愛媛大学法学会叢書 16巻
不法行為責任概念の形成
法人文主義と法学の近代西村隆誉志 著
定価:5,940円(税込)-
在庫:
美本なし(ケース又はカバー汚れ) -
発行:
2013年03月20日
-
判型:
A5版上製 -
ページ数:
344頁 -
ISBN:
978-4-7923-0546-8
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内容紹介
目 次
はしがき
序章 不法行為責任―問題の所在と主題の要約― 1
Ⅰ はじめに―不法行為責任の定式化とローマ法源― 1
Ⅱ 古典ローマ法源における概念把握 1
Ⅲ 16世紀法文資料集の編序のなかで 3
Ⅳ オトマン「法学提要」(1560, 2ed. 1569年) 3
Ⅴ キュジャス「法学提要註解」「学説彙纂註解」
「省察と修正」(1554-1590年) 5
Ⅵ ドノー「市民法論」(1589-1591年) 6
Ⅶ ヴェーゼンベック「学説彙纂註解」(1585年) 7
Ⅷ パキエ「法学提要」(ca. 1607年) 9
Ⅸ ドマ「法精選」「市民法論」(1689-94年),「公法論」(1697年) 12
Ⅹ ブタリック「法学提要」(1740年) 16
XI ポティエ「新編学説彙纂」(1748-52年) 18
第1章 日本民法典・商法典の編纂過程における用語の確定
―日本民法典資料中の「不法行為」― 25
Ⅰ 序―羅葡日対訳辞典 天草版(1595年,文禄4年) 25
Ⅱ 富井政章『民法論綱 人権之部』(明治23年刊) 27
Ⅲ ボワソナード民法典(旧民法),『再閲修正民法草案註釈』
『民法草案修正文』『性法講義』(明治10年)と遡って 28
Ⅳ 明治民法典編纂の新方針 32
Ⅴ 法典調査会審議過程(明治26年から明治28年第55回~123回
法典調査会 主査委員会,委員総会,整理会の審議 債権) 34
Ⅵ 第9囘帝国議会審議過程(特別委員会,本会議) 41
Ⅶ 結―明治民法典 42
第1部 16世紀人文主義法学の描いた
プログラムとキュジャス
―キュジャスの問題提起=法の歴史的分析方法,法源論,
法体系論,方法的視座,損害賠償論の視角―
第2章 ジャック・キュジャスの研究の生涯と著作活動 51
Ⅰ はじめに,キュジャスの方法,著作活動と現代 51
Ⅱ トゥールーズ時代,キュジャスは本当にキュジャスか 54
Ⅲ トゥールーズ大学時代,最初の教育で影響を受けた人物は 55
Ⅳ トゥールーズ時代ふたたび,もっとも孤独で,
しかしもっとも充実の4年間 58
Ⅴ トゥールーズ大学ふたたび,自由講義は
教授としておこなったものか 60
Ⅵ カオール時代―最初の教授就任へ― 62
Ⅶ 1回目のブゥールジュ時代―ドノーと仲違いか― 62
Ⅷ 1回目のヴァランス時代―最初の結婚― 63
Ⅸ 2回目のブゥールジュ時代 63
Ⅹ トリノ時代―イタリア行きの決意― 64
XI ふたたびヴァランス時代 65
XII 最後のブゥールジュ時代 66
XIII 歴史的評価と後世への影響 67
第3章 若きキュジャスと法の歴史的分析方法 72
Ⅰ はじめに 72
Ⅱ キュジャスの生い立ち 74
Ⅲ トゥールーズ大学のキュジャス 76
Ⅳ キュジャスの大学時代 78
Ⅴ キュジャスの研鑽時代 83
Ⅵ トゥールーズ時代の人的交流 91
第4章 法源理論に関する一考察
―近世法学形成史におけるキュジャスと「法学提要」― 104
Ⅰ 中世の克服 104
Ⅱ 法学の世界 105
Ⅲ ローマ法源の処理・法学説の析出 106
Ⅳ 中世の書誌学 109
Ⅴ 16世紀,同時代へのキュジャスの関心 110
Ⅵ 16世紀後期フランスの慣習法 112
Ⅶ 王令,判決の状況 116
Ⅷ ローマ法「ユスティーニアーヌス法学提要」について 117
第5章 〈補論〉ジャック・キュジャスの封建法研究と
16世紀後期フランスの慣習法・王令および判決 119
〈補論1〉 キュジャスの学問上の外在的発展
―16世紀後期の慣習法,王令,判決― 119
〈補論2〉 キュジャスの学問上の内在的発展
―『省察と修正』,封建慣習法,王令,判決,
ユスティーニアーヌス「法学提要」― 120
〈補論3〉 ポルタリス『民法典序論』とフランス民法典原始規定 133
第6章 16世紀における法資料集校訂と
ユスティーニアーヌス『法学提要』
―キュジャスの学問上の外在的発展・法資料集の校訂と
フランス法の構築― 143
Ⅰ 資料集校訂とその時代傾向 143
Ⅱ ルゥサール版『ローマ法大全』 144
Ⅲ ル・カロン版『ローマ法大全』 146
Ⅳ 現代版『ローマ法大全』との異同 147
Ⅴ テクスト資料と『法学提要』 148
Ⅵ 「学説彙纂」「勅法彙纂」「法学提要」の主題表記について 149
Ⅶ おわりに 151
第7章 16世紀法学のユスティーニアーヌス
「法学提要」にたいする註釈
―「自由人の身体にはいかなる評価もない」(quia liberi hominis nulla
aestimatio est)の論拠とその克服をめぐって― 155
Ⅰ 主題についてのキュジャスの理解―学問上の内在的発展の探究― 155
第2部 16世紀から19世紀にいたるフランス法学
―パキエ,オトマン,ボードゥアン,ヴェーゼンベックの
考え方,ブタリック,ドマの法理論―
―フランス法の近代化の課題とポティエ=体系化の叙述,
ポティエと民法典=ポティエの債権債務論―
第8章 パキエ,オトマン,ボードゥアン,
ヴェーゼンベックらの法整序 171
Ⅰ ユスティーニアーヌス「法学提要」
―エティエンヌ・パキエの議論をてがかりに― 171
Ⅱ ユスティーニアーヌス「法学提要」 176
Ⅲ ボードゥアン 177
Ⅳ オトマン 177
Ⅴ ペトルス・デ・ベラペルティカ 180
Ⅵ ヴェーゼンベック 180
第9章 17世紀法学における「フランス人の法」の構築
―法整序にたいする17世紀以降の対応― 187
Ⅰ はじめに―封建慣習法註釈とローマ市民法体系― 187
Ⅱ ドマにおける主題の整序―過失損害論― 188
Ⅲ ブタリックの換骨奪胎―フランス法の構築― 209
第10章 ポティエ「新編学説彙纂」の編成論理とキュジャス
―フランス法の近代化の課題とポティエ=体系化の叙述― 221
Ⅰ はじめに 221
Ⅱ 16世紀資料集における主題整理 222
Ⅲ ポティエの新機軸 224
Ⅳ ポティエと民法典=ポティエ「債権債務論」への架橋 243
第11章 不法行為責任概念形成とその変遷
―ひとの命の金銭的賠償という課題をめぐって― 287
Ⅰ 問題の所在 287
Ⅱ 古典ローマ法源における概念把握
―インユーリアーとデリクトゥム 288
Ⅲ キュジャス(クヤキウス)の「法学提要註解」と
「省察と修正」 290
Ⅳ ドノー(ドネルス)「市民法論」 291
Ⅴ パキエの「法学提要」研究―「フランス人の法」抽出の試み 294
Ⅵ ドマ「法精選」から「市民法論」および「公法論」へ
―過失損害概念の析出,民事上の非行責任と刑事上の犯罪責任との峻別 297
Ⅶ ブタリックの「法学提要」からの法形成
―ローマ法源からの離脱,財物の秩序とひとの秩序の融合 303
Ⅷ ポティエ「新編学説彙纂」の編成論理
―フランス法の定式化への準備 306
終章 歴史的分析の対象としての法
―ジャック・キュジャスの歴史的分析方法と近代法史学,そして,
ロベール=ジョセフ・ポティエのローマ法源と近代民法学― 312
(補説)課題としての文献案内
―ローマ法・フランス法・法継受,または,人文主義法学・
ポティエ・ボワソナード― 312
Jacques Cujas(JACOBUS CUIACIUS 1522-1590)主要著作一覧 317
人名索引 326
はしがき
序章 不法行為責任―問題の所在と主題の要約― 1
Ⅰ はじめに―不法行為責任の定式化とローマ法源― 1
Ⅱ 古典ローマ法源における概念把握 1
Ⅲ 16世紀法文資料集の編序のなかで 3
Ⅳ オトマン「法学提要」(1560, 2ed. 1569年) 3
Ⅴ キュジャス「法学提要註解」「学説彙纂註解」
「省察と修正」(1554-1590年) 5
Ⅵ ドノー「市民法論」(1589-1591年) 6
Ⅶ ヴェーゼンベック「学説彙纂註解」(1585年) 7
Ⅷ パキエ「法学提要」(ca. 1607年) 9
Ⅸ ドマ「法精選」「市民法論」(1689-94年),「公法論」(1697年) 12
Ⅹ ブタリック「法学提要」(1740年) 16
XI ポティエ「新編学説彙纂」(1748-52年) 18
第1章 日本民法典・商法典の編纂過程における用語の確定
―日本民法典資料中の「不法行為」― 25
Ⅰ 序―羅葡日対訳辞典 天草版(1595年,文禄4年) 25
Ⅱ 富井政章『民法論綱 人権之部』(明治23年刊) 27
Ⅲ ボワソナード民法典(旧民法),『再閲修正民法草案註釈』
『民法草案修正文』『性法講義』(明治10年)と遡って 28
Ⅳ 明治民法典編纂の新方針 32
Ⅴ 法典調査会審議過程(明治26年から明治28年第55回~123回
法典調査会 主査委員会,委員総会,整理会の審議 債権) 34
Ⅵ 第9囘帝国議会審議過程(特別委員会,本会議) 41
Ⅶ 結―明治民法典 42
第1部 16世紀人文主義法学の描いた
プログラムとキュジャス
―キュジャスの問題提起=法の歴史的分析方法,法源論,
法体系論,方法的視座,損害賠償論の視角―
第2章 ジャック・キュジャスの研究の生涯と著作活動 51
Ⅰ はじめに,キュジャスの方法,著作活動と現代 51
Ⅱ トゥールーズ時代,キュジャスは本当にキュジャスか 54
Ⅲ トゥールーズ大学時代,最初の教育で影響を受けた人物は 55
Ⅳ トゥールーズ時代ふたたび,もっとも孤独で,
しかしもっとも充実の4年間 58
Ⅴ トゥールーズ大学ふたたび,自由講義は
教授としておこなったものか 60
Ⅵ カオール時代―最初の教授就任へ― 62
Ⅶ 1回目のブゥールジュ時代―ドノーと仲違いか― 62
Ⅷ 1回目のヴァランス時代―最初の結婚― 63
Ⅸ 2回目のブゥールジュ時代 63
Ⅹ トリノ時代―イタリア行きの決意― 64
XI ふたたびヴァランス時代 65
XII 最後のブゥールジュ時代 66
XIII 歴史的評価と後世への影響 67
第3章 若きキュジャスと法の歴史的分析方法 72
Ⅰ はじめに 72
Ⅱ キュジャスの生い立ち 74
Ⅲ トゥールーズ大学のキュジャス 76
Ⅳ キュジャスの大学時代 78
Ⅴ キュジャスの研鑽時代 83
Ⅵ トゥールーズ時代の人的交流 91
第4章 法源理論に関する一考察
―近世法学形成史におけるキュジャスと「法学提要」― 104
Ⅰ 中世の克服 104
Ⅱ 法学の世界 105
Ⅲ ローマ法源の処理・法学説の析出 106
Ⅳ 中世の書誌学 109
Ⅴ 16世紀,同時代へのキュジャスの関心 110
Ⅵ 16世紀後期フランスの慣習法 112
Ⅶ 王令,判決の状況 116
Ⅷ ローマ法「ユスティーニアーヌス法学提要」について 117
第5章 〈補論〉ジャック・キュジャスの封建法研究と
16世紀後期フランスの慣習法・王令および判決 119
〈補論1〉 キュジャスの学問上の外在的発展
―16世紀後期の慣習法,王令,判決― 119
〈補論2〉 キュジャスの学問上の内在的発展
―『省察と修正』,封建慣習法,王令,判決,
ユスティーニアーヌス「法学提要」― 120
〈補論3〉 ポルタリス『民法典序論』とフランス民法典原始規定 133
第6章 16世紀における法資料集校訂と
ユスティーニアーヌス『法学提要』
―キュジャスの学問上の外在的発展・法資料集の校訂と
フランス法の構築― 143
Ⅰ 資料集校訂とその時代傾向 143
Ⅱ ルゥサール版『ローマ法大全』 144
Ⅲ ル・カロン版『ローマ法大全』 146
Ⅳ 現代版『ローマ法大全』との異同 147
Ⅴ テクスト資料と『法学提要』 148
Ⅵ 「学説彙纂」「勅法彙纂」「法学提要」の主題表記について 149
Ⅶ おわりに 151
第7章 16世紀法学のユスティーニアーヌス
「法学提要」にたいする註釈
―「自由人の身体にはいかなる評価もない」(quia liberi hominis nulla
aestimatio est)の論拠とその克服をめぐって― 155
Ⅰ 主題についてのキュジャスの理解―学問上の内在的発展の探究― 155
第2部 16世紀から19世紀にいたるフランス法学
―パキエ,オトマン,ボードゥアン,ヴェーゼンベックの
考え方,ブタリック,ドマの法理論―
―フランス法の近代化の課題とポティエ=体系化の叙述,
ポティエと民法典=ポティエの債権債務論―
第8章 パキエ,オトマン,ボードゥアン,
ヴェーゼンベックらの法整序 171
Ⅰ ユスティーニアーヌス「法学提要」
―エティエンヌ・パキエの議論をてがかりに― 171
Ⅱ ユスティーニアーヌス「法学提要」 176
Ⅲ ボードゥアン 177
Ⅳ オトマン 177
Ⅴ ペトルス・デ・ベラペルティカ 180
Ⅵ ヴェーゼンベック 180
第9章 17世紀法学における「フランス人の法」の構築
―法整序にたいする17世紀以降の対応― 187
Ⅰ はじめに―封建慣習法註釈とローマ市民法体系― 187
Ⅱ ドマにおける主題の整序―過失損害論― 188
Ⅲ ブタリックの換骨奪胎―フランス法の構築― 209
第10章 ポティエ「新編学説彙纂」の編成論理とキュジャス
―フランス法の近代化の課題とポティエ=体系化の叙述― 221
Ⅰ はじめに 221
Ⅱ 16世紀資料集における主題整理 222
Ⅲ ポティエの新機軸 224
Ⅳ ポティエと民法典=ポティエ「債権債務論」への架橋 243
第11章 不法行為責任概念形成とその変遷
―ひとの命の金銭的賠償という課題をめぐって― 287
Ⅰ 問題の所在 287
Ⅱ 古典ローマ法源における概念把握
―インユーリアーとデリクトゥム 288
Ⅲ キュジャス(クヤキウス)の「法学提要註解」と
「省察と修正」 290
Ⅳ ドノー(ドネルス)「市民法論」 291
Ⅴ パキエの「法学提要」研究―「フランス人の法」抽出の試み 294
Ⅵ ドマ「法精選」から「市民法論」および「公法論」へ
―過失損害概念の析出,民事上の非行責任と刑事上の犯罪責任との峻別 297
Ⅶ ブタリックの「法学提要」からの法形成
―ローマ法源からの離脱,財物の秩序とひとの秩序の融合 303
Ⅷ ポティエ「新編学説彙纂」の編成論理
―フランス法の定式化への準備 306
終章 歴史的分析の対象としての法
―ジャック・キュジャスの歴史的分析方法と近代法史学,そして,
ロベール=ジョセフ・ポティエのローマ法源と近代民法学― 312
(補説)課題としての文献案内
―ローマ法・フランス法・法継受,または,人文主義法学・
ポティエ・ボワソナード― 312
Jacques Cujas(JACOBUS CUIACIUS 1522-1590)主要著作一覧 317
人名索引 326