「考え方」で考える社会保障法

「考え方」で考える社会保障法

久塚純一 著
定価:3,190円(税込)
  • 在庫:
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  • 発行:
    2015年09月20日
  • 判型:
    四六判
  • ページ数:
    254頁
  • ISBN:
    978-4-7923-3335-5
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内容紹介

目  次
イントロ―この本の狙い―1
「この本」の全体像10

第1部 社会保障法とは(導入)
―「社会保障法」を巡る考え方で考える―13
第1章 「考えること」の「対象」について考える17
Ⅰ 目的(18)  Ⅱ [新しい法律に見られる考え方]からの接近(19)  Ⅲ [法律の改正に見られる考え方]からの接近(20)  Ⅳ [裁判例にみられる考え方]からの接近(21)  Ⅴ [議論に見られる考え方]からの接近(22)
第2章 [「対象」の出現]について考える23
Ⅰ 目的(24)  Ⅱ 「社会保障法」と「社会保障関係の法律」(25)  Ⅲ 近代市民法の登場(26)  Ⅳ 「市民法」から「社会法」へ(27)  Ⅴ [特殊なものの普遍化]という過程(28)
第3章 日本の経緯から考える(1.戦前・戦時)29
Ⅰ 戦前・戦時の医療保障―健康保険法の登場(30)  Ⅱ 戦前・戦時の医療保障―その後の展開(31)  Ⅲ 戦前・戦時の所得保障―労働者年金保険法の登場(32)  Ⅳ 戦前・戦時の所得保障―その後の展開(33)  Ⅴ 戦前・戦時の公的扶助―一般的な救貧制度と特殊な部門の救貧制度(34)
第4章 日本の経緯から考える(2.戦後)35
Ⅰ 戦後間もなくの状況(36)  Ⅱ 国民皆保険と国民皆年金の達成(37)  Ⅲ 社会福祉制度の展開(38)  Ⅳ 社会保障の見直し①(39)  Ⅴ 社会保障の見直し②(40)  
第5章 現代日本の具体的事例を巡る考え方41
Ⅰ [高齢者の医療保障について]の考え方(42)  Ⅱ [高齢者の所得保障について]の考え方(43)  Ⅲ [少子化について]の考え方(44)  Ⅳ [いわゆる「3号被保険者問題」について]の考え方(45)  Ⅴ 「税」方式と「社会保険」方式についての考え方(46)
考えるための補足テーマ―練習 47

第2部 「主体」と「その単位」について
―「誰が」を巡る考え方で考える―49
第1章 「受給権者」から考える53
Ⅰ 目的(54)  Ⅱ [「必要性のある人」と「負担した人」との関係]に関する考え方(55)  Ⅲ 「滞納した人」についての考え方(56)  Ⅳ 「死亡した人」についての考え方(57)  Ⅴ 「失権」についての考え方(58)
第2章 「個人」と「世帯」という単位から考える59
Ⅰ 目的(60)  Ⅱ 「必要性が生じる単位」を巡る考え方(61)  Ⅲ 「負担・納付をする単位」を巡る考え方(62)  Ⅳ 「給付がなされる単位」を巡る考え方(63)  Ⅴ 「個人」と「世帯」を巡る考え方(64)
第3章 「住所」と「国籍」から考える65
Ⅰ 目的(66)  Ⅱ 社会保障法における「住所」についての考え方(67)  Ⅲ 社会保障法における「国籍」についての考え方(68)  Ⅳ [「人の移動」と「制度」との関係]についての考え方(69)  Ⅴ 「社会保障法」のグローバル化を巡る考え方(70)
第4章 「社会的に対応される状態の人」・「年齢」・「性別」
から考える71
Ⅰ 目的(72)  Ⅱ 「年齢」による類型化についての考え方(73)  Ⅲ 「性別」による類型化についての考え方(74)  Ⅳ 「私的に対応される人」から「社会的に対応される状態の人」へ(75)  Ⅴ 「特殊性と普遍性」を手掛かりとした「主体」を巡る考え方(76)
第5章 「受給をする人」と「負担をする人」との関係から
考える77
Ⅰ 目的(78)  Ⅱ 「受給をする人」を巡る考え方(79)  Ⅲ 「負担をする人」を巡る考え方(80)  Ⅳ 「受給をする人」と「負担をする人」を接合する考え方(81)  Ⅴ 「受給をする人」と「負担をする人」を切断する考え方(82)
考えるための補足テーマ―練習 83

第3部 「出来事」について
―「どのような場合に」を巡る考え方で考える―85
第1章 「私的な出来事」と「社会的な出来事」という考え
方から考える89
Ⅰ 目的(90)  Ⅱ 「私的な出来事」から「社会的な出来事」へ(91)  Ⅲ 「社会的な出来事」としての「傷病」(92)  Ⅳ 「社会的な出来事」としての「要介護状態」(93)  Ⅴ 「社会的な出来事」としての「高齢」(94)
第2章 「社会保険事故」と「社会保障事故」との関係から
考える95
Ⅰ 目的(96)  Ⅱ 独立した「社会保険事故」と統合される「社会保障事故」(97)  Ⅲ 「家族療養費」を巡る考え方から考える(98)  Ⅳ 「国民皆保険」と「医療扶助」との関係から考える(99)  Ⅴ 「社会保険事故」と「社会保障事故」との関係を巡る考え方(100)
第3章 「出来事」の「拡大・普遍化」/「統合・抽象化」から
考える101
Ⅰ 目的(102)  Ⅱ 法改正と新しい法律の制定による「出来事」の「拡大・普遍化」(103)  Ⅲ 「出来事」の「拡大・普遍化」という過程についての考え方(104)  Ⅳ 法改正と新しい法律の制定による「出来事」の「統合・抽象化」(105)  Ⅴ 「出来事」についての「社会連帯的性格の強調」と「自己責任的性格の強調」(106)
第4章 「出来事」の重複/統合と消滅から考える107
Ⅰ 目的(108)  Ⅱ 「出来事」の独立性と併合という考え方(109)  Ⅲ 「出来事」の「量化」という考え方(110)  Ⅳ 「併給調整」という考え方(111)  Ⅴ 「出来事」の消滅という考え方(112)
第5章 「出来事」の細分化から考える113
Ⅰ 目的(114)  Ⅱ 「入院時の食事」の細分化から考える(115)  Ⅲ 「入院時の生活」の細分化から考える(116)  Ⅳ 「療養」の細分化から考える(117)  Ⅴ 「出来事」の細分化と統合から考える(118)
考えるための補足テーマ―練習 119

第4部 「給付」・「費用」/「権利」・「義務」について
―「何を」「どのように」を巡る考え方で考える―
121
第1章 「社会的給付という考え方」から考える125
Ⅰ 目的(126)  Ⅱ 「社会的給付」という考え方とは(127)  Ⅲ 「社会的給付」という考え方の登場(128)  Ⅳ 「社会的給付」の有する特質(129)  Ⅴ 「社会的給付」という考え方の変容(130)
第2章 「社会保険料」の「負担と納付」についての考え方
と実際131
Ⅰ 目的(132)  Ⅱ 「保険料の負担」を巡る考え方(133)  Ⅲ 「保険料の負担」の実際(134)  Ⅳ 「保険料の納付」を巡る考え方(135)  Ⅴ 「保険料の納付」の実際(136)
第3章 「社会保険料の滞納」についての考え方と実際から
考える137
Ⅰ 目的(138)  Ⅱ 「社会保険料の滞納」を巡る考え方と実際①―医療保険(139)  Ⅲ 「社会保険料の滞納」を巡る考え方と実際②―介護保険(140)  Ⅳ 「社会保険料の滞納」を巡る考え方と実際③―年金(保険)(141)  Ⅴ 「社会保険料の滞納」から見た「保険料」の考え方(142)
第4章 社会保障法における「受給権」とその保護について
考える143
Ⅰ 目的(144)  Ⅱ 社会保険関係における受給権の保護(実際・考え方)(145)  Ⅲ 公的扶助における受給権の保護(実際・考え方)(146)  Ⅳ 「受給権」/「税金」と「保険料」(実際)(147)  Ⅴ 「受給権」/「税金」と「保険料」(言説・混乱)(148)
第5章 「負担すること/負担したこと」と「受給権」との
関係から考える149
Ⅰ 目的(150)  Ⅱ 「支給要件」・「給付内容」から見た「社会保険料」(151)  Ⅲ 「負担すること/負担したこと」と「受給権」(152)  Ⅳ 「失権」から見た「社会保険料」(153)  Ⅴ 社会保険における「受給権」と「保険料負担義務」の相互関係から考える(154)
考えるための補足テーマ―練習 155

第5部 「圏域」・「空間」について
―「どこで」を巡る考え方で考える―157
第1章 「国」・「都道府県」・「市町村」の役割から考える161
Ⅰ 目的(162)  Ⅱ 「空間と機能」についての考え方(163)  Ⅲ 制度の具体例(164)  Ⅳ 「国」・「都道府県」・「市町村」の棲み分け(165)  Ⅴ 「国」・「都道府県」・「市町村」の重層性(166)
第2章 「移動の自由」から考える167
Ⅰ 目的(168)  Ⅱ 社会保障における「生活の圏域」という考え方(169)  Ⅲ 「生活の圏域」と「行政の圏域」との関係についての考え方(170)  Ⅳ [「移動の自由」と「入院・入所」]を巡る考え方(171)  Ⅴ [「移動の自由」と社会保障]との関係についての考え方(172)
第3章 「私的扶養の空間」と「社会的連帯の空間」を
巡る考え方で考える173
Ⅰ 目的(174)  Ⅱ 「空間」を扱うにあたっての注意点(175)  Ⅲ 要保障状態が発生する「空間」(176)  Ⅳ 社会保障給付の対象としての「空間」(177)  Ⅴ 負担義務の発生する「空間」(178)
第4章 「連帯」の生成から考える179
Ⅰ 目的(180)  Ⅱ 「連帯」という用語の使われ方(181)  Ⅲ 「連帯」の基礎としての「共有された意識」を巡る考え方(182)  Ⅳ [「連帯」と「排除」]を巡る考え方(183)  Ⅴ 社会保障における[「生存権」と「連帯」]を巡る考え方(184)
第5章 「国際化」から考える185
Ⅰ 目的(186)  Ⅱ [「グローバル化する社会」と「社会保障」]についての考え方(187)  Ⅲ 「社会保障のグローバル化」現象(188)  Ⅳ [「社会保障」の「グローバル化」]の可能性(189)  Ⅴ [「国境の移動」と社会保障]との関係(190)
考えるための補足テーマ―練習 191

第6部 「社会保障法」を巡る考え方とは(まとめ)
―「応用問題」で考える―193
第1章 生活保護を巡る議論を素材に考える197
Ⅰ 目的(198)  Ⅱ 「最低生活扶助基準額」を巡る考え方(199)  Ⅲ 「補足性の原理」という考え方(200)  Ⅳ 「世帯単位の原則」という考え方(201)  Ⅴ 「自立」の助長を巡る考え方(202)
第2章 「損得勘定/年金(保険)」のような議論を素材に
考える203
Ⅰ 目的(204)  Ⅱ 「払った分だけもらえるのか?」という考え方(205)  Ⅲ 「二重払い」という考え方(206)  Ⅳ 「遺族年金」を巡る考え方(207)  Ⅴ 「任意脱退」を巡る考え方(208)
第3章 「介護保険」を巡る議論を素材に考える209
Ⅰ 目的(210)  Ⅱ 「被保険者の年齢」を巡る考え方(211)  Ⅲ 「保険事故」と「保険給付の形態」を巡る考え方(212)  Ⅳ 「予防給付」を巡る考え方(213)  Ⅴ [「措置」から「契約」へ]という考え方(214)
第4章 「高齢者の医療保障」を巡る議論を素材に考える
215
Ⅰ 目的(216)  Ⅱ 「高齢者の医療保障」の経緯に見られる考え方(217)  Ⅲ 「高齢者の医療保障」を考える考え方(218)  Ⅳ 「高齢者の医療の確保に関する法律」に見られる考え方(219)  Ⅴ 「国民皆保険」体制と「高齢者の医療保障」との関係についての考え方(220)
第5章 「議論の構造」について考える221
Ⅰ 目的(222)  Ⅱ 「持続可能な制度」から考える(223)  Ⅲ 「世論」の構造から考える(224)  Ⅳ 「専門家」と「素人」との関係から考える(225)  Ⅴ 「議論の構造」から考える(226)
考えるための補足テーマ―練習 227


エピローグ―もう一度、なぜ[「考え方」で考える社会保障法]だったのか235
あとがき243