刑事制度の周縁
愛媛大学法学会叢書17

刑事制度の周縁

刑事制度のあり方を探る
松原英世 著
定価:4,950円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2014年11月03日
  • 判型:
    A5判上製
  • ページ数:
    272頁
  • ISBN:
    978-4-7923-5125-0
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内容紹介

目  次
はしがき
 
第Ⅰ部 社会と刑罰 1
第一章 犯罪観の変遷と刑罰の役割 3
一 はじめに 3
二 犯罪観と犯罪対策 3
(1) 古典派犯罪学 4
(2) 実証主義犯罪学 5
(3) 古典派犯罪学の再来 7
三 犯罪対策の選択 10
(1) 対策の失敗 10
(2) 理論と背後仮説 12
(3) 対策の選択 14
四 犯罪対策と刑罰の役割 16
 
第二章 連邦量刑ガイドラインと量刑思想の変化 22
一 はじめに 22
二 連邦量刑ガイドライン 22
(1) 量刑ガイドラインの概略 22
(2) 量刑ガイドライン制定の背景 24
三 連邦量刑ガイドラインの背後にある量刑思想 28
(1) 刑罰目的の変化 28
(2) 量刑ガイドラインの矛盾 30
(3) ニュー・ペノロジー 33
四 おわりに 37
 
第三章 厳罰化を求めるものは何か 46
一 はじめに 46
二 仮説の提示 47
三 調査方法 48
(1) 調査対象 48
(2) 調査手続 49
(3) 測定尺度 49
四 尺度・項目分析 50
(1) 厳罰化支持 50
(2) 犯罪抑止 51
(3) 社会状況の認識 52
(4) 社会観 54
五 性差、年齢差、学歴差の検討 56
六 仮説の検証 56
(1) 相関分析 56
(2) パス解析 57
(3) 補足結果 57
(4) その他の知見 59
七 考察 60
(1) 厳罰化を支持する社会意識 60
(2) 社会観 61
(3) モラル低下懸念 62
(4) 刑罰動機とコミュニティー 64
 
第四章 民意と刑事政策 69
一 はじめに 69
二 現代国家とポピュリズム 73
(1) 現代型ポピュリズム 74
(2) ポピュリズムと厳罰化 76
三 民意と厳罰化:米国カリフォルニア州の考察 77
(1) 政策転換の背景 77
(2) 厳罰化を促した制度 80
四 「Penal Populism」への制度的対応 82
(1) 「Penal Populism」への耐性を高めるために 84
(2) 「Penal Populism」に関するわが国の問題について 86
 
第Ⅱ部 経済活動と刑法 97
第五章 法人犯罪対策の制度設計 99
一 はじめに 99
二 対象としての法人犯罪 100
三 中間領域の制裁手段 103
(1) 刑罰の機能不全 103
(2) 刑罰で対応することは妥当か 106
(3) 中間領域の制裁手段の必要性 109
四 制度設計の選択肢 112
 
第六章 経済犯罪対策 122
一 はじめに 122
二 効果的な規制執行システム 123
(1) 規制上の問題点 123
(2) 規制上の問題点を克服するための施策 126
三 平成一七年改正独占禁止法 128
(1) 平成一七年改正独占禁止法の概要 129
(2) 検討 131
四 刑罰と抑止 136
(1) 制裁と抑止 136
(2) 刑罰の役割 140
五 おわりに 144
 
第七章 規制のハーモナイゼーションと刑法 149
一 はじめに 149
二 規制の国際的調和 150
(1) 国際的調和の概略 150
(2) 国際的調和が刑法にもたらすもの 152
三 規制の強化と道具的な刑法観 154
(1) アメリカの刑法観 154
(2) 「法化」の進行と道具的な刑法観 156
四 政策志向的な刑法観とその帰結 158
(1) 刑法観の変遷 158
(2) 政策志向的な刑法観が刑法にもたらすもの 160
五 おわりに 162
 
第八章 公務員による不祥事・汚職等の犯罪学的研究 171
一 はじめに 171
二 ホワイト・カラー犯罪とその意義 172
三 ホワイト・カラー犯罪の原因論 177
四 公務員による不祥事・汚職等 186
五 対策への示唆 192
 
第Ⅲ部 少年司法の周縁 197
第九章 四国における少年補導センターの組織と活動 199
一 はじめに 199
二 本研究の背景 199
(1) 少年補導センターの多様性 199
(2) どこで非行は起こっているのか 200
三 少年補導センターについて 201
(1) 少年補導センターの沿革 201
(2) 少年補導センターの活動基準 201
(3) 少年補導センターとは 202
(4) 少年補導センターの現状 203
四 調査結果 206
(1) 調査方法 206
(2) 調査対象について 206
(3) 調査項目と調査結果 208
(4) 小括 224
(5) 補足 226
五 おわりに 230
 
第十章 松山における少年補導組織について 237
一 はじめに 237
二 松山市教育支援センター 238
(1) はじめに 238
(2) 調査方法 239
(3) 教育支援センターの概要 239
(4) 変遷 241
(5) 補導 243
(6) 問題点 245
(7) おわりに 247
三 愛媛県警察少年サポートセンター 248
(1) はじめに 248
(2) 少年サポートセンターの概略 248
(3) 少年サポートセンターの補導業務 250
(4) 少年補導の問題点 253
(5) 今後の改善点 254