多極競合的人権理論の可能性
「自己決定権」批判の理論として平岡章夫 著
定価:5,280円(税込)-
在庫:
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発行:
2013年05月20日
-
判型:
A5判上製 -
ページ数:
262頁 -
ISBN:
978-4-7923-0552-9
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内容紹介
目 次
はしがき ⅰ
はじめに…1
① 背景となる問題意識―「自己決定権」批判と政治哲学との接合― 1
② 「多極競合的人権理論」の意義と本書の構成 3
第1章 「多元主義」理論の歴史と「多極競合的人権理論」の概念…6
第1節 「多元性」「多元主義」をめぐる議論…6
① 18?19世紀の多元主義理論 9
② 「多元的国家論」やその周辺理論と,規範的・道徳主義的政治論との対立 11
③ 「行動論」「多元主義的政治社会論」への批判から規範的政治哲学・人権理論の隆盛へ 13
第2節 「多元主義的政治社会論」と現代の「多元主義」理論との両立可能性…16
第3節 「多極競合的人権理論」の定義と位置付け…24
第2章 「多極競合的人権理論」の内容と意義
―「自己決定権」論の対極的理論として―…36
第1節 「多極競合的人権理論」の枠組みと「自己決定権」論批判との関係…36
第2節 「新自由主義」イデオロギーと親和的な理論としての「自己決定権」論…39
第3節 「多元主義的政治社会論」への批判と,ロバート・ダールによる応答・理論的対応…43
第4節 「多極競合的人権理論」についての理論的問題…48
① 集団・カテゴリー間の「競合」「異議申し立て」を承認することと,政治的統合・合意形成との関係について 49
② 中間団体の政治的役割と,集団・カテゴリー間の権力関係における平等との関係について 58
第3章 自己決定権をめぐる基本的な問題点
―「多極競合的人権理論」を踏まえて―…66
第1節 はじめに…66
第2節 江原由美子による自己決定権分析…68
① 「自分だけで行為できる状況」の問題 68
② 「自己決定の環境」の問題 71
第3節 「平等な選択の自由」への要求と,「自己決定権」への要求との混同について…74
第4節 加藤秀一による自己決定権分析…79
第5節 立岩真也による自己決定権分析…82
第6節 日本国憲法における「自己決定権」をめぐる議論…84
第7節 おわりに…88
第4章 「性の商品化」と性差別
―「性的自己決定権」論と権力関係の軽視―…92
第1節 「性的自己決定権」論出現の背景…92
第2節 「性の商品化」をめぐる議論の前提…93
第3節 永田えり子による「性の商品化」批判の検討…95
第4節 「性=人格」論と性暴力…98
第5節 「性=人格」論と「性の商品化」…101
第6節 「売買春」合法化・非犯罪化論と結婚・家族制度…105
① 「売買春」合法化・非犯罪化論 105
② 「売買春」と結婚・家族制度 109
第5章 「危険な行為」とパターナリズム
―「自己決定・自己責任」論を超えて―…116
第1節 はじめに…116
第2節 「自己決定権」概念の歴史とジョン・スチュアート・ミル…118
第3節 「自己決定権」概念と「危険な行為」「パターナリズム」…121
① 「他人に迷惑をかけない行為」と「自己決定権」 121
② 国家・社会によって必要とされる「危険な行為」をめぐる問題 125
③ 「許された危険」「危険引受け」論の問題性と「自己決定・自己責任」論 130
④ パターナリズムに基づく規制が正当化される基準について 135
第6章 「死ぬ権利」をめぐる考察
―「危険な行為」をめぐる各論・その1―…143
第1節 はじめに…143
第2節 「積極的安楽死」と「危険な坂道」論について…144
第3節 「死ぬ権利」についての内在的考察…152
① 生命権の不可逆性と「人間の尊厳」概念 152
② 「義務性を帯びる権利」の問題について 156
第4節 「消極的安楽死」と治療拒否権…163
第7章 代理出産契約をめぐる考察
―「危険な行為」をめぐる各論・その2―…172
第1節 はじめに…172
第2節 代理出産をめぐる論争的事例…173
① ベビーM事件 173
② 高田・向井夫妻事件 176
第3節 代理出産契約をめぐる論点とその是非…178
第8章 学校教育をめぐる「自己決定権」論批判
―総論―…188
第1節 はじめに…188
第2節 学校校則の不当性を主張する場面…188
第3節 学校選択の拡大や学習内容の自由化を主張する場面…194
第4節 「脱学校論」「反管理教育運動」と「自己決定権」論…199
① 「脱学校論」の意義と限界 199
② 「反管理教育運動」の論理の,「自己決定権」論への収斂過程について 203
第9章 『学校解放新聞』の研究―反管理教育運動の歴史を
再検証するために・事例研究―…215
第1節 はじめに…215
第2節 「反管理教育運動」の時代的背景…216
第3節 「反管理教育運動」と,保坂展人・青生舎の果たした役割…218
第4節 『学校解放新聞』の記事内容…222
① 基本的視点 222
② 概観と分析 223
第5節 まとめ…228
第10章 おわりに―「多極競合的人権理論」と,
その権力観・国家観について―…232
参考文献一覧 239
初出一覧 248
人名索引 249
はしがき ⅰ
はじめに…1
① 背景となる問題意識―「自己決定権」批判と政治哲学との接合― 1
② 「多極競合的人権理論」の意義と本書の構成 3
第1章 「多元主義」理論の歴史と「多極競合的人権理論」の概念…6
第1節 「多元性」「多元主義」をめぐる議論…6
① 18?19世紀の多元主義理論 9
② 「多元的国家論」やその周辺理論と,規範的・道徳主義的政治論との対立 11
③ 「行動論」「多元主義的政治社会論」への批判から規範的政治哲学・人権理論の隆盛へ 13
第2節 「多元主義的政治社会論」と現代の「多元主義」理論との両立可能性…16
第3節 「多極競合的人権理論」の定義と位置付け…24
第2章 「多極競合的人権理論」の内容と意義
―「自己決定権」論の対極的理論として―…36
第1節 「多極競合的人権理論」の枠組みと「自己決定権」論批判との関係…36
第2節 「新自由主義」イデオロギーと親和的な理論としての「自己決定権」論…39
第3節 「多元主義的政治社会論」への批判と,ロバート・ダールによる応答・理論的対応…43
第4節 「多極競合的人権理論」についての理論的問題…48
① 集団・カテゴリー間の「競合」「異議申し立て」を承認することと,政治的統合・合意形成との関係について 49
② 中間団体の政治的役割と,集団・カテゴリー間の権力関係における平等との関係について 58
第3章 自己決定権をめぐる基本的な問題点
―「多極競合的人権理論」を踏まえて―…66
第1節 はじめに…66
第2節 江原由美子による自己決定権分析…68
① 「自分だけで行為できる状況」の問題 68
② 「自己決定の環境」の問題 71
第3節 「平等な選択の自由」への要求と,「自己決定権」への要求との混同について…74
第4節 加藤秀一による自己決定権分析…79
第5節 立岩真也による自己決定権分析…82
第6節 日本国憲法における「自己決定権」をめぐる議論…84
第7節 おわりに…88
第4章 「性の商品化」と性差別
―「性的自己決定権」論と権力関係の軽視―…92
第1節 「性的自己決定権」論出現の背景…92
第2節 「性の商品化」をめぐる議論の前提…93
第3節 永田えり子による「性の商品化」批判の検討…95
第4節 「性=人格」論と性暴力…98
第5節 「性=人格」論と「性の商品化」…101
第6節 「売買春」合法化・非犯罪化論と結婚・家族制度…105
① 「売買春」合法化・非犯罪化論 105
② 「売買春」と結婚・家族制度 109
第5章 「危険な行為」とパターナリズム
―「自己決定・自己責任」論を超えて―…116
第1節 はじめに…116
第2節 「自己決定権」概念の歴史とジョン・スチュアート・ミル…118
第3節 「自己決定権」概念と「危険な行為」「パターナリズム」…121
① 「他人に迷惑をかけない行為」と「自己決定権」 121
② 国家・社会によって必要とされる「危険な行為」をめぐる問題 125
③ 「許された危険」「危険引受け」論の問題性と「自己決定・自己責任」論 130
④ パターナリズムに基づく規制が正当化される基準について 135
第6章 「死ぬ権利」をめぐる考察
―「危険な行為」をめぐる各論・その1―…143
第1節 はじめに…143
第2節 「積極的安楽死」と「危険な坂道」論について…144
第3節 「死ぬ権利」についての内在的考察…152
① 生命権の不可逆性と「人間の尊厳」概念 152
② 「義務性を帯びる権利」の問題について 156
第4節 「消極的安楽死」と治療拒否権…163
第7章 代理出産契約をめぐる考察
―「危険な行為」をめぐる各論・その2―…172
第1節 はじめに…172
第2節 代理出産をめぐる論争的事例…173
① ベビーM事件 173
② 高田・向井夫妻事件 176
第3節 代理出産契約をめぐる論点とその是非…178
第8章 学校教育をめぐる「自己決定権」論批判
―総論―…188
第1節 はじめに…188
第2節 学校校則の不当性を主張する場面…188
第3節 学校選択の拡大や学習内容の自由化を主張する場面…194
第4節 「脱学校論」「反管理教育運動」と「自己決定権」論…199
① 「脱学校論」の意義と限界 199
② 「反管理教育運動」の論理の,「自己決定権」論への収斂過程について 203
第9章 『学校解放新聞』の研究―反管理教育運動の歴史を
再検証するために・事例研究―…215
第1節 はじめに…215
第2節 「反管理教育運動」の時代的背景…216
第3節 「反管理教育運動」と,保坂展人・青生舎の果たした役割…218
第4節 『学校解放新聞』の記事内容…222
① 基本的視点 222
② 概観と分析 223
第5節 まとめ…228
第10章 おわりに―「多極競合的人権理論」と,
その権力観・国家観について―…232
参考文献一覧 239
初出一覧 248
人名索引 249