生存権の規範的意義
葛西まゆこ 著
定価:5,500円(税込)-
在庫:
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発行:
2011年03月10日
-
判型:
A5版上製 -
ページ数:
236頁 -
ISBN:
978-4-7923-0509-3
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内容紹介
目 次
はしがき
第1章 はじめに…1
第2章 生存権論の歴史的展開…4
1 憲法25条の制定過程…4
(1) 「生存権」規定を設けていた各種草案…4
(2) GHQによる草案作成…7
(3) 日本政府原案から憲法改正草案までにおける条文の変遷…12
(4) 枢密院における審議…13
(5) 衆議院における審議…13
(6) 貴族院における審議…21
(7) 現在の25条の成立…21
2 学説の展開―社会権的基礎付けと自由権的基礎付け―…22
(1) 生存権的基本権論…22
(2) 生存権的基本権論の継承…25
(3) 社会権的基礎付けから自由権的基礎付けへ…28
(4) 生存権の法的性格をめぐる学説…34
第3章 25条に関する判例の展開…40
1 食糧管理法違反事件によるプログラム規定説の提示…40
2 朝日訴訟による広範な行政裁量の確立と老齢加算訴訟における
展開…42
(1) 第1審判決における勝訴判決のインパクト…42
(2) 第2審判決における敗訴…44
(3) 最高裁判決の傍論による広範な行政裁量の確立…46
(4) 老齢加算廃止訴訟における展開…48
3 堀木訴訟による広範な立法裁量の確立…61
(1) 第2審判決における1項・2項分離論…61
(2) 最高裁判決による広範な立法裁量の確立…64
4 福祉領域における平等の困難さの提示…68
(1) 併給禁止・調整規定に関する裁判例…68
(2) 学生無年金障害者訴訟…73
5 裁判規範性が弱い生存権は憲法上の権利足りうるのか…79
第4章 アメリカにおける福祉と憲法…82
1 なぜアメリカを比較対象にするのか…82
2 なぜ合衆国憲法には社会権規定がないのか…83
(1) 構成的コミットメントとしてのルーズベルト大統領による
「第2の権利章典」…83
(2) 合衆国憲法に社会権規定がない理由…87
3 福祉に関する明文規定を有する州憲法…93
(1) 積極的義務規定…94
(2) 許容権限規定…95
(3) 一般権限規定…97
(4) 黙示権限規定…99
(5) 積極的義務規定を有する州における判例法理…100
4 連邦法(96年法)による福祉受給に関する法的地位
(エンタイトルメント)の否定…111
第5章 エンタイトルメント(法的地位)の多義性…116
1 福祉給付を受ける地位に関する判例法理の展開…117
(1) 特権論…117
(2) Goldberg判決による特権論の否定…118
(3) 居住要件と平等保護…121
(4) Dandridge判決による緩やかな審査の確立…124
(5) Saenz判決による保護の継続…128
2 「エンタイトルメント」に手続的保護は及ぶのか…132
(1) 雇用におけるエンタイトルメントと手続的保護…133
(2) 福祉におけるエンタイトルメントと手続的保護…138
3 エンタイトルメントの多義性の分類についての学説…142
(1) ライクによる定義と、それに対する批判…143
(2) ファリナによる4つの分類…144
(3) スーパーによる6つの分類…145
(4) エンタイトルメントの多義性…147
第6章 福祉に関するエンタイトルメントをめぐる判例法理の
展開…148
1 96年法以前における判例法理の展開…148
(1) King判決による州の裁量に対する統制…148
(2) Goldberg判決による手続的保護の確立…150
(3) Dandridge判決による実体面についての緩やかな審査の確立…153
(4) Rosado判決による緩やかな審査に対する一定の歯止め…153
(5) 手続的保護から実体的保護への拡張の不可能性の証明…154
2 96年法以後における判例法理の展開…155
(1) Saenz判決による継続的保護の提示…155
(2) Weston判決における柔軟な法解釈による保護…156
(3) State ex rel. K. M. 判決による保護の否定…160
(4) エンタイトルメントの否定の解釈をめぐる動揺…163
3 96年法が否定したエンタイトルメントとは何か…165
(1) 財政的な保証の否定―ファリナの見解…165
(2) 実体的な保護のみの否定―ジェフェリーの見解…167
(3) 96年法の影響力の射程…168
(4) 日本への示唆…170
第7章 Family Cap、Child Exclusionをめぐる判例法理の展開
…175
1 Family Cap、Child Exclusionとは何か…175
2 判例法理の展開…176
(1) 連邦裁判所における展開…176
(2) 州裁判所における展開―C. K.Ⅰ、Ⅱ判決の継承…186
(3) 平等アプローチの限界の提示…193
第8章 生存権の規範的意義…197
1 アメリカにおける財産権的アプローチとその限界…197
2 平等ではなく、ニーズに着目したアプローチ…199
3 社会的シティズンシップというアプローチ…204
4 生存権と裁判規範性…207
(1) マイクルマンとボークの論争…207
(2) タシュネットによる見解…209
5 主観的権利としての25条1項の意義…210
第9章 おわりに…216
はしがき
第1章 はじめに…1
第2章 生存権論の歴史的展開…4
1 憲法25条の制定過程…4
(1) 「生存権」規定を設けていた各種草案…4
(2) GHQによる草案作成…7
(3) 日本政府原案から憲法改正草案までにおける条文の変遷…12
(4) 枢密院における審議…13
(5) 衆議院における審議…13
(6) 貴族院における審議…21
(7) 現在の25条の成立…21
2 学説の展開―社会権的基礎付けと自由権的基礎付け―…22
(1) 生存権的基本権論…22
(2) 生存権的基本権論の継承…25
(3) 社会権的基礎付けから自由権的基礎付けへ…28
(4) 生存権の法的性格をめぐる学説…34
第3章 25条に関する判例の展開…40
1 食糧管理法違反事件によるプログラム規定説の提示…40
2 朝日訴訟による広範な行政裁量の確立と老齢加算訴訟における
展開…42
(1) 第1審判決における勝訴判決のインパクト…42
(2) 第2審判決における敗訴…44
(3) 最高裁判決の傍論による広範な行政裁量の確立…46
(4) 老齢加算廃止訴訟における展開…48
3 堀木訴訟による広範な立法裁量の確立…61
(1) 第2審判決における1項・2項分離論…61
(2) 最高裁判決による広範な立法裁量の確立…64
4 福祉領域における平等の困難さの提示…68
(1) 併給禁止・調整規定に関する裁判例…68
(2) 学生無年金障害者訴訟…73
5 裁判規範性が弱い生存権は憲法上の権利足りうるのか…79
第4章 アメリカにおける福祉と憲法…82
1 なぜアメリカを比較対象にするのか…82
2 なぜ合衆国憲法には社会権規定がないのか…83
(1) 構成的コミットメントとしてのルーズベルト大統領による
「第2の権利章典」…83
(2) 合衆国憲法に社会権規定がない理由…87
3 福祉に関する明文規定を有する州憲法…93
(1) 積極的義務規定…94
(2) 許容権限規定…95
(3) 一般権限規定…97
(4) 黙示権限規定…99
(5) 積極的義務規定を有する州における判例法理…100
4 連邦法(96年法)による福祉受給に関する法的地位
(エンタイトルメント)の否定…111
第5章 エンタイトルメント(法的地位)の多義性…116
1 福祉給付を受ける地位に関する判例法理の展開…117
(1) 特権論…117
(2) Goldberg判決による特権論の否定…118
(3) 居住要件と平等保護…121
(4) Dandridge判決による緩やかな審査の確立…124
(5) Saenz判決による保護の継続…128
2 「エンタイトルメント」に手続的保護は及ぶのか…132
(1) 雇用におけるエンタイトルメントと手続的保護…133
(2) 福祉におけるエンタイトルメントと手続的保護…138
3 エンタイトルメントの多義性の分類についての学説…142
(1) ライクによる定義と、それに対する批判…143
(2) ファリナによる4つの分類…144
(3) スーパーによる6つの分類…145
(4) エンタイトルメントの多義性…147
第6章 福祉に関するエンタイトルメントをめぐる判例法理の
展開…148
1 96年法以前における判例法理の展開…148
(1) King判決による州の裁量に対する統制…148
(2) Goldberg判決による手続的保護の確立…150
(3) Dandridge判決による実体面についての緩やかな審査の確立…153
(4) Rosado判決による緩やかな審査に対する一定の歯止め…153
(5) 手続的保護から実体的保護への拡張の不可能性の証明…154
2 96年法以後における判例法理の展開…155
(1) Saenz判決による継続的保護の提示…155
(2) Weston判決における柔軟な法解釈による保護…156
(3) State ex rel. K. M. 判決による保護の否定…160
(4) エンタイトルメントの否定の解釈をめぐる動揺…163
3 96年法が否定したエンタイトルメントとは何か…165
(1) 財政的な保証の否定―ファリナの見解…165
(2) 実体的な保護のみの否定―ジェフェリーの見解…167
(3) 96年法の影響力の射程…168
(4) 日本への示唆…170
第7章 Family Cap、Child Exclusionをめぐる判例法理の展開
…175
1 Family Cap、Child Exclusionとは何か…175
2 判例法理の展開…176
(1) 連邦裁判所における展開…176
(2) 州裁判所における展開―C. K.Ⅰ、Ⅱ判決の継承…186
(3) 平等アプローチの限界の提示…193
第8章 生存権の規範的意義…197
1 アメリカにおける財産権的アプローチとその限界…197
2 平等ではなく、ニーズに着目したアプローチ…199
3 社会的シティズンシップというアプローチ…204
4 生存権と裁判規範性…207
(1) マイクルマンとボークの論争…207
(2) タシュネットによる見解…209
5 主観的権利としての25条1項の意義…210
第9章 おわりに…216