比較憲法学 第2版

比較憲法学 第2版

塩津 徹 著
定価:3,080円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2011年09月10日
  • 判型:
    A5版並製
  • ページ数:
    335頁
  • ISBN:
    978-4-7923-0520-8
カートに入れる

書籍購入は弊社「早稲田正門店インターネット書店」サイトでの購入となります。

内容紹介

目   次
まえがき
第一部 比較憲法学総論
第1章 我が国における比較憲法学…3
第1項 比較の意味…3
1 比較と相対化 (3) 2 選択の自由と主体性 (4)
第2項 比較憲法学の位置…5
1 戦前の比較憲法学 (5) 2 戦後の比較憲法学 (6)
第3項 比較憲法学の有効性…9
1 比較文化論 (9) 2 問題解決とドグマからの解放 (10)
第2章 比較憲法学の性格…13
第1項 比較憲法学と日本国憲法解釈学との相違…13
第2項 比較憲法学と憲法政策論との関係…14
第3項 各国憲法論と一般憲法理論…16
第4項 普遍性としての近代立憲主義…17
第3章 比較の方法…19
第1項 比較の方法…19
第2項 法文化…21
第3項 時間的比較と空間的比較…23
第4項 発生史的意味と現在的意味…25
第4章 類型の種類(1)…27
第1項 類型化とその限界…27
第2項 国民主権と君主主権…28
1 君主主権から国民主権へ (28) 2 歴史的妥協形態 (30)
3 国民主権下の君主制と共和制 (30) 4 国民主権の問題性 (31)
5 ボナパルティズム (33) 6 ナチズム (34) 7 開発独裁 (35)
第3項 近代的憲法と現代的憲法…36
1 近代的憲法 (36) 2 外見的立憲主義 (38) 3 現代的憲法 (39)
第4項 自由主義憲法と社会主義憲法…41
1 社会主義憲法の歴史性 (41) 2 社会主義憲法の特徴 (42)
第5項 社会主義憲法から自由主義憲法へ―ロシアの憲法変動…45
1 ロシア憲法史概観 (45)
2 1936年のソ連憲法―社会主義憲法のモデル (46)
3 1993年のロシア憲法―自由主義憲法への転換 (48)
第6項 法典と非法典…51
1 非法典とは何か (51) 2 法典化の問題 (52) 3 法典の構成 (53)
4 前文 (54)
第7項 規範的憲法と名目的憲法…56
第5章 類型の種類(2)…59
第1項 国家連合と連邦制と中央集権制…59
1 歴史的背景 (59) 2 垂直的権力分立 (60)
第2項 大統領制と議院内閣制…61
1 三権分立 (61) 2 大統領制 (63) 3 議院内閣制 (65)
4 二元主義 (66)
第3項 一院制と二院制…68
1 二院制の理由 (68) 2 様々な二院制 (69)
第4項 選挙制度…71
1 選挙制度の意味 (71) 2 選挙の基本原則 (72)
3 小選挙区制 (74) 4 比例代表制 (76) 5 変形した選挙制度 (77)
第5項 憲法と政党…78
1 政党の位置 (78) 2 憲法と政党 (79) 3 政党の問題 (80)
第6項 違憲審査制…82
1 違憲審査制の成立 (82)
2 抽象的違憲審査制と付随的違憲審査制 (83)
3 裁判官の選出問題 (85) 4 違憲審査制と民主主義 (86)
第7項 憲法改正…88
1 憲法制定と憲法改正 (88) 2 憲法改正の方法 (89)
3 憲法改正の実態 (91) 4 憲法改正の限界 (92)
5 憲法改正と憲法変遷 (93)
第8項 国家と宗教…94
1 国家と宗教の歴史 (94) 2 分離制 (96) 3 国教制 (98)
4 中間的形態 (100)
第9項 出生地主義と血統主義…101
第10項 憲法の国際化…103
1 憲法の国際化とは (103) 2 国連と人権保障 (104)
第二部 比較憲法学各論
第6章 イギリス憲法…109
 序 …109
第1項 イギリス憲法史…111
1 名誉革命まで (111) 2 名誉革命以後 (113)
第2項 憲法典の欠如…115
1 「不文憲法」 (115) 2 憲法典化の是非 (117)
第3項 議会主権…118
1 議会主権とは何か (118) 2 議院内閣制の確立 (119)
3 国王(女王)の地位 (121) 4 選挙制度 (122)
第4項 法の支配…124
1 法の支配の伝統 (124) 2 法の支配の意味 (126)
3 コモン・ロー (127) 4 権利の保障 (128)
第5項 イギリス憲法と「ヨーロッパ化」…131
1 ヨーロッパ人権条約と人権法 (131) 2 ヨーロッパ連合 (132)
第7章 アメリカ憲法…135
 序 …135
第1項 憲法制定と展開…137
1 憲法制定 (137) 2 憲法の展開 (139) 3 憲法修正 (140)
第2項 大統領と議会…141
1 三権分立 (141) 2 大統領の選出 (144) 3 大統領の退陣 (145)
4 大統領の地位と権限 (146) 5 連邦議会の構成と権限 (148)
第3項 連邦制…149
第4項 司法審査制…152
1 司法審査制の確立 (152) 2 二重の基準論 (153)
3 ウォーレン・コート (156) 4 司法審査制と民主主義 (159)
第5項 人権保障…161
1 人権保障と連邦制 (161) 2 古い憲法典と人権保障 (162)
第6項 人種差別…163
1 制定時から南北戦争まで (163) 2 南北戦争から現在まで (165)
第7項 表現の自由とプライバシーの権利…167
1 表現の自由の確立 (167) 2 表現の自由の展開 (169)
3 表現の自由とパブリック(Public) (170)
4 プライバシーの権利の確立 (172)
第8項 宗教の自由と国教の禁止…173
1 アメリカ社会と宗教 (173) 2 宗教の自由の保障 (175)
3 国教禁止条項 (176)
第8章 ドイツ憲法…179
 序 …179
第1項 ワイマール憲法体制と崩壊…180
1 ワイマール憲法前史 (180)
2 ワイマール憲法の成立と民主主義 (183)
3 基本権の社会化 (184) 4 ワイマール憲法体制の崩壊 (187)
第2項 ナチス支配…188
1 ナチス支配の確立 (188) 2 強制的同質化 (190)
第3項 憲法制定と改正…192
1 ボン基本法の制定 (192) 2 東ドイツ (194)
3 憲法改正の方法 (195) 4 憲法改正の実態 (196)
5 憲法改正と憲法変遷 (198)
第4項 ボン・デモクラシー…199
1 首相民主主義 (199) 2 議会と選挙制度 (201)
3 憲法と政党 (202) 4 連邦制 (204)
第5項 人間の尊厳と基本権の保障…205
1 人間の尊厳 (205) 2 基本権の二重の性格 (206)
第6項 憲法の規範性と連邦憲法裁判所…209
1 実質的法治国家 (209) 2 連邦憲法裁判所 (211)
第7項 ドイツとヨーロッパ連合…212
1 ボン基本法の国家の開放性 (212) 2 ヨーロッパ統合へ (213)
第9章 フランス憲法…217
 序 …217
第1項 憲法史…218
1 第一のサイクル (218) 2 第二のサイクル (220)
3 第三共和制以後 (222) 4 国民主権の問題性 (224)
第2項 フランス人権宣言…226
1 フランス人権宣言の意義 (226) 2 フランス人権宣言の限界 (228)
第3項 第五共和制憲法の制定と改正…230
1 憲法制定 (230) 2 憲法改正 (232)
第4項 執行部優位の憲法構造…233
1 大統領の地位と権限 (233) 2 二元主義の執行部 (235)
3 弱体化された議会 (236)
第5項 第五共和制の主権と人権…239
1 人民主権への傾斜 (239) 2 独自の人権章典の欠如 (240)
3 「ライシテ」の意味 (241)
第6項 違憲審査制…242
1 違憲審査制の確立 (242) 2 違憲審査制の構造 (243)
第7項 フランスとヨーロッパ連合…245
第10章 ヨーロッパ連合…247
 序 …247
第1項 国家と憲法…248
第2項 統合の歴史…250
第3項 EUの機構…253
1 変則的な三権分立 (253) 2 理事会 (254) 3 委員会 (255)
4 議会 (256) 5 裁判所 (258) 6 地域評議会 (260)
第4項 EU市民権…260
第5項 国家主権の絶対性の崩壊…262
1 「補完性の原理」 (262) 2 国家の憲法とヨーロッパ憲法 (263)
3 EUの試行錯誤 (265)
第11章 中国憲法…269
 序 …269
第1項 中華人民共和国前史…270
1 アヘン戦争とその影響 (270) 2 中華民国成立以降の歴史 (272)
第2項 社会主義体制の変遷…273
1 建国初期 (273) 2 社会主義の建設 (274) 3 文化大革命 (276)
第3項 1982年憲法の制定…278
第4項 権力の集中と共産党の独裁…279
1 憲法の基本構造 (279) 2 統治機構の特徴 (281)
3 全人代の形式性 (283) 4 共産党の独裁 (285)
第5項 人権保障の問題点…287
1 「公民」と基本的権利 (287) 2 その他の人権規定 (289)
第6項 社会主義市場経済…291
1 社会主義市場経済とは何か (291) 2 市場経済の一層の促進 (293)
3 経済の自由化と社会の変化 (294) 4 政治改革への動向 (296)
第12章 韓国憲法…299
 序 …299
第1項 強権政治の歴史…301
1 日本の植民地支配とその影響 (301)
2 韓国の憲法史―独立から「維新憲法」前まで (302)
3 「維新憲法」以後―第六共和国憲法制定前まで (304)
第2項 第六共和国憲法の制定…306
1 経済発展と民主化の基盤 (306) 2 憲法制定と展開 (308)
第3項 第六共和国憲法の基本構造…309
1 第五共和国憲法との比較 (309) 2 二元主義の執行部体制 (310)
3 議会の地位 (313)
第4項 人権保障と憲法裁判所…315
1 新しい人権 (315) 2 伝統の克服 (317)
3 憲法裁判所の設立 (318)
第5項 統一問題…321
参考文献…323
あとがき…329
索  引…330
*なお、本書で引用する各国の憲法の条文の訳については【樋】口陽一/吉田善明編『解説 世界憲法集(第四版)』三省堂(2004)を参照。ただし、ドイツ憲法の訳に関しては、高田敏/初宿正典編訳『ドイツ憲法集』第三版、信山社(2001)も併せて参照。また、EU関係の条文の訳については、山本草二編集代表『国際条約集』有斐閣(1994)を参照。