未遂犯と中止犯
刑法理論の基礎Ⅲ

未遂犯と中止犯

吉田敏雄 著
定価:2,640円(税込)
  • 在庫:
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  • 発行:
    2014年05月20日
  • 判型:
    A5判並製
  • ページ数:
    236頁
  • ISBN:
    978-4-7923-5112-0
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内容紹介

はしがき


第一章 未遂犯1

一 未遂犯の意義1
二 未遂犯の処罰根拠1
1 ドイツ刑法学における未遂犯処罰根拠の議論状況2
A 法規定 (2)
B 学説の状況 (3)
2 オーストリア刑法学における未遂犯処罰根拠の議論状況21
A 法規定 (21)
B 学説の状況 (22)
3 スイス刑法学における未遂犯処罰根拠の議論状況23
A 法規定 (23)
B 学説の状況 (24)
4 日本刑法学における未遂犯の処罰根拠の議論状況27
A 学説の状況 (27)
B 未遂犯の処罰根拠の検討 (29)
三 構成要件33
1 主観的構成要件33
2 客観的構成要件37
A ドイツ語圏刑法学・判例の状況 (37)
B 我が国の学説 (46)
C 未遂行為(予備と未遂の区別) (52)
D 間接正犯 (73)
E 結果的加重犯における未遂 (83)
3 客観的帰属86
A 行為の帰属 (87)
B 結果の帰属 (88)
四 違法性93
五 責任94


第二章 不能未遂95

一 不能未遂の可罰性の規準95
1 ドイツ語圏刑法学説95
①主観説 (96)
②客観説 (97)
③構成要件欠如の理論 (98)
④折衷的主観的客観説(印象説) (99)
2 ドイツ語圏の法規定100
3 我が国の刑法学説102
①純主観説 (102)
②主観的危険説(抽象的危険説) (102)
③具体的危険説(新しい客観説) (103)
④客観的危険説(古い客観説、絶対的不能・相対的不能説) (105)
⑤定型的危険説 (109)
二 不能性の概念110
1 不能性の意義110
2 絶対的不能と相対的不能の区別112
三 不能未遂の原因115
1 手段の不能と客体の不能115
①手段(行為)の不能 (115)
②客体の不能 (116)
2 主体の不能116
四 判例119
(1) 手段の不能121
(2) 客体の不能125
五 幻覚犯126


第三章 中止犯129

一 中止犯の根拠129
(1) ドイツ語圏刑法の法規定129
(2) ドイツ語圏刑法学における議論状況132
(3) 日本刑法学における議論状況145
(4) 中止未遂の減軽・免除の法的根拠と法的性質154
二 中止未遂の不適格な未遂犯156
(1) 失効未遂と失策未遂156
(2) 構成要件外的目的を達成した未遂168
三 未終了未遂(着手未遂)と終了未遂(実行未遂)の区別173
(1) 概説173
(2) 行為者の表象時点177
四 中止未遂の成立要件186
(1) 任意性186
(2) 中止行為202
五 誤想中止216
(1) ドイツ語圏刑法216
(2) 終了不能未遂219
(3) 終了失策未遂220
(4) 因果関係の断絶221
(5) 結果の客観的帰属の不存在221
(6) 任意性と真摯性222
六 予備の中止225
1 中止犯規定準用の可否225?
2 刑の減免の規準226
七 結果的加重犯の中止227
八 中止犯の効果228