国際刑法研究 第12巻
国際刑法の新しい地平
森下 忠 著
定価:6,600円(税込)-
在庫:
在庫があります -
発行:
2011年01月20日
-
判型:
A5版上製 -
ページ数:
300頁 -
ISBN:
978-4-7923-1887-1
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内容紹介
目 次
はしがき
第1章 国際刑事法廷におけるハイブリッド法の誕生1
第1節 問題の所在1
1 国際刑事法廷1
2 国際化された刑事法廷3
第2節 旧ユーゴ国際刑事法廷5
1 管轄犯罪5
2 国際法廷の構成5
3 手続証拠規則6
第3節 ICTYにおけるハイブリッド法の誕生7
1 ハイブリッド法7
2 ハイブリッド化の過程8
〔Ⅰ〕立法段階(8)
〔Ⅱ〕解釈・適用の段階(9)
3 ハイブリッド化の根拠10
〔Ⅰ〕理論的根拠(10)
〔Ⅱ〕実務的根拠(10)
4 規則制定の自主化11
〔Ⅰ〕自主化の段階(12)
〔Ⅱ〕自主化の理論的根拠(12)
〔Ⅲ〕自主化の実務的根拠(13)
第4節 あとがき13
1 ICCに現れたハイブリッド法13
2 日本が学ぶべき点14
第2章 刑事の時効をめぐる諸問題15
まえがき15
第1節 刑事の時効の意義,分類,時効期間17
1 時効の意義17
2 時効の分類18
3 時効期間19
第2節 時効を認める法系と認めない法系20
1 まえがき20
2 コモン・ローの国21
〔Ⅰ〕概 観(21)
〔Ⅱ〕米国の法制(21)
(1) 連邦法(22)
(2) 州の刑法典(22)
(3) イスラム法の国(23)
第3節 時効の法的性質24
1 まえがき24
2 3つの学説25
〔Ⅰ〕実体法説(25)
〔Ⅱ〕訴訟法説(26)
〔Ⅲ〕競合説(26)
第4節 重大国際犯罪の無時効性27
1 1968年の国連時効不適用条約28
2 1974年のヨーロッパ時効不適用条約29
3 ローマ規程30
第5節 重大国際犯罪の無時効とその遡及32
1 中核国際犯罪32
〔Ⅰ〕ローマ規程29条(32)
〔Ⅱ〕国内法制との関係(33)
2 条約にもとづく犯罪35
第6節 時効の進行開始,停止,中断,完成38
1 時効の進行開始38
2 時効の停止と中断39
3 時効の停止・中断の国際的効力43
〔Ⅰ〕立法例(43)
〔Ⅱ〕刑事判決の国際的効力ヨーロッパ条約(44)
4 時効の完成46
第7節 犯罪人引渡しにおける時効の問題点47
1 引渡障害としての時効の完成47
〔Ⅰ〕請求国法または被請求国法によるとするもの(47)
〔Ⅱ〕被請求国法によるとするもの(48)
〔Ⅲ〕請求国法によるとするもの(48)
2 時効の完成を判断する基準時49
〔Ⅰ〕被請求国が請求国からの引渡請求を受理する日(49)
〔Ⅱ〕被請求国において,引渡しを求められている者を仮拘禁
または拘禁する日(50)
〔Ⅲ〕被請求国の権限を有する司法当局(わが国では,東京高裁)が引渡しにつきその法的許容性を決定する日(50)
第8節 ICCへの引渡しと時効51
第3章 外国における証拠の収集53
第1節 序 説53
第2節 名称と内容55
1 名 称55
2 内 容56
3 条約および立法例の略号57
第3節 司法共助の法的性質58
1 シヴィル・ローとコモン・ローとの考え方の違い58
2 嘱託書による共助の請求60
〔Ⅰ〕独自の司法協力の形態(60)
〔Ⅱ〕司法共助の特色(61)
A 犯罪の性質(61)
B 相互主義の緩和(61)
C 領事官あての嘱託書(62)
第4節 司法共助の基本原則63
1 まえがき63
2 特定主義64
3 双方可罰主義66
〔Ⅰ〕いわゆる人権条項(67)
〔Ⅱ〕一事不再理の原則が適用されるか(67)
4 検討すべき共助原則68
〔Ⅰ〕自国民に係る刑事手続の共助(68)
〔Ⅱ〕死刑のおそれのある場合の共助(69)
〔Ⅲ〕秘密保持の原則(70)
第4章 犯罪人引渡しにおけるセーリング原則73
第1節 セーリング事件73
まえがき73
1 米国における恋人の両親殺害75
〔Ⅰ〕犯罪事実(75)
〔Ⅱ〕米国における正式起訴,引渡しの請求(75)
〔Ⅲ〕英国の引渡命令,その後(77)
2 ヴァージニア州における死刑関連法規78
〔Ⅰ〕死刑判決とその執行(78)
〔Ⅱ〕死刑囚に対する処遇(79)
〔Ⅲ〕死刑囚監房現象(80)
3 欧州人権裁判所におけるセーリング裁判80
〔Ⅰ〕裁判における争点(80)
A セーリングの主張(80)
B 英国の反論(81)
C 法的観点(81)
〔Ⅱ〕裁判所の判決(82)
〔Ⅲ〕判決後の結末(83)
第2節 セーリング原則とその影響84
1 判決が投げかけた問題点84
2 セーリング原則の適用が争われた裁判等85
〔Ⅰ〕Kindler v. Canada Case,(1991) 2S.C.R. 779(85)
〔Ⅱ〕Charles Ng v. Canada Case,(1991) 2S.C.R. 858(86)
〔Ⅲ〕T v. Australia Case, No 706/1996(86)
〔Ⅳ〕Mamatkulov and Abdurasulovic v. Turkey Case(87)
第5章 自国民の犯罪人引渡し89
第1節 自国民の不引渡し89
第2節 ブラジルとの間の犯罪人引渡条約92
1 ブラジル憲法の規定92
2 スペイン=ブラジル引渡条約93
3 韓国=ブラジル引渡条約95
第3節 国際法の優位96
1 自国民不引渡しの原則の変遷96
2 ドイツにおける変遷98
3 条約と憲法の関係99
第4節 3つの解決方式100
1 特別例外的なロッカービー裁判100
2 裁量的引渡方式102
3 条約付き犯罪人引渡方式103
4 刑事訴追の移管方式105
第5節 残された問題106
第6章 ブラジルの憲法,刑法,犯罪人引渡し109
はしがき109
第1節 ブラジル憲法の規定111
1 まえがき111
2 憲法第5条第51項113
3 犯罪人引渡法114
第2節 ブラジル刑法118
1 まえがき118
2 刑法適用法の規定119
3 犯罪成立要件121
4 刑の体系123
5 保安処分124
6 生命・身体に対する罪125
〔Ⅰ〕第1編第1章「生命に対する罪」(125)
〔Ⅱ〕第2章「身体傷害の罪」(126)
7 財産に対する罪126
〔Ⅰ〕窃盗の罪(126)
〔Ⅱ〕強盗および恐喝(127)
第7章 偽装引渡し129
まえがき129
第1節 偽装引渡しの意義132
1 犯罪人引渡しに代わるもの132
〔Ⅰ〕そのカテゴリー(132)
〔Ⅱ〕問題点(133)
第2節 各種の偽装引渡し135
1 拉致(abuduction and kidnapping)135
〔Ⅰ〕アイヒマン事件(135)
〔Ⅱ〕金大中(Kim Dae Jung)事件(137)
2 非公式の引渡し140
〔Ⅰ〕Kerr事件(140)
〔Ⅱ〕Chandler事件(141)
〔Ⅲ〕Sobell事件(141)
3 偽装引渡し142
4 手続濫用の理論144
5 似て非なるもの146
第8章 EU犯罪人引渡条約151
まえがき ― 欧州統合の歩み151
EU犯罪人引渡条約についての若干の説明152
EU犯罪人引渡条約154
第9章 国際刑事司法共助における特定主義165
第1節 狭義の刑事司法共助165
1 国際刑事司法協力のカテゴリー165
〔Ⅰ〕4つの形態(165)
〔Ⅱ〕狭義の刑事司法共助(166)
A 意義と内容(166)
B 司法共助の法的性質(167)
〔Ⅲ〕代表的な刑事司法共助条約と立法例(168)
2 特定主義の意義と役割169
〔Ⅰ〕犯罪人引渡しにおける特定主義(169)
〔Ⅱ〕狭義の司法共助における特定主義(170)
第2節 司法共助に付された条件の遵守172
1 条約に現れた特定主義172
〔Ⅰ〕犯罪人引渡しに付された条件(172)
〔Ⅱ〕司法共助に付された条件(173)
〔Ⅲ〕関係国における対応の差異(175)
〔Ⅳ〕特定主義の違反(177)
2 条件の遵守177
〔Ⅰ〕実務と立法例における条件の遵守(177)
〔Ⅱ〕特定主義の及ぶ範囲(180)
第3節 嘱託尋問調書の証拠能力181
1 ロッキード事件181
〔Ⅰ〕ロッキード社の国際疑獄事件(181)
〔Ⅱ〕ファーガソン決定の法的意義(184)
〔Ⅲ〕外国学者の見解(185)
2 最高裁大法廷の誤判187
〔Ⅰ〕1995年の最高裁大法廷判決(187)
〔Ⅱ〕イミュニティの,異なる3つの意味(188)
A 裁判権の免除(188)
B 国際司法共助における安全行動(189)
C 米連邦法におけるイミュニティ(189)
〔Ⅲ〕ロッキード協定(191)
〔Ⅳ〕大法廷判決の誤判(192)
〔Ⅴ〕日米刑事司法共助条約(194)
あとがき195
第10章 EU刑事司法共助条約197
第1節 総 説197
1 まえがき197
2 若干の説明198
3 本条約の特色198
第2節 主要条文の解説200
1 はじめに200
〔Ⅰ〕背 景(200)
〔Ⅱ〕特別な考慮(201)
2 主要条文の解説202
〔Ⅰ〕第1章 一般規定(202)
〔Ⅱ〕第2章 若干の特殊形態の共助の請求(204)
〔Ⅲ〕第3章 通信の傍受(208)
〔Ⅳ〕第4章 個人データの保護(209)
EU刑事司法共助条約(条文全訳)211
第11章 欧州刑事司法共助条約の第2追加議定書233
まえがき233
1 欧州刑事司法共助条約233
2 第2議定書の制定経過235
3 第2議定書の特記すべき内容235
欧州刑事司法共助条約の第2追加議定書(条文全訳)237
第12章 国際刑事司法共助と死刑・無期刑255
第1節 日・EU刑事司法共助協定255
1 協定の成立経緯255
2 共助の範囲256
3 言語に関する困難性257
第2節 死刑と無期刑に係る司法共助258
1 共助の拒否事由258
2 無期刑の問題260
〔Ⅰ〕無期刑と犯罪人引渡し(260)
〔Ⅱ〕無期刑の廃止国(261)
A 憲法で無期刑を廃止している国(261)
B 刑法で無期刑を廃止している国(261)
3 引渡しと共助との法的性格の差異263
4 拒否事由としての「国家の重大な利益」263
第3節 問題解決への途265
1 ベルギー国際刑事司法共助法265
2 ベルギー共助法の注目すべき規定266
〔Ⅰ〕第13条の規定と注釈(266)
〔Ⅱ〕第19条の規定と注釈(267)
3 無期刑犯罪に係る司法共助269
4 ベルギー以外のEU加盟国との共助271
索 引
外国語索引
はしがき
第1章 国際刑事法廷におけるハイブリッド法の誕生1
第1節 問題の所在1
1 国際刑事法廷1
2 国際化された刑事法廷3
第2節 旧ユーゴ国際刑事法廷5
1 管轄犯罪5
2 国際法廷の構成5
3 手続証拠規則6
第3節 ICTYにおけるハイブリッド法の誕生7
1 ハイブリッド法7
2 ハイブリッド化の過程8
〔Ⅰ〕立法段階(8)
〔Ⅱ〕解釈・適用の段階(9)
3 ハイブリッド化の根拠10
〔Ⅰ〕理論的根拠(10)
〔Ⅱ〕実務的根拠(10)
4 規則制定の自主化11
〔Ⅰ〕自主化の段階(12)
〔Ⅱ〕自主化の理論的根拠(12)
〔Ⅲ〕自主化の実務的根拠(13)
第4節 あとがき13
1 ICCに現れたハイブリッド法13
2 日本が学ぶべき点14
第2章 刑事の時効をめぐる諸問題15
まえがき15
第1節 刑事の時効の意義,分類,時効期間17
1 時効の意義17
2 時効の分類18
3 時効期間19
第2節 時効を認める法系と認めない法系20
1 まえがき20
2 コモン・ローの国21
〔Ⅰ〕概 観(21)
〔Ⅱ〕米国の法制(21)
(1) 連邦法(22)
(2) 州の刑法典(22)
(3) イスラム法の国(23)
第3節 時効の法的性質24
1 まえがき24
2 3つの学説25
〔Ⅰ〕実体法説(25)
〔Ⅱ〕訴訟法説(26)
〔Ⅲ〕競合説(26)
第4節 重大国際犯罪の無時効性27
1 1968年の国連時効不適用条約28
2 1974年のヨーロッパ時効不適用条約29
3 ローマ規程30
第5節 重大国際犯罪の無時効とその遡及32
1 中核国際犯罪32
〔Ⅰ〕ローマ規程29条(32)
〔Ⅱ〕国内法制との関係(33)
2 条約にもとづく犯罪35
第6節 時効の進行開始,停止,中断,完成38
1 時効の進行開始38
2 時効の停止と中断39
3 時効の停止・中断の国際的効力43
〔Ⅰ〕立法例(43)
〔Ⅱ〕刑事判決の国際的効力ヨーロッパ条約(44)
4 時効の完成46
第7節 犯罪人引渡しにおける時効の問題点47
1 引渡障害としての時効の完成47
〔Ⅰ〕請求国法または被請求国法によるとするもの(47)
〔Ⅱ〕被請求国法によるとするもの(48)
〔Ⅲ〕請求国法によるとするもの(48)
2 時効の完成を判断する基準時49
〔Ⅰ〕被請求国が請求国からの引渡請求を受理する日(49)
〔Ⅱ〕被請求国において,引渡しを求められている者を仮拘禁
または拘禁する日(50)
〔Ⅲ〕被請求国の権限を有する司法当局(わが国では,東京高裁)が引渡しにつきその法的許容性を決定する日(50)
第8節 ICCへの引渡しと時効51
第3章 外国における証拠の収集53
第1節 序 説53
第2節 名称と内容55
1 名 称55
2 内 容56
3 条約および立法例の略号57
第3節 司法共助の法的性質58
1 シヴィル・ローとコモン・ローとの考え方の違い58
2 嘱託書による共助の請求60
〔Ⅰ〕独自の司法協力の形態(60)
〔Ⅱ〕司法共助の特色(61)
A 犯罪の性質(61)
B 相互主義の緩和(61)
C 領事官あての嘱託書(62)
第4節 司法共助の基本原則63
1 まえがき63
2 特定主義64
3 双方可罰主義66
〔Ⅰ〕いわゆる人権条項(67)
〔Ⅱ〕一事不再理の原則が適用されるか(67)
4 検討すべき共助原則68
〔Ⅰ〕自国民に係る刑事手続の共助(68)
〔Ⅱ〕死刑のおそれのある場合の共助(69)
〔Ⅲ〕秘密保持の原則(70)
第4章 犯罪人引渡しにおけるセーリング原則73
第1節 セーリング事件73
まえがき73
1 米国における恋人の両親殺害75
〔Ⅰ〕犯罪事実(75)
〔Ⅱ〕米国における正式起訴,引渡しの請求(75)
〔Ⅲ〕英国の引渡命令,その後(77)
2 ヴァージニア州における死刑関連法規78
〔Ⅰ〕死刑判決とその執行(78)
〔Ⅱ〕死刑囚に対する処遇(79)
〔Ⅲ〕死刑囚監房現象(80)
3 欧州人権裁判所におけるセーリング裁判80
〔Ⅰ〕裁判における争点(80)
A セーリングの主張(80)
B 英国の反論(81)
C 法的観点(81)
〔Ⅱ〕裁判所の判決(82)
〔Ⅲ〕判決後の結末(83)
第2節 セーリング原則とその影響84
1 判決が投げかけた問題点84
2 セーリング原則の適用が争われた裁判等85
〔Ⅰ〕Kindler v. Canada Case,(1991) 2S.C.R. 779(85)
〔Ⅱ〕Charles Ng v. Canada Case,(1991) 2S.C.R. 858(86)
〔Ⅲ〕T v. Australia Case, No 706/1996(86)
〔Ⅳ〕Mamatkulov and Abdurasulovic v. Turkey Case(87)
第5章 自国民の犯罪人引渡し89
第1節 自国民の不引渡し89
第2節 ブラジルとの間の犯罪人引渡条約92
1 ブラジル憲法の規定92
2 スペイン=ブラジル引渡条約93
3 韓国=ブラジル引渡条約95
第3節 国際法の優位96
1 自国民不引渡しの原則の変遷96
2 ドイツにおける変遷98
3 条約と憲法の関係99
第4節 3つの解決方式100
1 特別例外的なロッカービー裁判100
2 裁量的引渡方式102
3 条約付き犯罪人引渡方式103
4 刑事訴追の移管方式105
第5節 残された問題106
第6章 ブラジルの憲法,刑法,犯罪人引渡し109
はしがき109
第1節 ブラジル憲法の規定111
1 まえがき111
2 憲法第5条第51項113
3 犯罪人引渡法114
第2節 ブラジル刑法118
1 まえがき118
2 刑法適用法の規定119
3 犯罪成立要件121
4 刑の体系123
5 保安処分124
6 生命・身体に対する罪125
〔Ⅰ〕第1編第1章「生命に対する罪」(125)
〔Ⅱ〕第2章「身体傷害の罪」(126)
7 財産に対する罪126
〔Ⅰ〕窃盗の罪(126)
〔Ⅱ〕強盗および恐喝(127)
第7章 偽装引渡し129
まえがき129
第1節 偽装引渡しの意義132
1 犯罪人引渡しに代わるもの132
〔Ⅰ〕そのカテゴリー(132)
〔Ⅱ〕問題点(133)
第2節 各種の偽装引渡し135
1 拉致(abuduction and kidnapping)135
〔Ⅰ〕アイヒマン事件(135)
〔Ⅱ〕金大中(Kim Dae Jung)事件(137)
2 非公式の引渡し140
〔Ⅰ〕Kerr事件(140)
〔Ⅱ〕Chandler事件(141)
〔Ⅲ〕Sobell事件(141)
3 偽装引渡し142
4 手続濫用の理論144
5 似て非なるもの146
第8章 EU犯罪人引渡条約151
まえがき ― 欧州統合の歩み151
EU犯罪人引渡条約についての若干の説明152
EU犯罪人引渡条約154
第9章 国際刑事司法共助における特定主義165
第1節 狭義の刑事司法共助165
1 国際刑事司法協力のカテゴリー165
〔Ⅰ〕4つの形態(165)
〔Ⅱ〕狭義の刑事司法共助(166)
A 意義と内容(166)
B 司法共助の法的性質(167)
〔Ⅲ〕代表的な刑事司法共助条約と立法例(168)
2 特定主義の意義と役割169
〔Ⅰ〕犯罪人引渡しにおける特定主義(169)
〔Ⅱ〕狭義の司法共助における特定主義(170)
第2節 司法共助に付された条件の遵守172
1 条約に現れた特定主義172
〔Ⅰ〕犯罪人引渡しに付された条件(172)
〔Ⅱ〕司法共助に付された条件(173)
〔Ⅲ〕関係国における対応の差異(175)
〔Ⅳ〕特定主義の違反(177)
2 条件の遵守177
〔Ⅰ〕実務と立法例における条件の遵守(177)
〔Ⅱ〕特定主義の及ぶ範囲(180)
第3節 嘱託尋問調書の証拠能力181
1 ロッキード事件181
〔Ⅰ〕ロッキード社の国際疑獄事件(181)
〔Ⅱ〕ファーガソン決定の法的意義(184)
〔Ⅲ〕外国学者の見解(185)
2 最高裁大法廷の誤判187
〔Ⅰ〕1995年の最高裁大法廷判決(187)
〔Ⅱ〕イミュニティの,異なる3つの意味(188)
A 裁判権の免除(188)
B 国際司法共助における安全行動(189)
C 米連邦法におけるイミュニティ(189)
〔Ⅲ〕ロッキード協定(191)
〔Ⅳ〕大法廷判決の誤判(192)
〔Ⅴ〕日米刑事司法共助条約(194)
あとがき195
第10章 EU刑事司法共助条約197
第1節 総 説197
1 まえがき197
2 若干の説明198
3 本条約の特色198
第2節 主要条文の解説200
1 はじめに200
〔Ⅰ〕背 景(200)
〔Ⅱ〕特別な考慮(201)
2 主要条文の解説202
〔Ⅰ〕第1章 一般規定(202)
〔Ⅱ〕第2章 若干の特殊形態の共助の請求(204)
〔Ⅲ〕第3章 通信の傍受(208)
〔Ⅳ〕第4章 個人データの保護(209)
EU刑事司法共助条約(条文全訳)211
第11章 欧州刑事司法共助条約の第2追加議定書233
まえがき233
1 欧州刑事司法共助条約233
2 第2議定書の制定経過235
3 第2議定書の特記すべき内容235
欧州刑事司法共助条約の第2追加議定書(条文全訳)237
第12章 国際刑事司法共助と死刑・無期刑255
第1節 日・EU刑事司法共助協定255
1 協定の成立経緯255
2 共助の範囲256
3 言語に関する困難性257
第2節 死刑と無期刑に係る司法共助258
1 共助の拒否事由258
2 無期刑の問題260
〔Ⅰ〕無期刑と犯罪人引渡し(260)
〔Ⅱ〕無期刑の廃止国(261)
A 憲法で無期刑を廃止している国(261)
B 刑法で無期刑を廃止している国(261)
3 引渡しと共助との法的性格の差異263
4 拒否事由としての「国家の重大な利益」263
第3節 問題解決への途265
1 ベルギー国際刑事司法共助法265
2 ベルギー共助法の注目すべき規定266
〔Ⅰ〕第13条の規定と注釈(266)
〔Ⅱ〕第19条の規定と注釈(267)
3 無期刑犯罪に係る司法共助269
4 ベルギー以外のEU加盟国との共助271
索 引
外国語索引