目的犯の研究序説
伊藤亮吉 著
定価:7,150円(税込)-
在庫:
在庫があります -
発行:
2017年02月27日
-
判型:
A5判上製 -
ページ数:
374頁 -
ISBN:
978-4-7923-5194-6
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内容紹介
目 次
はしがき
第1章 序 論 1
第2章 目的の内容に関する総論的考察 11
第1節 目的犯の新たな潮流―ドイツにおける判例学説の状況 11
一 はじめに 11
二 目的犯の新たな分類 14
1 Absichtの二つの機能 14
2 新二分説の展開 19
三 詐欺罪における利得Absicht 26
1 判例の状況 26
2 学説の状況 36
3 望まれた中間目標と避けられない付随結果 43
4 恐喝罪における利得Absicht 53
四 文書偽造罪における欺罔Absicht 57
1 判例の状況 57
2 学説の状況 61
3 虚偽告発罪における巻込みAbsicht 70
五 犯人庇護罪における利益確保Absicht―新二分説における例外的取扱い 75
六 若干の検討―新二分説の評価 79
1 Absichtと動機の関係 79
2 主観的違法要素としてのAbsichtと動機 83
3 法益侵害関連性とAbsichtの地位 90
4 二つのdolus directusの同置性とAbsicht概念の拡大の許容性 95
5 Absichtによる犯罪成立範囲の限定の正当性 102
七 結びにかえて 105
第2節 判例学説の状況とその評価としての目的犯の分類 109
一 はじめに 109
二 目的の内容に関するわが国の判例学説の状況 109
1 目的が確定的認識の意味で理解される類型 109
2 目的が動機の意味で理解される類型 112
3 目的が意図の意味で理解される類型 113
4 目的が未必的認識の意味で理解される類型 117
5 学説の状況 127
三 検 討 138
1 判例学説の評価 138
2 目的と目的実現の危険性 143
3 目的の内容に関する目的犯の分類(1)―行為自体と目的実現の関連が強い場合 147
4 目的の内容に関する目的犯の分類(2)―目的が違法の性格を変える場合 157
四 結びにかえて 168
第3章 目的の内容に関する各論的考察 171
第1節 ドイツにおける不法領得目的 171
一 はじめに 171
二 領得概念 173
1 領得の構造―窃盗罪を素材として 173
2 排除と排除目的 174
3 収得と収得目的 180
4 横領罪における領得目的 184
三 結びにかえて 185
第2節 奪取罪における不法領得の意思 186
一 はじめに 186
二 わが国の奪取罪における不法領得の意思に関する判例学説の状況とその評価 188
1 権利者排除意思をめぐる判例の状況とその評価 189
2 利用処分意思をめぐる判例の状況とその評価 197
3 不法領得の意思の法的性格 216
三 奪取罪における不法領得の意思の内容 218
1 不法領得の意思の内容に関する判例・学説 218
2 権利者排除意思の内容 220
3 利用処分意思の内容 225
四 結びにかえて 230
第3節 横領罪における不法領得の意思 232
一 はじめに 232
二 横領罪における不法領得の意思に関する判例学説の状況 233
三 権利者排除意思と利用処分意思の要請 248
1 伝統的な不法領得の意思とその評価 248
2 権利者排除意思 251
3 利用処分意思 258
4 裁判例に現れたその他の問題 266
四 不法領得の意思の内容 270
五 結びにかえて 277
第4節 背任罪における図利加害目的 278
一 はじめに 278
二 判例学説の状況 279
1 学説の状況 279
2 判例の状況 280
三 検 討 283
1 消極的動機説の評価 283
2 図利加害目的の内容 289
四 結びにかえて 292
第5節 価値中立行為と目的犯―迷惑防止条例における客待ち規定を中心として 294
一 はじめに 294
二 2つの客待ち行為 296
1 売春類似行為を目的とする客待ち 296
2 わいせつな見せ物の観覧等の客引きを目的とする客待ち 299
三 犯人庇護―ドイツにおける価値中立行為と目的犯処罰 301
四 検 討 304
1 価値中立行為の処罰 304
2 目的を伴う客待ち行為の処罰 306
3 価値中立行為に対する目的犯構成 310
4 価値中立行為と目的 314
第4章 目的犯と共犯 317
一 はじめに 317
二 目的犯の共犯に関する判例・学説の状況 319
1 学説の状況 319
2 判例の状況とその評価 321
三 問題点の検討 326
1 他者目的の目的性 326
2 関与者に自己目的・他者目的はなく,共働者の目的を認識していない場合 329
四 関与者に自己目的・他者目的はなく,共働者の目的を認識している場合 331
1 刑法65条の目的犯への適用可能性 331
2 共働者の目的の認識の目的性 334
3 目的の身分性 337
4 刑法65条の性格 340
五 認識関与者における目的犯の共犯に関する分類 343
1 違法身分における共同正犯の成否 343
2 責任身分における共同正犯の成否 345
3 狭義の共犯の成否 346
4 私見に対して予想される疑問と回答 349
六 結びにかえて 350
第5章 結 語 353
はしがき
第1章 序 論 1
第2章 目的の内容に関する総論的考察 11
第1節 目的犯の新たな潮流―ドイツにおける判例学説の状況 11
一 はじめに 11
二 目的犯の新たな分類 14
1 Absichtの二つの機能 14
2 新二分説の展開 19
三 詐欺罪における利得Absicht 26
1 判例の状況 26
2 学説の状況 36
3 望まれた中間目標と避けられない付随結果 43
4 恐喝罪における利得Absicht 53
四 文書偽造罪における欺罔Absicht 57
1 判例の状況 57
2 学説の状況 61
3 虚偽告発罪における巻込みAbsicht 70
五 犯人庇護罪における利益確保Absicht―新二分説における例外的取扱い 75
六 若干の検討―新二分説の評価 79
1 Absichtと動機の関係 79
2 主観的違法要素としてのAbsichtと動機 83
3 法益侵害関連性とAbsichtの地位 90
4 二つのdolus directusの同置性とAbsicht概念の拡大の許容性 95
5 Absichtによる犯罪成立範囲の限定の正当性 102
七 結びにかえて 105
第2節 判例学説の状況とその評価としての目的犯の分類 109
一 はじめに 109
二 目的の内容に関するわが国の判例学説の状況 109
1 目的が確定的認識の意味で理解される類型 109
2 目的が動機の意味で理解される類型 112
3 目的が意図の意味で理解される類型 113
4 目的が未必的認識の意味で理解される類型 117
5 学説の状況 127
三 検 討 138
1 判例学説の評価 138
2 目的と目的実現の危険性 143
3 目的の内容に関する目的犯の分類(1)―行為自体と目的実現の関連が強い場合 147
4 目的の内容に関する目的犯の分類(2)―目的が違法の性格を変える場合 157
四 結びにかえて 168
第3章 目的の内容に関する各論的考察 171
第1節 ドイツにおける不法領得目的 171
一 はじめに 171
二 領得概念 173
1 領得の構造―窃盗罪を素材として 173
2 排除と排除目的 174
3 収得と収得目的 180
4 横領罪における領得目的 184
三 結びにかえて 185
第2節 奪取罪における不法領得の意思 186
一 はじめに 186
二 わが国の奪取罪における不法領得の意思に関する判例学説の状況とその評価 188
1 権利者排除意思をめぐる判例の状況とその評価 189
2 利用処分意思をめぐる判例の状況とその評価 197
3 不法領得の意思の法的性格 216
三 奪取罪における不法領得の意思の内容 218
1 不法領得の意思の内容に関する判例・学説 218
2 権利者排除意思の内容 220
3 利用処分意思の内容 225
四 結びにかえて 230
第3節 横領罪における不法領得の意思 232
一 はじめに 232
二 横領罪における不法領得の意思に関する判例学説の状況 233
三 権利者排除意思と利用処分意思の要請 248
1 伝統的な不法領得の意思とその評価 248
2 権利者排除意思 251
3 利用処分意思 258
4 裁判例に現れたその他の問題 266
四 不法領得の意思の内容 270
五 結びにかえて 277
第4節 背任罪における図利加害目的 278
一 はじめに 278
二 判例学説の状況 279
1 学説の状況 279
2 判例の状況 280
三 検 討 283
1 消極的動機説の評価 283
2 図利加害目的の内容 289
四 結びにかえて 292
第5節 価値中立行為と目的犯―迷惑防止条例における客待ち規定を中心として 294
一 はじめに 294
二 2つの客待ち行為 296
1 売春類似行為を目的とする客待ち 296
2 わいせつな見せ物の観覧等の客引きを目的とする客待ち 299
三 犯人庇護―ドイツにおける価値中立行為と目的犯処罰 301
四 検 討 304
1 価値中立行為の処罰 304
2 目的を伴う客待ち行為の処罰 306
3 価値中立行為に対する目的犯構成 310
4 価値中立行為と目的 314
第4章 目的犯と共犯 317
一 はじめに 317
二 目的犯の共犯に関する判例・学説の状況 319
1 学説の状況 319
2 判例の状況とその評価 321
三 問題点の検討 326
1 他者目的の目的性 326
2 関与者に自己目的・他者目的はなく,共働者の目的を認識していない場合 329
四 関与者に自己目的・他者目的はなく,共働者の目的を認識している場合 331
1 刑法65条の目的犯への適用可能性 331
2 共働者の目的の認識の目的性 334
3 目的の身分性 337
4 刑法65条の性格 340
五 認識関与者における目的犯の共犯に関する分類 343
1 違法身分における共同正犯の成否 343
2 責任身分における共同正犯の成否 345
3 狭義の共犯の成否 346
4 私見に対して予想される疑問と回答 349
六 結びにかえて 350
第5章 結 語 353