南山大学学術叢書
フランス刑法の現状と欧州刑法の展望
末道康之 著
定価:6,600円(税込)-
在庫:
在庫があります -
発行:
2012年02月03日
-
判型:
A5版上製 -
ページ数:
412頁 -
ISBN:
978-4-7923-1928-1
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内容紹介
目 次
はしがき
第1部 フランス刑法をめぐる諸問題
第1章 比較刑法研究の意義……1
Ⅰ はじめに……1
Ⅱ 比較刑法の目的と機能……2
1 情報及び説明の段階 3
2 学説的・理論学的段階 4
3 刑事政策的または刑法改正を目的とする段階 5
4 解釈及び適用の段階 6
5 調和及び(または)統一の段階 7
6 刑事比較法 8
Ⅲ 若干の考察……9
Ⅳ おわりに……11
第2章 犯罪論体系の特色……13
Ⅰ はじめに……13
Ⅱ フランス犯罪論の特色……14
Ⅲ 比較刑法学的視点からの考察……24
Ⅳ おわりに……26
第3章 刑法解釈をめぐるいくつかの問題
─HIV感染と胎児性致死傷をめぐる解釈論を中心に……27
Ⅰ はじめに……27
Ⅱ HIV感染をめぐる刑法解釈……30
Ⅲ 胎児性致死傷をめぐる刑法解釈……42
Ⅳ おわりに……51
第4章 不作為犯をめぐる解釈論……54
Ⅰ はじめに……54
Ⅱ 不作為犯の概念……58
1 不救助罪及び犯罪不阻止罪 58
2 未成年者及び家族の遺棄・不保護罪 65
Ⅲ 不真正不作為犯に関する解釈論……69
1 詐欺罪に関する裁判例 69
2 不作為の幇助に関する裁判例 72
3 その他の犯罪類型に関する裁判例 75
Ⅳ 比較法的検討……76
Ⅴ おわりに……84
第5章 終末期医療と刑法上の諸問題……86
Ⅰ はじめに……86
Ⅱ 患者の権利と生の終末に関する2005年4月22日法の概要……93
1 患者の権利の強化 93
2 終末期にある患者に特別な権利を認めること 96
Ⅲ 患者の権利と生の終末に関する2005年4月22日法の評価─刑事法の視点から……99
1 バダンテールの見解 99
2 プロテの見解 102
Ⅳ 安楽死・尊厳死と被害者の同意、自殺関与罪に関する議論……107
1 自殺関与罪に関する議論 107
2 被害者の同意の位置づけと安楽死・尊厳死 111
Ⅴ おわりに……115
第6章 共犯処罰の限界─教唆の未遂をめぐる解釈論……118
Ⅰ はじめに……118
Ⅱ ラクール事件判決の概要と破毀院の解釈論……120
1 被告人の行為と謀殺未遂罪の成否 121
2 被告人の行為と謀殺未遂罪の共犯の成否 123
Ⅲ 教唆の未遂の可罰性をめぐる理論状況……124
1 未遂犯規定の解釈による解決 124
2 共犯規定の解釈による解決 128
Ⅳ 教唆の未遂処罰をめぐる立法論……141
1 改正刑法典と共犯規定 141
2 独立教唆罪をめぐる立法状況 146
3 若干の考察 149
Ⅴ おわりに……151
第7章 再犯者処遇をめぐる諸問題……152
Ⅰ はじめに……152
Ⅱ 再犯者処遇に関する一連の法改正……157
1 2005年12月12日法による累犯及び再犯の定義 157
2 社会内司法追跡に関する改正の概要 160
3 司法監視の概要 168
4 電子監視措置に関する改正の概要 170
5 性犯罪行為者に対する保安処分 179
6 成人及び未成年者の累犯者への対策を定めたKG 2007年8月10日法の概要 183
Ⅲ 2008年2月25日法による性犯罪者等に関する保安留置・
保安監視の導入……186
1 保安留置 189
2 保安監視 196
3 責任無能力者に対する保安処分 199
Ⅳ おわりに……209
第2部 欧州刑法の生成とフランス刑法
第1章 欧州刑法のモデルとしてのコルプス・ユリスとKG フランス刑法……211
Ⅰ はじめに……211
Ⅱ コルプス・ユリス各則規定……212
1 第1案の各則規定への評価 212
2 第2案の各則規定の概観 223
Ⅲ コルプス・ユリス総則規定……226
1 第1案の総則規定への評価 226
2 第2案の総則規定の概観 238
Ⅳ コルプス・ユリス手続法規定の特色……244
1 手続法規定の概観 244
2 手続法規定の評価 261
Ⅴ 欧州検察官創設への提案とフランスの対応……265
1 欧州検察官創設への提案 265
2 フランスの対応 280
Ⅵ おわりに……287
第2章 欧州刑法の調和の動向……289
Ⅰ はじめに……289
Ⅱ 犯罪における調和の動向……295
1 組織犯罪 296
2 テロ犯罪 298
3 薬物犯罪 307
4 不法入国・滞在の幇助 311
5 人身売買 316
6 児童の性的搾取・児童ポルノの罪 319
7 人種差別及び外国人排斥の罪 324
8 汚職の罪 325
9 欧州共同体の財政的利益を侵害する不正行為 328
10 通貨偽造の罪 329
11 現金以外の支払手段の偽造等の罪 330
12 資金洗浄の罪 331
13 環境犯罪 334
14 サイバー犯罪 336
15 刑法総論に関する一般規定 338
Ⅲ 刑事制裁における調和の動向……341
1 連合条約と刑事制裁における調和 343
2 刑事制裁の調和に関するこれまでの運用 346
3 2002年4月25日理事会決議 350
Ⅳ 刑事実体法の調和に対する評価と欧州刑事法の展望……355
1 刑事実体法の調和に対する評価 355
2 相互承認の原則 360
3 欧州刑事法の展望 367
Ⅴ おわりに……383
はしがき
第1部 フランス刑法をめぐる諸問題
第1章 比較刑法研究の意義……1
Ⅰ はじめに……1
Ⅱ 比較刑法の目的と機能……2
1 情報及び説明の段階 3
2 学説的・理論学的段階 4
3 刑事政策的または刑法改正を目的とする段階 5
4 解釈及び適用の段階 6
5 調和及び(または)統一の段階 7
6 刑事比較法 8
Ⅲ 若干の考察……9
Ⅳ おわりに……11
第2章 犯罪論体系の特色……13
Ⅰ はじめに……13
Ⅱ フランス犯罪論の特色……14
Ⅲ 比較刑法学的視点からの考察……24
Ⅳ おわりに……26
第3章 刑法解釈をめぐるいくつかの問題
─HIV感染と胎児性致死傷をめぐる解釈論を中心に……27
Ⅰ はじめに……27
Ⅱ HIV感染をめぐる刑法解釈……30
Ⅲ 胎児性致死傷をめぐる刑法解釈……42
Ⅳ おわりに……51
第4章 不作為犯をめぐる解釈論……54
Ⅰ はじめに……54
Ⅱ 不作為犯の概念……58
1 不救助罪及び犯罪不阻止罪 58
2 未成年者及び家族の遺棄・不保護罪 65
Ⅲ 不真正不作為犯に関する解釈論……69
1 詐欺罪に関する裁判例 69
2 不作為の幇助に関する裁判例 72
3 その他の犯罪類型に関する裁判例 75
Ⅳ 比較法的検討……76
Ⅴ おわりに……84
第5章 終末期医療と刑法上の諸問題……86
Ⅰ はじめに……86
Ⅱ 患者の権利と生の終末に関する2005年4月22日法の概要……93
1 患者の権利の強化 93
2 終末期にある患者に特別な権利を認めること 96
Ⅲ 患者の権利と生の終末に関する2005年4月22日法の評価─刑事法の視点から……99
1 バダンテールの見解 99
2 プロテの見解 102
Ⅳ 安楽死・尊厳死と被害者の同意、自殺関与罪に関する議論……107
1 自殺関与罪に関する議論 107
2 被害者の同意の位置づけと安楽死・尊厳死 111
Ⅴ おわりに……115
第6章 共犯処罰の限界─教唆の未遂をめぐる解釈論……118
Ⅰ はじめに……118
Ⅱ ラクール事件判決の概要と破毀院の解釈論……120
1 被告人の行為と謀殺未遂罪の成否 121
2 被告人の行為と謀殺未遂罪の共犯の成否 123
Ⅲ 教唆の未遂の可罰性をめぐる理論状況……124
1 未遂犯規定の解釈による解決 124
2 共犯規定の解釈による解決 128
Ⅳ 教唆の未遂処罰をめぐる立法論……141
1 改正刑法典と共犯規定 141
2 独立教唆罪をめぐる立法状況 146
3 若干の考察 149
Ⅴ おわりに……151
第7章 再犯者処遇をめぐる諸問題……152
Ⅰ はじめに……152
Ⅱ 再犯者処遇に関する一連の法改正……157
1 2005年12月12日法による累犯及び再犯の定義 157
2 社会内司法追跡に関する改正の概要 160
3 司法監視の概要 168
4 電子監視措置に関する改正の概要 170
5 性犯罪行為者に対する保安処分 179
6 成人及び未成年者の累犯者への対策を定めたKG 2007年8月10日法の概要 183
Ⅲ 2008年2月25日法による性犯罪者等に関する保安留置・
保安監視の導入……186
1 保安留置 189
2 保安監視 196
3 責任無能力者に対する保安処分 199
Ⅳ おわりに……209
第2部 欧州刑法の生成とフランス刑法
第1章 欧州刑法のモデルとしてのコルプス・ユリスとKG フランス刑法……211
Ⅰ はじめに……211
Ⅱ コルプス・ユリス各則規定……212
1 第1案の各則規定への評価 212
2 第2案の各則規定の概観 223
Ⅲ コルプス・ユリス総則規定……226
1 第1案の総則規定への評価 226
2 第2案の総則規定の概観 238
Ⅳ コルプス・ユリス手続法規定の特色……244
1 手続法規定の概観 244
2 手続法規定の評価 261
Ⅴ 欧州検察官創設への提案とフランスの対応……265
1 欧州検察官創設への提案 265
2 フランスの対応 280
Ⅵ おわりに……287
第2章 欧州刑法の調和の動向……289
Ⅰ はじめに……289
Ⅱ 犯罪における調和の動向……295
1 組織犯罪 296
2 テロ犯罪 298
3 薬物犯罪 307
4 不法入国・滞在の幇助 311
5 人身売買 316
6 児童の性的搾取・児童ポルノの罪 319
7 人種差別及び外国人排斥の罪 324
8 汚職の罪 325
9 欧州共同体の財政的利益を侵害する不正行為 328
10 通貨偽造の罪 329
11 現金以外の支払手段の偽造等の罪 330
12 資金洗浄の罪 331
13 環境犯罪 334
14 サイバー犯罪 336
15 刑法総論に関する一般規定 338
Ⅲ 刑事制裁における調和の動向……341
1 連合条約と刑事制裁における調和 343
2 刑事制裁の調和に関するこれまでの運用 346
3 2002年4月25日理事会決議 350
Ⅳ 刑事実体法の調和に対する評価と欧州刑事法の展望……355
1 刑事実体法の調和に対する評価 355
2 相互承認の原則 360
3 欧州刑事法の展望 367
Ⅴ おわりに……383