建築請負契約の法理

建築請負契約の法理

平田厚 著
定価:6,050円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2013年10月10日
  • 判型:
    A5判上製
  • ページ数:
    302頁
  • ISBN:
    978-4-7923-2650-0
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内容紹介

目 次
はしがき
序章 1
第1章 建築請負契約の成立 6
1 建築請負契約の成立 7
(1)意思表示の合致 7
(2)契約の成立時点 8
(3)契約内容の確定 10
(4)建築請負契約過程の実際 12
2 契約締結上の過失 14
(1)「契約締結上の過失」理論 14
(2)建築請負契約は成立したが無効とされた場合の判決例の検討 24
(3)建築請負契約は有効に成立したが損害を与えた場合の判決例の検討 33
(4)建築請負契約交渉が不当に破棄された場合の判決例の検討 42
3 結論 56
(1)請負契約の成立について 56
(2)契約は成立したが無効とされた場合について 57
(3)契約は有効に成立したが損害を与えた場合について 58
(4)契約交渉が不当に破棄された場合について 59
(5)民法(債権法)改正における契約の不当破棄 59
第2章 建築請負契約における所有権の帰属 63
1 建築請負契約における所有権の帰属 64
(1)従来の通説による請負人帰属説 64
(2)判例の分析 78
(3)判例の論理 88
2 下請工事と履行補助者論 90
(1)下請人が材料を提供した場合の建物所有権 90
(2)判例の分析 91
(3)判例の論理 94
3 結論 98
第3章 建築請負契約における完成と瑕疵(建築請負契約の効力1) 100
1 請負契約における瑕疵担保責任の法的性質 100
(1)従来の通説の理論と構造 100
(2)従来の通説への批判①─効果と要件の「接ぎ木」論 103
(3)従来の通説への批判②─「工事完了=完成」否定説 103
(4)通説の「接ぎ木」論に対する修正論 104
(5)法定責任説とその批判 107
(6)時的区分─引渡時説 109
(7)帰結 111
2 建築請負契約における完成概念 112
(1)学説の状況 112
(2)ドイツ民法の変遷 114
(3)判決例の状況 116
(4)判決例の基準 120
(5)時的区分点としての完成概念 126
3 建築請負契約における瑕疵概念 127
(1)学説の状況 127
(2)判決例の状況 129
(3)材料の瑕疵と仕事の瑕疵 134
4 結論 139
第4章 注文者の指図と請負人の義務(建築請負契約の効力2) 141
1 注文者の指図という概念 142
(1)注文者の指図の意味 142
(2)近年の2つの判決例 143
(3)注文者の指図の厳格な解釈 147
2 請負人が負うべき注意義務 148
(1)相対的な専門家責任 148
(2)近年の2つの判決例 150
3 請負人の告知義務と免責 152
(1)請負人の免責基準 152
(2)判決例の検討 153
4 結論 159
第5章 同時履行の抗弁と危険負担(建築請負契約の効力3) 161
1 請負契約における同時履行の抗弁権 162
(1)従来の通説による同時履行関係の説明 162
(2)客観的完成概念と同時履行の抗弁権 164
(3)住宅ローン決済と同時履行の抗弁権 165
(4)同時履行に関する2つの最高裁判決 166
(5)結論 172
2 建築請負契約における危険負担 173
(1)請負契約における危険負担の問題点 173
(2)民間(旧四会)連合協定工事請負契約約款の定め 178
(3)日弁連「住宅建築工事請負契約約款」の定め 181
(4)結論 182
第6章 事情変更の原則と建築請負契約(建築請負契約の効力4) 189
1 事情変更の原則 189
2 再交渉義務の理論 193
(1)フラストレーション理論、不予見理論、行為基礎論の変容 194
(2)諸法理の変容の背景 196
(3)ユニドロワ国際商事契約原則におけるハードシップ条項 197
(4)ヨーロッパ契約原則における再交渉条項 199
(5)民法(債権法)改正について 201
3 工事請負契約約款における事情変更約款 205
(1)民間(旧四会)連合協定工事請負契約約款 205
(2)工事請負契約に関する判決例 208
4 結論 217
第7章 建築請負契約の解除 218
1 債務不履行解除 218
(1)瑕疵担保責任の法的性質論 218
(2)時的区分説による法適用区分 219
(3)瑕疵修補義務不履行に基づく解除の可否 220
(4)合意解除 222
2 瑕疵担保解除 223
(1)請負契約における瑕疵担保解除 223
(2)請負契約における瑕疵概念 225
(3)建築請負契約における瑕疵担保解除の否定 226
(4)一部解除の可能性 227
3 ローン特約に基づく解除 227
(1)建築請負契約における解除特約 227
(2)ローン特約による解除 229
(3)ローン特約に関する判決例の検討 230
(4)手付解除とローン特約解除の競合 244
4 建築条件付取引における特約解除 245
(1)建築条件付取引の意義 245
(2)建築条件付取引の問題点 247
(3)建築条件付取引における解除特約 248
(4)判決例の検討 249
5 注文者の任意解除・破産開始による解除 253
(1)注文者の任意解除権の法的性質 253
(2)注文者の任意解除権とその他の解除権の関係 254
(3)注文者の破産開始による請負人の解除権 255
(4)請負人の破産開始による注文者の解除権 256
第8章 債権法改正における請負契約の検討 258
1 民法(債権法)改正検討委員会の改正提案 258
2 法制審議会民法(債権関係)部会における検討事項 261
3 法制審議会での議論の内容(第16回及び第17回会議の議事録から) 261
4 民法(債権関係)の改正に関する中間的な論点整理 263
5 中間的な論点整理に対するパブリック・コメント 268
6 民法(債権関係)の改正に関する中間試案 269
7 中間試案に対する筆者の意見 271
第9章 終章 278