更生保護入門 〔第3版〕

更生保護入門 〔第3版〕

松本 勝 編著 前川泰彦/御厨勝則/小長井賀與/高木俊彦/今福章二/染田 惠/鶴見隆彦 著
定価:1,980円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2012年03月30日
  • 判型:
    A5版並製
  • ページ数:
    248頁
  • ISBN:
    978-4-7923-1942-7
カートに入れる

書籍購入は弊社「早稲田正門店インターネット書店」サイトでの購入となります。

内容紹介

目  次
第3版はしがき,はじめに
第1章 更生保護の意義と歴史
Ⅰ 更生保護の意義
1 更生保護の理念
2 更生保護と地域住民の協力
3 更生保護と関連領域
Ⅱ 更生保護の歴史
1 明治・大正・昭和(1944年まで)の時代
2 昭和(1945年以降)・平成の時代
第2章 刑事司法手続の概要
Ⅰ 成人の刑事司法手続き
1 罪刑法定主義
2 犯罪の成立要件
3 犯罪捜査
4 裁 判
5 刑の執行
Ⅱ 少年保護事件の手続き
1 少年保護事件の扱い
2 少年院の処遇
3 児童相談所・児童自立支援施設の役割
第3章 更生保護の機構
Ⅰ 更生保護の機関
1 はじめに
2 法務省保護局
3 中央更生保護審査会
4 地方更生保護委員会
5 保護観察所
6 保護観察官の役割等
7 社会復帰調整官の役割等
8 保護司及び保護司組織について
第4章 仮釈放等の制度
Ⅰ 仮釈放等の意義
Ⅱ 仮釈放等の機関
Ⅲ 仮釈放等の手続き
1 身上調査書(仮釈放等への出発点)
2 仮釈放の形式的要件
3 生活環境の調整
4 仮釈放等の申出
5 許可の基準
6 審理(合議体での審理開始)
7 審理対象者の申告(申告票)
8 被害者等からの意見等聴取
9 特別遵守事項の設定等
10 仮釈放を許す旨の決定等
Ⅳ 仮釈放等運用の実態と課題
1 仮釈放運用の実態
2 仮釈放運用の課題
第5章 生活環境調整と就労支援
Ⅰ 環境調整手続き
1 矯正施設に収容されている者に対する生活環境の調整
2 高齢者又は障害を抱える者に対する特別調整
3 保護観察付執行猶予者の裁判確定前の生活環境の調査
Ⅱ 就労支援
1 補導援護の一環としての就労支援
2 民間人や国による就労支援
3 公的就労支援施策
4 包括的就労支援プログラムと安定的な雇用の必要性
第6章 保護観察概説
Ⅰ 保護観察の目的
Ⅱ 保護観察の種類と期間
1 保護観察処分少年(1号観察)
2 少年院仮退院者(2号観察)
3 仮釈放者(3号観察)
4 保護観察付執行猶予者(4号観察)
5 婦人補導院仮退院者(5号観察)
Ⅲ 保護観察の方法
1 遵守事項
2 保護観察の実施方法と実施に当たる者の態度 
3 保護観察官と保護司の協働態勢
4 良好・不良措置
5 不服申立て(審査請求と異議申立て)
第7章 保護観察各論(処遇)
Ⅰ 協働態勢下における保護観察官と保護司の処遇
Ⅱ 保護観察ケースワーク
1 調査と診断(見立て,アセスメント)
2 保護観察におけるダブルロール
3 保護観察処遇における社会資源ネットワーキング
Ⅲ 各種処遇施策
1 類型別処遇
2 段階別処遇
3 直接処遇
4 専門的処遇プログラム
Ⅳ 被害者等の心情等の伝達としょく罪指導
第8章 保護観察対象者の特性
Ⅰ 犯罪・非行の要因
1 生物学的・人類学的視点
2 犯罪社会学的視点
Ⅱ 最近の犯罪・非行の特徴
1 ネット社会に潜む危険性
2 過剰報道がもたらす模倣犯
3 格差社会がもたらす伝統的犯罪
4 発達障害や適応障害のある非行少年等の増加
5 劇場型,自爆型犯罪
6 家族や友人など身近な者に向けられる攻撃衝動や殺意
7 薬物依存の蔓延
8 性犯罪
Ⅲ 保護観察対象者の犯罪・非行類型
Ⅳ 保護観察対象者の特性
第9章 更生緊急保護
Ⅰ 更生緊急保護
1 意 義
2 実施の原則
3 実施の内容
4 実施の手続き
Ⅱ 委託して実施する補導援護と応急の救護
1 意 義
第10章 更生保護事業
Ⅰ 更生保護事業と更生保護法人
1 更生保護事業の種類と対象
2 更生保護事業の主体
3 更生保護法人
Ⅱ 更生保護施設
1 更生保護施設における保護の実状
2 更生保護施設の起こりと発展
3 更生保護施設における処遇
Ⅲ 更生保護事業の監督と補助等
1 更生保護事業の監督
2 更生保護事業の補助
第11章 恩 赦
Ⅰ 前科・法律上の資格制限の回復・恩赦
Ⅱ 犯罪と前科
1 総 説
2 前科の登録等と前科に基づく資格制限等
3 前科の抹消と恩赦
Ⅲ 恩赦の歴史
Ⅳ 恩赦の意義
Ⅴ 恩赦の種類と効力
1 恩赦の効力に関する一般原則
2 恩赦の種類─政令恩赦と個別恩赦
Ⅵ 個別恩赦(常時恩赦)と更生保護制度
第12章 犯罪被害者等支援活動
Ⅰ はじめに
1 刑事司法手続きにおける犯罪被害者の立場
2 刑事司法手続きにおける被害者等施策の変遷
Ⅱ 犯罪被害者等基本法と犯罪被害者基本計画
1 犯罪被害者等基本法の制定
2 犯罪被害者等基本計画の策定
Ⅲ 更生保護における犯罪被害者等施策の概要
1 施策の4つの柱
2 仮釈放等審理における意見等の聴取制度
3 保護観察中の加害者に対する被害者等の心情等の伝達制度
4 加害者に関する情報の伝達及び相談・支援
第13章 犯罪予防と民間協力組織
Ⅰ 犯罪予防活動の沿革と組織
1 犯罪予防活動
2 “社会を明るくする運動”
Ⅱ 民間協力組織
1 はじめに
2 BBS会(BBS運動:Big Brothers and Sisters Movement )
3 更生保護女性会
4 協力雇用主
第14章 犯罪者の社会内処遇における多機関連携
Ⅰ はじめに ─なぜ犯罪者の社会内処遇において多機関連携が必要か
Ⅱ 刑事司法分野における多機関連携の意義
1 一般的な福祉・教育・医療等分野と刑事司法分野における多機関連携の違い
2 多機関連携の構造
Ⅲ 多機関連携の在り方 ─刑事司法的観点から見たネットワーク化
1 刑事司法的観点から見た関係機関等の役割分担の明確化
2 危機管理体制の充実強化─責任分担基準の明確化
3 役割・責任分担基準の明確化と定着化・制度化
4 多機関連携を動かす「核(core)」となる仕組みの創設
5 多機関連携の整備・関連予算の確保・社会資源活用計画 の策定
Ⅳ 多機関連携体制の効果的運営 ─多機関連携の「核(core)」の形とその機能の実際
1 専門官方式
2 専従チーム方式
Ⅴ 日本における多機関連携の実際
1 矯正施設からの釈放者に対する生活等支援
2 就労支援
3 教育支援
4 施設内及び社会内処遇の効果の維持
5 薬物依存・乱用者処遇等
6 多様な処遇・支援分野における民間ボランティアとの連携
Ⅵ 海外の参考例
1 就労・学業・生活の質向上のための統合的援助
2 薬物乱用者処遇のための統合的指導・援助
Ⅶ おわりに─処分の前後及び処分期間終了後を通じた犯罪者・非行少年処遇のネットワーク化
第15章 心神喪失者等医療観察制度の概要
Ⅰ 心神喪失者等医療観察制度の意義
1 医療観察法の意義と目的
2 制度成立の経緯と背景
Ⅱ 医療観察制度の流れと概要
1 医療観察制度の対象者
2 制度の特徴
3 制度の流れ
Ⅲ 医療観察制度における保護観察所の役割と業務
1 社会復帰調整官の役割
2 保護観察所の役割と業務
Ⅳ 事例紹介
1 母殺害の統合失調症の事例
2 ケア会議
索  引