契約規範と契約の動機
湯川益英 著
定価:6,600円(税込)-
在庫:
在庫があります -
発行:
2011年12月10日
-
判型:
A5版上製 -
ページ数:
276頁 -
ISBN:
978-4-7923-2612-8
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内容紹介
目 次
はしがき i
緒論 1
第1節 問題の所在 1
第2節 本稿の目的 6
第1編 契約における動機に対する民法による保護の諸形態─わが国における学説の動向および判例・裁判例と問題点の析出─
初めに 11
第1章 契約における動機の法的保護に関するわが国の学説 12
第1節 錯誤の法理による契約の動機の保護 12
1 序説 12
2 動機錯誤と表示錯誤を区別する説 12
3 動機錯誤と表示錯誤を一元的に把握する説 14
4 民法95条による動機の保護を否定する説 15
5 消費者契約における錯誤の拡張理論 16
第2節 詐欺の法理による契約の動機の保護 17
1 意義 17
2 「瑕疵ある意思表示」概念の拡張による契約の動機の保護 18
第3節 公序良俗規定による契約における動機の保護 21
第4節 規範的解釈論による契約における動機の保護 22
1 序説 22
2 契約解釈の対象と方法 23
3 小括 25
第5節 規範的解釈による契約内容の確定と、債務不履行責任、瑕疵担保責任による契約における動機の保護 26
1 規範的解釈による契約内容の確定と債務不履行責任による契約における動機の保護 26
2 規範的解釈による契約内容の確定と瑕疵担保責任による契約における動機の保護 27
第6節 不法行為法による契約における動機の保護 29
第7節 契約の準備交渉段階への契約責任の拡張によって、契約における動機を保護する説 31
第8節 概括 34
第2章 契約における動機の法的保護をめぐるわが国の判例・裁判例 37
第1節 序説 37
第2節 わが国の判例・裁判例の検討 38
1 給付対象の物的属性に関する判例・裁判例─a類型─ 38
2 給付対象の法的属性に関する判例・裁判例─b類型─ 48
3 給付対象から派生する収益の見込みに関する判例・裁判例─c類型─ 58
4 給付対象が享受する環境利益その他、給付対象の周辺利益の見込みに関する判例・裁判例─d類型─ 73
第3節 概括 91
第3章 論点の整理と中間的考察 94
第1節 論点の整理と問題の限定 94
1 錯誤・詐欺・公序良俗規範および不法行為法規範の柔軟な活用による契約における動機の保護について 94
2 契約規範による契約における動機の保護について 96
3 問題点の限定 101
第2節 中間的考察 103
1 序説 103
2 整理概念としての合理性 103
3 規範概念としての実際的意義 109
第3節 概括 116
第2編 比較法的考察─契約準備交渉段階における契約規範の固有の意義─
初めに 119
第1章 ドイツにおける「契約締結上の過失」理論 120
第1節 学説の概観 120
1 序説 120
2 ドイツにおける「契約締結上の過失」法理の形成と展開 121
3 小括 130
第2節 判例・裁判例の動向 133
1 序説 133
2 判例・裁判例の鳥瞰 133
3 「給付の均衡の要素を構成していない契約における動機」の保護の実態 143
第3節 ドイツ債務法改正と契約締結上の過失責任 150
1 改正草案第241条2項と第305条2項について 150
2 新ドイツ民法第311条2項、3項と第241条2項 152
第4節 概括 154
第2章 フランスにおける「協力義務」の理論 156
第1節 学説の概観 156
1 序説 156
2 契約の準備交渉段階における協力義務論 158
3 契約の準備交渉段階における協力義務(情報提供義務・警告義務・助言義務)の法的性質 162
第2節 判例・裁判例の概観 166
1 序説 166
2 協力義務をめぐる代表的な判例・裁判例 166
3 「給付の均衡の要素を構成していない契約における動機」の保護の実態 172
第3節・補説 フランスにおける「法定された情報提供義務」の一例 178
1 序説 178
2 Doubin法第1条 179
3 Decret第337号 180
4 小括 181
第4節 契約の準備交渉段階における協力義務(情報提供義務・警告義務・助言義務)と契約の動機 182
第3章 英米の理論 185
はじめに 185
第1節 不実表示の法理 185
1 学説の概観 185
2 善意不実表示の法理 190
3 契約の準備交渉段階における不実表示に関する判例・裁判例の動向 194
4 「給付の均衡の要素を構成していない契約における動機」の保護の実態 207
5 概括─英米法における不実表示の法理の意義─ 208
第2節 約束的禁反言の法理 210
1 学説の概観 210
2 判決における約束的禁反言の法理の展開 223
3 約束的禁反言の法理の意義 231
第4章 比較法的考察 234
第1節 序説 234
第2節 契約の準備交渉段階における契約規範としての説明義務概念の合理性─整理概念としての合理性─ 234
第3節 契約の準備交渉段階における契約責任としての説明義務の成立要件─規範概念としての有用性(1)─ 237
第4節 契約の準備交渉段階における契約責任としての説明義務の実際的意義─規範概念としての有用性(2)─ 243
第5節 伝統的な契約規範においては契約内容と解され得ない「契約における動機」の保護の在り方 246
1 「付随」義務構成─説明義務と履行請求権─ 246
2 危険の「引受け」構成─給付義務の発生原因である契約とは別個独立の保証契約、あるいは損害担保契約の成立─ 247
結語 251
第1節 総括 251
第2節 提案 257
事項索引 261
はしがき i
緒論 1
第1節 問題の所在 1
第2節 本稿の目的 6
第1編 契約における動機に対する民法による保護の諸形態─わが国における学説の動向および判例・裁判例と問題点の析出─
初めに 11
第1章 契約における動機の法的保護に関するわが国の学説 12
第1節 錯誤の法理による契約の動機の保護 12
1 序説 12
2 動機錯誤と表示錯誤を区別する説 12
3 動機錯誤と表示錯誤を一元的に把握する説 14
4 民法95条による動機の保護を否定する説 15
5 消費者契約における錯誤の拡張理論 16
第2節 詐欺の法理による契約の動機の保護 17
1 意義 17
2 「瑕疵ある意思表示」概念の拡張による契約の動機の保護 18
第3節 公序良俗規定による契約における動機の保護 21
第4節 規範的解釈論による契約における動機の保護 22
1 序説 22
2 契約解釈の対象と方法 23
3 小括 25
第5節 規範的解釈による契約内容の確定と、債務不履行責任、瑕疵担保責任による契約における動機の保護 26
1 規範的解釈による契約内容の確定と債務不履行責任による契約における動機の保護 26
2 規範的解釈による契約内容の確定と瑕疵担保責任による契約における動機の保護 27
第6節 不法行為法による契約における動機の保護 29
第7節 契約の準備交渉段階への契約責任の拡張によって、契約における動機を保護する説 31
第8節 概括 34
第2章 契約における動機の法的保護をめぐるわが国の判例・裁判例 37
第1節 序説 37
第2節 わが国の判例・裁判例の検討 38
1 給付対象の物的属性に関する判例・裁判例─a類型─ 38
2 給付対象の法的属性に関する判例・裁判例─b類型─ 48
3 給付対象から派生する収益の見込みに関する判例・裁判例─c類型─ 58
4 給付対象が享受する環境利益その他、給付対象の周辺利益の見込みに関する判例・裁判例─d類型─ 73
第3節 概括 91
第3章 論点の整理と中間的考察 94
第1節 論点の整理と問題の限定 94
1 錯誤・詐欺・公序良俗規範および不法行為法規範の柔軟な活用による契約における動機の保護について 94
2 契約規範による契約における動機の保護について 96
3 問題点の限定 101
第2節 中間的考察 103
1 序説 103
2 整理概念としての合理性 103
3 規範概念としての実際的意義 109
第3節 概括 116
第2編 比較法的考察─契約準備交渉段階における契約規範の固有の意義─
初めに 119
第1章 ドイツにおける「契約締結上の過失」理論 120
第1節 学説の概観 120
1 序説 120
2 ドイツにおける「契約締結上の過失」法理の形成と展開 121
3 小括 130
第2節 判例・裁判例の動向 133
1 序説 133
2 判例・裁判例の鳥瞰 133
3 「給付の均衡の要素を構成していない契約における動機」の保護の実態 143
第3節 ドイツ債務法改正と契約締結上の過失責任 150
1 改正草案第241条2項と第305条2項について 150
2 新ドイツ民法第311条2項、3項と第241条2項 152
第4節 概括 154
第2章 フランスにおける「協力義務」の理論 156
第1節 学説の概観 156
1 序説 156
2 契約の準備交渉段階における協力義務論 158
3 契約の準備交渉段階における協力義務(情報提供義務・警告義務・助言義務)の法的性質 162
第2節 判例・裁判例の概観 166
1 序説 166
2 協力義務をめぐる代表的な判例・裁判例 166
3 「給付の均衡の要素を構成していない契約における動機」の保護の実態 172
第3節・補説 フランスにおける「法定された情報提供義務」の一例 178
1 序説 178
2 Doubin法第1条 179
3 Decret第337号 180
4 小括 181
第4節 契約の準備交渉段階における協力義務(情報提供義務・警告義務・助言義務)と契約の動機 182
第3章 英米の理論 185
はじめに 185
第1節 不実表示の法理 185
1 学説の概観 185
2 善意不実表示の法理 190
3 契約の準備交渉段階における不実表示に関する判例・裁判例の動向 194
4 「給付の均衡の要素を構成していない契約における動機」の保護の実態 207
5 概括─英米法における不実表示の法理の意義─ 208
第2節 約束的禁反言の法理 210
1 学説の概観 210
2 判決における約束的禁反言の法理の展開 223
3 約束的禁反言の法理の意義 231
第4章 比較法的考察 234
第1節 序説 234
第2節 契約の準備交渉段階における契約規範としての説明義務概念の合理性─整理概念としての合理性─ 234
第3節 契約の準備交渉段階における契約責任としての説明義務の成立要件─規範概念としての有用性(1)─ 237
第4節 契約の準備交渉段階における契約責任としての説明義務の実際的意義─規範概念としての有用性(2)─ 243
第5節 伝統的な契約規範においては契約内容と解され得ない「契約における動機」の保護の在り方 246
1 「付随」義務構成─説明義務と履行請求権─ 246
2 危険の「引受け」構成─給付義務の発生原因である契約とは別個独立の保証契約、あるいは損害担保契約の成立─ 247
結語 251
第1節 総括 251
第2節 提案 257
事項索引 261