船舶衝突法
箱井崇史 編著 雨宮正啓/中出 哲/松田忠大/長田旬平
定価:8,800円(税込)-
在庫:
在庫がありません -
発行:
2012年06月20日
-
判型:
A5版上製 -
ページ数:
540頁 -
ISBN:
978-4-7923-2627-2
書籍購入は弊社「早稲田正門店インターネット書店」サイトでの購入となります。
内容紹介
目 次
はしがき
略語一覧
第1章 序 論 1
第1節 船舶衝突に関する法 1
第1 船舶衝突の性質 1
第2 船舶衝突の法規整 2
1 船舶衝突法の意義 2
2 船舶衝突私法 3
3 船舶衝突公法 4
1 海上交通三法 4
2 その他の法令 6
第3 船舶衝突法の国際的統一 11
1 船舶衝突私法の統一 11
1 1910年の衝突統一条約 12
2 その他のブリュッセル条約 13
3 国際海事機関(IMO)条約 15
4 1987年のリスボン規則 16
2 衝突統一条約の概要 17
1 衝突統一条約の適用範囲 17
2 衝突統一条約の特徴 19
第2節 船舶衝突の意義 21
第1 船舶衝突法における船舶の概念 21
1 海商法の適用のある船舶 22
1 商法海商編の適用される船舶の概念 22
2 船主責任制限法の適用される船舶の概念 23
2 衝突統一条約の適用のある船舶 24
第2 船舶衝突の要件 25
1 2隻以上の船舶の接触 26
1 船舶と船舶でない物との衝突 26
2 船舶の種別 27
3 接触の態様 35
2 衝突の生じた水面 38
3 損害の発生 38
第2章 船舶衝突の責任原則 39
第1節 船舶衝突の私法上の責任原則 39
第1 損害賠償の当事者 39
1 損害賠償請求権者 39
1 船舶所有者(登録船主)等 40
2 船舶賃借人(裸傭船者) 41
3 積荷等の所有者 41
4 その他 42
2 損害賠償義務者 42
1 船舶所有者(登録船主)等 42
2 船舶賃借人(裸傭船者) 44
3 定期傭船者 44
第2 過失による船舶の衝突 52
1 船舶の衝突における過失 52
1 船員の過失 52
2 船員の負う注意義務 53
3 船主等の過失 54
2 海上衝突予防法と船員の注意義務 55
1 衝突予防のための一般的な航法および船員の注意義務 55
2 狭い水道等の航行 59
3 互いに他の船舶の視野の内にある船舶の航法 62
4 視界制限状態における航行 67
5 錨泊中の船舶およびそれに対する航行 69
3 水先人の過失による衝突 72
1 水先人の意義および水先の種類 72
2 水先人の法的地位 72
3 水先人と船長との関係 73
4 水先人の過失による衝突と船主の責任 74
第3 過失の立証責任 75
1 過失の立証 75
2 過失の推定 77
1 法律上の過失の推定 77
2 事実上の過失の推定 77
第2節 船舶衝突から生じた損害の分担 78
第1 事変による衝突および原因不明の衝突 78
第2 一方船舶の過失による衝突 80
第3 双方船舶の過失による衝突 81
1 損害分担主義 81
2 商法797条と船舶所有者相互の関係 82
1 商法797条の意義 82
2 商法797条の適用範囲 84
3 過失の軽重に応じた損害の分担 85
4 双方船員の過失の軽重を判定することができない場合 86
3 損害賠償請求権の性質 87
1 判 例 87
2 学 説 90
第3節 船舶所有者の第三者に対する責任 93
第1 衝突船舶と第三者との法律関係 93
第2 判例および学説 94
1 判 例 94
2 学 説 97
1 民法719条適用ないし類推適用説 97
2 商法797条適用説 99
3 学説の検討 99
第3 非運送船主による免責約款の援用の可否 101
1 判 例 102
2 学 説 103
3 双方過失衝突約款(Both to Blame Collision Clause) 104
第4 衝突統一条約の規定 106
第4節 曳船と衝突 108
第1 曳船契約の意義とその法的類型 108
1 曳船(挽船)契約の意義 108
2 曳船契約の法的類型 109
1 学 説 109
2 判 例 110
第2 曳船と被曳船との衝突 111
1 曳船契約の内部関係 111
1 曳船および被曳船の一般的な注意義務 111
2 物品運送型の場合 112
3 請負型の場合 113
4 雇用型の場合 114
2 曳船契約における過失免責約款 115
1 過失免責約款の意義 115
2 過失免責約款の効力 116
3 損害補償条項の効力 117
4 船舶衝突法適用の可否 118
第2 曳船列(曳船および被曳船)と第三船との衝突 119
1 曳船列一体の原則 119
1 意 義 119
2 わが国における曳船列一体の原則 120
2 衝突責任の帰属 124
1 物品運送型の場合 125
2 請負型の場合 125
3 雇用型の場合 126
第5節 船舶衝突によって生じた債権の消滅時効 127
第1 商法798条1項の立法趣旨 128
第2 商法798条1項の意義および適用範囲 129
1 「船舶の衝突によって生じた債権」の意義 129
2 適用範囲 130
1 本条の適用のある債権 130
2 損害の範囲 130
第3 時効の起算点 132
1 判 例 133
2 学 説 135
1 衝突時説 135
2 被害者側の事情を考慮する説 136
3 判例・学説の検討 137
第4 時効の中断・停止・放棄 139
第3章 損 害 141
第1節 損害と因果関係 141
1 損害の概念 142
2 事実的因果関係 142
3 損害賠償の範囲 143
第2節 船舶所有者等の損害 145
第1 積極損害 145
1 船舶の分損における損害 145
1 修繕費用 145
2 救助費用 151
3 回航費用 154
4 港 費 154
5 船舶の検査費用 155
6 共同海損分担金 155
2 船舶の全損における損害 157
1 船 舶 158
2 船骸等撤去費用 165
3 船主の財物滅失 166
4 雇止手当・失業手当 166
5 代替船の取得費用 167
6 船舶保険の保険料 168
3 分損・全損に共通の損害 168
1 乗組員・乗客の捜索費用 168
2 乗組員・乗客の帰還費用 169
3 油濁等清掃・流出防止費用 169
4 通信費・代理店料その他費用等 170
5 損害調査費用 171
6 物的損害に関する慰謝料 172
7 弁護士費用 172
第2 消極損害(休航損害) 174
1 船舶の分損における損害 174
1 定期傭船されている場合 176
2 自営運航されている場合 177
3 運送に従事していない場合 178
4 船主工事等が併行して行われる場合 180
5 当局の捜査・調査のための休航 181
6 被害船主の損害軽減防止義務 181
2 船舶の全損における損害 182
第3 遅延損害金および外国通貨による損害賠償請求 187
1 遅延損害金 187
2 外国通貨による損害賠償請求 188
第3節 第三者の損害 189
第1 乗組員の損害 190
1 損害賠償と社会保障給付 190
1 損害賠償 190
2 社会保障給付 193
2 積極損害 195
1 傷害の場合 196
2 死亡の場合 200
3 乗組員の所有物 201
3 消極損害 202
1 休業損害 203
2 後遺症による逸失利益 207
3 死亡による逸失利益 211
4 精神的損害 214
1 傷害慰謝料 214
2 後遺症に対する慰謝料 215
3 死者の精神的損害 215
4 遺族の精神的損害 216
5 その他の損害に関する問題 217
1 企業損害 217
2 外国人船員に対する損害賠償の問題 218
6 損害の減額・調整に関する問題 221
1 過失相殺 221
2 素因による減額 222
3 損益相殺 222
第2 旅客の損害 226
1 旅客自身の人的損害 226
1 責任の原則 226
2 損害賠償額の算定 227
2 手荷物の損害 229
1 託送手荷物 229
2 持込手荷物 229
第3 荷主の損害 230
1 自船側の損害賠償責任 230
1 外航運送の場合 231
2 内航運送の場合 233
2 相手船に対する損害賠償請求 235
第4 定期傭船者の損害 236
1 燃料油等の財産上の損害 237
2 営業損害 237
第4節 環境に関する損害 239
第1 船舶または積荷の撤去に関する責任 239
1 公法上の責任 240
1 海洋汚染防止法 240
2 港則法 242
3 港湾法 242
4 海上交通安全法 244
5 海岸法 244
6 条 例 245
2 私法上の責任 247
1 物権的請求権 247
2 損害賠償請求権 248
第2 油濁損害に関する責任 250
1 公法上の責任 251
1 条約制定の経緯 251
2 わが国における公法上の規律(海洋汚染防止法) 254
2 私法上の損害賠償・補償制度 258
3 タンカーからの油濁損害 269
1 タンカー油濁損害 269
2 損害賠償義務者 271
3 損害の範囲 272
4 請求権の制限・消滅 285
5 強制保険 287
6 国際基金 290
7 管 轄 292
4 一般船舶からの油濁損害 293
1 一般船舶油濁損害 293
2 損害賠償義務者 293
3 損害の範囲 294
4 請求権の制限・消滅 294
5 強制保険 295
6 国際基金 296
7 管 轄 297
5 民間自主協定 297
1 制定に至る経緯 297
2 STOPIA2006 299
3 TOPIA2006 300
第4章 衝突債権の実現・保全 303
第1節 訴え提起・仲裁申立て 303
第1 訴え提起 304
1 裁判管轄 304
1 国際裁判管轄 304
2 国内裁判管轄 311
2 訴状の送達 313
1 外国に対する送達 314
2 公示送達 315
第2 仲裁の申立て 316
第3 法人格否認の法理に基づく衝突債権の請求 317
1 法人格否認の法理 317
2 便宜置籍船の事例における法人格否認 317
3 法人格否認の法理の準拠法 321
第2節 衝突債権の準拠法 322
1 船舶衝突責任の準拠法選択の原則 323
1 旗国法主義とその限界 323
2 わが国の抵触規定 324
2 船舶の衝突が特定の国の領海内で生じた場合 326
1 衝突がわが国の領海内において生じた場合 326
2 衝突が他国の領海内において生じた場合 326
3 衝突が公海上で生じた場合 326
1 異国籍船舶間の衝突 327
2 同一国籍船舶間の衝突 335
4 準拠法につき当事者間で合意がなされた場合 336
第3節 衝突債権の実現(船舶の差押え) 337
第1 船舶に対する強制執行 338
1 執行の対象となる船舶 338
1 不動産に準じる強制執行 338
2 動産に準じる強制執行 338
3 建造中の船舶に対する強制執行 339
2 船舶執行申立前の船舶国籍証書等の引渡命令 339
3 管 轄 341
1 強制競売 341
2 船舶執行申立前の船舶国籍証書等の引渡命令 342
4 船舶執行の申立て 342
1 申立書類 342
2 債務名義 343
5 船舶競売開始決定後の手続き 345
1 競売手続開始決定 345
2 取上執行 346
3 差押登記 347
4 船舶保管人 347
第2 船舶先取特権に基づく担保権の実行 348
1 船舶先取特権の成立・効力・消滅 348
1 船舶先取特権とは 348
2 衝突債権について生じうる船舶先取特権 348
3 担保権の優先順位 349
4 船舶先取特権の効力 351
5 船舶先取特権の消滅事由 351
6 船舶先取特権の準拠法 352
2 衝突債権に関する船舶先取特権の実行 353
1 担保権実行手続 353
2 担保権を証する文書 353
第3 船舶差押からの救済 355
1 保証の提供による船舶執行・競売手続の取消し 355
2 航行許可 357
3 船舶執行・競売手続申立の取下げ 358
第4節 衝突債権の保全(船舶の仮差押え) 358
第1 船舶仮差押の管轄 359
1 国際保全管轄 359
2 国内保全管轄 361
第2 船舶仮差押命令に関する手続き 362
1 仮差押命令の申立て 362
1 申立てに要する書類 362
2 申立てが認められるための要件 363
2 仮差押命令の発令と担保 364
1 仮差押命令の発令 364
2 立担保命令 365
3 担保提供の手続き 366
4 担保金の取戻し 366
3 仮差押命令の申立却下と再度の申立て 367
4 仮差押命令の執行 368
1 執行の要件 368
2 執行の効果 369
第3 船舶仮差押からの解放 370
1 仮差押命令に対する不服申立て 370
2 仮差押解放金 372
3 仮差押命令申立の取下げ 373
第4 違法・不当な執行による損害賠償責任 373
第5章 加害船主の責任制限 375
第1 船主責任制限の法制度 376
1 船主責任制限条約 376
2 船主責任制限法 377
第2 責任制限の裁判管轄と準拠法 378
1 裁判管轄 378
2 準拠法 380
第3 制度の概要 383
1 責任制限の主体 383
2 制限債権 384
3 非制限債権 387
4 責任制限をすることができない場合(責任制限阻却事由) 388
5 同一事故から生じた損害に基づく債権の差引き 390
6 責任制限の及ぶ範囲 391
7 責任の限度額 391
第4 手続きの概要 396
1 責任制限手続開始の申立て・決定 396
2 制限債権の届出・調査 398
3 配 当 398
第6章 船舶衝突と海上保険 399
第1節 総 説 400
第1 船舶衝突による損害と保険制度の関係 400
1 船舶衝突事件における保険処理の3つの局面 400
2 本章において扱う範囲 404
第2 衝突損害に対する賠償責任保険制度の沿革 404
1 海上保険の生成とイギリスの法制度 404
2 船舶保険と衝突賠償責任 405
第3 船舶衝突責任を填補する保険制度 407
1 船舶保険における船舶衝突損害賠償責任担保 407
2 P&I保険 408
3 漁船保険など 409
第4 保険契約に関する適用法 410
1 船舶保険に対する適用法 410
2 P&I保険に対する適用法 412
第2節 船舶保険における衝突賠償責任担保 413
1 被保険利益 414
2 保険期間 414
3 危険の変動と保険者の責任 415
1 危険の変動 415
2 以後免責 416
4 保険の目的物 418
5 保険事故 419
1 保険事故の意義 419
2 他船との衝突 420
3 物理的な衝突 421
4 「他船」の意義 421
5 他船またはその積荷およびその他の財物に損害を与えたこと 422
6 免責事故(免責危険) 422
1 免責の意義 422
2 法定免責事由 423
3 船舶保険約款上の免責事由 423
7 因果関係 425
8 填補する損害 425
1 責任保険における保険給付方式 425
2 船舶保険において衝突賠償責任に関して支払われる保険金の種類 426
3 衝突損害賠償金 427
4 損害防止費用 429
5 訴訟費用・仲裁費用 430
9 被害者の権利 431
1 保険法に基づく権利 431
2 海上分野の直接請求権 432
10 保険代位 432
1 意 義 432
2 衝突事件における代位 433
3 代位請求に備えた担保の取得、管轄の合意 434
11 消滅時効 435
第3節 P&I保険における船舶衝突賠償責任担保 436
1 P&I保険とP&Iクラブ 436
2 P&I保険の特徴 437
3 船舶衝突責任に関するP&I保険の内容 438
1 補償の対象損害 438
2 免 責 440
3 填補の条件、限度額 441
4 事故発生時の措置、保険金の請求等 442
資 料 445
1.Convention internationale pour l'unification de certaines r■gles en mati■re d'Abordage
船舶衝突ニ付テノ規定ノ統一ニ関スル条約
2.船荷衝突統一条約加盟国一覧
3.1987年CMIリスボン規則(LISBON RULES 1987)
4.1996年議定書による改正後の1976年の海事債権についての責任の制限に関する条約(Convention on Limitation of Liability for maritime claims: LLMC1976; LLMC Prot 1996)
5.1992年議定書による改正後の1969年の油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約(International Convention on Civil liability for oil pollution damage: CLC1969; CLC Prot 1992)
6.船舶保険普通保険約款(東京海上日動火災保険;2011年4月1日現在)
事項索引 505
判例索引 514
はしがき
略語一覧
第1章 序 論 1
第1節 船舶衝突に関する法 1
第1 船舶衝突の性質 1
第2 船舶衝突の法規整 2
1 船舶衝突法の意義 2
2 船舶衝突私法 3
3 船舶衝突公法 4
1 海上交通三法 4
2 その他の法令 6
第3 船舶衝突法の国際的統一 11
1 船舶衝突私法の統一 11
1 1910年の衝突統一条約 12
2 その他のブリュッセル条約 13
3 国際海事機関(IMO)条約 15
4 1987年のリスボン規則 16
2 衝突統一条約の概要 17
1 衝突統一条約の適用範囲 17
2 衝突統一条約の特徴 19
第2節 船舶衝突の意義 21
第1 船舶衝突法における船舶の概念 21
1 海商法の適用のある船舶 22
1 商法海商編の適用される船舶の概念 22
2 船主責任制限法の適用される船舶の概念 23
2 衝突統一条約の適用のある船舶 24
第2 船舶衝突の要件 25
1 2隻以上の船舶の接触 26
1 船舶と船舶でない物との衝突 26
2 船舶の種別 27
3 接触の態様 35
2 衝突の生じた水面 38
3 損害の発生 38
第2章 船舶衝突の責任原則 39
第1節 船舶衝突の私法上の責任原則 39
第1 損害賠償の当事者 39
1 損害賠償請求権者 39
1 船舶所有者(登録船主)等 40
2 船舶賃借人(裸傭船者) 41
3 積荷等の所有者 41
4 その他 42
2 損害賠償義務者 42
1 船舶所有者(登録船主)等 42
2 船舶賃借人(裸傭船者) 44
3 定期傭船者 44
第2 過失による船舶の衝突 52
1 船舶の衝突における過失 52
1 船員の過失 52
2 船員の負う注意義務 53
3 船主等の過失 54
2 海上衝突予防法と船員の注意義務 55
1 衝突予防のための一般的な航法および船員の注意義務 55
2 狭い水道等の航行 59
3 互いに他の船舶の視野の内にある船舶の航法 62
4 視界制限状態における航行 67
5 錨泊中の船舶およびそれに対する航行 69
3 水先人の過失による衝突 72
1 水先人の意義および水先の種類 72
2 水先人の法的地位 72
3 水先人と船長との関係 73
4 水先人の過失による衝突と船主の責任 74
第3 過失の立証責任 75
1 過失の立証 75
2 過失の推定 77
1 法律上の過失の推定 77
2 事実上の過失の推定 77
第2節 船舶衝突から生じた損害の分担 78
第1 事変による衝突および原因不明の衝突 78
第2 一方船舶の過失による衝突 80
第3 双方船舶の過失による衝突 81
1 損害分担主義 81
2 商法797条と船舶所有者相互の関係 82
1 商法797条の意義 82
2 商法797条の適用範囲 84
3 過失の軽重に応じた損害の分担 85
4 双方船員の過失の軽重を判定することができない場合 86
3 損害賠償請求権の性質 87
1 判 例 87
2 学 説 90
第3節 船舶所有者の第三者に対する責任 93
第1 衝突船舶と第三者との法律関係 93
第2 判例および学説 94
1 判 例 94
2 学 説 97
1 民法719条適用ないし類推適用説 97
2 商法797条適用説 99
3 学説の検討 99
第3 非運送船主による免責約款の援用の可否 101
1 判 例 102
2 学 説 103
3 双方過失衝突約款(Both to Blame Collision Clause) 104
第4 衝突統一条約の規定 106
第4節 曳船と衝突 108
第1 曳船契約の意義とその法的類型 108
1 曳船(挽船)契約の意義 108
2 曳船契約の法的類型 109
1 学 説 109
2 判 例 110
第2 曳船と被曳船との衝突 111
1 曳船契約の内部関係 111
1 曳船および被曳船の一般的な注意義務 111
2 物品運送型の場合 112
3 請負型の場合 113
4 雇用型の場合 114
2 曳船契約における過失免責約款 115
1 過失免責約款の意義 115
2 過失免責約款の効力 116
3 損害補償条項の効力 117
4 船舶衝突法適用の可否 118
第2 曳船列(曳船および被曳船)と第三船との衝突 119
1 曳船列一体の原則 119
1 意 義 119
2 わが国における曳船列一体の原則 120
2 衝突責任の帰属 124
1 物品運送型の場合 125
2 請負型の場合 125
3 雇用型の場合 126
第5節 船舶衝突によって生じた債権の消滅時効 127
第1 商法798条1項の立法趣旨 128
第2 商法798条1項の意義および適用範囲 129
1 「船舶の衝突によって生じた債権」の意義 129
2 適用範囲 130
1 本条の適用のある債権 130
2 損害の範囲 130
第3 時効の起算点 132
1 判 例 133
2 学 説 135
1 衝突時説 135
2 被害者側の事情を考慮する説 136
3 判例・学説の検討 137
第4 時効の中断・停止・放棄 139
第3章 損 害 141
第1節 損害と因果関係 141
1 損害の概念 142
2 事実的因果関係 142
3 損害賠償の範囲 143
第2節 船舶所有者等の損害 145
第1 積極損害 145
1 船舶の分損における損害 145
1 修繕費用 145
2 救助費用 151
3 回航費用 154
4 港 費 154
5 船舶の検査費用 155
6 共同海損分担金 155
2 船舶の全損における損害 157
1 船 舶 158
2 船骸等撤去費用 165
3 船主の財物滅失 166
4 雇止手当・失業手当 166
5 代替船の取得費用 167
6 船舶保険の保険料 168
3 分損・全損に共通の損害 168
1 乗組員・乗客の捜索費用 168
2 乗組員・乗客の帰還費用 169
3 油濁等清掃・流出防止費用 169
4 通信費・代理店料その他費用等 170
5 損害調査費用 171
6 物的損害に関する慰謝料 172
7 弁護士費用 172
第2 消極損害(休航損害) 174
1 船舶の分損における損害 174
1 定期傭船されている場合 176
2 自営運航されている場合 177
3 運送に従事していない場合 178
4 船主工事等が併行して行われる場合 180
5 当局の捜査・調査のための休航 181
6 被害船主の損害軽減防止義務 181
2 船舶の全損における損害 182
第3 遅延損害金および外国通貨による損害賠償請求 187
1 遅延損害金 187
2 外国通貨による損害賠償請求 188
第3節 第三者の損害 189
第1 乗組員の損害 190
1 損害賠償と社会保障給付 190
1 損害賠償 190
2 社会保障給付 193
2 積極損害 195
1 傷害の場合 196
2 死亡の場合 200
3 乗組員の所有物 201
3 消極損害 202
1 休業損害 203
2 後遺症による逸失利益 207
3 死亡による逸失利益 211
4 精神的損害 214
1 傷害慰謝料 214
2 後遺症に対する慰謝料 215
3 死者の精神的損害 215
4 遺族の精神的損害 216
5 その他の損害に関する問題 217
1 企業損害 217
2 外国人船員に対する損害賠償の問題 218
6 損害の減額・調整に関する問題 221
1 過失相殺 221
2 素因による減額 222
3 損益相殺 222
第2 旅客の損害 226
1 旅客自身の人的損害 226
1 責任の原則 226
2 損害賠償額の算定 227
2 手荷物の損害 229
1 託送手荷物 229
2 持込手荷物 229
第3 荷主の損害 230
1 自船側の損害賠償責任 230
1 外航運送の場合 231
2 内航運送の場合 233
2 相手船に対する損害賠償請求 235
第4 定期傭船者の損害 236
1 燃料油等の財産上の損害 237
2 営業損害 237
第4節 環境に関する損害 239
第1 船舶または積荷の撤去に関する責任 239
1 公法上の責任 240
1 海洋汚染防止法 240
2 港則法 242
3 港湾法 242
4 海上交通安全法 244
5 海岸法 244
6 条 例 245
2 私法上の責任 247
1 物権的請求権 247
2 損害賠償請求権 248
第2 油濁損害に関する責任 250
1 公法上の責任 251
1 条約制定の経緯 251
2 わが国における公法上の規律(海洋汚染防止法) 254
2 私法上の損害賠償・補償制度 258
3 タンカーからの油濁損害 269
1 タンカー油濁損害 269
2 損害賠償義務者 271
3 損害の範囲 272
4 請求権の制限・消滅 285
5 強制保険 287
6 国際基金 290
7 管 轄 292
4 一般船舶からの油濁損害 293
1 一般船舶油濁損害 293
2 損害賠償義務者 293
3 損害の範囲 294
4 請求権の制限・消滅 294
5 強制保険 295
6 国際基金 296
7 管 轄 297
5 民間自主協定 297
1 制定に至る経緯 297
2 STOPIA2006 299
3 TOPIA2006 300
第4章 衝突債権の実現・保全 303
第1節 訴え提起・仲裁申立て 303
第1 訴え提起 304
1 裁判管轄 304
1 国際裁判管轄 304
2 国内裁判管轄 311
2 訴状の送達 313
1 外国に対する送達 314
2 公示送達 315
第2 仲裁の申立て 316
第3 法人格否認の法理に基づく衝突債権の請求 317
1 法人格否認の法理 317
2 便宜置籍船の事例における法人格否認 317
3 法人格否認の法理の準拠法 321
第2節 衝突債権の準拠法 322
1 船舶衝突責任の準拠法選択の原則 323
1 旗国法主義とその限界 323
2 わが国の抵触規定 324
2 船舶の衝突が特定の国の領海内で生じた場合 326
1 衝突がわが国の領海内において生じた場合 326
2 衝突が他国の領海内において生じた場合 326
3 衝突が公海上で生じた場合 326
1 異国籍船舶間の衝突 327
2 同一国籍船舶間の衝突 335
4 準拠法につき当事者間で合意がなされた場合 336
第3節 衝突債権の実現(船舶の差押え) 337
第1 船舶に対する強制執行 338
1 執行の対象となる船舶 338
1 不動産に準じる強制執行 338
2 動産に準じる強制執行 338
3 建造中の船舶に対する強制執行 339
2 船舶執行申立前の船舶国籍証書等の引渡命令 339
3 管 轄 341
1 強制競売 341
2 船舶執行申立前の船舶国籍証書等の引渡命令 342
4 船舶執行の申立て 342
1 申立書類 342
2 債務名義 343
5 船舶競売開始決定後の手続き 345
1 競売手続開始決定 345
2 取上執行 346
3 差押登記 347
4 船舶保管人 347
第2 船舶先取特権に基づく担保権の実行 348
1 船舶先取特権の成立・効力・消滅 348
1 船舶先取特権とは 348
2 衝突債権について生じうる船舶先取特権 348
3 担保権の優先順位 349
4 船舶先取特権の効力 351
5 船舶先取特権の消滅事由 351
6 船舶先取特権の準拠法 352
2 衝突債権に関する船舶先取特権の実行 353
1 担保権実行手続 353
2 担保権を証する文書 353
第3 船舶差押からの救済 355
1 保証の提供による船舶執行・競売手続の取消し 355
2 航行許可 357
3 船舶執行・競売手続申立の取下げ 358
第4節 衝突債権の保全(船舶の仮差押え) 358
第1 船舶仮差押の管轄 359
1 国際保全管轄 359
2 国内保全管轄 361
第2 船舶仮差押命令に関する手続き 362
1 仮差押命令の申立て 362
1 申立てに要する書類 362
2 申立てが認められるための要件 363
2 仮差押命令の発令と担保 364
1 仮差押命令の発令 364
2 立担保命令 365
3 担保提供の手続き 366
4 担保金の取戻し 366
3 仮差押命令の申立却下と再度の申立て 367
4 仮差押命令の執行 368
1 執行の要件 368
2 執行の効果 369
第3 船舶仮差押からの解放 370
1 仮差押命令に対する不服申立て 370
2 仮差押解放金 372
3 仮差押命令申立の取下げ 373
第4 違法・不当な執行による損害賠償責任 373
第5章 加害船主の責任制限 375
第1 船主責任制限の法制度 376
1 船主責任制限条約 376
2 船主責任制限法 377
第2 責任制限の裁判管轄と準拠法 378
1 裁判管轄 378
2 準拠法 380
第3 制度の概要 383
1 責任制限の主体 383
2 制限債権 384
3 非制限債権 387
4 責任制限をすることができない場合(責任制限阻却事由) 388
5 同一事故から生じた損害に基づく債権の差引き 390
6 責任制限の及ぶ範囲 391
7 責任の限度額 391
第4 手続きの概要 396
1 責任制限手続開始の申立て・決定 396
2 制限債権の届出・調査 398
3 配 当 398
第6章 船舶衝突と海上保険 399
第1節 総 説 400
第1 船舶衝突による損害と保険制度の関係 400
1 船舶衝突事件における保険処理の3つの局面 400
2 本章において扱う範囲 404
第2 衝突損害に対する賠償責任保険制度の沿革 404
1 海上保険の生成とイギリスの法制度 404
2 船舶保険と衝突賠償責任 405
第3 船舶衝突責任を填補する保険制度 407
1 船舶保険における船舶衝突損害賠償責任担保 407
2 P&I保険 408
3 漁船保険など 409
第4 保険契約に関する適用法 410
1 船舶保険に対する適用法 410
2 P&I保険に対する適用法 412
第2節 船舶保険における衝突賠償責任担保 413
1 被保険利益 414
2 保険期間 414
3 危険の変動と保険者の責任 415
1 危険の変動 415
2 以後免責 416
4 保険の目的物 418
5 保険事故 419
1 保険事故の意義 419
2 他船との衝突 420
3 物理的な衝突 421
4 「他船」の意義 421
5 他船またはその積荷およびその他の財物に損害を与えたこと 422
6 免責事故(免責危険) 422
1 免責の意義 422
2 法定免責事由 423
3 船舶保険約款上の免責事由 423
7 因果関係 425
8 填補する損害 425
1 責任保険における保険給付方式 425
2 船舶保険において衝突賠償責任に関して支払われる保険金の種類 426
3 衝突損害賠償金 427
4 損害防止費用 429
5 訴訟費用・仲裁費用 430
9 被害者の権利 431
1 保険法に基づく権利 431
2 海上分野の直接請求権 432
10 保険代位 432
1 意 義 432
2 衝突事件における代位 433
3 代位請求に備えた担保の取得、管轄の合意 434
11 消滅時効 435
第3節 P&I保険における船舶衝突賠償責任担保 436
1 P&I保険とP&Iクラブ 436
2 P&I保険の特徴 437
3 船舶衝突責任に関するP&I保険の内容 438
1 補償の対象損害 438
2 免 責 440
3 填補の条件、限度額 441
4 事故発生時の措置、保険金の請求等 442
資 料 445
1.Convention internationale pour l'unification de certaines r■gles en mati■re d'Abordage
船舶衝突ニ付テノ規定ノ統一ニ関スル条約
2.船荷衝突統一条約加盟国一覧
3.1987年CMIリスボン規則(LISBON RULES 1987)
4.1996年議定書による改正後の1976年の海事債権についての責任の制限に関する条約(Convention on Limitation of Liability for maritime claims: LLMC1976; LLMC Prot 1996)
5.1992年議定書による改正後の1969年の油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約(International Convention on Civil liability for oil pollution damage: CLC1969; CLC Prot 1992)
6.船舶保険普通保険約款(東京海上日動火災保険;2011年4月1日現在)
事項索引 505
判例索引 514