現代社会と刑法

現代社会と刑法

曽根威彦 著
定価:7,150円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2013年12月10日
  • 判型:
    A5判上製
  • ページ数:
    324頁
  • ISBN:
    978-4-7923-5101-4
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内容紹介

目   次

 はしがき
 論文初出一覧
序 論 現代の刑事判例・立法と刑法理論1
Ⅰ はじめに─刑法をめぐる基本動向(1)
Ⅱ 刑事判例をめぐる最近の動き(2)
Ⅲ 刑事立法をめぐる最近の動き(9)
Ⅳ 刑法理論をめぐる最近の動き(14)
Ⅴ おわりに─現代刑法の課題と展望(19)

第1部 現代の政治・経済と刑法
1 政治過程と刑事法25
Ⅰ はじめに(25)
Ⅱ 政治活動の自由と刑事法(28)
Ⅲ 選挙運動の自由と刑事法(44)
Ⅳ おわりに─新たな立法に向けて(55)
2 政・官・業の癒着をめぐる構造汚職─入札談合における汚職事件を中心として59
Ⅰ はじめに(59)
Ⅱ 入札談合をめぐる政・官・業の構造汚職(61)
Ⅲ 公共工事に絡む政・官・業の癒着─ゼネコン汚職事件を素材として(74)
Ⅳ おわりに─内部情報提供者に対する免責制度の導入に向けて(81)
3 両罰規定と最近の最高裁判例85
Ⅰ はじめに(85)
Ⅱ 義務規定の形式と両罰規定適用の要否(86)
Ⅲ 非事業主に対する両罰規定適用の可否(88)
Ⅳ 両罰規定における「従業者」(90)
Ⅴ 両罰規定における共犯と身分(93)
4 カード犯罪に関する刑法の一部改正95
Ⅰ はじめに(95)
Ⅱ 支払用カード電磁的記録の不正作出,不正作出電磁的記録の供用(98)
Ⅲ 不正電磁的記録カードの譲り渡し・貸し渡し・輸入および所持(99)
Ⅳ 支払用カード電磁的記録不正作出の準備(105)

第2部 現代の国家・人権と刑法
Ⅰ 表現の自由と刑法
5 有害図書規制と刑法上の問題点─埼玉県青少年健全育成条例違反事件を素材として109
Ⅰ はじめに(109)
Ⅱ 事件の概要と裁判の経過(111)
Ⅲ 問題点の検討(116)
Ⅳ おわりに─本件控訴審判決について(125)
6 暴走族追放条例と合憲限定解釈127
7 ポスティングと刑事制裁143
Ⅰ はじめに(143)
Ⅱ 防衛庁宿舎ビラ配布事件(144)
Ⅲ 社会保険庁職員機関紙配布事件(148)
Ⅳ 結びに代えて(151)
8 ポスティングと住居侵入罪適用の合憲性─2つの最高裁判決をめぐって153
Ⅰ はじめに(153)
Ⅱ ビラの配布と最高裁判例(155)
Ⅲ 表現規制の対象と集合住宅の管理権(158)
Ⅳ 共用部分の法的性格と住居侵入罪の成否(163)
Ⅴ 表現行為処罰の憲法適合性(168)
Ⅵ おわりに(172)
Ⅱ 公務員の政治的行為と刑事罰
9 社会保険庁職員政党機関紙配布事件東京地裁判決を読んで175
10 「国家公務員の政治的行為」処罰の刑法上の問題点─社会保険庁職員機関紙配布事件の東京高裁意見書を素材として179
Ⅰ はじめに(179)
Ⅱ 公務員の政治的行為制限違反罪の保護法益(180)
Ⅲ 国家公務員法違反事件における「違法性」概念(184)
Ⅳ 公務員の政治的行為による法益侵害の「危険」(193)
Ⅴ 結びに代えて─職務刑法としての公務員犯罪(203)
11 国家公務員の政治的行為と刑事罰─2つの東京高裁判決を踏まえて207
Ⅰ はじめに(207)
Ⅱ 東京高裁2判決の保護法益論(208)
Ⅲ 国家公務員法違反の罪の処罰根拠(210)
Ⅳ 予防的な制度的措置と制裁論(212)
Ⅴ 国家公務員の政治的行為による法益侵害の危険(214)
Ⅵ おわりに(217)
12 公務員の政治的行為制限違反罪と職務関連性─国公法2事件上告審判決の検討219
Ⅰ はじめに(219)
Ⅱ 公務員の「政治的行為」の意義(220)
Ⅲ 職務犯罪としての政治的行為制限違反罪(223)
Ⅳ 危険犯としての政治的行為制限違反罪(226)
Ⅴ 結びに代えて─本件罰則規定の合憲性(229)

第3部 現代の社会・個人と刑法
Ⅰ 交通刑法の改正と厳罰化
13 交通犯罪に関する刑法改正の問題点─危険運転致死傷罪を中心として233
Ⅰ はじめに(233)
Ⅱ 危険運転致死傷罪の基本問題(234)
Ⅲ 危険運転致死傷罪の構成要件(239)
Ⅳ 危険運転致死傷罪の法定刑(245)
Ⅴ 211条2項の「刑の免除」(246)
Ⅵ おわりに(248)
14 交通刑法の改正問題─自動車運転過失致死傷罪と飲酒運転の罪249
Ⅰ はじめに(249)
Ⅱ 刑法の一部改正(250)
Ⅲ 道路交通法の改正(254)
Ⅳ おわりに(259)
Ⅱ いのちのバイオエシックス
15 「生命の尊厳」と「生命の尊重」261
16 臨死介助と自己決定権─日本において安楽死は可能か267
Ⅰ はじめに(267)
Ⅱ 自殺関与罪・同意殺人罪と自己決定権(268)
Ⅲ 安楽死と自己決定権(269)
Ⅳ 尊厳死と自己決定権(273)
Ⅴ おわりに(279)
17 クローン技術規制法と「人間の尊厳」281
Ⅰ クローン技術規制法と問題の所在(281)
Ⅱ 刑法による介入の正当化(283)
Ⅲ 人クローン胚移植罪と「人間の尊厳」(285)
Ⅳ 「人間の尊厳」と刑法(294)
18 臓器の提供と脳死の自己決定の問題性─臓器移植法と臓器の摘出を中心として299
Ⅰ はじめに(299)
Ⅱ 人の死と臓器移植についての従来の考え方(300)
Ⅲ 臓器移植法第6条(臓器の摘出)の趣旨・内容(302)
Ⅳ おわりに(311)