履行の効果(106)
4 不完全履行と担保責任107
1 売買における担保責任と不完全履行(107) 2 他人物売買における担保責任と債務不履行責任(112) 3 請負における不完全履行と担保責任(114)
5 安全配慮義務118
1 契約上の義務としての安全配慮義務(118) 2 安全配慮義務の具体的内容(121) 3 安全配慮義務の存在意義(123)
6 説明義務124
1 説明義務の意義(124) 2 説明義務の位置づけ(127)
IV 履行補助者の責任 128
1 判例法の展開129
1 履行補助者の法理の確立(129) 2 履行補助者の法理と使用者責任の相違(130) 3 学説(134)
V 受領遅滞(債権者遅滞) 137
1 受領遅滞の意義(137) 2 受領遅滞の法的性質(137) 3 判例(138) 4 受領遅滞の要件(140) 5 受領遅滞の効果(141)
VI 損害賠償(債務不履行の効果) 142
1 概 説142
1 損害賠償法の機能(142) 2 損害概念(143) 3 損害賠償の方法(145) 4 損害賠償額の予定(145) 5 損益相殺と過失相殺(149) 6 損害賠償者の代位(422条)(151)
2 損害賠償の範囲153
1 相当因果関係説(153) 2 平井説(保護範囲説)(154) 3 判例法(158) 4 損害賠償算定の基準時(163) 5 中間最高価格・価格上昇の場合の算定(165) 6 不完全履行と拡大損害(167)
3 民事訴訟法248条168
第4章 責任財産の保全(債権の対外的効力) 170
I 債権者代位権 170
1 債権者代位権の意義170
1 責任財産の保全(170) 2 債権者代位権と民事執行法(172) 3 債権者代位権と第三債務者(相手方)(173)
2 債権者代位権の要件176
1 債権者代位権の要件(176) 2 債権者代位権の転用(177)
3 債権者代位権の行使180
1 債権者代位権の目的とならない権利(180) 2 行使が認められないその他の場合(182) 3 債権者代位権の目的となる権利(183) 4 効果(186)
II 詐害行為取消権 187
1 詐害行為取消権の意義187
1 詐害行為取消権の内容(187) 2 判例理論の整理(192) 3 責任説(197)
2 詐害行為取消権の要件199
1 被保全債権の存在(200) 2 詐害行為の存在——客観的要件(204)
(1) 法律行為でなければならないこと(204) (2) 債権者を害する行為でなければならないこと(207)
3 主観的要件(212) 4 受益者・転得者の善意・悪意(214)
3 詐害行為取消権の行使方法と効果215
1 裁判による実現(215) 2 返還の方法(215) 3 詐害行為取消権の効果(219)
4 詐害行為取消権行使の期間制限221
1 426条による期間制限(221) 2 取消債権者の債務者に対する債権の消滅時効と詐害行為取消権の行使(221) 3 受益者による時効援用権の可否(223)
第5章 多数当事者の債権関係 224
I 概説 224
1 多数当事者の債権関係の意義(224)
(1) 多数当事者の債権関係の具体的内容(224) (2) 債権債務の共同的帰属(225)
II 分割債権債務関係 228
1 分割債権債務関係の特性228
1 分割債権関係の概要(228) 2 分割債務の具体例(判例)(230)
2 分割債権債務関係の効力234
1 対外的効力(234) 2 内部関係(235)
III 不可分債権・不可分債務 236
1 不可分債権236
1 不可分債権の意義(236) 2 不可分債権の効果(236)
2 不可分債務238
1 不可分債務の意義(238) 2 不可分債務の効果(238)
IV 連帯債務 239
1 概 説239
1 連帯債務の内容(239) 2 連帯債務の性質(240) 3 連帯債務の成立(241) 4 連帯債務と負担部分(242)
2 連帯債務の対外的効力243
1 連帯債務者の一人について生じた事由の効力(243) 2 絶対的効力を生じる事由(245)
3 対内的関係(求償関係)250
1 求償権の要件と範囲(251) 2 通知を怠ったときの求償権の制限(251) 3 無資力者と求償権の拡張(254)
4 不真正連帯債務256
1 不真正連帯債務の意義(256) 2 伝統的通説を批判する立場(257) 3 不真正連帯債務と共同不法行為(258)
V 保証債務 260
1 保証債務の意義260
1 保証債務の意義(260) 2 保証と類似の制度(263)
2 保証債務の範囲265
1 主たる債務との同一性(265) 2 原状回復義務に対する保証人の責任(266)
3 付従性・随伴性・補充性271
1 付従性の意味(271) 2 随伴性(272) 3 補充性(273)
4 保証と時効274
1 時効中断(274) 2 時効の援用(274)
5 主たる債務者の相殺権、取消権、解除権と保証人の履行拒絶権277
1 相殺(277) 2 取消権(277) 3 解除権(278)
6 対内的関係(求償関係)278
1 求償権の意義(278)
2 求償権の行使(279)
(1) 委託を受けた保証人の求償権(459条)(279) (2) 委託を受けない保証人の求償権(280)
3 保証と代位弁済(280)
7 連帯保証と共同保証281
1 連帯保証(281) 2 共同保証(282) 3 分別の利益とその例外(283) 4 共同保証人間の求償関係(284) 5 連帯関係と共同保証人間の関係(284)
8 特殊の保証286
1 根保証(286)
2 信用保証(287)
(1) 信用保証の意義(287) (2) 保証期間(288) (3) 信用保証協会による保証(289)
3 身元保証(290)
(1) 身元保証の意義(290) (2) 身元保証人の責任範囲(291)
第6章 債権関係の変動(債権譲渡・債務引受け) 292
I 総 説 292
1 債権関係の変動の意義292
1 債権関係の変動の許容性(292) 2 債務引受け・契約上の地位の譲渡(293)
2 債権譲渡に対する特別法293
1 債権譲渡特例法(293) 2 債権譲渡特例法から動産債権譲渡特例法へ(294) 3 サービサー法(債権管理回収業に関する特別措置法)(295)
II 民法上の債権譲渡 295
1 指名債権の譲渡295
1 債権の譲渡性(295) 2 譲渡禁止の特約(296) 3 譲渡禁止債権の譲渡と債務者の承諾(299)
2 債権譲渡の対抗要件303
1 債権譲渡における対抗要件の意義(303) 2 特別な方式による債権譲渡(305) 3 債権譲渡契約の解除による債権の復帰と詐害行為取消権・否認権による債権の復帰(305)
4 通知、承諾の行使方法(306)
(1) 通知(306) (2) 承諾(307)
3 債権譲渡の効力307
1 通知も承諾もされていない場合(307) 2 通知のみがされた場合(308) 3 承諾の意義(313) 4 異議をとどめない承諾の効果(315) 5 異議をとどめない承諾と抵当権の復活(317) 6 債権譲渡と物上代位(318)
4 債権の二重譲渡321
1 対抗要件としての通知、承諾(321) 2 債権の二重譲渡と優劣の基準(322) 3 同時到達の場合(323)
5 債権の流動化と集合債権譲渡326
1 将来債権の譲渡(326) 2 集合債権譲渡と判例法(328)
6 証券的債権の譲渡333
1 証券的債権の意義(333) 2 指図債権・無記名債権・記名式所持人払債権・免責証券の譲渡(334)
III 債務引受け・契約上の地位の譲渡 335
1 債務引受けの意義335
1 債務引受けの態様(335) 2 債務引受けと履行引受け(335)
2 免責的債務引受け335
1 免責的債務引受けの要件(336) 2 免責的債務引受けの効果(337) 3 従たる権利の移転(338)
3 併存的債務引受け(重畳的債務引受け)339
1 併存的債務引受けの要件(339) 2 効果(339)
4 契約上の地位の譲渡340
1 契約上の地位の譲渡の意義(340) 2 判例(340)
第7章 債権の消滅 346
I 債権の消滅原因 346
1 債権の消滅原因346
1 消滅原因の種類(346) 2 一般的な権利消滅事由(346)
2 目的の到達および不到達による債権の消滅347
1 目的の到達による債権の消滅(347) 2 目的不到達による債権消滅(348)
II 弁済 349
1 総説349
1 弁済の意義(349) 2 弁済の意思表示の要否(350)
2 弁済者353
1 債務者による弁済(353) 2 第三者による弁済(353)
3 弁済受領者・表見受領権者と債権の準占有者への支払355
1 弁済受領者の範囲(355) 2 債権の準占有者(356) 3 債権の準占有者に対する弁済者の善意、無過失(361)
4 弁済の方法等362
1 弁済の方法(362)
(1) 特定物引渡しの際における弁済者の義務(362) (2) 他人物の引渡し(363)
2 引渡しの場所・弁済費用(364)
(1) 弁済の場所(364) (2) 弁済費用(365)
5 弁済の提供366
1 弁済の提供の意義(366) 2 現実の提供(367) 3 口頭の提供(370) 4 受領拒絶の意思が明確か否かの基準(372)
6 弁済の充当374
1 弁済充当の意義(374) 2 法定充当における弁済の順序(374) 3 合意による充当(374)
7 代物弁済376
1 代物弁済の意義(376) 2 代物弁済の予約・仮登記担保(377)
8 弁済による代位(代位弁済)380
1 代位弁済の意義(380) 2 一部代位(381) 3 代位弁済の効果(382) 4 代位弁済による原債権と保証人の求償権の関係(382) 5 代位弁済者と債務者との関係(385) 6 代位弁済者である保証人と第三取得者の関係(388) 7 代位弁済者である第三取得者と他の第三取得者との関係・代位弁済者である物上保証人と他の物上保証人との関係(390) 8 保証人・物上保証人の関係(390) 9 代位弁済者と利害関係人の関係(392) 10 代位弁済者と債権者との関係(393)
III 相殺 394
1 概説394
1 相殺の意義・機能(394) 2 相殺契約・相殺の予約(395)
2 相殺の要件396
1 債権の対立(396) 2 その他の要件(397) 3 相殺が許されない場合(399)
3 相殺の効力401
1 債権の消滅(401) 2 相殺の遡及効(402)
4 差押えと相殺404
1 問題の所在(404) 2 いずれか一方の債権が弁済期に達していない場合における相殺の可否(405) 3 いずれの債権も弁済期に達していない場合(406) 4 三者関係における差押えと相殺(409)
IV その他の債権の消滅原因 410
1 供託410
1 供託の意義(410) 2 供託原因(411) 3 供託の効果(413)
2 更改415
1 更改の意義(415) 2 更改の要件(416)
3 免除417
4 混同417
事項索引 419
判例索引 422
第2版はじめに
はじめに
第1章 債権法概論 1
1 概説—債権の発生と性質1
1 債権の意義と発生原因(1) 2 債権の性質(債権の相対性)(4)
2 債権の侵害5
1 債権の不可侵性論と波合村立木売買背任事件判決(5) 2 債権侵害に対する救済(8)
3 債権の目的13
1 「債権の目的」の意義(13) 2 債権の適法性・社会的妥当性、実現可能性、確定可能性(14) 3 債権と請求権(18) 4 債務の種類(21)
第2章 債権の種類 23
I 債権の種類 23
1 特定物債権23
1 特定物と善管注意義務(23) 2 善管注意義務と履行遅滞・受領遅滞、給付危険、主張・立証責任(24)
2 種類債権26
1 種類債権の意義(26) 2 特定(集中)(27) 3 各種債務の特定(集中)(30) 4 特定後の変更権(33)
3 金銭債権34
1 金銭債権の意義(34) 2 金銭債権と事情変更の原則(35)
4 利息債権40
1 利息債権の意義(40) 2 利息の制限(41) 3 貸金業規制法と最高裁判決(45) 4 貸金業規制法から貸金業法への改正(48)
5 選択債権49
1 選択債権の意義と成立(49) 2 選択権者と選択の遡及効(50) 3 履行不能と選択権(51)
II 債権の効力 51
1 債権の対内的効力51
1 本来の対内的効力(請求力、保持力)(51) 2 第二次的な対内的効力(訴求力、執行力)(52)
2 債権の対外的効力53
1 対外的効力の意味(53)
2 債権に基づく妨害排除請求(54)
(1) 賃借権に基づく妨害排除(判例法)(54) (2)学 説(57)
3 自然債務59
1 自然債務の意味(59) 2 わが民法における自然債務概念の要否(学説)(61) 3 判 例(62)
4 債務と責任66
1 債務と責任の関係(66) 2 債務と責任が分離された場合(66)
第3章 債権の強制執行と債務不履行 69
I 債権の強制執行 69
1 強制執行に関する概説69
1 旧民法における直接強制と旧民事訴訟法における強制執行制度(69) 2 現行民法典における構成(70)
2 強制執行の種類72
1 直接強制(72) 2 代替執行(74) 3 間接強制(76)
II 債務不履行 78
1 概 説78
1 債務不履行の意義(78) 2 415条の構造(80) 3 学説(85)
III 債務不履行の類型 89
1 履行遅滞89
1 履行遅滞の意義と要件(90) 2 履行遅滞の効果—賠償(91) 3 履行遅滞の効果——契約の解除(541条)(95)
2 履行不能99
1 不能の要件(99) 2 履行不能の効果(102) 3 代償請求権(103)
3 不完全履行104
1 不完全履行の意義(104) 2 不完全履行の要件(105) 3 不完全履行の効果(106)
4 不完全履行と担保責任107
1 売買における担保責任と不完全履行(107) 2 他人物売買における担保責任と債務不履行責任(112) 3 請負における不完全履行と担保責任(114)
5 安全配慮義務118
1 契約上の義務としての安全配慮義務(118) 2 安全配慮義務の具体的内容(121) 3 安全配慮義務の存在意義(123)
6 説明義務124
1 説明義務の意義(124) 2 説明義務の位置づけ(127)
IV 履行補助者の責任 128
1 判例法の展開129
1 履行補助者の法理の確立(129) 2 履行補助者の法理と使用者責任の相違(130) 3 学説(134)
V 受領遅滞(債権者遅滞) 137
1 受領遅滞の意義(137) 2 受領遅滞の法的性質(137) 3 判例(138) 4 受領遅滞の要件(140) 5 受領遅滞の効果(141)
VI 損害賠償(債務不履行の効果) 142
1 概 説142
1 損害賠償法の機能(142) 2 損害概念(143) 3 損害賠償の方法(145) 4 損害賠償額の予定(145) 5 損益相殺と過失相殺(149) 6 損害賠償者の代位(422条)(151)
2 損害賠償の範囲153
1 相当因果関係説(153) 2 平井説(保護範囲説)(154) 3 判例法(158) 4 損害賠償算定の基準時(163) 5 中間最高価格・価格上昇の場合の算定(165) 6 不完全履行と拡大損害(167)
3 民事訴訟法248条168
第4章 責任財産の保全(債権の対外的効力) 170
I 債権者代位権 170
1 債権者代位権の意義170
1 責任財産の保全(170) 2 債権者代位権と民事執行法(172) 3 債権者代位権と第三債務者(相手方)(173)
2 債権者代位権の要件176
1 債権者代位権の要件(176) 2 債権者代位権の転用(177)
3 債権者代位権の行使180
1 債権者代位権の目的とならない権利(180) 2 行使が認められないその他の場合(182) 3 債権者代位権の目的となる権利(183) 4 効果(186)
II 詐害行為取消権 187
1 詐害行為取消権の意義187
1 詐害行為取消権の内容(187) 2 判例理論の整理(192) 3 責任説(197)
2 詐害行為取消権の要件199
1 被保全債権の存在(200) 2 詐害行為の存在——客観的要件(204)
(1) 法律行為でなければならないこと(204) (2) 債権者を害する行為でなければならないこと(207)
3 主観的要件(212) 4 受益者・転得者の善意・悪意(214)
3 詐害行為取消権の行使方法と効果215
1 裁判による実現(215) 2 返還の方法(215) 3 詐害行為取消権の効果(219)
4 詐害行為取消権行使の期間制限221
1 426条による期間制限(221) 2 取消債権者の債務者に対する債権の消滅時効と詐害行為取消権の行使(221) 3 受益者による時効援用権の可否(223)
第5章 多数当事者の債権関係 224
I 概説 224
1 多数当事者の債権関係の意義(224)
(1) 多数当事者の債権関係の具体的内容(224) (2) 債権債務の共同的帰属(225)
II 分割債権債務関係 228
1 分割債権債務関係の特性228
1 分割債権関係の概要(228) 2 分割債務の具体例(判例)(230)
2 分割債権債務関係の効力234
1 対外的効力(234) 2 内部関係(235)
III 不可分債権・不可分債務 236
1 不可分債権236
1 不可分債権の意義(236) 2 不可分債権の効果(236)
2 不可分債務238
1 不可分債務の意義(238) 2 不可分債務の効果(238)
IV 連帯債務 239
1 概 説239
1 連帯債務の内容(239) 2 連帯債務の性質(240) 3 連帯債務の成立(241) 4 連帯債務と負担部分(242)
2 連帯債務の対外的効力243
1 連帯債務者の一人について生じた事由の効力(243) 2 絶対的効力を生じる事由(245)
3 対内的関係(求償関係)250
1 求償権の要件と範囲(251) 2 通知を怠ったときの求償権の制限(251) 3 無資力者と求償権の拡張(254)
4 不真正連帯債務256
1 不真正連帯債務の意義(256) 2 伝統的通説を批判する立場(257) 3 不真正連帯債務と共同不法行為(258)
V 保証債務 260
1 保証債務の意義260
1 保証債務の意義(260) 2 保証と類似の制度(263)
2 保証債務の範囲265
1 主たる債務との同一性(265) 2 原状回復義務に対する保証人の責任(266)
3 付従性・随伴性・補充性271
1 付従性の意味(271) 2 随伴性(272) 3 補充性(273)
4 保証と時効274
1 時効中断(274) 2 時効の援用(274)
5 主たる債務者の相殺権、取消権、解除権と保証人の履行拒絶権277
1 相殺(277) 2 取消権(277) 3 解除権(278)
6 対内的関係(求償関係)278
1 求償権の意義(278)
2 求償権の行使(279)
(1) 委託を受けた保証人の求償権(459条)(279) (2) 委託を受けない保証人の求償権(280)
3 保証と代位弁済(280)
7 連帯保証と共同保証281
1 連帯保証(281) 2 共同保証(282) 3 分別の利益とその例外(283) 4 共同保証人間の求償関係(284) 5 連帯関係と共同保証人間の関係(284)
8 特殊の保証286
1 根保証(286)
2 信用保証(287)
(1) 信用保証の意義(287) (2) 保証期間(288) (3) 信用保証協会による保証(289)
3 身元保証(290)
(1) 身元保証の意義(290) (2) 身元保証人の責任範囲(291)
第6章 債権関係の変動(債権譲渡・債務引受け) 292
I 総 説 292
1 債権関係の変動の意義292
1 債権関係の変動の許容性(292) 2 債務引受け・契約上の地位の譲渡(293)
2 債権譲渡に対する特別法293
1 債権譲渡特例法(293) 2 債権譲渡特例法から動産債権譲渡特例法へ(294) 3 サービサー法(債権管理回収業に関する特別措置法)(295)
II 民法上の債権譲渡 295
1 指名債権の譲渡295
1 債権の譲渡性(295) 2 譲渡禁止の特約(296) 3 譲渡禁止債権の譲渡と債務者の承諾(299)
2 債権譲渡の対抗要件303
1 債権譲渡における対抗要件の意義(303) 2 特別な方式による債権譲渡(305) 3 債権譲渡契約の解除による債権の復帰と詐害行為取消権・否認権による債権の復帰(305)
4 通知、承諾の行使方法(306)
(1) 通知(306) (2) 承諾(307)
3 債権譲渡の効力307
1 通知も承諾もされていない場合(307) 2 通知のみがされた場合(308) 3 承諾の意義(313) 4 異議をとどめない承諾の効果(315) 5 異議をとどめない承諾と抵当権の復活(317) 6 債権譲渡と物上代位(318)
4 債権の二重譲渡321
1 対抗要件としての通知、承諾(321) 2 債権の二重譲渡と優劣の基準(322) 3 同時到達の場合(323)
5 債権の流動化と集合債権譲渡326
1 将来債権の譲渡(326) 2 集合債権譲渡と判例法(328)
6 証券的債権の譲渡333
1 証券的債権の意義(333) 2 指図債権・無記名債権・記名式所持人払債権・免責証券の譲渡(334)
III 債務引受け・契約上の地位の譲渡 335
1 債務引受けの意義335
1 債務引受けの態様(335) 2 債務引受けと履行引受け(335)
2 免責的債務引受け335
1 免責的債務引受けの要件(336) 2 免責的債務引受けの効果(337) 3 従たる権利の移転(338)
3 併存的債務引受け(重畳的債務引受け)339
1 併存的債務引受けの要件(339) 2 効果(339)
4 契約上の地位の譲渡340
1 契約上の地位の譲渡の意義(340) 2 判例(340)
第7章 債権の消滅 346
I 債権の消滅原因 346
1 債権の消滅原因346
1 消滅原因の種類(346) 2 一般的な権利消滅事由(346)
2 目的の到達および不到達による債権の消滅347
1 目的の到達による債権の消滅(347) 2 目的不到達による債権消滅(348)
II 弁済 349
1 総説349
1 弁済の意義(349) 2 弁済の意思表示の要否(350)
2 弁済者353
1 債務者による弁済(353) 2 第三者による弁済(353)
3 弁済受領者・表見受領権者と債権の準占有者への支払355
1 弁済受領者の範囲(355) 2 債権の準占有者(356) 3 債権の準占有者に対する弁済者の善意、無過失(361)
4 弁済の方法等362
1 弁済の方法(362)
(1) 特定物引渡しの際における弁済者の義務(362) (2) 他人物の引渡し(363)
2 引渡しの場所・弁済費用(364)
(1) 弁済の場所(364) (2) 弁済費用(365)
5 弁済の提供366
1 弁済の提供の意義(366) 2 現実の提供(367) 3 口頭の提供(370) 4 受領拒絶の意思が明確か否かの基準(372)
6 弁済の充当374
1 弁済充当の意義(374) 2 法定充当における弁済の順序(374) 3 合意による充当(374)
7 代物弁済376
1 代物弁済の意義(376) 2 代物弁済の予約・仮登記担保(377)
8 弁済による代位(代位弁済)380
1 代位弁済の意義(380) 2 一部代位(381) 3 代位弁済の効果(382) 4 代位弁済による原債権と保証人の求償権の関係(382) 5 代位弁済者と債務者との関係(385) 6 代位弁済者である保証人と第三取得者の関係(388) 7 代位弁済者である第三取得者と他の第三取得者との関係・代位弁済者である物上保証人と他の物上保証人との関係(390) 8 保証人・物上保証人の関係(390) 9 代位弁済者と利害関係人の関係(392) 10 代位弁済者と債権者との関係(393)
III 相殺 394
1 概説394
1 相殺の意義・機能(394) 2 相殺契約・相殺の予約(395)
2 相殺の要件396
1 債権の対立(396) 2 その他の要件(397) 3 相殺が許されない場合(399)
3 相殺の効力401
1 債権の消滅(401) 2 相殺の遡及効(402)
4 差押えと相殺404
1 問題の所在(404) 2 いずれか一方の債権が弁済期に達していない場合における相殺の可否(405) 3 いずれの債権も弁済期に達していない場合(406) 4 三者関係における差押えと相殺(409)
IV その他の債権の消滅原因 410
1 供託410
1 供託の意義(410) 2 供託原因(411) 3 供託の効果(413)
2 更改415
1 更改の意義(415) 2 更改の要件(416)
3 免除417
4 混同417
事項索引 419
判例索引 422