刑法理論の基礎 第3版

刑法理論の基礎 第3版

吉田敏雄 著
定価:3,520円(税込)
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  • 発行:
    2013年04月01日
  • 判型:
    A5版並製
  • ページ数:
    484頁
  • ISBN:
    978-4-7923-1973-1
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内容紹介

目   次
第3版へのはしがき,はしがき
刑法学を学ぶ…1
序論 刑法理論の変遷…3
 1 古典的犯罪概念から規範的犯罪概念へ…3
 2 目的的行為論…5
 3 本書の犯罪理論体系(社会倫理的犯罪概念)…10
   1 故意犯の犯罪論体系(10)  2 過失犯の犯罪論体系(15)
 4 刑罰理論の変遷…17
   1 応報刑論(18)  2 一般(威嚇)予防刑論(18)
   3 特別予防刑論(19)  4 併合説(20)
   5 本書の刑罰論(総合予防刑論)(20)


第1編 構成要件
 1 因果関係…25
 はじめに…25
   1 因果関係の意義(27)  2 因果関係理論(29)
   3 合法則的条件説(36)  4 特別の状況(42)
   5 古い因果関係論(49)  6 判例の動向(54)

2 故  意…67
 1 総  説…67
   1 定  義(67)  2 故意と不法の意識(70)
   3 故意の二重の位置(72)
 2 認識の要素…73
   1 故意の基準点(73)
   2 記述的構成要件要素と規範的構成要件要素(75)
   3 故意の具体化(76)  4 認識の明晰性(78)
 3 意欲の要素…80
   1 条件付行為意思(80)  2 意欲の時点(81)
   3 択一的故意(83)
 4 故意の種類…84
  A 認識と意欲の強度…84
   1 認識の強度(85)  2 意欲の強度(86)
  B 故意の種類…87
  Ⅰ 目的的故意…88
   1 定  義(88)  2 目的的故意と動機(89)
  Ⅱ 確定的故意…89
  Ⅲ 「単純」故意…91
  Ⅳ 未必の故意…91
   1 未必の故意(Eventualvorsatz, dolus eventualis)の定義(91)
   2 認識の要素(92)  3 意欲の要素(93)
   4 過失との区別(93)  5 その他の理論(94)
   6 判  例(99)

3 構成要件的錯誤…101
 1 総  説…101
   1 定  義(101)  2 基準点(102)
 2 行為客体の錯誤(人及び物における錯誤)…108
 3 因果経路に関する錯誤…115
   1 定  義(115)  2 故意による解決(116)
   3 実質的不法帰属(117)
 4 概括的故意…117
 5 方法(打撃又は行為)の錯誤…123
   1 定  義(123)
   2 同一構成要件内の錯誤(具体的事実の錯誤)(123)
   3 異なった構成要件間の錯誤(抽象的事実の錯誤)(127)

4 客観的帰属(実質的不法帰属)…129
はじめに…129
   1 理論的意義(129)  2 行為不法と結果不法(132)
   3 帰属の段階(138)


第2編 違法性
5 正当防衛…157
 1 沿  革…157
 2 正当防衛の基本思想…160
 3 正当防衛の構造…168
   1 正当防衛の状況(168)  2 正当防衛行為(188)
   3 主観的正当防衛要素(221)
 4 軽微防衛…232
 5 緊急救助…236
 6 過剰防衛…241
   1 過剰防衛の概念(241)  2 集約的過剰(241)
   3 時間的に拡張した過剰防衛(247)  4 過剰防衛と共同正犯(251)
 7 誤想防衛…252
   1 法的性質(252)  2 成立要件(253)
   3 誤想防衛と間接的禁止の錯誤(255)
 8 誤想過剰防衛…256
 9 盗犯等防止法と正当防衛…258

6 正当化緊急避難…261
 1 緊急避難の基本思想…261
   1 法哲学的回顧(261)  2 法規定(266)
   3 学説の状況(270)  4 緊急避難の根拠(275)
 2 緊急避難状況…279
   1 定義(279)  2 個人法益(280)
   3 現在の「危難」(280)
 3 緊急避難行為…286
   1 総説(286)  2 適格性(287)
   3 手段の唯一性(288)  4 保全法益の優越性(289)
 4 主観的要素…302
 5 業務上特別の義務…304
 6 自招危難…305
 7 緊急救助…308
 8 過剰避難…308
 9 誤想避難…309
10 誤想過剰避難…310


第3編 責任
7 責任主義…315
 1 はじめに…315
 2 刑  法…315
 3 法的責任としての客観的,社会倫理的責任…318
 4 法的刑罰…322
 5 量  刑…326
   1 量刑の尺度基準としての責任(326)  2 責任と予防の関係(327)
 6 行為者-被害者-和解…330

8 免責緊急避難…3331 法的性質…333
 2 緊急避難状況…335
   1 定義(335)  2 個人法益(356)
   3 危難の現在性(336)  4 自招危難(337)
 3 緊急避難行為…340
   1 適格性(340)  2 必要性(341)
   3 法益均衡(341)  4 相当性(347)
   5 期待可能性(347)
 4 主観的緊急避難要素…350
 5 業務上特別の義務…351
 6 緊急避難救助…351
 7 錯  誤…352


第4編 過失犯
9 過失犯の構造…357序論…357
   1 ドイツ語圏刑法学の過失犯理論状況(357)
   2 日本刑法学の過失犯理論状況(363)
 本論 過失犯の構造…368
   1 構成要件(368)  2 客観的帰属(382)
   3 正当化事由(402)  4 責  任(403)
   5 終わりに 主観的注意違反構成要件要素論への批判の検討(411)


第5編 刑罰
10 刑罰の一般予防目的と修復的正義…417
 1 刑罰目的…417
   1 一般予防(417)
   2 弁償,行為者-被害者-仲介/和解の一般予防効果(437)

11 刑罰の特別予防目的と修復的正義…441
 1 特別予防…441
   1 個人威嚇(消極的特別予防)(441)  2 保安(無害化)(442)
   3 (再)社会化(積極的特別予防)(443)
   4 (再)社会化処遇と犯罪被害者(447)
   5 社会内処遇(447)  6 社会化の理論(449)
   7 行為者の(再)社会化(465)